彼のとある1日
『〜〜♪ 〜〜♪』
「ヘルプ任務用の端末に連絡か。相手は……奈良坂透? 珍しい奴からの連絡だな」
【今川 彰】……17歳。ボーダーが入隊希望者を募った頃の応募者で最近の入隊者から見て【第2期入隊者】と言われてる。特定の部隊には所属せず、
【一匹狼のフリー隊員】
として防衛任務に参加している。フリーの強みを活かして、どこかの部隊が防衛任務に支障が発生した際にはよほどブッキングしない限り引き受け、ある意味では【便利屋】と言えるのかもしれない。
「このアドレスは……透か。珍しい人物からの連絡だな……」
彰はディスプレイに表示された人物【奈良坂 透】との連絡を開始した。
『彰……今日那須隊防衛任務らしいが玲が体調を崩してる。ヘルプを頼んでも良いか?』
「珍しいな透……お前って那須と交流あったのか?」
『…………お前は知らないかもしれないし、俺も自分から言うのは気が引けるが、玲は一応従姉弟でな。まぁ事情を識ってる身内のお節介だ』
「なるほどな。でも大丈夫か? 確かあそこのオペレーターって男性が苦手じゃないか?」
『茜経由で既に連絡済でリモート参加を受け入れてる。あらためて頼めるか?』
「良いもなにも手回し済かよ。まっ……構わないけどね」
『無理言って済まないな』
「無理言ってる自覚あるなら今度狙撃の練習に付き合ってくれ。どうにもライトニングの扱いが無意識に苦手みたいでさ……」
『ライトニングの狙撃練習か……そのぐらいならいつでもな』
「んじゃあ来週に頼むわ。スケジュールは学業端末に頼むわ。一応受験も視野に入れて今後を考えたいから」
『ボーダー推薦での進学はしないのか? 太刀川さんとかが使ってるぞ?』
「それはあくまでも1つの選択肢だ。選択肢ってのは多いに越した事はない」
『変わり者だな。ひとまず三輪隊の隊室で連絡が出来るように話を通してある。頼んだ……』
「わかった。三輪隊の隊室だな」
彰はリモートミーティングに出る為に部屋を三輪隊の隊室へと足を運ぶ。
『……という事で彰さんには那須さんの役割を代行していただきたいのですが良いですか?』
「射手の構成……ね。一応変化弾も扱えるけど那須ちゃん程の技量は無い。だから変わりに追尾弾を用いて立ち回る。まぁこうなると前衛の熊谷ちゃんの負担が増える。それは申し訳無いから俺はスコーピオンを装備してある程度撃ち漏らしたトリオン兵は対処する。熊谷ちゃんは前衛としていつも通りの立ち回り、日浦ちゃんは狙撃でフォローを任せても構わないかな?」
『はい……こちらこそ唐突なお願いに対応してもらった上にポジションまで気を使って頂いて感謝してます……』
「攻撃手の連携は他のポジションに比べて厳しいしね……。それにそもそも俺はあくまでも代役だから部隊2人の連携の方が重要だからそこは頼むよ?」
『わ……私も精一杯オペレートします……』
「ん……頼むよ志岐ちゃん。君の負担を無駄に増やす事はないと思うけど、連携が取りにくいのは確かで頼りにしてるからね?」
『『『はい!』』』
『2時の方向150メートル地点にモールモッド2体! 6時方向200メートル地点にバムスター5体!』
「熊谷ちゃん! 日浦ちゃん! モールモッドの足止めもしくは撃破お願い! バムスターは150秒で片付けて30秒で合流するし、移動中に追尾弾で援護するから頼むね!」
『合計3分ですね……わかりました。撃破までやってみます!』
『大丈夫ですか今川さん……流石に無理してますよね?』
現在彰は友子と分かれバンダー2体と交戦していた。しかし茜の狙撃により崩れた連携から装甲を切り裂いた。
「那須ちゃんなら変化弾で的確に核を撃ち抜けるだろうから動きが悪いのは申し訳無い。その分俺が無理するのは道理だから気にしないでね!」
グラスホッパーでバムスターに接近しながら彰は追尾弾で牽制するも、厚い装甲に阻まれ決定打には至らない。
「やっぱ核を切り裂くのが早いか……。志岐ちゃん! モールモッドの動きは?」
『熊谷先輩と茜ちゃんの動きで足を止めました。硬直状態です……』
「わかった……こっちは1体20秒で捌くから保たせて!」
幸いバムスターの攻撃はモールモッドに比べて緩慢な為核をスコーピオンで切り裂くのは容易だが、同時進行中のモールモッドを気にして少し焦っていた。
「変化弾……追尾弾!」
弾丸を使い牽制し、足を止めたトリオン兵をスコーピオンで切り裂く事で宣言通り1体20秒で処理する。そして85秒後5体のバムスターを処理した彰はグラスホッパーを起動して友子への合流を急ぐ。
「茜! 狙撃お願い!」
『任せてください!』
「旋空……弧月!」
茜の狙撃で刃を凌いだ友子が1体のモールモッドを切り裂いた。しかし旋空によって崩れた体勢にもう1体の刃が迫った。しかし……
「追尾弾……変化弾! 熊谷ちゃん! そのまま河方面にに旋空をもう1度お願い! 狙いは雑で良いから!」
「は……はい!」
バムスターの撃破に成功した彰が熊谷に指示を出す……そして強引に放たれた旋空弧月だが当然回避される。しかし彰はアイビスを放った
「2人共! 衝撃に備えてね!」
「え……? アイビス?」
「ええぇぇ!?」
指示の直後砲撃がモールモッドに直撃して吹き飛ばした。当然ではあるが市街地に被害を出さない立ち回りだ。
『………………そのモールモッド撃破で反応完全消失です』
「わかった。悪いんだけど志岐ちゃん……この後オペレーターとして報告書の作成に付き合ってね? 熊谷ちゃんと茜ちゃんは先にあがりなよ。あとはオペレーターとヘルプの僕が報告するべきだからね……」
『ほい…………わかってます……』
「いやいや報告書作成及び提出するだけだから……」
苦笑いをしながら彰は本部へ帰還した。そして本部入口で声をかけられた。
「おっ……彰は今日もヘルプか? よくやるよな……部隊に所属せずにずっとフリーって……」
「あ〜〜迅さんか。アレですか? 未来でも視えました? ていうか
「言う事かいちいち刺々しくないか? まぁその通りなんだが………………。まぁ良いか。彰……お前
「珍しく煮えきらない予知を伝えましたね。もしかして重要ではあるけど明確には視えてない未来って事ですか? まぁ引き受けます。俺も目的ありきでボーダーに入隊して今のスタンスを続けてるんで……」
彰は迅と別れ志岐と合流する為にオペレータールームへと向かう。
「…………………迅さんにサイドエフェクトで未来に関する話をされた?しかも大きな未来に関わる立場?それって三雲君のことじゃね?…………………………………ッ!マジかよ!パネェな!あの未来の英雄じゃねぇか!
1人になった瞬間に豹変したこの男…………転生者であり三雲修狂信者である。
【今川 彰】 オールラウンダー
【武器トリガー】
・弧月 7500
・スコーピオン 7500
・レイガスト 7200
・通常弾(銃手・射手) 7500
・誘導弾(銃手・射手) 7500
・炸裂弾(銃手・射手) 7500
・変化弾(銃手・射手) 7500
・アイビス 7400
・イーグレット 7500
・ライトニング 7500
【オプショントリガー(使用歴)】
カメレオン・シールド・スラスター・スタアメーター・グラスホッパー・鉛弾・スパイダー・エスクード・バッグワーム・幻踊
【迅のコメント】
「彰は目的を持って全てのトリガーを使用してる。1つ1つの技能は風間さんや太刀川さん、当真や二宮さんには及ばないけど彰には彰の戦い方がある。おれのサイドエフェクトがそう言ってるよ……」
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