いつの間にかロケット団に入っていた件について 作:レイノート
ロケット団に入ってしまった一般男性シリーズを書くにあたって、とあるYouTubeチャンネルのキャラがモデルとなっておりますので、もし正体がわかった際にはそちらの動画も視聴してみてください。
皆様、どうもこんにちはホオズキ・シズオです。
俺は今、何故かロケット団のボスの前にいます。
何かやっちゃったっけ?
真面目に働いて、給料を貰って、普通に貯金してるだけなんだけどな。
もしかして悪の秘密結社らしくないからお叱りを受けるのかな。
「ホオズキ・シズオと言ったか?突然呼び出してすまなかったな」
「い、いえ!と、とんでもございません!!」
思わず、頭を下げる。
やべぇよやべぇよ!
ロケット団のボスっていう風格がマシマシで、圧が凄すぎるよ。
恐怖っていうか、覇気というのか、よく分からないけど凄いプレッシャーです。
ますますなんで呼び出されたか分からんぞこれ。
入って一ヶ月ちょいの新人とも言える立場の俺がなんでトップといきなりご対面なんだ。
あぁ……考えるだけ頭が痛くなるよ。
「そう、固くなるな
何、ちょっとしたプレゼントを用意しただけだ」
プレゼント?
クリスマスにはまだ早いと思うけどな。まだ秋の中頃だよ。
「ホオズキ・シズオ
お前をロケット団特別幹部として迎え入れたい」
………………はい?
俺が特別幹部?
嘘だ!俺を騙そうとしている…………
だってまだ入って日も浅いし、ロケット団の事右も左も分からない一般人ですよ!
え?あれか?新手のドッキリなのかな。
そうだ、そうであってくれ!!
「ここ一ヶ月での行動をラムダから聞いている
業務の効率化、安全な流通ルートの確保、新たな資金源の調査、これほどまでの功績を僅か一月で成した
それだけで幹部にするには十分な理由と判断している」
いや褒めて頂いて光栄なんですが、俺は全くといっていいほど幹部への昇進に興味は無い。
嫌だって死ぬ気で働かないと殺されると思って、その結果……計算入力やデータ管理を効率化するソフト作ったり、合法的かつ安全な道具の仕入先の確保、土地や鉱山資源といった手付かずな資金源の下調べなんかしただけです。
ええ……あれって一般団員がする仕事の量じゃないんですか?
(※違います)
「俺も驚いたよ
最初はなよなよした奴が来たかと思ったら、まさかこんな大きな掘り出し物が見つかるとはね」
とラムダさんからもお褒めの言葉を頂く。
いや待ってくださいよ。
なんかすげー勘違いされてるけど、俺は至って普通の小市民です!
そんな幹部とか誰かの上に立つべき人間じゃないですし、なんなら今すぐにでもロケット団辞めたいです。
「あはは……でも俺みたいなやつじゃ、幹部なんて早すぎですよ……」
「そんなに謙遜することは無い
特別幹部にするにあたって、ラムダの推薦、その他団員からの聞き込みによって決定した事だ
初めての事で戸惑うかもしれないが、よろしく頼むぞ」
とボスは俺の肩に手を置く。
こんなに持ち上げられたら、辞めますなんて言えないじゃないですか!
ラムダさんも鼻が高いみたいに首を縦に振るのやめてくださいよォ!
あぁ……こんなことになるなら空間の神様みたいな笑い方するんじゃなかったよ……
[翌日]
どうも……テンションが低いホオズキ・シズオです。
なんちゃって特別幹部になってしまいました。正直めちゃくちゃ困ってます。
昨日まで上の立場にいた先輩を部下として扱う訳ですから、凄く気まずいし何より反発もあると思ってました。
しかし意外にもそんなことはなく、寧ろ困ったらどんどん頼ってくれと言われ、逆に元気づけられてしまいました。
ある人は上下関係気にしない人だったり、俺の仕事ぶりを評価してくれてる人が多く、不満どころか前より職場の雰囲気が良くなっている。
「まあ暫くは大丈夫かな……」
一応幹部という扱いにはなってるが、基本的には今まで立場は余り変わらない。
まだまだロケット団に馴染めるまでは、ラムダさんの監督下の元で仕事を覚えるようにボスからは言われた。
ここら辺は別に問題は無いし、一般企業の役職研修みたいなものだと思えば平気だ。
だが一応ロケット団は悪党というのは忘れてはいけない。
俺も少なからず、悪事に加担してしまったし、幹部になってしまった以上簡単には辞められない。
これだけでもうだいぶ心が辛いです。
「なんだよ、気分悪ぃなら外で空気吸ってこいよ」
「あ、ありがとうございます……」
ラムダさんから少し休憩時間を貰い、ジムの外へと出る。
はぁ……癒しが欲しい。
精神がしんどい時は、ポケモンセラピーが効くときいたことはある。
やってみるか。
俺は腰についてるボール止めから一つのモンスターボールを取り、中へと向かって投げる。
『ニドォ!』
中から出てきたのはニドラン♂。
昨日の昇進報告の際、ボスから貰ったポケモンだ。
一応、俺の初めてのポケモンということになる。
触れるのは初めてだから、そぉーと撫でないとね。
『~♪』
頭を軽めに撫でる。
めちゃくちゃ喜んでいて、ほっとした。
こうしてみるとなんで今までポケモンに触れてこなかったのか、ちょっと勿体ないことをしたかなと思う。
でも今からでも遅くはないか。
ニドラン♂と一緒に頑張っていこう。
「ただいま戻りました~」
「遅かったな…………ってなんでそんなにボロボロになってんだよお前!?」
俺のボロボロな姿に大きな声を出して驚くラムダさん。
トレードマークの黒スーツは泥が着いたり、数カ所裂傷してしまっている。
「あはは…………」
俺の傍らにいる2匹のポケモン。
ニドラン♂とこの惨状をやったであろう犯人であるポケモンだ。
まあこの話は次のブレイクタイムの話の種としよう。
[to be continued]
いやぁ、最初のパートナー誰にしようか悩んだんですが、ニドラン♂に決定しました。
程よい小動物感があって、撫でたくなりそうな感じがたまらないですね。
次回もお楽しみください。