ジャスティスダンガンロンパX4 強くてコロシアイ再履修 作:M.T.
さて…今のうちに捜査を進めていかなくちゃね。
どこから回ろうかしら…?
「緋色ちゃん!」
「ん」
早速マナが声をかけてくれた。
初めて会った時といい、この事は何かと縁があるわね。
「うち、一緒に回ったっちゃよかね?」
「え、ええ…一緒に来てくれるのはありがたいけど、どうして私?」
「だって緋色ちゃんば最初に見つけたのうちやろ?うちは緋色ちゃんのバディたい!」
ば、バディ…
思い返してみれば、そんな風に言ってもらえたのは初めてね。
何よ、何かいい響きじゃない。
「ありがとう。じゃあ一緒に回りましょうか」
…とは言ったものの、気まずいわね。
私だけ集合に遅刻するわ、捜査に参加できなかったわで話す事が何もない…!
何から話そうかしら?
「…ねえ」
「ん?」
「私、どうして自分の個室に運ばれてたの?保健室が空いてるなら、保健室で良かったじゃない。保健室の方が体育館から近いんだし」
「ああ、それなんやけどな、保健室に鍵がかかっとったっちゃんね。手分けして鍵探したっちゃけどなかなか見つからんやったけん、しょうがのう部屋に運んだっちゃん。結局越目くんがランドリーんゴミ箱ん中に入っとーと見つけたっちゃけど」
何で保健室の鍵がランドリーのゴミ箱の中になんか入ってんのよ…
脱出ゲームじゃないんだから。
…ああ、私達が今置かれてる状況は脱出ゲームみたいなものだったわね。
「んで、個室には鍵がかかっとらんかったけん、緋色ちゃんば個室に運んだっちゃわけ。勝手な事してごめんね?」
なるほど、そういう事だったのね。
「そういう事情だったらいいのよ。……それより」
「?」
「起きたら服が新しくなってたんだけど…それってつまり、私が寝てる間に着替えさせたって事?」
いや、別に全然いいんだけどね。
ただ、その、ほら、いくらクラスメイトだからって例えば男子に寝てる間に見たり触られたりするのは抵抗を覚えるわけで。
私が尋ねると、マナはポカンとしたかと思うと慌てて弁解をした。
「あ、ご、ごめん!血まみれなんもアレやし、皆で応急処置した後うち、玉越ちゃん、小鳥遊ちゃんの三人で着替えさしたっちゃん!うちらしか見とらんけん!本当ばい!」
…よかった。
闇内君あたりに見られてたらって頭をよぎったけど、流石にそれくらいの配慮はしてくれてたのね。
「まずどこ行く?」
そうね…
「ここから一番近いのは、トラッシュルームだったわよね」
とりあえず、私達は一番近いトラッシュルームを探索する事にした。
ーーー トラッシュルーム ーーー
トラッシュルームの中には焼却炉らしきものと、それからゴミ箱があった。
ゴミ箱は燃えるゴミ、燃えないゴミ、ビン、缶、ペットボトル、プラスチックに分かれていて、全部に『ゴミはきちんと分別して捨てましょう』ってモノクマのイラスト付きの張り紙が貼ってあった。
モノクマのイラストが不快だったって事以外は、秋山君の報告と食い違いは無いわね…
……ん?
今、ゴミ箱の裏で何か光らなかった?
「何かしら」
ゴミ箱の裏を確認してみると、モノDJの絵が描かれたコインが落ちていた。
「……何これ」
「モノクマメダルだって。それば集めるとガチャガチャが引くるらしいばい」
ああ、そういえば古城さんがそんな事言ってたわね。
…うん、ここで調べられる事はもう無さそうね。
「うーん、秋山君の調査と食い違いはなかったし次行かん?」
「そうね」
トラッシュルームと食堂にはもう行ったから、あと残ってるのは、大浴場とランドリーね。
私達は、次は向かいにあったランドリーに行って調査をした。
ーーー ランドリー ーーー
ランドリーは、よくあるコインランドリーみたいな造りになっていて、タダで使えるのかどの洗濯機にもお金の投入口が無かった。
どんな汚れでも落とせるのは素直に便利だと思うけど、夜時間中に使えないのは本当に不便ね。
「ここでの調査はこんなものかしらね」
私達は、まだ残っている大浴場に向かった。
ーーー 大浴場 ーーー
女湯ののれんをくぐるとすぐに広い脱衣所があって、マナの言う通り本当に銭湯みたいな造りになっていた。
お風呂上がりの牛乳も用意してあるわね。
ラベルに描かれているモノクマとモノDJのイラストが本当に不快だけれど。
さて、ここでの調査はこんなものかしらね。
次は浴室を調べないと。
「へえ……」
なるほど、悪くないじゃない。
流石は最高峰、ウチのお風呂より何倍も広いわ。
サウナまであるなんて、贅沢ね。
ガラス張りの扉の向こうには露天風呂風の温泉もあって、仕切りの向こうは男湯になっているみたいだ。
おっと、念の為奴が覗き用の仕掛けをしてないか調べておかなきゃ。
…うん、ひと通り調べてみたけど、それっぽいものは無かったわね。
「……ふう、杞憂だったみたいね」
「緋色ちゃん何しよーと?」
「いえ、何でもないわ」
もしかしてって思ったけど、心配しすぎだったみたいね。
ここで調べられる事はこのくらいかしら。
「あ」
「どげんしたと?」
「ごめんなさい、そろそろ夕食の手伝いをしに行かなくちゃ」
「あ、そういやあそうやったね」
そういえば小鳥遊さん越目君と一緒に食峰君を手伝う約束をしてたんだった。
そろそろ食堂に行かなきゃ。
私は一旦マナと別れて、食堂に向かった。
ーーー 食堂 ーーー
食堂に時計を確認してみると、4時半過ぎだった。
この時間だともう食峰君は準備を始めてるわよね。
申し訳ない事をしたわ…
「ごめんなさい、調査に夢中で遅くなったわ」
厨房には案の定もう既に食峰君と小鳥遊さんがいた。
「いや、全然待ってねえからいいぜ!!つっても俺はもう準備始めちまってるけどな!!!」
「ん」
やっぱり…
それにしても、本当にいい匂い。
「そう…ところで、食峰君はいつから準備をしてたの?」
「ん?まあざっと2時間ぐらい前からかな!!」
「へ、へえ…」
って事は、2時の時点で既に準備を始めてたって事?
さすが美食家…
食への情熱が人とは違うわね。
「ところで私は何をすればいいのかしら?」
「ああ、そうそう!今ちょうどカニクリームコロッケのソースが固まってきたとこなんだよ!手頃なサイズの俵形に整えといてくんねえか?」
「わかったわ」
私は、食峰君の指示通り、冷蔵庫の中で冷やして固めてあったソースを俵形に整えた。
聖蘭さんの分の米粉と豆乳のクリームソースは別段にしまってあったので、それも取り出して手頃な形に整える。
卵、水、薄力粉(聖蘭さんの分は薄力粉をかなり濃いめに水で溶いたもの)を混ぜて、俵型にしたソースをバッター液にくぐらせ、パン粉をまぶす。
油を180℃になるまで熱したら、衣がキツネ色になるまでカラッと揚げて、油を切ってそれぞれのお皿に2個ずつ盛り付ける。
一緒に作ったエビフライとタラのフライ、それからせん切りキャベツとくし切りにしたトマトも一緒に盛り付けて…うん、いい感じ。
私達が料理をしていると、5時過ぎくらいに越目君が厨房に駆け込んできた。
「ワリィ、遅れた!って!!メチャクチャ進んでんな!!」
…うん、そりゃあビックリするわよね。
私だって最初見た時ビックリしたわ。
「昼とは違ってたくさん時間が取れたからね。食峰君なんて2時から準備してたのよ」
「マジか…ねえオレ何か手伝う事ある?」
「おう!んじゃあ悪いけどサラダ作って盛り付けといてくんねえか!?レシピそこにあっから!」
「お、おう!」
まあここまで手の込んだ料理ばっかり作ってたら、今から作業を始めたらサラダくらいしか作らせてもらえないのは仕方ないわね。
食器並べたりする時間だってあるし。
越目君は、急いでレシピ通りにサラダを作り始めた。
「おっし、これで完成!!」
…おお。
結構豪華な献立になったわね。
食峰君の作った鴨肉のステーキにイチゴのジェラート、私が揚げたカニクリームコロッケとフライの盛り合わせ、小鳥遊さんが作ったアスパラのポタージュ、そして越目君が作った半熟卵と芽キャベツの温サラダ。
これだけあれば、食欲旺盛なマナや知崎君、古城さんも喜ぶかしら。
「やったーご飯!!」
「ガハハ、ようやく飯かァ!!」
「いい匂い〜♪」
あ、ちょうど本人達が真っ先に来たわね。
この三人の食の事になると真っ先に身体が動く習性何なのかしら。
そんな事を考えていると、玉越さん、秋山君、響さんが来た。
「悪いね、作ってもらっちゃって」
「いいのよ、昼は玉越さん達が作ってくれたじゃない」
「ケッ」
私と玉越さんが話していると、秋山君と一緒にいた響さんが不機嫌そうにした。
「おお、すげー美味しそう。4人とも凄いね」
「いや、オレは食峰のレシピ通り作っただけだから」
秋山君が私達を褒めてくれたが、越目君は苦笑いを浮かべながら謙遜していた。
…うん、否定できないのが悔しいわね。
しばらく待っていると、集合時刻の10分前に聖蘭さん、5分前に館井君と闇内君が来た。
まだ来てないのは…加賀君、目野さん、ネロの3人ね。
「遅いね」
「ねえもう食べ始めていい!?冷めるー!!」
「何じゃああやつら!!ここに来たら斬殺丸で斬り伏せてくれるわ!!」
もう15分経つんだけど…流石に遅いわね。
知崎君古城さんに至っては待たされすぎてイライラしてるし。
3人とも、集合時間を何だと思ってるのかしら。
目野さんはまだ来てくれそうだけど…
「…しょうがないね、あたしが呼びに行ってくるよ」
「うちも行くよ!一人で3人呼びに行くん大変やろ?」
「なら私も行くわ。悪いけど、他の人達は先に食べ始めててくれる?」
「いや、ダメだ!!食事は全員揃って…って聞いてねえし!!」
食峰君は皆が揃うまで食事を始めないつもりだったみたいだけど、待てなかった知崎君と古城さんは先に食べ始めてしまっていた。
結局、玉越さんが加賀君を、マナが目野さんを、そして私がネロを呼びに行く事になった。
ーーー ネロ・ヴィアラッテアの個室 ーーー
私は、ネロの部屋の前に立つと、部屋のインターホンを鳴らした。
すると、意外と早く本人が出てきた。
うわ、タバコ臭っ!
どんだけ吸ってたらこんなに部屋が煙だらけになんのよ…!
「何だ」
「『何だ』じゃないわよ。とっくに夕食の時間過ぎてるんだけど?」
「まだ15分しか経ってねえじゃねえか。これくらい俺にとっちゃ普通だ。そんぐらいでガタガタ騒ぐなクソガキ」
うわっ…
ここまで悪びれずに遅刻する人初めて見たわ。
「あなたにとっては普通でも、私達にとっては大遅刻なの。この先ずっとこんな事されてたら皆に迷惑かかるから、これからはきちんと時間を守ってもらえないかしら?」
「何を言われようが俺ァガキとつるむ気は無え。お前のうるせえ説教のせいで食欲失せた。あばよ、Miss腐和」
そう言ってネロは、バタン!!と強くドアを閉めてしまった。
私が何度もインターホンを鳴らしても、ネロは私の呼びかけに応じなかった。
「っ〜〜〜!!!」
ああもうムカつく!!
何よ、ちょっと歳上だからって威張り散らして!!
今に見てなさい、いつか絶対ギャフンと言わせてやるんだから!!
私は、ネロを呼び出すという目的も忘れ、怒りのあまり足音をドスドス立てながら食堂へと戻っていった。
ーーー 食堂 ーーー
「ただいま!!」
私は、イライラしながら食堂のドアをバンッと開けた。
「随分と遅かったでござるな」
「腐和さん、ネロさんは?」
「あいつなら来ないわよ!私のせいで食欲失せたとか言って部屋に引き篭もりやがったわ!!あいつ、いつか絶対懲らしめてやるんだから!!」
「うわぁ、すごい気迫…」
私が怒り散らしていると、秋山君が顔を引き攣らせていたけど、今はそんな事どうだっていい。
ああもう、ネロのせいで余計にお腹空いちゃったじゃない!
「…って、うわあ!?マナ!?目野さん!?どうしたのその格好!?」
見ると、マナと目野さんが真っ黒焦げのアフロヘアーになっていた。
マナは目野さんを呼びに行ったのよね?
何で目野さんを呼びに行っただけでこうなるわけ!?
「えへへ…実は目野ちゃん、メカ作りに夢中になりすぎて集合時間忘れてしもてたらしゅーて。呼び出したら出てくれたんなよかっちゃけど、ドアば開けたらいきなり大爆発して巻き込まれてしもた!」
何その漫画みたいなシチュエーション!?
呼び出したらお礼に爆発喰らうなんて事ある!?
っていうか何で部屋で爆発するような危険なもの作るのよ!!
「ハッハッハァ!!失敗は成功の母です!!スゥゥゥゥ…エクスタシィイイイイイ!!!」
ああ、完全にトリップしてるわ。
もう今の彼女に何を言っても無駄ね。
「…あら?玉越さん、加賀君は?」
「ああ、それなんだけどさ…あいつ、呼びかけには応じてくれたんだけどさ。今研究がいいところだから行けないって」
「え、じゃあご飯は?」
「気が向いたら食べるから部屋の前に置いといてくれってさ。そういうわけだから、久遠の分は部屋の前に置いてきたよ」
何それ…
母親に食べ物要求するニートじゃないんだから。
まあでも、皆で作ったご飯を食べてくれる気があるだけネロよりはマシね。
「しょうがないからネロさんの分は俺が部屋の前に置いてくるよ」
「本当にごめんなさい…」
「腐和さんは悪くないよ。あの人自分の足でここに来る事もできないみたいだから、仕方ないよね」
秋山君も、苛立ちのあまりダークな面が出てきちゃってるわね。
結局、ネロの分の食事は秋山君が持って行ってくれた。
何か申し訳ないわね…
「それじゃ、皆揃ったし食べよっか。…って、蓮といろははもう食べてるけど」
私達は、結局加賀君とネロを除いた14人で夕食を食べた。
初日からこんな様子じゃ、先が思いやられるわね。
…それはそうと、どの料理も美味しい。
「ええい!!行けい、ニンジン号!!発射!!」
隣の席の古城さんがステーキの付け合わせの野菜の素揚げを手で掴んで投げ捨てようとしたので、私はすかさず古城さんの手首を掴んだ。
「ねえ、古城さん。何をしようとしてるの?」
「え、えっと、こ、これはその…」
「皆がせっかくあなたの健康を考えて作ったのに、あなたはそんな簡単に捨てるのね。私、あなたが食べ物を粗末にするお馬鹿さんだったなんて思わなかったわ」
「い、いや、ワシは…」
「あら、違うの?だったら食べてくれるわよね?」
「………はい」
私が笑顔で古城さんに言い聞かせると、古城さんは苦虫を噛み潰したような顔をしながら野菜を食べてくれた。
知崎君も古城さんに便乗して野菜を捨てようとしていたので、軽く笑顔を向けておいた。
すると知崎君も、自分から進んで野菜を食べてくれた。
自分で食べれるなら最初から捨てようとするなっての。
二人の問題児を見張りつつ、私達は夕食を完食した。
本当にどれも美味しかったわ。
これなら食事には困らなさそうね。
私がアールグレイを飲みながらそんな事を考えていると、越目君が背もたれにもたれかかりながら口を開いた。
「いやー、美味かった。やっぱ食峰には敵わねーな」
「ね」
ホントにね。
私も人並みには作れるつもりでいたけど、やっぱりプロはレベルが違うわ。
私達が食後のお茶を飲みながらまったりしていると、聖蘭さんが手を挙げて言った。
「お食事が終わったところで、私から一つ提案させていただいてもよろしいでしょうか?」
聖蘭さんの発言に、全員が注目する。
すると聖蘭さんは、ニコッと聖母のような笑みを浮かべながら言った。
「これからは、夜時間中は出歩き禁止というルールを決めませんこと?」
「「「「!」」」」
聖蘭さんが言うと、全員が目を見開く。
本当に急な提案ね…
私が聖蘭さんの提案に少し驚いていると、案の定響さんが反発した。
「ハア!?ただでさえルールでギチギチだってのに、何でまたルール付け足すンだよ!?」
「これは私達自身の為ですわ。夜も安心して眠れないようでは、精神衛生上良くありませんから。もちろん、私だって全員がルールを守ってくださるとは思っておりませんわ。ですがそのような取り決めがあれば、殺人の抑止力になるとは思いませんこと?」
まあ、確かに…
皆が寝静まってる夜中なんて、殺人をするなら絶好のタイミングだものね。
夜も殺人の恐怖に怯えていなきゃいけないなんてなったら、何日も保たないわ。
「確かに…一理あるね。もし殺人が起きたら、外にいた人は真っ先に疑われるもんね」
「縁起でもない事言うんじゃないよ、楽斗」
「ああ、ごめん」
秋山君が顎に手を当てながら言うと、玉越さんが注意をした。
ホント秋山君、普段は紳士なんだけど、たまに黒い面が出てくるのよね。
「まあでもあたしはいいと思うよ、マリア。あんたの言う通り、夜くらいゆっくり寝たいもんね」
「私も賛成よ。私も、皆で生きてここを出るには皆の協力が必要不可欠だと思う」
「ありがとうございます。私は皆様を信じていますわ。一人でも多くの方が私の考えに賛同してくださるよう願っています」
私と玉越さん、秋山君が聖蘭さんの意見に賛成すると、聖蘭さんはニッコリと微笑んだ。
すると食峰君が、頭を掻きながら発言した。
「ただなぁ、そうなると朝飯の仕込みがなぁ」
「じゃあ朝ご飯の当番の人以外は出歩き禁止って事でいいんじゃないかな?一緒に朝ご飯を作ってるんだったらアリバイになるし。それでいいかな、聖蘭さん」
「ええ、構いませんわ」
秋山君が提案すると、聖蘭さんが微笑んだ。
私達は『朝食当番以外は夜時間に出歩き禁止』というルールを決め、全員で極力守る約束をした。
すると今度は知崎君が提案した。
「はい!朝ご飯は朝の8時以降にしてほしいです!ボク朝弱いんだよね〜」
「まあ、いいんじゃない?蓮みたいに早起き苦手な人もいるだろうし」
「じゃあ朝食は8時スタートでいいかな」
特に反対意見はなかったので、朝食は朝8時に集合という事に決まった。
するとその時、マナが手を挙げて発言した。
「はい!うちからも一つよか!?」
マナは、両手をテーブルについて目をらんらんと輝かせながら提案した。
「しぇっかく広かお風呂があるったいし、女子皆で入りに行かん!?」
お風呂…?
ああ、そういえばマナ、さっきからずっと入りたそうにしてたものね。
私がそんな事を考えていると、玉越さん、古城さん、目野さんが食いつく。
「あ、いい!何気にうちらそういうの初だしね!」
「湯浴みとな!?ワシは行くぞ!!ガハハ、貴様らワシの美貌に酔いしれるが良い!!」
「私も行きます!!ただの人間の肉体に興味はありませんが、浴場に設置されているであろうエキサイティンッッッな機械ちゃん達には興味がありますからね!!」
「うっわぁ、美香子ちゃんマジ奇行種!」
ただの人間って…
ホントこの人の価値観どうなってるのよ。
それと知崎君、あんたのそのツッコミは自分にも返ってるからね?
「楽しそうですわね。私もご一緒しますわ」
「私も行くわ。皆の事をよく知るいい機会だしね」
聖蘭さんも一緒に行くみたいだ。
もちろん私も、断る理由が無いので一緒に行く。
あとは響さんと小鳥遊さんだけど…
「響ちゃんも一緒に行かん!?」
「ハァ!?誰が…「いいからいいから!!」
響さんはマナがうまい事丸め込んだわね。
「由は…」
「ん」
「…だよね。ごめん、由は行けないみたい」
「そう…」
どうしても行けないなら仕方ないわね。
これ以上はしつこく誘わない方が良さそうね。
「じゃあ、8時に集合ね!」
私達は、8時に大浴場に集まる約束をして、それまではそれぞれ自由に過ごす事になった。
私は、夕食の食器を洗って時間を過ごした。
それはそうと、さっきから知崎君と闇内君が顔を見合わせてニヤニヤしてるんだけど。
あいつら何か変な事企んでるんじゃないでしょうね。
◇◇◇
約束の時間になったので、女湯に入った。
「ッパアアアアア!!!どこです!?マァアアベラスな機械ちゃん達は!?」
目野さんは、機械を求めて大浴場のど真ん中で騒いでいた。
目野さん、身長の割に立派なものをお持ちで…
っていうかこんな時にもヘルメットとゴーグル完備だし。
それとその背中のジェットエンジンみたいなものは何!?
「ちょっと、目野さん。何よそれは」
「私の自作の高速ジェット装置です!!先程はこれを作っていて夕食に遅れました!!防水仕様なのでご心配なく!!」
そういう事を言ってるんじゃないんだけど…!?
マナーもへったくれもないじゃないのよ!
「何じゃあ貴様!!こんなところでも騒ぎおって、斬り捨ててくれようか!!この機械オタクが!!」
古城さん、それは目野さんじゃなくてモノクマのオブジェよ。
目が3の形になってるし…どんだけ近眼なのよ。
「たまにはこういうのもいいですわね」
うわっ、聖蘭さんものすごいスタイル…
顔も良くてスタイル抜群とか、【超高校級の聖母】だからって神様に愛されすぎじゃない?
「こら!!美香子!!あんたいい加減にしな!!」
玉越さんはスポーツやってるだけにすごい引き締まった身体してるわね。
「緋色ちゃんやっぱりスタイルよかね」
「そ、そうかしら…?そうでもないと思うけど…」
スタイル良いなんて、言われた事ないんだけど…
何か、面と向かって言われると恥ずかしいわ。
「えっ、自覚なかったと!?」
「何に対して?」
「ええい、緋色ちゃんなんてこげえしちゃる!!」
そう言ってマナは、いきなり後ろから私の胸を触ってきた。
「きゃっ!?ちょっと、どこ触ってんのよ!?」
「へっへっへ、叫んだっちゃ誰も助けてくれんばい」
何か性犯罪者みたいな事言ってるんだけど!?
っていうかさっきから響さんが視線だけで殺せそうなくらい睨んできてるんだけど!
ホントにそろそろやめてくれないかしら!?
……ん?
『この仕切りから覗けそうでござるな』
『はあ!?オメェ何言って…』
『食峰殿!!声が大きいでござる!!』
『あっ、ねえねえ忍おにい!ボク防水スマホ持ってるからこっそり撮ってきてよ』
『了解でござる』
…何か隣の男湯から覗くとか撮るとか聴こえるんだけど?
あいつら、やっぱり最低な事企んでたか。
◆◆◆
【食峰視点】
蓮が『女子が皆で入りに行くならボク達も男子皆でお風呂入りに行こう』って提案したもんだから、オレ達は風呂場に来ていた。
集まったのはオレ含め、楽斗、久遠、ネロ以外の5人だった。
楽斗はもう少し学園内を調査したいとかで、あとから来るっつってたな。
いやぁしっかし、温泉があるなんて最高だな!
しかも風呂上がりの牛乳まで用意してあったんだぜ!
理事長も学園長も、なかなか粋な計らいすんじゃねえか!
「うっし、んじゃあアレやるか!!」
「アレ?アレって何だよ食峰」
「決まってんだろ!?大風呂といやあサウナで我慢大会だろがい!!」
サウナでの男同士の粘り合い!!
これこそ銭湯の醍醐味だろうが!!
「おお、いいそれ!じゃあ勝った奴はどうする?」
「じゃあ優勝した人は他の皆からメダルをもらうっていうのはどう?」
「フッ、その勝負、乗ったでござる」
「いや、俺は……」
「っし、じゃあここにいる奴全員参加って事でいいな!?」
「…………」
建次郎が何か言いたそうな気がしたけど、気のせいかな。
「んじゃあ早速……」
『ストォオオオオオオオッッップ!!!!!そうは問屋が卸さないぜリスナー諸君!!!』
オレ達が風呂場の隣のサウナに入ろうとすると、いきなり理事長が目の前に現れた。
「ハア!?テメェ、何だよ急に!!」
『リスナーに一つ言い忘れてた事があったから忠告しとくぜイェア!!生徒手帳は極端な高温低温に弱えから、サウナに入る時は必ず外してから入るように!!んじゃあな!!テメェらクソして寝な!!!』
行っちまった…
「ンだよあいつ!!」
しゃあねえ、ああ言われたし外して入るか。
ーーー 3分後 ーーー
「ふぃーーー、ボクもう無理!!」
「へっ、情けねえ奴だぜ」
「越目殿、お主も顔色が優れぬようでござるが」
「き、気のせいだろ…!」
勝負を始めてからたった3分で、最初に蓮がサウナから飛び出した。
これであと4人か。
負けねえぞ!!
ーーー さらに5分後 ーーー
「うぇえ、無理……死ぬ……」
蓮が出てってから5分後に、粧太もギブアップした。
残るはオレ、忍、建次郎の3人だ。
ーーー さらに20分後 ーーー
「拙者ももはやここまででござる…!」
忍もここで脱落か。
残るはオレと建次郎の2人…!
こうなったら何が何でも最後まで残って優勝してやるぜ!!!
ーーー さらに10分後 ーーー
意識が朦朧としてきた。
建次郎は…まだいんな。
絶対最後まで残ってやる…!
「ぜ、ぜってえ…負けねえ…かんな……」
オレが意地で耐えてると、粧太と忍が入ってきた。
「おい、食峰。お前もうそろそろやめとけよ」
「拙者も同意見でござる。お主、これ以上は誠に危ういぞ」
「うるせぇ……男の勝負を……邪魔、すんじゃ……」
あれ……?
何か、目の前がぼやけて……
「食峰殿!!?」
ーーー
ーー
ー
………ん?
あれ?
ここは…?
気がつくと、オレはサウナのベンチに横になっていた。
「おう、気がついたか」
「粧太、勝負はどうなったんだ…?」
「お前、開口一番それかよ。館井ならまだサウナにいるぜ」
「………クソッ、絶対勝つって決めてたのによ」
まあでも先に気絶しちまったのはオレだしな。
負けは負けだ。
建次郎、オメェとの戦い、最高にアツかったぜ。
「建次郎、今回はオレの負けだ。お前は漢の中の漢だぜ」
「ああ、これで勝負はついたんだ。もう出ようぜ」
「…………」
「……ん?」
…あれ?
建次郎、反応が無えな。
「ねえ、建次郎おにい!聴こえてますかー?ウラァ!!」
蓮が建次郎の耳元で叫んだり強めに蹴ったりしても反応が無え。
おい、これひょっとしてやべえんじゃねえのか…!?
「座ったまま気絶しておる……」
「「ハァ!!?」」
マジかよ!?
反応無さすぎて全然気付かなかった!!
「お、おい、これどうすりゃいいんだよ!?」
「と、とりあえず水風呂に放り込むぞ!!」
オレ達は、とりあえず急いで建次郎を水風呂に放り込んだ。
クソッ、重えなこいつ…!
「水風呂じゃあ!!」
「冷水シャワーじゃあ!!」
「冷風でござる!!」
「皆頑張れー♪」
オレが建次郎を水風呂にブチ込んで、粧太がシャワーで冷水を浴びせて、忍が扇風機で直接冷風を浴びせた。
蓮は…後ろで応援してっけど、そんな事してる暇あんなら手伝ってくんねえかな。
「………う」
オレ達が建次郎を涼しい場所で休ませてると、建次郎がようやく目を覚ました。
「館井!!」
「良かったあ、目ェ覚めた!!」
「俺は一体……?越目が熱い熱い言ってたあたりまでしか記憶が……」
「オメェ、サウナで気絶してたんだぞ!!」
「お前さあ、サウナ苦手なら最初にそう言っといてくれよ」
「…………すまん」
マジか、建次郎の奴熱いとこ苦手だったのか。
何か悪い事しちまったな。
「あれ?でもさ、これって勝負はどうなんの?」
「……俺は気絶していたから負けでいい」
「という事は…優勝は食峰殿でござるな」
「えっ!?オレ!?」
マジかよ…
でも何かフクザツだな。
こんな勝ち方しても嬉しいような嬉しくねえような…
ーーー 温泉 ーーー
「あー、極楽極楽」
サウナ大会の後は、皆で温泉に入った。
あー、気持ちいい。
こんなに楽しい事が毎日続くなら、ここでの生活も案外悪くねえかもな。
「一つ、聞こうと思っていた事があるのでござるが……」
「ん?どした忍?」
「お主らは、女性陣の中では誰が好みでござるか?」
ハア!?
何だその質問!?
「ちなみに拙者は聖蘭嬢と小鳥遊嬢でござるよ。腐和嬢も捨て難いでござるな…あんな綺麗な女子にいじめられるなんて至福でござる!!」
「はいはーい、ボクはマナちゃんと緋色ちゃんが好きかな。だってあの二人、とっても不思議だから!」
「オレは腐和ちゃんと玉越ちゃんかなぁ。やっぱ付き合うなら、ああいう健康的な女子がいいよな!」
「うわ、既に付き合う前提なの?キモっ」
「ひでぇ!!」
蓮に冷めた目で見られた粧太は、ショックを受けていた。
やっぱ緋色が人気だな。
そりゃそっか、顔は女子の中で一番キレイだしな。
俺はそういうのよくわかんねえけど…
「満おにいは?」
「えっ?オレ?」
うーん、いきなり聞かれても…
「オレは…強いて言うならマリアかな」
「何と…!お主、さては巨乳派でござるな!?同志でござる!!」
「バッカ、俺は別にそういうんじゃ…!いろはとかも好きだし!!」
「何とな!?という事は…お主はぽっちゃり派でござったか!!」
こいつさっきから色々失礼じゃねえか?
まあ筋肉質よりはふっくらしてる方が好きなのは事実だけどさ!!
「館井、お前は?」
「俺は別に……」
「あ、じゃあボク当てていい?由ちゃんでしょ!?」
「…………」
「あ、否定しないんだ。って事は図星だ!?」
「……もう静かにしてくれ」
建次郎の奴、黙り込んじまった。
結局建次郎の好きな女子はわからずじまいか。
「それで提案なのでござるが……あの仕切りの向こう側は女湯になっているでござる。拙者が何を申したいのかはもうわかるでござるな?」
「まさか、お前……!!」
「なるほどねぇ」
「………最低だな、貴様」
えっ、何、何!?
他の三人は今のでわかったの!?
「この仕切りから覗けそうでござるな」
はあ!?
今、覗くっつったのかこいつ!?
「はあ!?オメェ何言って…」
「食峰殿!!声が大きいでござる!!」
「あっ、ねえねえ忍おにい!ボク防水スマホ持ってるからこっそり撮ってきてよ」
「了解でござる」
待て待て待て待て!!
何やろうとしてんだこいつら!!
「やめろってそんな事すんの!!ノゾキなんざ、人としてやっちゃダメだろうが!!」
「同感だ。悪い事は言わないからやめておけ」
「オレもヤだよ。お前らと同類になりたくねえし、バレたら腐和ちゃんに殺されんだろ」
「やかましいでござるよ。ここまで来たらもう、引き返すことはできぬ故。拙者は征く!!」
うわっ、行っちまったよあいつ…!!
つーか速っ!!
「ぐへへへへ、万が一見つかっても腐和嬢にお仕置きをいただけて一石二鳥でござる!さあ、いざ征かん!!」
「ねえ。何をしようとしてるのかな?」
………えっ?
が、楽斗!?
いつの間に!?
調べ物してたんじゃ…!?
「小鳥遊さんが手伝ってくれたから、思いの外早く来れたんだ。闇内君、知崎君、越目君。俺さ、君達と少し話したい事があるんだけど…いいよね?」
「ウェ!?何でオレまで!?」
「いいよね?」
何故か、覗きに反対してた粧太まで楽斗に連れて行かれた。
「ごめんね二人とも。ゆっくり入っててよ」
「いやあああ!!嫌でござる!!野郎からのお仕置きは嬉しくないでござる!!」
あー、これ長くなるやつだ。
オレ、しーらね。
◆◆◆
【腐和視点】
…ふう。
気持ち良かった。
それにしても、何か仕切りの向こうから変態の断末魔が聴こえてきたけど、秋山君が代わりに断罪してくれたのかしら。
後で食堂に行ってみると、知崎君と闇内君が『僕達は女湯を覗いて盗撮しようとしました』と書かれたプラカードを首からかけて正座させられていた。
まあ、規律を乱そうとしたんだから当然の報いよね。
ふぁ……
何だか今日は色々ありすぎて疲れちゃった。
部屋に戻って早めに寝ないと。
私は、部屋に戻って寝間着に着替えると、ベッドに寝転がって目を閉じた。
『モノクマ&モノDJ劇場』
『えー、おはこんばんにちわ、オマエラ!皆大好き未来ヶ峰学園のモノクマと!』
『ヘェイレディースアンドジェントルメーン!!テメェらの大好きな未来ヶ峰学園のカリスマDJ!!モノDJ様だァ!!ハッハァ!!』
『えー、改めまして…『ジャスティスダンガンロンパX4 強くてコロシアイ再履修』をご購入いただきありがとうございまクマ』
『いやぁー、それにしてもよ、ブラザー』
『ん?何ですブラザー』
『ダチに貸したゲームが借りパクされて、そのゲームが勝手にブックオフとかで売られてたらマジブチギレ案件じゃねぇか?』
『あー、いるいる。いますよね、そういう奴』
『そういう時のために、このゲームは2本以上買っておく事をオススメするぜ!2本以上お買い上げのリスナーには何と!オレ様のセクシーショットのブロマイドがセットでついてくるぜ!お値段なんと5万2千円(税別)!』
『やっすぅ〜い!!』
『おおっともう尺が無え!!んじゃ、今日のムービーはここまでだ!最後まで楽しんでプレイしてくれよな!スィーユーネクストタイム!』
『しーゆー!』
ーーー 生き残りメンバー ーーー
【超高校級の警察官】
【超高校級の幸運】
【超高校級のバレーボール選手】
【超高校級の獣医】
【超高校級の???】
【超高校級の美食家】
【超高校級のメイクアップアーティスト】
【超高校級の聖母】
【超高校級の考古学者】
【超高校級の魔術師】
【超高校級の機械技師】
【超高校級の大工】
【超高校級の音楽プロデューサー】
【超高校級のボーカリスト】
【超高校級のマフィア】ネロ・ヴィアラッテア
【超高校級の忍者】
残り16名
今更だけど推し教えて
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腐和緋色
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聲伽愛
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玉越翼
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小鳥遊由
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知崎蓮
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食峰満
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越目粧太
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聖蘭マリア
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古城いろは
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加賀久遠
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目野美香子
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館井建次郎
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秋山楽斗
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響歌音
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ネロ・ヴィアラッテア
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闇内忍
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リカ