ジャスティスダンガンロンパX4 強くてコロシアイ再履修 作:M.T.
そんな…
闇内君まで、どうして…!
「そんな、嘘やろ…!?闇内くん!」
「ふん、誰よりも真っ先に脱出してやるって啖呵切ってた奴がこのザマじゃあな」
マナは目を見開いてその場に立ち尽くし、ネロは腕を組んで悪態をついていた。
するとその時だった。
「腐和さん」
突然、秋山君が私に話しかけてきた。
「アナウンスが2回鳴ったよね。って事は、もう一人誰かが死んだって事?」
「ええ。私が遺体を発見して、その直後に銃声が鳴ったから何かと思って駆けつけてきたの。そしたら闇内君を発見したというわけ」
「…誰が死んだの?」
秋山君の質問に対して、私は少し俯きながら答えた。
「………聖蘭さんよ」
私が言うと、秋山君が静かに俯く。
「…そっか」
「嘘やろ…!?そんな、聖蘭ちゃんが…!なして…!!」
秋山君は静かに俯き、ネロも帽子の鍔で目元を隠し、マナはボロボロ涙を流して泣いた。
するとその時だった。
「はてさて、アナウンスがあったので何があったのかと思って来てみれば!って、はぎゃああああ!!?や、闇内さん!?」
今まで何のレスポンスも無かった目野さんが突然ふらっと現れ、闇内君の死体を見た途端にオーバーリアクションを取った。
するとネロがギロリと目野さんを睨みつけながら脅すように問い詰める。
「てめぇ…今までどこで何してやがった?」
「はにゃ?」
「そうだよ!目野ちゃん、インターホン何回鳴らしたっちゃ出てきてくれんやったっちゃん!」
「あっ、多分ベリィィチャァミングッッッな機械ちゃん達に夢中で聴こえてませんでした!!ごめんなさい!!」
ネロとマナが問い詰めると、目野さんは悪びれずに答えた。
すると秋山君が仲裁に入った。
「二人とも、目野さんを問い詰めるのは後にしなよ。とりあえず、まずは他の皆と合流しないと。ええっと、腐和さん。聖蘭さんはどこにいたんだっけ?」
「家庭科室よ」
「わかった。じゃあ一旦家庭科室と指導室の間に集合しよう。食峰君と知崎君は家庭科室にいるんだよね?」
「ええ」
私達は、とりあえず秋山君の提案通り、家庭科室と指導室を挟んだ廊下に集合する事にした。
私と一緒に探索をしていた二人に加えて、加賀君達三人と古城さんも来た。
「古城さん。さっきは呼びかけにも応じなかったけど、何かあったの?」
「………」
古城さんは、私の質問に答えなかった。
ずっと俯いていて、絶望に表情を染めていた。
一度に二人も仲間を失って、古城さんも相当つらいのね。
「今回は被害者が二人か…こういう場合ってどうなるんだ?」
「あっ、そっか。犯人が二人いるかもしれねえんだもんな!!どうなんだ、理事長、学園長!!」
ネロと食峰君が言うと、モノクマとモノDJが現れる。
『ギャハハハハ!!ズバリその場合は、早い者勝ちだぜYEAH!!』
『学級裁判では、一部の例外を除いて、最初に殺したクロだけが投票の対象として扱われます!』
「仮に最初の殺人の犯人が既に死んでいた場合は?」
『ナイスクエスチョン久遠ボーイ!それがさっき言った例外だぜ!その場合は、次に殺人を犯した生きてる犯人をクロとして扱うぜ!』
「なるほどな。もう消えていいぞ」
『Boooo!!ヘイウォッチユアマウスボーイ!!』
『今回もファイルあげるので是非是非役立てやがって下さい!』
そう言って二匹は、その場から消えていった。
その直後、校則が追加される。
十九、クロが複数人いた場合は、原則として最初に殺したクロだけが投票の対象として扱われます。ただし最初に殺したクロが既に死亡している場合は、次に殺したクロが投票の対象となります。
なるほどね…
つまり、複数の殺人がほぼ同時に起こった場合でも必ず一人が投票の対象になるわけか。
すると秋山君が顎に手を当てながら口を開く。
「…さてと。今回は検視はどうしようか?被害者が二人だけど」
「今まで通り見張りを二人つけてたら、捜査の人達の負担が大きくなっちゃうわよね」
「仕方ない。ちょっと心許ないけど、見張りは一人ずつつけよう。検視は…今まで通り加賀君、お願いできるかい?」
「任せろ。俺は闇内の検視をやるから、リカは聖蘭の検視を頼む」
『お任せクダサイ!』
加賀君がリカに命令すると、リカは決めポーズをした。
すると食峰君が顔を引き攣らせる。
「えっ…リカがマリアの身体調べんのか?」
『…アテクシは便宜上女子デスが、何か問題でも?』
「いや、別に…」
『それにデスね。アテクシは医学の知識は一通り学習済みデスし、きちんと検視用のプログラムもインストールされているのデスよ!ちちとははのお役に立つ為に、アテクシが自ら進んで学習したのデス!最新型のバーチャルアシスタントを舐めないでクダサイ!』
「わかった、わかったって」
リカが食峰君の発言に対して腕を組みながらムッとした態度で反論すると、食峰君がリカを宥めた。
検視は二人に任せるとして、見張りも決めないとね。
「見張りは誰にお願いしようかしら?」
私が尋ねた、その時だった。
「………」
唐突に古城さんが手を上げた。
正直、意外だった。
普段の古城さんなら、遺体の見張りなんて絶対嫌がってただろうから。
「古城さん?その…大丈夫なの?」
「ワシは…下ぼ…闇内の側にいてやりたいのじゃ。頼む。やらせてくれ」
古城さんは、俯いて元気がなさそうに、それでいてハッキリと自分の意見を伝えた。
もし彼女が犯人じゃなかったら、ここで反対するのも野暮よね。
「わかったわ。じゃあ聖蘭さんの方は…」
「はい!はいはいはーい!じゃあボクはマリアおねえの「マリアの方はオレがやる」
おそらくセクハラ目的であろう知崎君が立候補しようとすると、食峰君が遮って立候補した。
「食峰君…あなた…」
「べっ、別にやらしい事考えたりはしてねえよ!」
私が食峰君の方を見ると、食峰君は少し顔を赤くしてあたふたしながら弁解した。
別にまだ何も言ってないわよ…
「……ただよぉ、どうしてもそばにいてやりてぇんだ。今だからぶっちゃけるけど、オレはあいつの事が大好きだったからよ」
食峰君は、悔しそうに拳を握りしめながら言った。
食峰君は、聖蘭さんの事が好きだったのね。
きっと、大事に思っていた聖蘭さんが殺されて、誰よりもショックなのは彼なのでしょうね。
「…そうね。じゃあ聖蘭さんの方は食峰君にお願いするわね」
「ありがとな」
「ちぇー。あとでボクに任せなかった事を後悔しても知らないよ!」
私が食峰君に見張りを任せると、知崎君が唇を尖らせて負け惜しみを言った。
そんな事言って、あんたはどうせセクハラしたいだけでしょうが。
結局、闇内君の検視と見張りは加賀君と古城さん、聖蘭さんの検視と見張りはリカと食峰君、その他は私とネロ、マナと館井君と知崎君、目野さんと秋山君の3つのグループに分かれて調べる事になった。
さてと…捜査を進めていかないとね。
ーーー
《捜査開始!》
まずはモノクマファイルを確認しておこう。
モノクマファイル③
被害者は【超高校級の聖母】聖蘭マリア。
死亡推定時刻は午前11時50分頃。
死体発見場所は校舎3Fの廊下。
死因は失血死。
首に刃物で刺されたと思われる刺し傷が見られる。
モノクマファイル④
被害者は【超高校級の忍者】闇内忍。
死体発見場所は校舎3Fの廊下。
腹部に直径8mm程の穴が開いている。
手足を苦無で刺されて磔にされている。
「…あれ?闇内君のファイルには死因と死亡推定時刻が書かれてないわね。聖蘭さんの方はしっかり書かれてるのに」
「さあな。調べりゃわかるって事なんじゃねえか?」
コトダマゲット!
【モノクマファイル③】
コトダマゲット!
【モノクマファイル④】
「それに、死体発見場所が『廊下』ってなってんのが気になるな。死体があったのは家庭科室と指導室だろ?」
「確かにね…死体発見アナウンスでも廊下に集まれって言ってたし…そこら辺どうなってるのかしら。モノクマ!」
『はい何でしょ?』
私が呼ぶと、モノクマが目の前に現れた。
私は、モノクマに気になった事を尋ねた。
「死体発見場所はどうやって決められてるのかしら?」
『うぷぷ、それは
「じゃあもし扉越しに死体を発見したら、仮に死体がある場所が部屋の中でも、発見場所は廊下になるわけね?」
『そうでーす』
そういえば1回目と2回目の時は第一発見者がきちんと室内に入ってから確認してたけど、今回は廊下越しだったものね。
コトダマゲット!
【死体発見場所】
死体発見場所は、第一発見者が死体を発見した時点でいた場所。
「そういえばネロ、今回は死体発見アナウンスがほぼ同じタイミングで鳴ったわよね?」
「ああ…そうだが、それがどうした?」
「いえね、ちょっと気になる事があるのよ」
コトダマゲット!
【死体発見アナウンス】
1回目は私、食峰君、知崎君が聖蘭さんを発見し、銃声が鳴った直後、2回目は私が闇内君を発見した直後に鳴った。
「おい」
「ん」
「ちょっと来い」
ネロは、いきなり私の腕を引っ張ってプレイルームの射撃場に連れてきた。
するとエアガンが並んだ銃置き場からライフルを一丁取り出し、私に見せてきた。
「見ろ」
そう言ってネロが見せてきたのは、本物のライフルだった。
「…え?これ、本物…?」
どうして本物の銃がこんな所に…?
「これがここにあって、本物の銃が置かれた銃置き場から一丁無くなってたって事は、実際に盗まれたのはこいつに対応したエアガンだ。本物の銃が盗まれたと思わせる為に入れ替えたんだろうな」
コトダマゲット!
【銃置き場の銃】
何故か銃置き場の本物の銃と、本物そっくりのエアガンが入れ替わっている。
「そういやお前、実弾はどうしたんだ?」
「鍵付きの箱に入れておいたわよ。殺人に悪用されるといけないからね。ほら、鍵もちゃんと肌身離さず持ってるわ。あ、言っておくけどあの箱の鍵はこれだけしか無いから、私しか箱は開けられないわよ」
そう言って私は、ポケットから実弾の箱の鍵を取り出した。
「じゃあここにある実弾を使って殺せたのはお前だけって事か」
「あんたねえ…この状況だったら自動的に私が犯人になっちゃうんだから、私が実弾使って殺すわけがないでしょうが」
私は、私が闇内君を銃殺したんじゃないかと疑うネロに呆れ顔を向けた。
いくら彼にセクハラされたからって、それぐらいで殺したりなんかしないわよ。
一応、実弾の入った箱を調べてみようかしらね。
「…うん、箱に穴とかは無いわね。数もちゃんと入れた時と一致してるし…ここにあった実弾が使われたって線は無さそうね」
コトダマゲット!
【実弾の箱】
悪用防止の為に鍵付きの箱に実弾が入っていて、中から実弾が盗まれたりはしていなかった。
鍵は私が肌身離さず持っている。
「…あ、そうだネロ。一応拳銃を調べさせてくれないかしら?事件を解決する上で重要になるかもしれないの。見せてくれるだけでいいから」
「チッ…一瞬だけだぞ」
そう言ってネロは、私に銃を見せた。
これは…コンバットマグナムかしらね。
私のはニューナンブM60だから…どっちも犯行に使われた可能性は無いわね。
コトダマゲット!
【ネロと私の愛銃】
ネロの愛銃はS&W M19、通称コンバットマグナム、口径は約9mm。
私の愛銃はニューナンブM60。口径は約9mm。
「一応焼却炉も見とくぞ。証拠隠滅にはうってつけだからな」
「そうね」
私とネロは、一応焼却炉を確認しておいた。
…ん?何かしら。
この布は…
焦げてて元が何だったのかはわからないけど…
ん?よく見ると血がついてるわね。
コトダマゲット!
【焦げた布】
焼却炉に捨ててあった。
よく見ると血がついている。
「他に気になる事はもう無い?」
「ああ」
「じゃあ校舎に戻るわよ」
私とネロは、捜査をしに校舎に戻った。
ーーー 校舎3F ーーー
まずは、指導室を調べている加賀君と古城さん、それからマナ達に話を聞いてみる事にした。
「加賀君、何かわかった事はあったかしら?」
「まず検視の結果だが…ハッキリ言えるのは、この腹の傷は銃創じゃない」
「銃創じゃない…?」
「ああ。体内に弾丸が残っていないし、銃創にしては不自然なんだ。むしろ、電動ドリルか何かで開けられた穴と考えるのが妥当だ」
なるほどね…
コトダマゲット!
【闇内君の腹部の穴】
腹部に直径8mm程の穴が開いている。
加賀君曰く銃創ではないらしい。
「それから闇内の体内からテトロドトキシンが検出されたぞ」
加賀君は、薬品の入った試験管を眺めながら言った。
テトロドトキシン、か…
確かフグ毒で有名なアレよね。
コトダマゲット!
【テトロドトキシン】
フグ毒で有名な猛毒。
闇内の体内から検出された。
すると、指導室を調べていたマナが加賀君に尋ねる。
「テトロドトキシンて何?」
「猛毒だ。一番有名な例で言うとフグ毒だな」
「ええ!?なら闇内くんはフグ食べて死んだって事!?」
「…アクアリウム内の生物を殺すのは校則で禁止されていたはずだ」
コトダマゲット!
【校則の十七番目の項目】
アクアリウム内の生物を殺してはいけない。
私が捜査の結果わかった情報をメモしていると、知崎君が加賀君に尋ねる。
「えー、でもさでもさ!忍おにいは【超高校級の忍者】だよ?普段から毒味とかしてるんだから、毒とか効かないんじゃないの?」
「それは場合によるな。経口摂取の場合は助かるかもしれんが、血管に直接入り込んだ場合は流石に無理だろうな」
コトダマゲット!
【闇内君の毒物耐性】
普段から毒味をしているので経口摂取した毒にはある程度耐性がある。
しかし、直接血管に毒を注入された時の耐性は不明。
なるほどね…
「加賀君は事件当時何してたの?」
「研究室でリカのメンテをしていた。メンテ中は本体をシャットダウンしていたから、証明できる奴はいないな」
加賀君にはアリバイは無いのね。
「じゃあ死体発見アナウンスが鳴った時どこにいたの?」
「校舎の3階を探していたんだが、死体発見アナウンスが聴こえたから駆けつけてきたんだ。そして俺達が、知崎と食峰のいた家庭科室の前に駆けつけた瞬間にアナウンスが鳴ったな」
…ん?
今結構重要な事言わなかった?
コトダマゲット!
【加賀君の証言】
加賀君達は、死体発見アナウンスを聞いて家庭科室に駆けつけ、その直後にアナウンスが鳴った。
「館井君は何かわかった事はあった?」
「ああ。これが闇内の手足に刺さっていた」
そう言って館井君は、血のついた苦無を見せてきた。
コトダマゲット!
【苦無】
闇内君の手足に刺さっていた。
「ありがとう。館井君は事件当時何してたの?」
「俺は技術室で作業をしていた。事件が起こった時間帯、ちょうど目野が来たな」
じゃあ館井君と目野さんにはアリバイがあるのね。
マナにも話を聞いてみようかしらね。
「マナは?何かわかった事は?」
「ねえ、これ何やて思う?」
そう言ってマナは、ラジカセを取り出した。
これって…外国語教室にあったラジカセよね?
どうしてこんなところに…
コトダマゲット!
【ラジカセ】
マナが指導室で発見した。
おそらく外国語教室にあったもの。
「あとね、いつん間にかうちんスカートんポケットにこげなとが入っとったっちゃん」
そう言ってマナは、スカートのポケットからクシャクシャに丸められたメモ用紙を取り出した。
メモ用紙には、闇内君の字で『絶対に一人になるな』と書かれていた。
それから、メモ用紙の裏面を見てみると、この指導室の間取りが書いてあった。
…ん?この変なスペースは一体…?
コトダマゲット!
【マナの持っていたメモ】
いつの間にかポケットに入っていた。
表には闇内君の字で『絶対に一人になるな』と書かれている。
裏面に指導室の間取りが書かれていて、よく見ると家庭科室と指導室を挟んだ壁に謎のスペースがある。
「マナは知崎君とずっと一緒にいたみたいだけど、犯行時刻にも一緒にいたの?」
「うん!」
じゃあマナと知崎君も潔白か…
「いーち、にーい、さーん…」
私は、壁伝いに歩いて数を数えている知崎君に声をかけた。
「知崎君は?」
「ねえねえこれ何だと思う?知ってる?」
そう言って知崎君は、ドアを指差した。
よく見ると細いワイヤーのようなものが括り付けられている。
これは…美術室にあった糸鋸用のワイヤーかしらね?
コトダマゲット!
【ワイヤー】
指導室のドアノブについていた。
おそらく美術室に置いてあった糸鋸用のワイヤー。
「…そういえば知崎君。あなたさっきから何してるの?」
「あのね!ボク気付いちゃったんだ!この指導室、内側と外側で見かけの広さが違うんだよ!知ってた?」
「えっ、そうなの?」
「うん!だから内側と外側の距離を足で測ってたの!でね、ボクの足で5歩分距離が合わなかったんだ!何でだろうねぇ?」
内側と外側の距離が合わない…
…!
まさか…!
私は、さっきのメモを開いて確認してみた。
メモの間取りには、謎の空間が描かれていた。
ちょうど闇内君が磔にされていた位置と一致する。
…ここか。
私は、一度壁をグッと押してみた。
すると壁が回転し、隠された空間が出てきた。
中はちょうど1mくらいの幅の隠し部屋になっていて、中には血が溜まっていて、部屋の中には、美術室から持ち出したと思われる電動ドリルと、無くなっていたライフル型のエアガンが落ちていた。
モデルはおそらくレミントンM700でしょうね。
すると、知崎君が横からエアガンを奪い取ってその場で構えた。
「へへーん、緋色ちゃん見て見てー」
「遊んでないで真面目に捜査しなさいよ」
私が知崎君に注意をした、その直後だった。
ダァアアアアン!!!
「うわっ!?」
突然、銃声が鳴り響いた。
私が後ろを振り向くと、知崎君は目を丸くしていた。
「ちょっ、どうしたの!?」
「ごめーん!ついはずみで引き金引いちゃった!」
何やってんのよもう…
…ん?
今のはこの銃の音よね?
コトダマゲット!
【隠し部屋】
指導室と家庭科室を挟んだ壁のところに隠し部屋があった。
コトダマゲット!
【電動ドリル】
隠し部屋の中にあった。
おそらく美術室から持ち出されたもの。
コトダマゲット!
【エアガン】
本物そっくりの銃撃音が鳴るライフル型のエアガン。
おそらく射撃場から盗まれたもの。
私は、加賀君の見張りをしている古城さんにも話を聞いてみる事にした。
「ねえ古城さん」
「……何じゃ」
「どうしてさっきからずっと出てこなかったの?私達、ずっと古城さんを探してたのよ?ああ、責めてるんじゃなくて純粋な疑問ね」
私が尋ねると、古城さんは制帽の鍔で目元を隠しながら言った。
「それは…出るなって言われたからじゃ」
「言われた?誰に?」
「…闇内じゃ。彼奴に、『死体発見アナウンスが鳴るまでは何があっても絶対に部屋の外に出るな』って言われたのじゃ。部屋の菓子や本も、籠城に備えて彼奴が持ってきてくれたものじゃ」
闇内君が古城さんにそんな事を…?
一体何が狙いだったのかしら。
「ねえ、それはいつ言われたの?」
「昨日の夜からじゃが…?」
「なるほどね。ありがとう」
コトダマゲット!
【古城さんの証言】
昨晩、闇内君に何があっても部屋の外に出ないよう言われていたらしい。
「ここでの調べ物はこれくらいでいいかしらね」
「んじゃあ次は家庭科室を調べてみるか」
私達は、次は聖蘭さんが亡くなった家庭科室を調べてみる事にした。
ーーー 家庭科室 ーーー
家庭科室では、リカと食峰君が聖蘭さんの検視をしていた。
「ネロ」
「わぁってるよ。後ろ向いときゃいいんだろ」
私が声をかけると、ネロは聖蘭さんに背を向けた。
意外と紳士的なのね……
「二人は何かわかった事はあった?」
『ええとデスね。まず、死因は失血死で間違いありマセン。首を刃物で刺されたものと思われマス』
コトダマゲット!
【リカの検視結果】
聖蘭さんの死因は、首を刃物で刺された事による失血死。
「食峰君は?」
「んー…何でか知らねえけどマリアが素っ裸にされてホースの水がかかってたって事以外は…」
「なるほどね、ありがとう」
コトダマゲット!
【聖蘭さんの遺体】
何故か衣服を全て剥ぎ取られている。
コトダマゲット!
【ホースの水】
家庭科室の蛇口にホースがつけられていて、そこから出る水が聖蘭さんにかけられていた。
「でも変ね…」
「ん?何が?」
「いや、普通犯人が水で洗い流すとしたら、自分の身体でしょ?どうして聖蘭さんを水で洗い流す必要があったのかしらね」
「あー…何か見られたくねえもんでもあったとかじゃねえの?知らねえけど」
…本当にそうなのかしら?
ちょっと気になるわね。
「ところで食峰君、あなたは聖蘭さんの犯行時刻には何をしていたの?」
「オレか?楽斗と家庭科室の備品の整理をしてたぜ!」
「リカは?」
『アテクシは…すみマセん、その時はメンテナンス中だったので…』
なるほど、じゃあアリバイがあるのは食峰君と秋山君、マナと知崎君の4人だけかしら?
「ごめんなさい、ちょっと家庭科室の中を調べてもいいかしら?」
『はい!』
刃物…となると怪しいのは包丁よね。
私は、家庭科室の包丁ケースを見てみた。
案の定、包丁が一本なくなっている。
コトダマゲット!
【家庭科室の包丁】
家庭科室の包丁が一本なくなっている。
「おい。こっち来い」
そう言ってネロは、私を家庭準備室に連れ出した。
何なのかしら…?
「これ見てみろ」
そう言ってネロが指したのは、備え付けの洗濯機だった。
洗濯機の中には、聖蘭さんの服が入っている。
靴以外は全部入ってるわね…
コトダマゲット!
【聖蘭さんの服】
血がこびりついた状態で家庭準備室の洗濯機に入っていた。
靴以外は全て入っている。
「…あれっ?」
「どうかしたか」
「このミシン、針が無い…」
誰かが針だけ盗んだのかしら?
コトダマゲット!
【ミシン針】
家庭準備室のミシンからなくなっていた。
これで現場は全て調べ終えたわけだけど…
一応他の場所も調べておこうかしらね。
ーーー 美術室 ーーー
「…うん、やっぱりワイヤーと電動ドリルがなくなってるわね」
私が調べていると、ネロが私に話しかけてくる。
「お前、犯行時刻当時何してた?」
「何って…あなたと探索してたでしょ?」
「でも5分間くらい離れてたタイミングがあったろ」
「古城さんの部屋に行っていたのよ。少し心配だったからね。あなたこそ、私がいない間何してたの?」
「プレイルームを色々と調べてたよ」
私が尋ねると、ネロは頭を掻きながら答えた。
するとネロが唐突に口を開く。
「…今回の犯行こそジャック・ザ・リッパーの仕業かもしれねぇなぁ。少なくとも、Miss聖蘭の方はジャックの犯行手口と一致してんだろ?」
「でも首は斬られてなかったわよ?」
「俺達が思いの外早く死体を見つけたせいで、首を斬るのが間に合わなかったんじゃねえか?俺の考えじゃあ、ジャックはただの快楽殺人犯じゃねえ。首を斬り落とすのはついでで、他に何か目的があると考えるのが自然だろうな」
「どうしてそう思うの?」
「さぁねぇ。長い事マフィアの用心棒やってっと、そういう勘が鋭くなるのさ」
「………」
私は、ほんの思いつきで拝借していたジャック・ザ・リッパーについての資料をもう一度読み返してみた。
ふと、被害者のファイルに目がいく。
何か、何か無いの…?
年齢と性別以外のヒントは…!
ええっと、被害者の職業は…保育士、ファッションデザイナー、研究員、パート、大学生……
「……あ」
「どうした?」
「そっか、わかった!過度の肉体労働を必要とする職業に属してた経験のある人が1人もいないのよ。例えばスポーツ選手とか、建設業とか…それどころか、運動部に所属してたって記録がある人すらいないわ」
「…なるほどな。ジャックの動機を考える上で重要な手掛かりになるんじゃねえのか?」
コトダマゲット!
【ジャック・ザ・リッパーの犯行手口】
被害者はいずれも10歳以下の子供か40歳以下の女性で、死因はいずれも刃物で頸動脈を切りつけられた事による失血死。
コトダマゲット!
【被害者の共通点】
被害者の中には、過度の肉体労働を必要とする職業や部活に属していた人が一人もいない。
コトダマゲット!
【被害者の遺体の状態】
被害者はいずれも首だけは現場付近で発見されているが、何故か胴体は見つかっていない。
「ここで調べられる事はこれくらいかしらね。次は物理室を見てみない?」
「そうだな」
私達は、次に物理室を調べてみる事にした。
「…ん?」
「どうかしたか?」
「これ…」
ふと足元を見てみると、物理室と家庭科室の間にタイヤ跡がある。
これは何なんだろう…
コトダマゲット!
【タイヤ跡】
物理室と家庭科室の間の廊下についていた。
ーーー 物理室 ーーー
物理室では、秋山君と目野さんが調べ物をしていた。
…うわ、酷い…
物理室の床にはブルーシートが敷かれていて、その上に大量の血がこびりついていた。
コトダマゲット!
【ブルーシート】
物理室の床に落ちていた。
元は物理準備室に置いてあったもの。
「秋山君は?何かわかった?」
「このブルーシートなんだけどさ。よく見ると水滴がついてるんだ」
「あ…本当だ。変ね…」
コトダマゲット!
【ブルーシートの水滴】
よく見るとブルーシートに水滴がついている。
「あと、これ」
そう言って秋山君が見せてきたのは、血のついた包丁だった。
「多分、聖蘭さんの首を刺した凶器じゃないかな」
「…ねえ。これ、家庭科室の包丁よね?」
「うーん…俺は家庭科室はそんなに詳しく調べてないから一概には言えないけど…家庭科室の包丁が無くなってたならそうなんじゃない?」
コトダマゲット!
【包丁】
物理室に落ちていた。
おそらく家庭科室の包丁。
「そういえば秋山君。食峰君と一緒に家庭科室の備品を整理してたって聞いてるけど、本当?」
「え?うん。飯の準備するから手伝ってくれって言われたからね。確か11時35分から12時10分までの間だったかな?その後は、本を読みに図書室に行ったよ」
「その時には家庭科室には特に何の異変もなかったのよね?」
「うん。あ、包丁は一本なくなってたけど、それは食峰君が一本持って行ったんだって。食堂の包丁の刃が欠けたとかで…」
「……ふぅん」
コトダマゲット!
【秋山君と食峰君のアリバイ】
秋山君は、11時45分から12時10分までの間食峰君と一緒に家庭科室の備品を整理している。
この二人は潔白とみていいだろう。
コトダマゲット!
【秋山君の証言】
包丁が一本持ち出されていたが、それは食峰君が食堂に持ち込んだものらしい。
「…それにしても暑いわねこの部屋」
「おい。見ろこれ」
そう言ってネロは、エアコンのリモコンを指差した。
部屋の設定温度は30度になっていた。
…道理で暑いと思ったわ。
コトダマゲット!
【エアコン】
30度に設定されていた。
目野さんにも話を聞いておかないとね。
目野さんは…物理室の機械に抱きついて息を荒くしながら機械を舐め回していた。
犯人じゃなかったとしても、怪しすぎるわね。
「目野さん」
「はっ!!ち、違うのですよ腐和さん!!誘ってきたのはこの機械ちゃんの方なのです!!」
私が奇行に走る目野さんに声をかけると、目野さんは何がどう違うのかとツッコみたくなるような言い訳をした。
秋山君も、一緒に探索してるなら止めてよ…
「それで、目野さんは何かわかったの?」
「ええとですね!どうやら電気棒が盗まれていたようなのです!それから、台車に血がついていました!」
なるほど…
それは少し気になるわね。
コトダマゲット!
【電気棒】
物理準備室から盗まれていた。
コトダマゲット!
【台車】
台車に血がついていた。
「ところで、その機械を調べていて何かわかった事は?」
「事件と関係あるかはわからんのですが、どうやらこの機械ちゃんが使われた形跡は無いようなのです!」
「どうしてわかるの?」
「ええとですね!この機械ちゃんは、膨大なエネルギーを使うのですぐに温度が上がってしまうのです!なので自動で冷却装置が稼働するのですが、この冷却装置は一度稼働したら5時間は稼働したままなんですよ!冷却装置が動いていないという事は、機械ちゃんは使われていないんですね!ええ!」
コトダマゲット!
【物理室の機械】
室温や湿度、気圧等の実験の条件を作り出す機械。
一度電源を入れると冷却装置が自動で稼働するのだが、冷却装置が動いていないという事は犯行時間中に使われたという線はなさそうだ。
「なるほどね。その機械って誰でも操作できるものなの?」
「いえ!誤作動を防ぐ為にあえて複雑な操作を必要としているので、機械ちゃんに精通してる方でないと難しいですね!初見で操作できる人がいるとしたら、加賀さんと私、それからリカくらいでしょうか!」
目野さんが証言すると、下から秋山君がヒラヒラと手を振って言った。
「俺もできるよ〜」
「そうなの?」
「一応職業柄プログラミングは一通り齧ってるから」
「だそうですよ!!」
そうなのね。
私は加賀君が動かしてるのを見てただけだから、操作方法を知る機会なんてなかったわね…
コトダマゲット!
【機械の操作方法】
素人が扱って誤作動を起こさないよう、機械に詳しい人間でないと操作できない仕様になっている。
今のところ秋山君、加賀君、目野さん、リカしか知らない。
ここで調べられるのはこれくらいかしらね。
あと一応教室も調べておこうかしら。
ーーー 3ーA教室 ーーー
3ーA教室に入ると、何の変哲もない教室の風景が広がっていた。
…ん?
これは…聖蘭さんが大事に握りしめていたロザリオよね?
どうしてこんなところに…
コトダマゲット!
【ロザリオ】
聖蘭さんが大事に握りしめていたもの。
3ーA教室に落ちていた。
…そういえば、聖蘭さんは毎日教室を綺麗に掃除してくれてたのよね。
聖蘭さんの代わりに、これからは私達で校舎を綺麗にしないと。
コトダマゲット!
【清掃時間】
聖蘭さんは毎日決まった時間に教室を掃除していた。
私が捜査を続けていた、その時だった。
ピーンポーンパーンポーン
『えー、もう待ちくたびれたので捜査時間を打ち切らせていただきます!オマエラ、校舎1階の赤い扉の前まで集合して下さい!あ、もちろん全員参加だからね?15分以内に来ないとオシオキしますよー!』
「えっ、もう…?」
「仕方ねえだろ。行くぞ」
「ええ…」
私は、ネロと一緒にすぐに赤い扉に向かった。
ーーー 赤い扉の前 ーーー
赤い扉の前には、既に他の人達が集合していた。
私達が全員集まると、その直後アナウンスからちょうど15分になった。
すると赤い扉が開き、私はエレベーターに乗り込んだ。
全員がエレベーターに乗り込むと、扉が閉まり下へ移動した。
エレベーターは静かに下へ下へと降りていき…そして、止まった。
またあの裁判場への扉が開く。
だが今回は、前回と風景が違っていた。
今回は、まるで教室の中のような風景だった。
古城さんと食峰君の間の席に新たに置かれた越目君の遺影。
彼の遺影には、スマイリーフェイスが描かれていた。
そして食峰君と小鳥遊さんの席の間には十字架が描かれた聖蘭さんの遺影が、目野さんと秋山君の席の間にはクロスしたクナイが描かれた闇内君の遺影が置かれていた。
聖蘭さん……
最期まで人に為に尽くし敬虔に努めてきた人だった。
そして、闇内君。
誰よりもこの状況を何とかしようと足掻いていた人だった。
そんな彼らを殺した犯人がこの中にいる。
私が、絶対に犯人を暴いてやる!!
ーーー 生き残りメンバー ーーー
【超高校級の警察官】
【超高校級の幸運】
【超高校級の???】
【超高校級の美食家】
【超高校級の考古学者】
【超高校級の魔術師】
【超高校級の機械技師】
【超高校級の大工】
【超高校級の音楽プロデューサー】
【超高校級のマフィア】ネロ・ヴィアラッテア
【超高校級のAI】リカ
残り11名
ーーー 死亡メンバー ーーー
【超高校級のバレーボール選手】
【超高校級のボーカリスト】
【超高校級の獣医】
【超高校級のメイクアップアーティスト】
【超高校級の聖母】
【超高校級の忍者】
以上6名
今更だけど推し教えて
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腐和緋色
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聲伽愛
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玉越翼
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小鳥遊由
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知崎蓮
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食峰満
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越目粧太
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聖蘭マリア
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古城いろは
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加賀久遠
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目野美香子
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館井建次郎
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秋山楽斗
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響歌音
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ネロ・ヴィアラッテア
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闇内忍
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リカ