いつの間にかロケット団に入っていた件について 作:レイノート
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こんな作品ではありますが、何卒よろしくお願いします。
どーも皆さんこんにちは、ロケット団特別幹部のホオズキ・シズオです。
先日は何故か流れで不良の方達を矯正することになりましたが、無事に解決することが出来ました。詳しくは第14話をご覧になってください。
「え?派閥なんてあるんですか?」
「そりゃあるさ、特にウチみたいなデカい組織なら尚更だ
てかお前も幹部なんだからそういうこと知っとけよ」
業務に一段落がつき、ラムダさんと軽い雑談を交わしていた。
ボスであるサカキ様は別として、幹部の中には派閥と呼ばれるものがあるそうだ。
まだ会ったことはないが、ラムダさんやアポロさん以外にも幹部はいるらしい。
「でもラムダさんそういう噂聞きませんけど?」
「俺はそういう面倒臭いの勘弁だからな
まったりしてるのが一番だよ」
ははっ……ラムダさんらしい理由だな。
しかし派閥か……あんまりそういうのは好きじゃない。
人間関係複雑になるし、誰に付くか付かないかで争うのなんて嫌だしね。
「ただいま戻りました~」
新人のアキヤマ君が両手に袋をぶら下げながら帰ってくる。
「お疲れ様、結構重かったんじゃない?」
「こんくらいなら平気っすよ」
アキヤマ君には大量の食材の買い出しに行ってもらっていた。
新人は基本的に掃除や料理を作ることをさせられるので、基本的には重労働になりがちだ。
それでは一人一人に対する負担が大きい為、うちの事務所では料理を作る人に対して交代制を導入している。
このおかげもあってか、特に問題も起きていない。
アキヤマ君ら、新人達が率先してやってくれてるのもあるだろう。
今度、美味しいスイーツでも買って帰るとしよう。
「おいホオズキ、そろそろ時間じゃねぇか?」
「あっ本当だ、じゃあすいません外回り行ってきます」
そろそろ仕事の時間なので話を区切り、支度を整える。
今日は場所がセキチクシティだから早めに行かないとね。
「それじゃあ来月からよろしくお願いします」
「いえいえこちらこそ良い契約をして頂きありがとうございます」
無事に契約をする事ができた。
セキチクシティにあるサファリゾーン内にて、観光客向けにポケモンパンを販売させて貰えないかという企画を伝えてみたところ、寧ろお願いしますと頭を下げられてしまったよ。
さて仕事も早く終わったし、ぶらりと散歩でもしようかな。
「(だからおめぇは働きすぎなんだって!少しは休む事を覚えろ!)」
早く帰って仕事するとこう言われるしな。
今まで働かない事は甘えだって思ってたからな……休むっていう事を余りしなかった。
雰囲気の良い職場、互いに助け合うことの出来る人達、柔軟に対応してくれる上司。
本当に悪の秘密結社かというぐらいにいい職場だ。
うん、帰りに何が買って帰るとしよう。
「すみません」
と呼び止められる。
何だと思い後ろを振り返ると、そこに居たのは赤いキャップを被った一人の少年。何故かは知らないが、何処までも赤という色が似合いそうな感じがする。
「俺に何か用かな?」
「お兄さん、トレーナーですよね?
良かったらバトルして貰えないかと思って」
真剣な眼差しでバトルを申し込んできた。
なんだろう……普段はあんまり戦いたくないんだけど、この少年には他の人達とは違う戦わなければならないという気に駆られる。
幸いにも皆やる気だし、バトルをしよう。
「うん、いいよ
試合形式はどうする?」
「一対一のシングルバトルでお願いします」
うーん、前に戦ったツンツン頭の茶髪の子とはうって変わって礼儀正しいな。
最近の子は生意気だと思ってたけど、そうでも無いらしい。
さて、バトルフィールドでも借りにいこうかな。
◇◇◇◇◇◇◇◇
「よろしくお願いします」
「こちらもよろしくお願いします」
互いにモンスターボールを構えて、中へと投げる。
俺の先発はヌオー、少年はカメールを繰り出した。
「そのポケモンは………データにない?」
ん?データがないってどういう事?
あの赤い機械でヌオーのことを調べてるみたいだけどなんだろうな。
まあいいか、勝負に集中しよう。
「ヌオー、どくどく」
先手必勝、まずはどくどくで様子見だ。
「カメール、かわしてみずでっぽう!」
カメールは少年の呼び掛けに素早く応じ、反撃のみずでっぽうをヌオーに食らわす。
しかしヌオーには余り効いている様子は無い。
この子は本当に大抵の攻撃ではビクともしないんだよな。
「ヌオー、たくわえる」
ヌオーは大きく息を吸い、たくわえる姿勢をする。
カメールは恐らくではあるが、ヌオーに対する有効打はない。
ならば耐久戦に分があるこちらは、隙を見て反撃に転じるカウンター戦法でいこう。
「カメール!こうそくスピン!」
予想通り……みずでっぽうが有効打にならないとみた少年は物理での攻撃で推し測るしかない。
甲羅だけの状態となったカメールは、ヌオーの腹へと回転しながらぶつかる。
『ぬ~?』
『ガメ!?』
それは 防御と言うには 余りにも無防備だった。
大きく ぶ厚く 重く そして 柔らかすぎた。
それは 正に 最強の盾だった。
カメールのこうそくスピンは、ヌオーを吹っ飛ばすどころか逆に自身の首を絞める結果となる。
零距離であれば、素早さが高くないヌオーでも攻撃を当てるには充分。
「ヌオー、動きを抑え込んでどくどく!」
ヌオーはカメールの動きを抑えて、猛毒を浴びせた。
これで勝負は決まってしまう。
有効打もなく、半端な技では通じない防御力に加えて、猛毒状態にされた。
少年は完全なる詰みだと理解している。だがカメールは諦めていない。
であればトレーナーとして全力で自分のポケモンを支えるのは当たり前だ。
「カメール!みずでっぽうをしながらこうそくスピンだ!」
起死回生の一撃と行き着いた考えは、みずでっぽうの勢いを利用したこうそくスピン。
先程もよりも回転は早くなり、カメールが限界を超える限りは止まらないという程の勢いだ。
勢いを落とすことなく、ヌオーへと攻撃する。
『ぬぬ?』
ここで初めてヌオーは大きく吹き飛ばれた。
最初に受けたこうそくスピンよりも二倍……いや五倍ぐらいの威力に差があり、流石のヌオーも耐え切れずに地面から足を離す。
これは決まった………普通のヌオーであれば……
『ぬ~』
『ガメ!?』 「何!?」
ヌオーは素早く起き上がり、体勢を立て直した。
コレには流石に驚きを隠せなかった少年。
カメールの限界を超えた一撃は確かに届いたとおもった。
だが、ヌオーはそれ以上だったと言うだけ。
今度こそ勝負に決着が着く。
猛毒が全身に回り、カメールはもうまともに動くことは出来ないだろう。
それを察してか少年は……
「俺の負けです」
自ら降参宣言をする。
ヌオーの勝利で終わり、俺は少年のカメールに駆け寄りモモンのみとオボンのみを食べさせた。
猛毒の状態は解消され、オボンのみである程度元気になってくれた。
「ありがとうございます、ポケモンバトル楽しかったです」
「こっちもいいバトルが出来て嬉しかったよ、ありがとう」
互いの健闘を讃えて握手をする。
少年の目には悔しいという気持ちはなく、寧ろ何処か嬉しそうだった。
嫉妬ではなく、未知なるものへの好奇心を高ぶらせる。
この少年は絶対に強くなる、よく分からないがそんな確信があった。
「じゃあ俺はここで失礼するよ」
「はい、またどこかで会えたら……バトルしてください」
俺は何も喋らず、ただサムズアップで返事をする。
カッコつけかよと思ってしまうが、一度やって見たかったんだよね。
少年もまたサムズアップをしてくれた。
「ははっ……こんなに楽しいバトルだったらまたやりたいな」
だがこの時は、まだ知らなかった。
あの少年と意外なところで再戦することになるとは。
[to be continued]
我らが初代主人公レッドの登場です。
性格としては、ポケットモンスター・ジ・オリジンの方を参考にさせていただいています。
パーティも金銀時のシロガネ山戦のものとなりますので、ご了承ください。
また新たなアンケートを開催しますので、良かったらご参加ください。