昔、女子だと思って結婚の約束までした子が転校してきたけど実は男だと発覚した(泣)   作:匿名

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デバフを背負った勇者 (挑)

俺と千尋は引き続き屋上に繋がるドア付近で会話をしていた。

「で本題だっけか。そういえば今朝、話したいことがあるって言ってたな」

 

千尋は真っ赤になっていた顔を誤魔化すように「ごほんっ」とひとつ咳払いをして仕切り直す。

 

「そうです、それです。昨日の件についてなんですが、僕は昨日まっくんの望みを叶えるために協力することになったじゃないですか」

 

「あぁ、そうだな。その件は本当に感謝してる」

 

「昨日はまっくんの言っている事からまっくんが望ん出ることを自分なりに解釈しましたがそれが、ちゃんと合っているか確かめたいんです。まっくんの望みを叶えるために一緒に動いた時に食い違いが起こっても嫌ですし」

 

「んーまぁ確かに。」

 

昨日は俺もほぼ勢いで俺の望みを叶える協力を頼んだ所がある。

最後ら辺は自分の感情がぐちゃぐちゃになりすぎて自分が昨日何を言って千尋から何を言われたのか所々記憶が怪しい所がある。認識合わせする為にも確認する事に損はないだろう。

 

俺はコクリと頷き、それを見た千尋は続きを話す。

 

「貴方の叶えたい望みは2つ。一つ目は青春を送る。二つ目は友達を沢山作る。……まっくんの望みはこの二つで間違いないですか?ってどうしたんですかそんな変な顔をして」

 

俺は顰めっ面を作ったつもりだったが千尋にはこれが変顔に見えていたらしい。俺の表情筋ちゃんと働いてくれ。

 

「へ、変な顔はさて置いてだな、千尋が言った二つはどっちも俺の望んでる事で間違いないんだけど、二つ目に関してはこの学校じゃ作れないし別の所で作るしかないなと思って」

 

「どうしてですか?」

 

「はい?」

 

千尋の返答が予想外すぎて思わず間抜けな声と間抜けな顔を晒す。

 

「なぁ千尋。俺らさっきまで俺の悪い噂が流れてるって話をしてたよな?」

 

「してましたね」

 

 

「俺の悪い噂が学校中に広がってるんだぞ。みんな俺を怖がって

避けてる有様だ。そんな状況、普通に考えて作れないだろ。こんなの大量のデバフ背負って魔王に挑むようなもんだ。」

 

「なら大量のデバフを背負ったまま魔王に勝てばいいんですよ」

 

「…そんな無茶苦茶な。」

 

「全然無茶苦茶じゃないですよ!攻略相手の好感度が最初からマイナス行ってるギャルゲーや乙女ゲーだと思えばいいんです!」

 

それを無茶苦茶と言うんじゃなかろうか

 

「好感度がマイナスだとして、1からスタートした人間より攻略に多少時間がかかるってだけの話です。所詮は噂なんですから、あなたの行動によって、きっとあなたに心を開いてくれる方も出てくるはずです。何にせよ何もかもやってみないと分かりませんし、まっくんは逆に落ちる所まで落ちてるのでこれ以上落ちようがありません。あとは上がるだけじゃないですか!」

 

なんか最後貶されたような気がするがでも…

 

「…確かにそうだな。やってみてもないのに決めつけるのは良くないよな。何もせずに後悔するより行動に起こして後悔した方が断然いいと思うし、他の所で友達を探すのも学校での友達作りが失敗した後でもいいわけだしな。」

 

「そうです、その意気です!では、この2つのまっくんの望みを目標として頑張りましょう。しばらくは目標達成の為に作戦会議が必要になりそうですね」

 

「あぁ、そうだな。改めてよろしく千尋」

 

俺は千尋に片手を差し出す。その行動を千尋は察して爛々とした瞳で握り返し握手をする。

 

「はい、よろしくです!まっくん!」

 

 

 

 

「あっ、あと1つ言いたいことあったんでした。」

 

掃除の時間がそろそろ始まるので俺は教室に帰る片付けをしていると、隣で既に準備が終わった千尋が何かを思い出したように声を上げた。俺は片付けを一旦止めて顔を上げ千尋を見る。千尋は微笑んで言った。

 

「僕ら昨日再開したばかりですし互いに成長した相手の事、知らないじゃないですか」

 

「んまぁそうだな」

 

「友達を沢山作るのはまっくんの願いですし叶えますが、その作戦会議と並行して僕らの仲も改めて深め直したいなと思いまして」

 

「それは全然構わないんだけど具体的には何をするんだ?」

 

「んー、そうですね。」

 

千尋は人差し指を顎に当て考える仕草をする。

 

「学校の放課後とかに遊びに行ったりとかはどうですかね?」

 

学校の放課後。遊びに行く。うんめっちゃ青春っぽい!!

 

俺は阿部寛のホームページもビックリの早さで頷く。

 

「うん、行こう」

 

「じゃあ早速今日の放課後行きますか!」

 

 

 

 

放課後俺以外誰も居ない教室で席に座って、秒針の針に合わせて机にコツコツと人差し指で音を響かせながら時計を眺めていた。

 

「そろそろか」

 

時計がある時間を示した時俺は動き出す。

バックをからって教室を出て校門へ向かう。

向かった先の校門には1人の女子制服を着た生徒が待っていた。

千尋だ。

 

「ごめん。待った?」

 

何処かのヒロインが行ってそうなセリフを言っておちゃらける。

 

「何がごめん待った?ですか!本当ですよ!どれだけ待たせるんですか!」

 

それに対して千尋はというと結構ご立腹のようだった。

 

「悪い。でも出来るだけここの学校のやつには見られたくないんだ。千尋が悪い噂のある俺といる所を見られると千尋に対してどんな悪い噂が立つのか分からない」

 

「そんなの勝手に噂させとけばいいじゃないですか!」

 

俺と千尋は放課後学校終わり、繁華街に行って遊ぶ事になった。そこで俺は学校の生徒の人目を気にして放課後現地集合を提案した。

だが千尋は「それなら放課後遊びに行く意味ないじゃありませんか!」と拒否。互いに意見を譲らず結果的に互いが妥協する形で、俺と千尋の教室を出る時間をずらして、人が少なくなる時間帯に校門で合流という事になったのだが、それを実行した今でもあまり納得出来ていないのか千尋はプンスカプンスカ言っている。

 

「この待ち時間は本当に無駄でした。僕の時間はそんなに安くありませんよ?これは何か奢ってもらわなければ気が済みません!」

 

「あぁ、分かった、何か奢るよ。でも俺はそこまでお金を持ってる訳じゃないんだ。財布に優しくしてくれよ」

 

本当にお金持ってないからな、フリじゃないからな!

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