心優しいヒットマン   作:田舎の異音

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第7話『ライスの怒り』

勝秋に連れられて美浦寮へやって来た。

 

T「勝秋、トレーナーは寮への立ち入り禁止だぞ」

勝秋「そんな事言ってる場合じゃないんですってば!」

T「そんなにやばいの?」

勝秋「あのライスちゃんがキレてるんですよ?!やばいに決まってるじゃないですか!?」

 

勝秋と僕は急いで階段を駆け上がり、ライスの部屋へと向かう。

部屋のあるフロアに出ると、すぐにライスの部屋がどこかが分かった。

なぜなら、部屋の前に人だかりができていたからだ。

 

ヒシアマゾン(ヒシアマ)「ん?やーっと来たねぇ。さっさと声かけてあげな」

T「ヒシアマゾンか。中はどんな感じなんだ?」

ヒシアマ「ここの隙間から見てみなよ」

T「どれどれ....?」

 

 

 

ライス「 」

ゼンノロブロイ(ロブロイ)「ラ、ライスさん...」

ライス「....」

ロブロイ「そんなに怒らなくても...」

ライス「ライス、怒ってなんかないよ 」

ロブロイ「うぅ...ごめんなさい」

ライス「  」

 

 

 

 

T「あちゃー滅茶苦茶怒ってるなライス」

ヒシアマ「アンタ一体何をしたのさ?」

セイウンスカイ(ウンス)「ま~たクソボケかましたんじゃないですか~?」

T「....もしかして他の子を優先したのがいけなかったとか」

一同『(絶対それだよ!!!!)』

ヒシアマ「アタシらが見守ってあげるからさ、早く謝ってきな!」ドンッ

T「うぉいっ?!」

 

僕はヒシアマゾンに背中を押され、ライスとゼンノロブロイの部屋に飛び込んだ。

 

ライス「......」

ロブロイ「わ、私はこれにて!」

 

ライスと目が合う。その瞬間、一気にライスの表情が怒りと悲しさの混じったものに変わる。

 

T「ら、ライス...その、セントライト記念は惜しかったな」

ライス「見に来てくれるって約束してくれたよね どうしてきてくれなかったの。ライス頑張ったのに! 」

T「ごめん、あれはテレビで応援するって意味だったんだけど...」

ライス「....!!!もういいっ!お兄さまは忙しいんだもんね もうライスのこと見に来なくていいよ!  」

T「きちんと伝えなかったことは謝るよ。ただ、僕の話を聞いてくれないか?」

ライス「..... 」

T「....僕の理屈はこうだ。ライスはもう必要な事をすべて覚えてくれたから、その点では誰がトレーナーになっても大丈夫。でも新人の子はそうはいかない。何かのきっかけでレースが嫌いになったり悪い癖がついちゃったりするかもしれない」

ヒシアマ「(おいおいおい死ぬわあのトレーナー)」

T「能力があるのに、発揮できないまま契約できずに終わってしまう子もいるんだ。どうしても『僕ら』は心配性になるし、先々のことを考えて決めたつもりだったんだよ」

勝秋「(僕はそんな事怖くてできません)」

ライス「....まだライスは覚えてない事の方が多いよ。それに...」

T「それに?」

ライス「マヤノペトリュースさんにお願いされたの。お兄さまと2人でブルボンさんを必ず倒してね、って.....」

T「....!」

 

ライスは僕に面と向かって座り直して続ける。

 

ライス「お兄さまも気が付いてたでしょ?マヤノペトリュースさんがブルボンさんを捉えにいってたから最後に疲れて、ライスが2着になれたって」

T「そ、それは....そうだ」

ライス「それにマヤノペトリュースさんはあれが引退レースだったのも知ってる.....確かに他の子も大切だよ?でも、お兄さまはそれ以上に大切なことを思い出して欲しいな」

T「.....僕も、一緒に戦うべきだ...ブルボンと。あの日、キミのトレーナーだった者として」

ライス「分かってくれたんだね。ライス1人じゃ背負いきれないから」

 

ライスは、僕の手を握って真っすぐな瞳をこちらに向ける。

 

ライス「こ、これからもお兄さまと一緒にいたいの!....///」

 

その日を境として、僕は再びライスの専属トレーナーとして練習に帯同するようになった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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