偉大なる英雄を支えたい!   作:タク-F

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三雲修の運命が動く時……彰の計画も動き出す。


動き出す運命

 新作トリガーのテストプレイをした翌日彰の端末に着信が入り、そのディスプレイには〘ボーダーの実力派エリートこと迅 悠一〙と表示されていた。

 

「おっと……流石は実力派エリート……絶対連絡があるとは思ってたけどまさか翌日とは……。ん……? てことははは〜ん? さては上層部を動かしたな?」

 

 彰は一連の流れから事態を察して端末を取り通話を開始した。

 

『あ〜き〜ら〜〜? どうして新作トリガーをテストした日に直帰したんだ〜? おかげでこの実力派エリートが()()()()()()()救助する事態になってたんだぞ〜?』

 

「残念ながら俺は調子こいたせいでガス欠になり即座に退散を決意しました。まぁ…………沢村さん経由で巡回部隊にマークは入れたつもりだったんですが……」

 

『その網を掻い潜り有刺鉄線をペンチで壊して敷地内に侵入した民間人がいたんだよ……。お前が引き止めてたらあるいは……ってな?』

 

「御冗談を……未来視(サイドエフェクト)で把握済ですよね? で……、その件の民間人を話題に出したって事は……()()()()()()()ですよね?」

 

『話が早いのは良いんだが……彰お前……何か企んでるだろう? まっ…………そのつもりで頼むんだがな?』

 

 お互いの想像する未来(企み)を理解しつつ2人の通話は終了した。

 

 

 

 

 

 

 上層部の待つ部屋へ到着した彰は第一声を決めていた。

 

「ちわーす! 呼ばれた()()()()()()()こと今川彰参上しました」

 

「呼び出しに応じてくれた事感謝する。そして迅から概要を聞いてるだろうが改めて説明しよう」

 

 ボーダー本部長の忍田真史から改めて概要を伝えられ、彰も心構えができていた為にあっさりと受け入れた。しかし……彰の次の言葉は迅を除く全ての人間を動揺させる事となる。

 

「件の少年……三雲修君の監視ですが、彼を俺の弟子にしてもよろしいですか? 

 

「…………ほぅ? 面白い発言だな今川隊員。ならば根拠を述べて貰えるかな?」

 

 ここまで沈黙を貫いた総司令の城戸政宗の放つ空気に同席する幹部の唐沢・根付・沢村・林藤・鬼怒田・寺島は彰の次の言葉を待った。

 

「報告と指示を聞く限り三雲修君は頭が切れ、行動力がある人物と判断します。ならば俺……やってみたい事があるんですよ。自分の知識と経験を継承してくれる人物ってのを探してました。そしてもし……もしですよ? 彼がB級……いえ、精鋭と言われるA級クラスにまで育てられた暁には彼は未来のボーダーの英雄かもしれませんからね?」

 

「ッ…………ふふっ此方からの要請とはいえ件の少年を未来の英雄……か。面白い……もし達成したならば今川隊員を特例S級隊員兼幹部候補のポストを用意しようではないか」

 

「司令……流石に待遇が異例では?」

 

「いや……案外面白いかもしれませんよ? 特に根付さんや僕達にとっても()()()()()のは明白ですから」

 

 城戸司令の発言の真意を理解した一部の幹部は笑みを零す。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして彰と修が対面する事になった。

 

「はじめまして…………かな? 三雲修君? というか俺の事覚えているかな? 少なくとも僕は覚えているよ。何せ俺自身の事情とはいえその出来事の日だったからね……」

 

「えっと……あの日警戒区域に向かう僕に警告をしてくれ人……ですよね? 覚えてます。すみません……あの日……僕はどうしてもボーダーに入隊したくて……」

 

「実際君の行いは許されざる事だ。故に僕としては三雲君には一刻も早く成長して欲しい1人でも多くの人々を近界民から助ける事……だからね…………」

 

「………………はい」 

 

 彰の問いかけに修は自身の置かれている状況と雨取 千佳(守りたい幼馴染)の姿が頭に浮かび俯きながら呟いた。そして彰はこう続ける。

 

僕が君を鍛えるよ。ボーダーの未来の為にも、君の入隊して果たしたい目的の為にも…………三雲君は僕のトレーニング計画を遂行してもらう。恐らく君の想像を軽く超える程の過酷な鍛え方をする。もちろん構わないよね?」

 

「……………………ッ!」

 

 修の言葉が詰まり困惑の表情も見えた。その上で彰は最後の言葉を語り出す。

 

「この計画が成就した時……君の事を堂々と近界(ネイバーフッド)への遠征計画の参加メンバーになれる! 俺が保証する! だからついて来て欲しい! 

 

「ッ…………!? ………………はい! よろしくお願いいたします! 

 

 彰の言葉を受け修も覚悟を決めた。そして彰の手を取り深々と頭を下げた。こうして修の意思を確認した彰は上層部へと連絡をする。

 

「すみません忍田本部長……今川です。たった今ですが件の少年……三雲修君に僕のトレーニング計画を受け入れてくれる事になりました。つきましては現在行っている防衛任務のヘルプをしばらくは控えようと思います。大丈夫でしょうか……?」

 

『何を今更……此方が依頼した事に従事してもらう以上防衛任務の件は当然の配慮だろう? よろしく頼むよ』

 

「はい! ありがとうございます! あと……よろしければ三雲君の入隊時の本部データを得られると助かります……」

 

 上層部とのやり取りを終えた彰は再度修へと向き直る。

 

「……という事でとことん鍛えるからな? ついて来てくれよ?」

 

「はい!」

 

「まずは君の事を詳しく識りたい。現在入隊時のデータを取り寄せているが、実際の動きは異なるかもしれないけどね……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふむ……使用トリガーはレイガストだがトリオン量はオペレーター相当……………………なるほど………………これは…………」

 

「あの…………大丈夫でしょうか…………?」

 

 本部保管のプロフィールから修の現状の評価を受けて少し頭を抱えた(フリをした)為に修からの不安そうな表情をされた。しかし彰にとっては識っている事だ。故に覚悟はとうにできていた。

 

「うん……確かに現状は思わしくない。だが! 現状の評価がどうした! 見返してやろうじゃないか! 寧ろ僕は燃えて来たよ! 

 

「ッ…………はい! これから必ずついて行きます!」

 

 彰と修は再び固い握手をした。

 

「それじゃあ……まずは僕と一対一で戦ってみようか。もちろんとことん……そうだな。まずは30連戦ぐらいいってみよう!」

 

「は…………はは……」

 

 少し興奮した彰と対照的にこれから始まる地獄の特訓を覚悟する事となる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 修との連戦を終えた彰は現状を正確に認識した。その上で強化プログラムの構築を始めていた。そんな時本部ロビーにて()()()()()()()()()()()()()()()()

 

「はぁ〜〜…………マジ最悪何だけど……。どうして私のアプローチを流すのよぉ〜〜!」

 

「おっ……彼女は確か…………ッ! 面白い事を思いついたぞ!」

 

 荒れた人物……香取葉子の姿を見ながら()()()()()()へ連絡を入れた。

 




カトリーヌが荒れてた理由は……まぁアレです。烏丸にデートを申し込もうとしてバイトの為に振られたとかその辺りでご想像いただければ……


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