ジャスティスダンガンロンパX4 強くてコロシアイ再履修 作:M.T.
嘘でしょ……?
ネロが内通者…?
『んじゃ、ボク達から言いたい事はそれだけですので!ばいならー!』
『スィーユー!!ゴミクズ共ォ!!』
そう言ってモノクマ達は、その場から去ってしまった。
ネロと館井君は、その場で立ち尽くしていた。
「ネロ……」
「…今聞いた通りだ。お前らを売ってた裏切り者は俺の事だったんだよ」
ネロは、珍しく青ざめた表情でその場から去ろうとする。
私は、咄嗟にネロの左腕を掴んで止めた。
「待ちなさい。ここで退散なんて許さないわよ。どういう事か、きちんと皆の前で説明してちょうだい」
「……………わぁったよ」
私が言うと、ネロは全てを諦めたようにため息をつく。
私達が呆然としていると、秋山君が口を開いた。
「え…と、とりあえず、聲伽さん達も呼んで今すぐミーティングしようか」
「そうね…」
私達は、すぐにマナ達三人を食堂に呼んで早めの報告会をする事にした。
ーーー 食堂 ーーー
私達が食堂で待っていると、しばらくしてマナ達が食堂に来た。
マナは、怪訝そうな表情を浮かべながら私に尋ねてくる。
「ねえ、緋色ちゃん。いきなり全員集合うてどげな事?何かあったと?」
「ものすごく重要な話よ。皆今すぐテーブルに座って」
「う、うん……」
私が言うと、マナは戸惑った様子で席についた。
すると他の二人もいまいち要領を得ない様子で席についた。
古城さんは、腕を組んで片眉を上げながら私に尋ねてくる。
「それで?何なのじゃ。大事な話とは」
「それはあなたの口から言ってあげなさい、ネロ」
私が言うと、ネロは深くため息をつきながら話し始める。
「……単刀直入に言う。内通者は俺だ」
「えっ………!?」
「何じゃと…!?お主、自ら進んで彼奴らに情報を流しておったのか…!?」
「ああ。今までてめぇらを騙してた事は、悪かったとは思ってるよ」
ネロが包み隠さずに言うと、マナと古城さんが驚く。
ネロは、帽子の鍔で目元を隠しながら淡々と語った。
すると、知崎君がどこからか取り出した爪切りで自分の爪を切りながらネロに話しかける。
「ふーん。やっぱりね。そうじゃないかと思ったよ。で?」
「え?」
「何でネロおにいはクマちゃん達の言いなりになってたわけ?内通者だの殺人鬼だのボクにあらぬ疑惑をふっかけた事、忘れたとは言わせないよ?」
知崎君は、バチン、と爪を切る音を立てながらネロを責め立てた。
するとネロは、組んでいた手をテーブルについて席から立ち上がった。
「………てめぇらに語る事は何も無えよ」
そう言ってネロは、食堂を去ろうとした。
私は、去ろうとするネロを止めて話しかける。
「ちょっと、どこ行くの?」
「部屋に戻ってくる。どうせてめぇら内通者となんか一緒にいたくねえだろ?」
「そんな事……!」
「もう仲良しごっこはウンザリなんだよ。そんなにお涙頂戴の茶番劇がやりたきゃ勝手にやってろ」
そう言ってネロは、一人で部屋へと戻っていってしまった。
結局、最初にネロと喧嘩した日と同じになってしまった。
せっかく学園生活を通してネロとも親睦を深められたと思ってたのに…
「私、連れ戻してくる」
「やめなよ腐和さん」
私がネロを連れ戻そうとすると、秋山君が止めた。
「せっかく腐和さんに内通を許すチャンスを貰ったのに、それを無碍にしたんだ。いくらあの人が本意じゃなくても、自分から俺達を遠ざけるような人なんかもう放っときなよ。それであの人がどうなろうと自己責任だよ」
「そうだったとしても…彼だって15日間私達と過ごした仲間なのよ?見捨てる事なんてできないわ」
秋山君は、ネロの事をきつく非難した。
モノクマが内通者の発表をした時は内通者を庇うような発言をしていた秋山君は、今ではすっかりネロを敵視していた。
彼の中ではもう、ネロの事は完全に見限ったようだ。
秋山君が冷め切った口調で言ってきたので、すかさず反論した。
確かにネロは、私達を裏切った内通者かもしれない。
でも、だからってここで切り捨てる事なんてできない。
亡くなった皆に、10人全員で生きてここを出るって約束したんだから。
するとその時、加賀君がコーヒーを飲みながら口を挟んだ。
「まあでも確かに放置は危険かもしれないな。奴が殺人を企てている可能性がある」
「!?」
「モノクマ達がただで内通者を俺達の中に放っておくと思うか?十中八九、『誰かを殺せ』という指示を受けている可能性が高い」
「そげんわけ…やったら何で今まで何もしてこんやったと!?」
「単に自分以外の誰かが殺人をしたから、誰かを殺す理由が無くなっただけかもしれないだろう?内通者だとバレた今、変な気を起こして殺人を犯しても不思議じゃない」
「……だとしたら、何故今まで普通に議論に参加していたんだ?」
「事件が起これば、奴もただの参加者だ。自分が生き残る為に真犯人を吊るしもするだろう」
加賀君は、コーヒーにミルクと砂糖を入れながら話した。
ネロの事は敵視はしていないようだけれど、殺人を企てている可能性を危惧してはいるようだった。
すると知崎君が口を挟む。
「えー、じゃあ縛りつけてトイレにでも監禁しておくって事!?」
「いや、その必要は無い。そもそも俺達にそんな事が出来るとは到底思えないしな。定期的に最低三人で安否確認をしに行くだけで十分だ」
加賀君は、冷静にこれからどうすべきかを話した。
ぬるめのミルクコーヒーを飲みながら、伏目がちに語る。
「……それに、もし万が一にでも奴に死なれたら俺が困る」
「え…?」
「あいつがモノクマの内通者なら、何か情報を知っているかもしれない。……まあ、奴はおそらく即席の内通者だから、大した情報は持っていないだろうが…それでも、奴だけが持っている情報に賭ける価値はある。奴にはいつか洗いざらい吐いてもらわなくてはな」
加賀君が言うと、秋山君が呆れながら言った。
「呆れた…君、そんな事言うキャラだっけ?」
「俺が生き残りたいだけだ。脱出の手掛かりになる事なら、たとえ敵だろうと利用するさ。俺はあいつと一緒に脱出を目指すつもりだが…君達はどうしたい?」
加賀君は、私達に意見を尋ねてきた。
もちろん、私の意見は決まっている。
「…私も加賀君に賛成。ネロが内通者だからって見捨てるのは私のプライドが許さないわ」
「うん!うちも!ネロくんもうちらの仲間やけんね!」
「ガハハハハ!!老け顔のくせにたまにはいい事を言うではないか!!」
「ボクも緋色ちゃんがいいっていうならそれでいいよ」
『リカはちちの判断に委ねマス』
私、マナ、古城さん、知崎君、リカは加賀君の意見に賛成だった。
でも他の三人は違うみたいだった。
「はあ…君達、この期に及んでそんな事言うんだね。あんな奴放っとけばいいのにさ」
「……俺も。あいつは危険だから首を突っ込むべきではない…と、思う」
「私も、正直内通者と一緒にいるのは嫌ですね!!」
他の三人は、ネロを完全に敵視しているようだった。
すると加賀君は、ため息をついて言った。
「まあ君達がどう思おうが勝手だがな。それよりミーティングをしないか?せっかく探索をしたわけだしな」
「そうね」
私達は、早速探索の報告会を始めた。
私達三人が最初に報告をする事になった。
「私達からいいかしら?音楽室は、器楽室と声楽室に分かれていて、その間に音楽準備室があったわ」
「ベリィィィイマァアアアベラスな機械ちゃん達もありましたよ!!」
「…俺が書いた覚えのない楽譜が置いてあった。俺達からの報告は以上」
私達三人が報告をすると、次は館井君が報告をした。
「……職員室に気になる資料が置いてあった」
そう言って館井君が見せたのは、『未来ヶ峰学園77期新入生名簿』と書かれた名簿だった。
未来ヶ峰学園は、全学年A〜C組まであって、A組とB組には本科生、そしてC組には予備学科生が配属されている。
早速、館井君が見せてくれた名簿に目を通してみた。
A組
担任:元・【超高校級の生徒会長】腐和燈
【超高校級の音楽プロデューサー】秋山楽斗
【超高校級の魔術師】加賀久遠
【超高校級の幸運】聲伽愛
【超高校級の考古学者】古城いろは
【超高校級のメイクアップアーティスト】越目粧太
【超高校級の美食家】【超高校級の殺人鬼】食峰満
【超高校級の脚本家】白瀬クロヱ
【超高校級の聖母】聖蘭マリア
【超高校級の獣医】小鳥遊由
【超高校級の大工】館井建次郎
【超高校級のバレーボール選手】玉越翼
【超高校級の泥棒】知崎蓮
【超高校級のマフィア】ネロ・ヴィアラッテア
【超高校級のボーカリスト】響歌音
【超高校級の機械技師】目野美香子
【超高校級の忍者】闇内忍
B組
担任:元・【超高校級の保健委員】治岡健介
【超高校級のパティシエール】甘宮シフォン
【超高校級のドラマー】大音天鼓
【超高校級のバスケットボール選手】籠原俊治
【超高校級のシンセシスト】鍵崎七音
【超高校級のチェスプレイヤー】駒井歩
【超高校級のカーレーサー】車力走馬
【超高校級のダイバー】深海もずく
【超高校級の騎手】セシリオ・カバーリョ
【超高校級の陶芸家】土谷雅武
【超高校級の絵本作家】栗花落ももこ
【超高校級のベーシスト】音基奏
【超高校級のロックギタリスト】弾野花音
【超高校級のロックギタリスト】弾野音花
【超高校級のアルバイター】盛内商悟
【超高校級の怪談師】柳淳一
【超高校級のウェブデザイナー】四葉千早
見てみると、A組の担任には私の母さんの名前があった。
どうなってるの…?
私の母さんは、私が幼い頃に亡くなったはずなのに…
それに、私の名前だけが無い。
才能不明だった知崎君ですら、ちゃんと名前が書かれているのに…
これは、どういう事なのかしら…?
名前が無い私の代わりに『白瀬クロヱ』って生徒の名前があるけど、これは一体…?
「ここに名簿がある…という事は、やはり俺達は既に卒業しているのか」
「モノクマ達のでっちあげかもしれませんよ!!」
『それはないと思いマス。この名簿は、間違いなく未来ヶ峰学園の教員によって書かれたもののようデス』
「リカが言うならそうなのでしょう!!」
切り替え早いわねこの子……
すると、加賀君が手を挙げて言った。
「次は俺達が報告していいか?」
「ええ、どうぞ」
『アテクシは、学園のネットワークからマップを抜き取る事に成功しマシた』
「!?」
「なぬ!?という事は、ついにこの学園の全貌がわかるのじゃな!?」
『はい。こちらをご覧クダサイ』
そう言ってリカは、空中にマップを表示した。
校舎が6階建て、寄宿舎と研究棟が5階建てになっていて、まだ5階以上は開放されていない。
『どうやらこの学園は、校舎が6階建て、寄宿舎と研究棟が5階建てのようデス』
「なるほどね…裁判を乗り越えるたびに1階ずつ開放される、と。という事は、黒幕は最大で6回の学級裁判を想定しているのかしらね」
「まあそうだろうな」
私が自分の憶測を話すと、加賀君が答えた。
という事は、学園の全貌が明らかになるにはあと3回学級裁判を乗り越えないといけないのか…
…いいえ、そんな事にはさせないわ。
絶対に脱出口を見つけて、全員で脱出するのよ!
「続きいいか?」
「ああ、どうぞ」
「化学室には、実験器具や化学薬品等が置いてあったぞ。あとは化学関係の本が充実していたな。広くて設備が充実している事以外は一般的な化学室と変わりは無いようだった」
『化学準備室は、実験器具を保管しておく用の倉庫になっていマシた』
「毒薬もあったぞ。一応ガスマスクや防護服、ドラフトチャンバーも完備されていたが、危険な薬品を使う時は俺に一声かけるように」
毒薬か…
殺人に使われたりなんかしたらって思うとゾッとするわね。
『化学室の薬品を捨てるのは校則で禁止されていマス。化学室以外の場所に放置するのは薬品の投棄と見做されオシオキされるそうデス。それから、保健室から持ち出せる薬品は1種類までだそうデス。理事長曰く、『せっかく開放した化学室を使ってもらわなきゃな!』だそうデス』
リカの発言を受けて手帳を調べてみると、校則が追加されていた。
十九、化学室の薬品の投棄を禁止します。化学室以外の場所に放置した場合、投棄と見做されます。持ち出す際は必ず肌身離さず持ち歩きましょう。
二十、保健室から持ち出せる薬品は1種類までとします。
「ああ、それと化学室でこんなものを見つけた」
そう言って加賀君は、白衣のポケットから日誌を取り出した。
「日誌…?」
「読むぞ」
5月20日
計画は順調に進んでいる。
我々は、人間の記憶をデータ化して書き換える事に成功した。
実験段階として、事故でトラウマを負った人間から記憶を消してトラウマを治療したケースや、事故で記憶を失ったスポーツ選手に全盛期の技術を思い出させたケースが挙げられるが、いずれも問題なく経過は良好である。
この技術を使えば、ついに我々の悲願が達成する。
6月28日
ついに我々の計画は最終段階に突入した。
人間の複製体に遺伝子改造と記憶の移植を施し、人工的に超高校級の才能を生み出す事に成功した。
しかし問題は、過度の改造に耐えられる遺伝子を持つ人間が限られているという点である。
そこで我々は、全国の高校生の遺伝子検査を行い、最も適合率の高かった高校生を【超高校級の希望】と称して未来ヶ峰学園に編入させる事にした。
「……何よ、これ…」
「うむ!記憶の改竄だの遺伝子改造だの、何が何だかさっぱりな話ばっかりじゃな!」
「この日誌に書かれている事がどこまで真実かはわからんが、情報の一つとして頭の隅に留めておいてもらいたい。俺からの報告は以上だ」
加賀君が報告をすると、皆が各々考え込んだ。
まあ、そりゃあいきなりこんな話をされたら混乱するのも当然よね。
ええっと…まだ報告をしていないのは、マナ達だけだったわよね?
「ええと…次はマナ達の番よね?」
「あのー…それなんやけどなぁ…?」
「何、どうしたの?」
「いやぁあの…えっと…その……何と言いますか、あまりにも収穫がなしゃすぎたもんやけん、えっと………」
マナは、ものすごく何かを言いづらそうにしていた。
…あー、うん。
大体察しがついたわ。
「……もしかしてあなた達、探索もせずに遊んでたの?」
「ひいいいいい!!ごめんなさぁぁぁい!!」
「仕方ないじゃろうが!!何も収穫が無かったんじゃから!!」
「メッチャ楽しかったんだから!VRゲームとかもあったんだよ?知ってる?」
私が尋ねると、マナはビクッと肩を跳ね上がらせ、古城さんは逆ギレし、知崎君はノリノリで答えた。
やっぱり…私の悪い予感が的中してしまったわね。
私が頭を抱えていると、秋山君が深くため息をついて口を開く。
「あのさぁ……」
「まあ俺達も好き勝手探索していたのは同じだし、何も収穫が無かったなら仕方ないんじゃないか?」
「加賀君!」
「気になる事でもあるなら各自探索に行けばいい。どのみち俺はリカにゲームセンターを調べてもらうつもりだったからな」
『お任せクダサイちち!』
加賀君があっさりゲームセンターで遊んでいた3人を許すと、秋山君が呆れ返った。
今までお互いの頭脳で支え合っていた二人が、ちょっとした意見の違いから仲違いを起こすようになってしまった。
こんな事が続くようなら、この先ちょっと不安ね……
「あの、私お昼作ってくるわね。皆お腹空いてるでしょうし」
「……俺も行くよ」
『アテクシも参加しマス!』
私が昼食を作る為に立ち上がると、秋山君とリカも昼食作りに参加した。
私は、未だにイライラしている秋山君に声をかけた。
「秋山君…大丈夫?」
私が尋ねると、加賀君は俯きながら口を開く。
「……ごめん。ちょっとイライラしてた。ネロさんが俺達をモノクマに売ったせいで歌音や玉越さん達が死んだって思うとさ…やっぱり、何でそんな奴と一緒に脱出しなきゃいけないんだって思っちゃうよ」
「あ………」
「わかってるんだよ。君や加賀君が正しいって事は。ネロさんも本意じゃなかったんだろうし、ちゃんと素性を聞いて受け入れてあげなきゃいけないんだろうけどさ。…でも俺はそんなにできた人間じゃないから、歌音を殺した奴等と手を組んだって事実が引っかかって、どうしたってあの人を許す事ができないんだ」
…そっか。
皆とはここで初めて出会った私とは違って、秋山君は響さんと幼馴染みだったんだ。
今なら、ネロが内通者だと分かった途端に敵視してきた意味がわかる。
幼馴染みをあんな形で殺される原因を作ったかもしれないネロを、どうしても許す事ができないんだ。
私は、そうとは知らず秋山君の意見を聞こうとしなかった自分が恥ずかしくなった。
「…秋山君。ごめんなさい。そうとは知らず、あなたを悪者にするような空気を作ってしまって…」
「……いや、いいよ。実際、皆で一緒に脱出したい人からしてみれば俺は異常なんだろうからね」
「あの…」
「殺そうとは考えてないよ。俺はただ、たとえ脱出口を見つけてもあいつを外に出したくないだけだから」
「……そう」
秋山君が自分の意見を語ると、私は静かに俯いた。
そんなのはダメだ、なんて言えなかった。
「ああ、暗い雰囲気になっちゃったわね。ご飯作らないと」
「うん」
私達三人は、急いで昼食を作り始めた。
今日の昼食には、カプレーゼ、タコのマリネ、ボンゴレビアンコ、ゴボウのスープ、アフォガードを作り、食堂にいたネロ以外の9人で昼食を食べた。
…ネロの分は後で持っていってあげよう。
私達は、昼の報告会を兼ねた昼食会を済ませると、各自自由に探索を始めた。
「緋色ちゃん!一緒に探索しよ!」
「ええ。……あ、ちょっと待って」
「何?」
「知崎君、あなたも一緒に探索に参加してもらうわよ」
「えー、何で?」
「あなたへの疑惑が晴れたといっても、あなたを一人にしたら何するかわからないからよ」
「ふーん。まあボクは緋色ちゃんやマナちゃんと探索できるならそれでいいけどさ」
私は、ネロの分の昼食を持っていった後、マナと知崎君と一緒に探索をする事にした。
まずは、三人とも調べていなかった職員室と化学室を調べる事にした。
ーーー 職員室 ーーー
職員室は、一般的な学校と特に変わりはないようだった。
教員用の机が並んでいて、その上にパソコンがずらりと並んでいる。
壁には電話が固定されていて、各教室に電話がかけられるようになっている。
でも、どうやら外に助けは呼べないようだ。
「館井くんが報告してくれた以上ん収穫は無かったね」
「そうね」
「わーいメダルいっぱいー」
ここには何枚かメダルが落ちていたくらいで、特に収穫といった収穫もなかった。
次は化学室を調べてみようかしらね。
ーーー 化学室 ーーー
「………へぇ」
化学室は正面に大きな黒板が設置されており、その反対側にはドラフトチャンバーや冷蔵庫などの設備が設置されていた。
机は物理室とは違って縦と横に整列されていて、ちょうど机の上からは換気口のアームが伸びていて、机には薬品を洗い流す用の流しが設置されている。
机の引き出しを引いてみると、ちょうど机に対応した実験器具が収納されていた。
壁一面には、化学の実験に使うと思われる機械や実験器具が並んでいて、後ろの本棚には化学関係の本がズラリと並んでいる。
「なぁるほど。こりゃ加賀くんが喜ぶわけやなあ。うちにはいっちょんわからんけど」
「ねえねえ、これは何に使うんだろうね?こっちのスイッチ押すとどうなっちゃうのかなぁ?とっても不思議〜!」
「隣の準備室も見てみましょう」
「うん!」
私達は、隣の化学準備室も調べた。
知崎君が勝手に化学室の機械に触ろうとしていたので、襟首を掴んで無理矢理化学準備室にひきずっていった。
化学準備室には、実験器具や薬品が所狭しと並んでいる。
ダンボールの中には、ガスマスクと防護服が入っていた。
化学薬品は…うわ、結構毒薬とかもあるわね。
「ねえ緋色ちゃんマナちゃん!見て見てー!」
私が知崎君の声のした方を振り向くと、知崎君が今にも二種類の化学薬品を混ぜようとしていた。
あれはまさか…!
「ちょっ、何をしてるの!?やめなさ……
ドカァン!!!
「……………」
突然、化学準備室が爆発した。
私が恐る恐る目を開けると、知崎君とマナが爆発に巻き込まれてアフロヘアーになっていた。
「にゃはははは!!実験って面白いね!」
「もぉ〜!どげんしてくれるばい!!」
知崎君があっけらかんとして笑っていると、マナがカンカンに怒った。
…というか、今の爆発で服が破れて色々とまずい事になっている。
「きゃはは、マナちゃんごめ〜ん!でも若気の至りって事で許し…「もうあんたは立ち入り禁止!!」
知崎君がヘラヘラ笑いながら謝ってきたので、私はカンカンに怒鳴りつけた。
やっぱり、これから先知崎君は一人にしちゃいけないわね。
◇◇◇
その後は三人で音楽室の探索をし、校舎の探索が終わった。
時間もまだあるし、私がまだ行っていない寄宿舎4階のゲームセンターの探索をする事にした。
ーーー ゲームセンター ーーー
………うわ、すごい音ね。
1フロア丸ごとゲームセンターになってるのか。
クレーンゲーム、シューティングゲーム、パズルゲーム、リズムゲーム…本当に色んなゲームがあるのね。
「ここのゲームはね、1メダルで1プレイできるらしいよ!」
「そうなの?」
「うん!ボクは探検で集めたメダルがいっぱいあるから、探索時間中にここでゲームしてたんだ!」
そう言って知崎君は、ショルダーバッグの中に入った大量のメダルを見せてきた。
短時間でこんなに…
流石は【超高校級の泥棒】ね。
「ちなみにメダルの換金はそこの換金所でできるから緋色ちゃんも遊んでいきなよ!」
そう言って知崎君は、ゲームセンターの換金所を指差した。
ええっと、まず手帳のウォレットから引き出す金額を選択して…あ、メダルが出てきた。
…さてと。
どこから調べようかしら?
…あれ?
あのクレーンゲーム、何か紛れ込んでるわね。
うーん、あれはプレイして落とさないと取れそうにないわね。
仕方ない、一回プレイしてみるか。
◇◇◇
5回目。
ダメだ、全然取れない。
どんだけしつこく絡まってんのよ…!
チッ、このぬいぐるみが邪魔ね。
これを先にどかして……
「あの、緋色ちゃん…」
「ちょっと黙ってて。集中できない」
「あ、ごめんなさい」
今度こそここであれをゲットしたいところね…
あともうちょっと…
「あっ」
ダメか………
私ってゲームの才能無いのかしらね。
仕方ない、諦めるか…
「ボクやろーか?」
「え?」
「ボクいっぱいメダル持ってるからまだまだプレイできるよー。ええっと、あれが欲しいんだっけ?」
そう言って知崎君は、私が欲しい景品を指差した。
知崎君は、景品を眺めながら攻略法を考えていた。
「うんうん、なるほどね。緋色ちゃんけっこういい線いってんじゃん!あと二、三回やってれば取れてたと思うよ」
「え、そうなの?」
「うん。ボク一回やってみるから見ててよ」
そう言って知崎君は、メダルを一枚入れてクレーンゲームに挑んだ。
クレーンゲームを始めた瞬間、知崎君は何かのスイッチが入ったように雰囲気が変わる。
景品をじっくりと眺めながら、一切迷いのない手つきでクレーンを動かしていく。
何というか、ゾーンに入ったってところかしらね。
知崎君は、見事な手捌きで景品をゲットした。
「はい取れたぁ〜」
「凄いわね」
「うん!まるで【超高校級のゲーマー】みたい!」
「えへへ〜、すごいでしょぉ〜」
知崎君は、いつになくポワポワとした雰囲気で話していた。
何だかいつもの彼じゃないわね。
やけにのんびりしてるし、何というか、人格ごと入れ替わってるというか…
………もしかして、もう既に才能を思い出し始めてるのかしら?
だとしたら、今のも盗んだ才能を使ったのかしら…?
「緋色ちゃん!」
「!」
「ねえどうしたの?」
「…いえ、何でもないわ」
知崎君を見ると、いつもの彼に戻っていた。
今のは気のせいだったのかしら…?
「緋色ちゃんこれあげるー」
そう言って知崎君は、私がずっと取りたがっていた景品を差し出した。
景品の包みを取ってみると、中にはタバコが入っていた。
あんなに苦労してやっと取ったものがタバコって…
…仕方ない、ネロにでもあげてこようかしらね。
「ねえ、そろそろ夕ご飯ん時間やし行こうや」
「…そうね」
「えーボクもっと遊びたいー!でもご飯なら仕方ない!」
私達は、昼食をとりに食堂に向かった。
ーーー 食堂 ーーー
食堂に行くと、既に秋山君、館井君、リカの三人が準備をしてくれていた。
今日の夕食は、ご飯、生姜焼き、豆腐の味噌汁、長芋の煮物、キュウリの浅漬けというメニューだった。
夕食の後は、軽めのミーティングをしてネロの生存確認をしに行き、その後解散となった。
ーーー 腐和緋色の個室 ーーー
……今日も色々あったわね。
ネロが内通者だと発覚したり、学園について色々とわかってきたり…
明日に備えて、今日はもう寝よう。
『モノクマ&モノDJ劇場』
『えー、昔々、ソニービーン一族という人喰い一族がいました。きっかけは、とある夫婦でした。その夫婦はとても自堕落な性格で労働を嫌いました。そこで旅人を襲って金品を奪う事を思い付きましたが、それでも食うのに困ったため、とうとう2人は旅人を殺して食べてしまいました。洞窟で暮らしていた二人は沢山の子供を産み、近親相姦を繰り返していくうちに大家族へと発展していきました。でもある日、とうとう悪事が露見して、全員死刑となりましたとさ!』
『いやぁ〜、自然界じゃ共食いは当たり前の事だが、マジで共食いする人間っているんだな!』
『うぷぷぷ、人は一度追い求める事を覚えたら、それをやめる事はできないんだよ。ちなみに一説によるとその一族には生き残りがいたらしいけど、ソイツらがどうなったのかは誰も知らないんだよね!』
ーーー 生き残りメンバー ーーー
【超高校級の警察官】
【超高校級の幸運】
【超高校級の泥棒】
【超高校級の考古学者】
【超高校級の魔術師】
【超高校級の機械技師】
【超高校級の大工】
【超高校級の音楽プロデューサー】
【超高校級のマフィア】ネロ・ヴィアラッテア
【超高校級のAI】リカ
残り10名
ーーー 死亡メンバー ーーー
【超高校級のバレーボール選手】
【超高校級のボーカリスト】
【超高校級の獣医】
【超高校級のメイクアップアーティスト】
【超高校級の聖母】
【超高校級の忍者】
【超高校級の美食家】【超高校級の殺人鬼】
以上7名
今更だけど推し教えて
-
腐和緋色
-
聲伽愛
-
玉越翼
-
小鳥遊由
-
知崎蓮
-
食峰満
-
越目粧太
-
聖蘭マリア
-
古城いろは
-
加賀久遠
-
目野美香子
-
館井建次郎
-
秋山楽斗
-
響歌音
-
ネロ・ヴィアラッテア
-
闇内忍
-
リカ