ジャスティスダンガンロンパX4 強くてコロシアイ再履修 作:M.T.
午前0時、男子更衣室にて。
ベンチに座って筋トレをしている一人の男がいた。
【超高校級のメイクアップアーティスト】越目粧太だ。
「にしても、あの知崎がオレに謝りたいだなんてな。きっとアイツもオレと仲直りしたかったんだな。っし、まだ待ち合わせまでちょっと時間あるし、筋トレでもして待ってやるか。昨日は腐和ちゃんにボロ負けしたけど、やっぱり腐和ちゃんに相応しい男になりてえもんな」
するとその時、男子更衣室の扉が開いた。
「んあ?おう知崎!早かっ……」
越目が振り向いた直後、いきなり何者かが襲いかかってきた。
【超高校級の獣医】小鳥遊由だ。
返り血を防ぐ為にレインコートを着ていた小鳥遊は、手に持っていたペンライトの強力なレーザーで越目の視界を潰し、越目の頭目掛けてハンマーを振り下ろした。
「うぉあ!!?」
だが越目は間一髪小鳥遊の攻撃を躱し、小鳥遊はバランスを崩してその場で転んだ。
「っ………!」
小鳥遊の攻撃を避けた越目の視界に飛び込んできたのは、ハンマーを持って床に転んでいる小鳥遊だった。
小鳥遊は、今にも起き上がってもう一度攻撃を仕掛けようとしていた。
その瞬間、越目の中で何かが切れた。
そして、次の瞬間。
「うわぁああああああああああっ!!!!」
男子更衣室の中には、叫び声と鈍い音が鳴り響いた。
ーーー
VOTE
越目粧太 11票
小鳥遊由 1票
聖蘭マリア 1票
『うぷぷぷぷ、お見事大正解ー!!【超高校級の獣医】小鳥遊由サンをダンベルでブン殴って殺した上にチェーンソーで首をぶった斬ったアホは、【超高校級のメイクアップアーティスト】越目粧太クンなのでした!!』
『ギャハハハハハ!!!2連続正解とはなぁ!!やるじゃねえかテメェら!!ほらほらもっとバイブス上げてけポウポウ!!!』
『いやーしかし!どうして越目クンは小鳥遊サンに投票したんでしょうかねぇ?聖蘭サンも自分に投票するなんて、何を考えてるんだか!』
「ああ…そんな…嘘っ、嘘ですわ…!」
「クソッ…何でだよ…おい粧太!!何で由を殺したんだ!?何でなんだよぉ!!!」
「そんな事より、由ちゃんだよ!何で由ちゃんは粧太おにいを殺そうとしたのかなぁ?知ってる?」
『うぷぷぷぷ!それなんだけどねぇ…少し違うんですよねぇ』
違う……?
どういう事?
『小鳥遊サンが殺そうとしていたのは、何も越目クンだけじゃないんだよ。小鳥遊サンの目的は、越目クン本人というよりは、
「…!それってまさか…!」
『ギャハハハハ!!勘のいいヒーローガールはもう気付いたみてぇだな!!』
私は、気付いてしまった。
小鳥遊さんが越目君を殺そうとした、本当の目的を。
でも、信じたくなかった。
彼女がそんな事をするはずがない。
だって彼女は、誰よりも優しい人だったから。
『この際だからぶっちゃけるとなぁ…由ガールは、テメェら全員を殺そうとしてたのさ!!』
「っ…………!!」
モノDJが語った理由は、私の予想していた理由と全く同じだった。
小鳥遊さんの殺人の目的は、この学級裁判を起こす事だった。
自分が生き残るためじゃない。
私達を殺す為に、学級裁判を利用しようとしていたんだ。
越目君は、たまたま学級裁判を開く為の被害者に選ばれたに過ぎなかった。
全ては、彼女の抱える真実を全員の命ごと葬り去るために。
「じゃあもしあの女がこのアホの撲殺に成功してたら、俺達は危うくあの女の無理心中に付き合わされるところだったって事か?」
「ちょっ、そげん言い方…!」
『うぷぷ、そうなるね!小鳥遊サンがオマエラを殺そうとしたのはね、実は深〜いワケがあるのです!』
『ギャハハハ!!見てもらった方が早えだろうから、特別に由ガールがテメェらを全員ブチ殺してまで隠したかった動機DVDを見せちゃうぜ!VTR…スタァアアアト!!』
そう言ってモノDJは、手元のリモコンを押す。
すると、画面上に映像が映し出された。
〜〜〜【超高校級の獣医】小鳥遊由サンの動機映像!〜〜〜
DVDを再生すると、赤い幕の上にポップな文字が浮かび上がる。
開演のブザーと共に幕が開き、映像が始まる。
映像に映っていたのは、小鳥遊さんの家と思われる豪邸だった。
冬場なのか高級そうなダッフルコートに身を包んだ小鳥遊さんは、豪邸の門を開けて一人で外出した。
おそらく、小学校高学年くらいだろう。
小鳥遊さんが走っていった先には子猫がニャーニャー鳴く声が聴こえるダンボールがあり、小鳥遊さんはダンボールに捨てられていた子猫を大事そうに抱きかかえて家に連れて帰ろうとした。
『お腹空いてるでしょ?家帰ったらご飯にしよっか』
『みゃあ!』
子猫が小鳥遊さんの腕の中で震えながらも一生懸命に鳴くと、小鳥遊さんは微笑みながら子猫を抱きしめる。
するとその時、突然小鳥遊さんの横を通ったハイエースに乗っていた男が小鳥遊さんを車の中に引き摺り込む。
小鳥遊さんを拉致した車の中には何人かの男達が乗っていて、後部座席では小鳥遊さんの同級生と思われる小学生達がカメラを構えてニヤニヤしていた。
そこからは、口にするのも憚られるような下品な仕打ちの数々だった。
どこかの駐車場に設置された監視カメラにハイエースが映り込んでいて、車内に設置されたスピーカーから流れる爆音の音楽にまじって、小鳥遊さんの悲鳴が聞こえてくる。
『いやっ、やだっ、やだ!!お願いします、やめてください!!いやっ、いやあああああ!!』
車内の様子はわからなかったものの、車体が不自然に縦揺れしていて、中で何が起こっているのかは大体予想がつく。
時折ドアを激しく叩く音が聞こえ、小鳥遊さんは相当暴れているのだろうと容易に想像できた。
最初は激しくドアを叩く音や悲鳴が聞こえたが、やがて五月蠅い音楽しか聴こえなくなった。
おそらく、途中で抵抗しても無駄だと悟って諦めてしまったのだろう。
男達は、何の罪もない少女の、本来は生涯の伴侶に捧げるべき純潔を、遊び感覚で奪った。
おもちゃを共有する感覚で、何人もの男が彼女を無理矢理穢した。
『はいお疲れちゃん』
『気ぃつけて帰れよー』
『また拉致られんなよーw』
用が済むと男達は小鳥遊さんを全裸のまま解放し、男達の乗っていた車はどこかへと去っていった。
車から放り出された小鳥遊さんは、タバコの火を押し付けられたのか全身火傷の痕だらけになっていて、口の周りは火で炙られたのか痛々しく焼け爛れていた。
辱めを受けてボロボロになりながらも、子猫を抱きかかえながら大粒の涙を流して泣いた。
それからというもの、小鳥遊さんは口が利けなくなった。
一時期は学校にも行かなくなり、部屋に引きこもって自分をいじめた連中の陰に怯えていた。
あれ以来人間を信用できなくなり、つらい現実から逃げるために動物とだけ仲良くするようになった。
するといつからか、動物とだけは意思疎通ができるようになった。
それが彼女の才能の原点だった。
『いや〜、想像以上にエグかったですね!小鳥遊サンが喋れないのは、過去の壮絶ないじめが原因だったとは!それで人間不信に陥った結果、現実逃避するかのように動物と接していたのが才能を開花させるきっかけとなったんですねぇ。ではでは、学級裁判でお会いしましょう!』
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
映像が終わった。
私達は、凄惨な光景を見て絶句していた。
しばらくして、皆がポツポツと口を開き始める。
「……嘘じゃろ?」
「ひぃいいいい…!」
「こ、これが…小鳥遊嬢の…」
「そんな…由!!」
「いやっ、いやあ!」
「…………!!」
「小鳥遊さん…」
「品性の欠片も無いな」
「同感だ。胸糞悪いモン見せやがって」
「あっ、あああ…ああああああ…」
「ふーん」
古城さん、目野さん、闇内君は顔を真っ青にして唖然としていた。
食峰君とマナは、耐え切れずに泣き叫んでいた。
館井君は、腕を組んで目を瞑り、小刻みに震えていた。
普段は冷静な秋山君、加賀君、ネロでさえも、映像に嫌気が差して眉間に皺を寄せていた。
聖蘭さんに至っては、今にも卒倒しそうになっていた。
知崎君は、謎が解けて満足したのかむしろスッキリした表情を浮かべていた。
そして唯一越目君だけは、映像の内容を知っていたのか、始終映像から顔を背けて黙り込んでいた。
『ギャハハハハ!これでわかったろ?由ガールは頭が良くて金持ちで、性格もちょっとばかし変わってたから、クラスメイトからいじめられてたのさ。由ガールは、テメェらを道連れに自分の過去ごと心中しようとしたんだYO!!』
『ちなみにオマエラはもう察しがついてると思うけど、このDVDを見たのは越目クンだったのです!越目クンは、アホなのか何なのか知らないけど、それを直接小鳥遊サンに伝えに行ったのでした!』
『そしたら案の定殺意を向けられて襲われたってわけよ!まあ自業自得だなYEAH!』
「ふん、結局てめぇの撒いた種じゃねえか。俺は絶対に本人には伝えに行くなって釘を刺したはずだが?」
「確かにね。これは殺されても仕方ないと思う。自分でも迂闊すぎると思わなかったわけ?」
二匹が下品に笑う中、ネロと秋山君が越目君に鋭い視線を向ける。
すると越目君は、顔を真っ青にして言った。
「だ、だってよぉ…!あんな目に遭ってたって知ったら、居ても立っても居られなくなっちまって…誰かが支えてあげなきゃ可哀想だって思ったんだよ…!話しに行った時、小鳥遊ちゃん、すげぇ不安そうでよ…だからオレが守ってやらなきゃって思ってたのに、あんな…っ、いきなり襲われるなんて思わねえじゃねえかよぉ!!」
越目君が叫んでいるのを聞いて、私は何も言葉を返せなかった。
越目君だって、何もコロシアイを起こす為に小鳥遊さんに話したわけじゃない。
彼なりに、暗い過去を抱える小鳥遊さんの支えになりたかったんだ。
なのにその思いを理不尽に裏切られて、衝動的に手が出てしまったのだろう。
「何で!?何でオレが狙われなきゃなんなかったんだよぉ!!?」
「そんなの決まってんじゃん!キミは由ちゃんに信用されてなかった、それだけだよ!」
「………は?」
いきなり知崎君が越目君を指さして言うと、越目君は唖然とする。
知崎君は、唖然とする越目君に一切の容赦無く現実を突きつけた。
「由ちゃんは、頭も口も軽い粧太おにいの言葉なんか信じられなかったんだよ!キミの日頃の行いが由ちゃんの不信感を煽ったの!そんな事もわかんない童貞のくせにしゃしゃり出てんじゃねーよ!」
「うっ…うう…うぅううぅううう…!!」
知崎君は、越目君にとっては一番残酷な現実を突きつけた。
先程まで自分を守る為に言い訳していた越目君は、小鳥遊さんに信用されていなかったという事実が余程ショックだったのか、その場に膝をついて頭を掻き毟り、子供のように泣き喚いた。
今の越目君には、私を守ってくれると言ってくれた時の頼もしい彼の面影は一欠片も無かった。
あまりにも哀れで、痛々しくて、見ていられなかった。
すると、マナがその場で膝をついて泣き出した。
「ごめん…ごめんなぁ…小鳥遊ちゃん…うちらが、小鳥遊ちゃんば信じしゃしぇてあげられんやったんやなあ…!ごめん…ごめんなさい…!うっ、ううっ…!」
「小鳥遊さん。どんな理由があろうと、君は越目君を殺そうとした。死んだからって許される事だと思うな」
「ちょっと、秋山君…」
「……だけど、君を理解してあげられなかった事は謝るよ。本当にごめん」
マナは、小鳥遊さんの遺影に向かって泣きながら謝っていた。
秋山君も、小鳥遊さんの遺影に深く頭を下げて謝った。
二人の言葉を聞いて、初めて気付いた。
何も越目君だけじゃない。
私達は、誰も小鳥遊さんに信頼されていなかった。
信じさせてあげられなかった。
彼女が唯一信用していたのは、今はもうここにはいない玉越さんだけだった。
もしあの夜、玉越さんが小鳥遊さんのそばにいてあげられたなら、小鳥遊さんも殺人を決意しなかったかもしれない。
その玉越さんを死なせてしまったのは、他でもない私達だ。
私は、今更どんなに後悔したって仕方のない事を、心の中で何度も悔いた。
そして、どうしても気になっていた事を、越目君に尋ねる。
「越目君。ひとつだけ聞かせてくれる?」
私が話しかけると、越目君はゆっくりと顔を上げた。
私は、彼と目が合ったタイミングで話しかけた。
「あなたは、本当に小鳥遊さんをただのはずみで殺したの?」
「……え?」
「さっきからあなたの言い分を聞いている限り、少なからず小鳥遊さんに殺意があったように思えるのだけれど。本当はあなたは、小鳥遊さんの攻撃を避けた後で、
「そ、それは…!」
「どうなの?答えて」
私が尋ねると、越目君は言葉に詰まる。
わかっていた。
彼がわざと小鳥遊さんを撲殺したという事は。
「図星か」
ネロは、その場で膝をついたまま俯いている越目君を見て確信した。
すると、聖蘭さんが顔を真っ青にして口元を手で覆いながら尋ねる。
「そんな…!わざと殺したんですか!?何故そんな事を…!」
「怖かったんだよ!!!」
「ひぃ!?」
聖蘭さんが尋ねると、越目君が逆ギレした。
あまりの剣幕に、目野さんと古城さんはビクッと肩を跳ね上がらせていた。
越目君は、目を血走らせてものすごい剣幕で捲し立ててきた。
「だって、次は確実に殺されるかもって…!お前らだって、オレの立場だったら同じ事をしただろ!?」
「そうだな。君の判断は間違っていない」
越目君が捲し立てているのもお構いなしに、加賀君が口を挟んだ。
「俺達全員を殺す為に用意周到に何重にも予防線を張るような女だ。あの場で見逃したら、次は今回の失敗を踏まえて完全犯罪を犯す可能性が高かっただろうな。もしかしたら、今度は料理に毒でも混ぜて全員を殺していたかもしれない。そもそも口で説得して反省するようなら、初めからあんな大掛かりなトリックを用意してまで人を殺そうとなんかしないはずだ」
「あ……」
「君が生き残る為には、小鳥遊由を殺さざるを得なかった。
「……………」
「……ま、君が自分で殺される原因を作ったという点はやはり責めざるを得ないがな。それも含めてやはりバカ丸出しだったな」
加賀君が淡々と越目君に告げると、越目君は再び消沈した。
加賀君の言っている事は、口が過ぎるところはあったが大方正論だった。
確かに、殺人に失敗した小鳥遊さんを生かしておいたら、今度は今回の失敗を踏まえて完璧な犯行を起こしていたかもしれない。
それこそ、加賀君が言うように料理に毒を盛ってしまえば全員殺して一人勝ちなんて事も可能になる。
おそらく彼女には、それが出来るだけの知能があった。
越目君の言う通り、彼が小鳥遊さんを殺したのは、怖かったからだろう。
自分にはない頭脳という武器を持つ彼女の事が、誰よりも恐ろしかったんだ。
「そうだよ…オレはバカだから、何考えてんのかわかんねぇ小鳥遊ちゃんが怖かったんだよぉ…!」
越目君は、その場で泣きながら蹲った。
すると秋山君が軽蔑の目を向けて話しかける。
「結局全部君の無責任が招いた事だよね。君の軽率な行動が、皆の命を危険に晒したんだよ?君一人が死んで済まされる話じゃないんだよ。自分で原因を作っといて被害者面するなよ卑怯者」
「っ……」
秋山君は、越目君を軽蔑した様子で淡々と言った。
秋山君の言葉は、越目君の心に深く突き刺さった。
すると越目君は、次々と正論を突きつけられて自分が間違っていたと悟ったのか、全てを諦めた様子で両腕をだらんと垂らす。
「…そうだな。秋山の言う通りだよ。オレが間違ってた。小鳥遊ちゃん、ごめん…!オレが生き残る為に殺しちまって、本当にごめん…ごめんなさい…!!」
越目君は、泣きながら小鳥遊さんの遺影に土下座をした。
この時、私は初めて気付いた。
過去の凄惨ないじめで口に火傷をしていたはずの小鳥遊さんの口元には火傷は無く、綺麗な死に顔をしていた。
越目君が小鳥遊さんにメイクをしたのは、死亡時刻を誤認させるためじゃない。
心のどこかでは小鳥遊さんを殺した事を後悔していて、せめてもの償いに彼女の抱える闇を墓場まで持って行こうとしたんだ。
真実が暴かれた今、越目君は全てを諦め、まるで死を待つ虫のようだった。
『うぷぷぷぷ、もう皆に言い残す事は無いみたいですしおすし、そろそろアレいっちゃっていいですかね?』
「っ……!?アレってまさか…!」
『皆様お待ちかね、エクストリームなショーのお時間だぜ!!エヴィバディセイYEAHHHHHHHHHHHH!!!!』
「待って!やめて!何もそこまでして欲しいわけじゃないわ!何でもするから、それだけは許してあげて!」
『ハッハァ!!こんなクズの事庇うなんて、オメェは優しいなぁヒーローガール!Umm…じゃあ今ここで素っ裸になって犬の真似してみろよ。そしたら考えてやらねぇでもねぇぞ?』
「っ………!!」
モノDJが言うと、私は躊躇なく制服の上着を脱いだ。
そしてネクタイに手をかけたその時、モノDJが大笑いした。
『ブッ、ギャハハハハ!!いやぁコイツァケッサクだぜ!!マジでやるとはな!!ジョークに決まってんだろジョーク!!』
『じゃあ茶番も楽しんでいただけたようなので、今度こそドカンとイッパツヤっちゃいましょうか!』
モノクマがそう言った、その直後だった。
先程まで全てを諦めて項垂れていた越目君が、顔を上げてポツリと呟いた。
「嫌だ…やっぱり…」
そして、次の瞬間。
「うわぁあああああああああああああああああ!!!!」
越目君は、血相を変えて泣き叫びながら全速力で逃げ出した。
先程まで殺される覚悟を決めていたのが嘘のようだった。
きっと、いざこれから殺されるとなると怖気付いてしまったのだろう。
すると食峰君が、越目君に向かって叫んだ。
「粧太あああああ!!!頑張れえええ!!」
「逃げて越目くん!」
「オシオキなんて受ける事ありません!逃げて下さい!」
食峰君、マナ、聖蘭さんは、逃げる越目君に声援を送った。
どんなに惨めで格好悪くても、彼が殺されなくて済むならそれで良かった。
だが、無情にもモノクマ達の声が裁判場に響き渡る。
『今回は、【超高校級のメイクアップアーティスト】越目粧太クンのために!!』
『スペシャルな!!オシオキを!!ご用意しました!!!』
「嫌だ、こんな所で死ねるか!嫌だ、死にたくない死にたくない死にたくない!!」
全速力で逃げた越目君は、裁判場のドアを何度も叩いた。
だが裁判場の赤い扉は、ビクともしない。
『『ではでは、オシオキターイム!!!』』
「いやだあああああああああああああああああ!!!!!!」
モノクマはピコピコハンマーを取り出して、一緒に出てきた赤いボタンをハンマーで押した。
ボタンに付いている画面に、ドット絵の越目君をモノクマとモノDJが追いかける様子が映っていた。
ーーー
GAME OVER
コスメくんがクロにきまりました。
オシオキをかいしします。
ーーー
越目は、首に首輪をつけられると、そのままチェーンでどこかへと引き摺られた。
連れて来られたのは、高級ファッションブランド店が立ち並ぶ夜の街だった。
越目は街の道路の中心に設置されたステージ上の椅子に拘束され、ステージの下ではモノクマ達がギャアギャア騒いでいた。
そこで画面上に文字が現れる。
ーーー
月にかわっておしおきよ!
【超高校級のメイクアップアーティスト】越目粧太 処刑執行
ーーー
ステージ上には、メイク担当と思われるモノDJが現れる。
ステージは煌びやかなライトで照らされ、木々を模ったイルミネーションが夜の街を彩る。
夜空には巨大な三日月が浮かんでおり、不気味に夜空を照らしていた。
モノDJは、どこからか額縁を取り出すと、それを越目の隣の台に置いて越目にメイクを施し始めた。
額縁には、少女漫画のような絵柄で描かれ、キラキラのエフェクトがつけられ口にバラを咥えたタキシード姿の美青年の絵が入っていた。
モノDJが越目に布を被せてすぐに布を取り払うと、越目が絵の美青年と同じタキシード姿になる。
越目をタキシードに着替えさせたモノDJは、越目を絵の美青年の通りにメイクしようとする。
まずは絵の美青年のようにシュッとした顎のラインにする為、ノコギリとヤスリで越目の顎を削る。
越目の顎からは血が噴き出し、悲鳴が上がった。
耳のフォルムを整える為、ハサミでいらない部分を切り取る。
鼻の形を整える為、棘付きのヤスリで越目の鼻を削る。
またしても越目は悲鳴を上げ、越目の座っている椅子の周りには血が滴って血溜まりができる。
白くてシミひとつない肌にする為、毒入りの顔料で顔を塗りたくる。
そして毒入りのコスメで絵の美青年と同じメイクを施す。
毒で顔が爛れる激痛に越目が暴れ、メイク用の椅子がガタガタ揺れる。
大きくてキラキラした目にする為、目玉を抉って代わりに大きな青い宝石を取り付ける。
仕上げに、キラキラしたエフェクトを再現する為、キラキラと金銀に輝くマキビシを越目に投げつけ、越目に無理矢理棘付きのバラの造花を咥えさせる。
越目が苦悶の表情を浮かべているのも気にせず、モノDJは得意げな表情を浮かべて観客達に越目の姿を見せた。
だがモノDJにメイクを施された越目は、絵の美青年のようなイケメンとは程遠い満身創痍の姿で、それを見て激怒したモノクマ達はブーイングをしながらゴミを越目に投げつけた。
その中には、越目の母親と姉のコスプレをしたモノクマも混じっていた。
石や飲み物の瓶が越目に直撃し、越目はボロボロになっていく。
するとそこへ、腐和、聲伽、小鳥遊、聖蘭、古城、目野の6人を模ったパネルがステージ上に現れる。
共に苦楽を過ごした女性陣の声を聞いた越目は、助けを求めるかのように女性陣のパネルの方へ手を伸ばす。
だがその直後、ステージ上にキラキラと光る煙が上がったかと思うとパネルがパカっと真っ二つに割れ、それぞれのパネルの後ろから女性陣のコスプレをしたモノクマが現れる。
現れたのは、紺色のスカートに赤いリボンのセーラー服を着た小鳥遊、赤いスカートに紫色のリボンのセーラー服を着た腐和、青いスカートに水色のリボンのセーラー服を着た聲伽、緑色のスカートにピンク色のリボンのセーラー服を着た目野、オレンジ色のスカートに紺色のリボンのセーラー服を着た聖蘭、ピンク色のスカートに赤いリボンのセーラー服を着た古城のコスプレをしたモノクマ達だった。
コスプレをしたモノクマ達は、ステージ上でそれぞれポーズを取った。
その直後、女性陣のコスプレをしたモノクマ達は一斉に越目に襲いかかる。
聲伽のコスプレをしたモノクマが、ウォーターカッターで越目の身体を斬りつける。
腐和のコスプレをしたモノクマが、火炎放射器で越目の身体を焼く。
目野のコスプレをしたモノクマが、スタンガンでありったけの電流を越目に浴びせる。
聖蘭のコスプレをしたモノクマが、レーザーガンで越目の身体を撃ち抜く。
古城のコスプレをしたモノクマが、メガホンで越目に音波攻撃を直撃させ、越目の鼓膜を破裂させる。
一方的に5匹の攻撃を受けた越目は、椅子の上でボロボロになっており、今にも息絶えそうになっていた。
すると小鳥遊のコスプレをしたモノクマは、ニヤリと不気味な笑みを浮かべながら空高く飛び上がり、夜空の三日月をしっかりと掴んだ。
そしてその直後、小鳥遊のコスプレをしたモノクマは、越目に巨大な三日月を投げつけた。
モノクマが投げた三日月は、ブーメランのように高速回転しながら真っ直ぐに越目目掛けて飛んでいく。
ザシュッ
高速回転しながら飛んできた三日月は、越目の胴体を真っ二つに切断し、綺麗なカーブを描いて小鳥遊のコスプレをしたモノクマの方へ戻ってくる。
モノクマは、戻ってきた三日月を華麗にキャッチすると、その場で決めポーズを取った。
その直後、ステージからは花火が上がり、モノDJと大量のモノクマはセーラー服のモノクマ達に拍手と声援を送った。
その場にいた誰もが、無残な姿になって事切れた越目の事など眼中になかった。
『『アイスクリーーーーーム!!』』
「わぎゃああああああああああ!!?」
「こ、越目殿が…!!」
「ぎゃああああああ!!!帰る帰る帰る!!」
「いやあああああああああ!!!」
「粧太あああああああ!!!」
「っ………」
「いやっ、いやあ!もういやあ!!」
「下品な演出だな」
「本当に毎度毎度いい趣味してるよね」
「全くだ。てめぇらどこまで人を苛立たせれば気が済むんだ?」
「………」
モノクマとモノDJが嘲笑う中、目野さん、古城さん、聖蘭さんは悲鳴を上げていた。
闇内君は目を見開いて動揺し、食峰君はボロボロと涙を流しながら叫び、館井君はギリっと歯を食いしばって吐き気を堪え、マナは目を瞑って耳を塞いで喚いていた。
普段は冷静な加賀君、秋山君、ネロでさえ、モノクマとモノDJに敵意を抱いてた。
唯一、知崎君だけが、つまらなさそうに無言で画面を眺めていた。
私は、我慢ならず、モノクマとモノDJに問い詰める。
「ここまでする必要ないでしょ!?彼だって、最後は反省していたのに…!」
『ギャハハハ!!!反省とかそういう問題じゃねぇんじゃねぇのかァ!?オレ達は、由ガールを殺した殺人犯を処刑してやったんだぜ!?テメェらだって、遠足のおやつは500円分までしか持ってきちゃいけねぇって事になってたのに、1000円分持ってきた奴がお咎め無しだったらムカツクだろォ!?まさに因果応報ってやつさ!』
何が因果応報だ。
どう考えたって、あれはやり過ぎだ。
こいつらは、クロへのお仕置きという大義名分で私達を残酷に殺して楽しみたいだけなんだ。
『いやー、それにしても腐和サンもなかなかエグい事するよね!』
「………は?」
『ギャハハハ!!まだわかんねぇのか?粧太ボーイは、テメェにふさわしい男になる為に筋トレしてたんだYO!』
『そしたら小鳥遊サンに襲われて、たまたま持ってたダンベルで頭をブン殴っちゃったってわけ!』
『それだけじゃねえぞ?粧太ボーイは、オメェが庇ったりなんかしたせいでオシオキに怖気付いちまったのさ!せっかくこれから楽になれるところだったのに、テメェのせいで最後の最後に『生きたい』って思っちまったんだよ!』
『うぷぷぷぷぷ!最後の最後に希望を与えて突き落とすなんて、腐和サンやるぅ〜!』
そんな…
私が、越目君を死なせた…?
私と一緒に筋トレなんてしたから。
私が彼の告白に対してはぐらかしたりなんかしたから。
私が越目君を庇おうとしたから。
越目君が苦しみながら死んだのは、私のせい…?
「腐和さん、聞かなくていいよ。あいつらは君を弄んで楽しみたいだけなんだから」
『ではではオマエラには裁判を乗り越えたご褒美にメダルを差し上げますので、ジャンジャン有効活用して下さいねー!』
『あ、そうそう!今回はテメェらにもう一つプレゼントがあるんだった!』
「プレゼントだと…!?」
『2度目の学級裁判を乗り越えたテメェらには特別に教えてやるぜ!テメェらが学級裁判中に言ってた『ジャック・ザ・リッパー』こと【超高校級の殺人鬼】はなぁ…実はテメェらの中にいるんだなァ!!』
「なっ…!?」
モノDJが語った事実、それは【超高校級の殺人鬼】と呼ばれる二代目ジャック・ザ・リッパーが私達の中にいるという事実だった。
すると、ネロがモノクマに尋ねる。
「おい。何でてめぇらにそんな事がわかるんだ?」
『オマエラ、ソニー・ビーン一家って知ってる?』
「チッ、無視か」
モノクマがネロの質問をはぐらかすと、ネロは舌打ちをする。
『んじゃあそういう事で!スィーユー!』
『しーゆー!』
そう言ってモノDJとモノクマは消えていった。
すると先程までつまらなさそうにしていた知崎君は、ニコニコと笑顔を浮かべながら私達に話しかける。
「ねえねえ、【超高校級の殺人鬼】がボク達の中にいるんだって!誰だろうねぇ?皆知ってる?知りたいなぁ!ジャック・ザ・リッパーさーん!もしここにいたら手ぇ上げてー!」
知崎君がヘラヘラ笑いながら手を挙げたけど、案の定誰も手を挙げなかった。
すると知崎君は、つまらなさそうに頬を膨らませる。
「えぇ〜!?いないの!?殺人鬼なんて生で見るの初めてだし、色々知りたい事あったのになぁ!まあいいや、喉乾いちゃったからもう帰ろ」
もう知りたい事が無くなって飽きたのか、知崎君はヒラヒラ手を振りながらエレベーターに乗ろうとする。
すると、後ろから古城さんが知崎君を指さして口を開く。
「ウヌが【超高校級の殺人鬼】なんじゃろ!?」
「……はぁ?」
古城さんが知崎君を指さして言うと、知崎君の視線が急に鋭くなる。
私は、これはまずいと思い止めに入った。
「ちょっと、古城さん。何言ってるの?」
「だってそうじゃろ!?此奴だけ才能を明かしておらぬではないか!!そんなもん、【超高校級の殺人鬼】で決まりじゃ!!」
「うむ…確かに、知崎殿はこの裁判を遊びか何かだと思っておる節があるでござるな。【超高校級の殺人鬼】だとするなら納得でござる」
「知崎さんが【超高校級の殺人鬼】だったのですか!アタクシャあショックですよ!」
「…正直、俺もこいつが怪しく思えてきた。こいつの笑顔はどうも嘘臭い」
「えー何それ!皆酷いよ!証拠も無いのに人疑うのやめて?」
古城さん、闇内君、目野さん、館井君の4人は、知崎君を【超高校級の殺人鬼】だと思い込んで責め立てた。
皆に責め立てられた知崎君は、余裕綽々と振る舞っていた。
私は、慌てて4人を落ち着かせる為に知崎君を庇う形で前に出た。
「皆、落ち着いて。才能がわからないからって、知崎君が【超高校級の殺人鬼】とは限らないでしょう?それに、【超高校級の殺人鬼】が必ずしも私達の敵だとは限らないわ」
「そうやって俺達が疑いあっているこの状況こそ、モノクマ達の思う壺なんだよ」
「皆やめろよ!!蓮はそんな奴じゃねえ!!オレは皆を信じるぜ!!」
私、秋山君、食峰君の三人は、知崎君を庇った。
すると、ネロがさらに不安を煽るような事を言った。
「ふん、どうだかね。言っておくが、俺はお前らを誰一人信用なんかしてねぇからな」
「ネロ!!オメェなぁ!!」
ネロが皆を煽ると、食峰君が怒鳴る。
するとここで、加賀君が深いため息をつきながらエレベーターに向かう。
「全くもって時間の無駄だな。帰らせてもらう」
「おい、待てよ久遠!」
「神様神様神様神様神様神様神様神様神様…!」
去って行こうとする加賀君を、食峰君が止めようとした。
知崎君を敵視する古城さん、館井君、目野さん、闇内君。
私達を信用せず壁を作ろうとするネロ。
ただひたすら神に祈る聖蘭さん。
あくまで無干渉を貫く加賀君。
いつも通り、何考えてるかわからない知崎君。
ようやく一つになったと思った私達は、砕けた硝子のようにバラバラになってしまった。
私達の絆は、こんなに脆いものだったのか。
「もうやめてよ!!」
突然声を上げたのは、マナだった。
マナは、ポロポロと大粒の涙を流して泣き始めた。
「もうやめよう…?うちはもう、誰かば疑いとうなか!これ以上、誰かが死ぬんば見とうなかっちゃん…!」
マナがその場で膝をついて泣きながら訴えると、先程まで言い争っていた皆が言い争いをやめた。
すると先程までキャッキャと笑っていた知崎君は、急につまらなさそうな表情を浮かべてため息をつく。
「はぁ、何か白けちゃった。はいはいボクが悪うござんした。じゃーね」
そう言って知崎君は、ひと足先にエレベーターに乗って去っていってしまった。
それに続けて、加賀君とネロもエレベーターに乗って帰っていく。
古城さん、目野さん、闇内君も、こんなところにはいられないと言って行ってしまった。
残ったのは、私、秋山君、マナ、食峰君、聖蘭さん、館井君だけだった。
聖蘭さんは自分の証言台の前に膝をついて泣きながら祈りを捧げていて、秋山君は聖蘭さんのケアをし、他の三人は小鳥遊さんの遺影の前で泣いていた。
私は、越目君の証言台の前に立った。
彼が私に想いを伝えてくれた時、私はどう返せばいいのかわからなかった。
もう二度と返事をできなくなるなんて、思いもしなかった。
友達がいなくなると、こんなにも虚しくなるものなのか。
私は、彼に何も返してあげられなかった事を、今になって後悔した。
◇◇◇
技術室、用具入れにて。
『新規データの再構築完了。プログラム名『Rica』、起動開始』
どこからかゴゥンと機械の起動音が鳴り、用具入れがピカッと光った。
Chapter2.ガーデニアは笑わない ー完ー
Next ➡︎ Chapter3.餓鬼は欲望に飢えている。
《アイテムを入手した!》
『無名ブランドのコンパクト』
Chapter2クリアの証。
越目の遺品。
初めてファンができた記念に母親から貰ったプレゼント。
彼の夢を陰ながら応援していた家族との思い出が詰まっている。
ーーー 生き残りメンバー ーーー
【超高校級の警察官】
【超高校級の幸運】
【超高校級の???】
【超高校級の美食家】
【超高校級の聖母】
【超高校級の考古学者】
【超高校級の魔術師】
【超高校級の機械技師】
【超高校級の大工】
【超高校級の音楽プロデューサー】
【超高校級のマフィア】ネロ・ヴィアラッテア
【超高校級の忍者】
残り12名?
ーーー 死亡メンバー ーーー
【超高校級のバレーボール選手】
【超高校級のボーカリスト】
【超高校級の獣医】
【超高校級のメイクアップアーティスト】
以上4名
今更だけど推し教えて
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腐和緋色
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聲伽愛
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玉越翼
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小鳥遊由
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知崎蓮
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食峰満
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越目粧太
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聖蘭マリア
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古城いろは
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加賀久遠
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目野美香子
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館井建次郎
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秋山楽斗
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響歌音
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ネロ・ヴィアラッテア
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闇内忍
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リカ