「では、このカルフォルニアベースにて、
『停戦協議』を開催いたします。」
胃潰瘍の痛み止めと
抗生物質入りの点滴台を杖代わりに立ちながら
『停戦会議』を始めた
ここに居るのは
デギン公王・ギレン・ガルマ・キシリア
あと、俺
連邦政府側は、
エルラン
ゴップ
バスク・オム
ジョン・コーウェン
後は気の弱そうな背広な誰かさん
▽
冥王星の臨時政府は、
シュルツ司令もとい首相に放り投げた。
推定艦艇数
300万隻を超える航宙艦
誰が管理なんかするかっ!!
流石のギレンも
「シュルツ首相の
思う良き方向に進めてください。」
《え?》
さらに聞いた話だと、
追加で300万隻の脱走艦艇群が
10日程で、到着予定らしい。
艦艇数どころか、一戦交えただけで
数ですりつぶされるわっ!!
と、愚痴をこぼしながら
小ワープにてサイド3に戻り
修理と溜まっている書類を片付けていると
『連邦軍』からの打診があり、
これ以上の継続戦闘は双方にとって
非経済的だとか色々言って
『停戦協議』を持ちかけられた
どうやら、
『無人兵器』の中身を誰かがリークしたらしく
世界中で『停戦・終戦』を訴えられ
連邦軍所属の半数が
『自主停戦』を打ちだし
あらゆる分野・場所で連邦軍が分裂を始めたのだ
「ヤザン大佐?」
「俺じゃねぇよ、
俺はあくまでジャブローを
出るまでのデータしかもってねぇ。」
メイ・トウジョウに張り付かれ
嫌そうな顔をしつつも
頭を撫でている姿は
ま、俺の知るヤザン・ゲーブルでは無いと、
改めて思った、
そう、彼らはここで生きている人間だ
『俺が知る人物では無い』
▽
「と、言う事で、我がジオン公国は
既に占領下にある地域はそのまま統治し
鉱石資源や農産物の採掘・栽培権利も
我が方が持つので。」
「ぉ、おまちください。」
あ、スーツの人だ
「・・・どうぞ。」
「出来れば幾つかの採掘場や農耕地の
『返上』をお願いしたく。」
「何をおっしゃっているのですか?
アナタ方は負けを認め、
『停戦協議』を持ちかけて来たのでは?」
バスクが言う
「負けだと?
貴国こそ大分疲弊しているのでは無いかね?」
「では、双方、地球を
完全に破壊してもよろしいでしょうか?」
「なっ?!」
「ば、馬鹿も休み休み言いたまえ。」
「ザビ家の方々の事は
『一旦置いといて』
俺は
『こんな人間ばかりなら滅んでしまえばいい』
そう思っているので、
さぁ、どうぞ?
各国に居る連邦軍へ再戦の指示をどうぞ?
そうなれば俺の頼みを聞いてくれる軍部で
徹底的に、最後の一人になっても
『アナタ方を皆殺しにするまで』
止めると言う選択肢は
とうに捨てている、と、言っておきましょう。」
「兄さん、言い過ぎだよ?」
「まぁ、そこまでの決意を伝える為の方便だよ、
出来ない訳じゃないからな。」
「バスク・オム大佐、ここは抑えて。」
「裏切り者のエルランよ、
貴様の言葉など聞く物か!!」
「私を殺そうとしたレビルは死んでいる、
つまり、残された私達で
『連邦軍』を残さなければならない、
我々の明日のメシも喰えなくなるんだぞ?」
実際、連邦軍が辛うじて抱える穀倉地帯は
アフリカ大陸の赤道付近
フランスの一部
ジャブローのある旧・ブラジルの開墾できた一部、
大まかにその3カ所では
とても連邦政府に所属する国々・コロニーへの
食糧供給は賄える訳がなかった。
「くっ。」
そこはバスクもわかっているのか
悔しそうな表情を作る
「でずが、我が方が持つ農耕用の土地では
既に切り詰めている状態なんです、
せめて、食料品の輸出関税を
緩和して頂きたく。」
「いえ、『適正価格』は崩しませんよ?
だってビジネスなんですから
こちらは
アフリカ大陸を全て獲られていますし、
北アメリカ大陸・・・
ジャブロー周辺国家も抱えておられる、
諦めず開墾を続けられては?
あ、そうか、
開墾し過ぎると
『ジャングルが無くなって
酸欠になってしまいますね』
御気の毒に、
我が方は、既に『アーコロジー』
地球環境を完全再現した
コロニーを所有しております、
もう『地球に固執する理由は』
精々の鉱石・農耕資源だけなんですよ、
それも、この戦争で
占領、統治下に置いた地域で事足りるので、
『態々連邦政府』から
買うメリットも無いんですよ。」
「副総帥、虐めすぎてはいかんぞ?」
「これは公王、失礼いたしました、
では、細かい関税、輸出入品目の
価格云々はギレン総帥と
しっかりオハナシして下さい、
では、『軍縮協議』に移りますが、
『MS』開発は当面禁止で、
保有MSをそのまま保持
修復しながら使って下さい、
新規開発なんてしたら
『その周辺ごと吹き飛ばしますので』」
バスク・オムが立ち上がり殴りかかろうとしてくるが
エルランとゴップによって
羽交い締めにされ押さえつけられる
脇でソレを凝視する
『ジョン・コーウェン』を除いて
「嫌でしたらご自分で
『新組織でも立ち上げられては?』
無論、ジオン公国に挑まれた際は
徹底的に潰しますので
その『目と心に』しっかり
残して置いてくださいね?」
あぁ、可哀そうに
スーツの人、気絶しちゃってるよ。
宇宙を航行出来るとして
『航宙艦』として行きます。