偉大なる英雄を支えたい!   作:タク-F

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お久しぶりです。ワートリ最新話が書けたので投稿します!

※前回から間が空きましたので以下前回のあらすじです。







修が聞いたBORDER所属の副作用保有者の苦悩と力……その話の整理を行う中で彰が呼び寄せた者達が新たな緊張をもたらす


【彼女】の関係者

 空気が凍る。太く険悪な視線が交差する中で周囲も息をのむ。

 

「荒船さん、村上君……手筈通り店の入り口を抑えて欲しい。この話は守秘性・危険性が高い上で2人にも聞かせられない。何なら俺が識ってる事さえ重大な事態だ」

 

「…………行くぞ鋼。コイツの雰囲気で解るだろ? 間違い無く俺達が部外者だ」

 

「感謝します」

 

 短いやり取りを交わし2人が店を出て入り口を押さえる。扉が閉まる音に合わせて口を開いたのは影浦だった。

 

「どうして東のオッサンと二宮隊なんだ? それにこのメガネも部外者じゃねぇのか?」

 

「そこまで含めて説明します。その為に前提として彼女の話をします。そしてこの三雲君が関係者である理由に直結しますが、話の流れから()()()()()()()()語らせてください」

 

「今川……それは……」

 

 東の放つ鋭い視線はこの場の誰よりも鋭かった。しかし彰が動じる事も無かった。

 

「その……かの「話をすると言った筈だ。呼び止めておいて申し訳ないが君には話を振るまでは沈黙を貫いてもらう」…………はい」

 

 修は雰囲気の変わった彰に対して激しく動揺した。そして重々しく語られ始める。

 

()()()()……旧二宮隊の隊員にして影浦隊狙撃手の師匠だった彼女の近界への密航は単独では行えません。そして同時に()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()。違いますか?」

 

 二宮と東への問いかけに2人は無言で肯定を示した。

 

「そうだね……二宮さんが鳩原ちゃんへかけた言葉に落ち度は無かった筈だ。加えて個人的な意見としては寧ろ二宮さんは寄り添っていたとさえ思えた。辻ちゃんや氷見さんはどう思う?」

 

「…………申し訳ないが二宮さんが追い詰めたとは……思えない」

 

「付け加える事は無い……と思う」

 

 二宮隊の総意として二宮の対応が横暴という認識は無かった。そしてこの感情が()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

「…………だったら俺がどう関係する? 答えろ!」

 

「【BORDER】としての時系列ではこの後に二宮隊と影浦隊の2部隊がA級からB級への降格をしたが、民間人が同時期に数人行方不明となりその内の1人と関係があったのが彼……三雲君です」

 

「え……? 僕……ですか? 僕の知り合いがBORDERの……二宮隊の方の関係者だったと?」

 

「なるほど……だから今川が彼の事を……」

 

 唐突に話題に上がり修の困惑が強くなったが、その中で東がポツリと呟いた。

 

「その少し後にBORDERの基地に侵入を試みた民間人が発見されました。本来は関連しない出来事ですが偶然にもその人物の関係者を調べた事で浮かんだ人物……それが雨取麟児です。正直に言えば行方不明者と侵入者が結託していれば時系列が逆になりますので()()()()()()()()()()()()()()()()()。しかし識っている事実は語る必要がある。悪いが憶測以外の情報は渡してもらう」

 

「悪いが三雲君……語って貰えるかな?」

 

 東の放つ穏やかなな口調に反して射抜く程の眼光に修は所持している情報を開示した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…………胸糞悪い話だ。あの女の足取りが予想しねぇ所から僅かとはいえ出た。核心に迫る情報じゃねぇから単体じゃ意味ねぇかもしれねぇが補強要素にはなる。しかも決行日時の通知がご丁寧に時間差メールか。そりゃあこうでもしねぇと発覚しねぇ訳だ。その事を引き出す為には尋問紛いの事をする程に……」

 

 影浦はぶつけようの無い怒りを晴らすかのようにお好み焼きの調理を始めた。そしてこう呟いてしまった。

 

「この話……ユズルに聞かせる訳にはいかねぇじゃねぇか。アイツが聞けば……壊れかねねぇ……」

 

「…………カゲ?」

 

 犬飼はその表情に既視感を感じた。飲み込まなければならない事実と飲み込めない感情に問いかけてしまった。

 

「お前が根付さんに行った暴行って……」

 

「直談判……だがお前の副作用(サイドエフェクト)なら……」

 

「同情……憐み……損得の駆け引き……その感情を読み取れる。そして短絡的な行動になったなら……」

 

「暴行による部隊としての懲罰の降格……か。お前達が俺達に対して行動する……か。そう……か…………」

 

 二宮がユズルから向けられる感情に理解を示した。しかし同時に()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

「済まなかったな影浦……俺達のトラブルにお前達を間接的に巻き込んだ。その点は感謝と謝罪をしなければならない。お前に建前で語る必要性は無いだろう?」

 

「……………………奢りだ。代金はその言葉で受け取る。だから絶対にユズルに話すな。今のアイツに受け入れられる訳がねぇ」

 

 二宮の前に置かれたお好み焼きの音が響く中で手が伸び切り分けが始まる。そのやり取りがこの答えを示していた。

 

「メガネ! オッサン! 焼いてやるから待ってろ!」

 

「え……あ……はい」

 

「そうか。ありがたく貰えるか?」

 

 雰囲気が重々しく誰も言葉を続けられない。無言の食事が続く中で口を開いたのは影浦だった。

 

「なぁ二宮ァ……お前は鳩原を探しに行くのか?」

 

「さぁな……その答えはお前達で確かめに来い」

 

 席を立とうとしたその時だった。

 

(ゲート)発生! (ゲート)発生! 座標2145! 2145!』

 

「「「「!?」」」」」

 

「氷見! 今すぐ本部へ連絡しろ! 犬飼と辻は外の2人を呼べ!」

 

「犬飼了解!」

 

「辻了解です!」

 

「ここは市街地だ! 付近の住人の避難誘導と勧告を!」

 

「誘導装置の圏外ですが……まさか緊急門(イレギュラーゲート)ですか!? とにかく情報を集めないと……」

 

「クソッたれ! どうして今日は面倒事が重なる!」

 

 警報からの反応に修が呆然としていると外の2人を呼び戻した2人が到着した。

 

「二宮さん……大型の飛行近界民(ネイバー)ですね。しかも見覚えの無いタイプです」

 

「現在は周囲を旋回中で目立ったアクションはありません」

 

「どうします東さん……俺達で狙撃しますか?」

 

「次の手が読めないのは面倒ですね。対処方法が読めないですか……」

 

 二宮隊・荒船・村上が本部への連絡・対処方法の会議をする中彰もまた別の人物へ連絡を回していた。

 

「フリーのオペレーターを2人確保しました。正隊員との部隊所属ではありませんが解析と情報伝達の人手は必要だと思います。あとは本部の回答次第ですが……」

 

 彰もまた予測不可能な事態に少なからず動揺していた。大型の飛行型……それが想像通りであれば市街地での戦闘が相当不利な為だ。

 

「…………連絡がついて指示を受けた。二宮さん・東さん・今川の3人で作戦を立案・決行し飛行型近界民を撃破せよ。但し市民への安全を最優先とする……と。どうします?」

 

「二宮さん、東さん……3分ください。犬飼さん・荒船さん・村上君……目標の監視及び避難誘導、攻撃があれば迎撃をお願いします。氷見さんは参加者のバックアップ体制の構築をお願いします。カゲは氷見さんと三雲君の護衛を。相手の情報を探りたいので非効率かもしれませんが本部にデータを残す為の作戦を立てたいです。協力してください!」

 

「悠長……と言いたい所だが初見の相手の情報を集めるのは同感だ。不幸中の幸い今この場には相応の戦力がある。万が一には俺が叩き落として吹き飛ばす。それで構いませんか東さん?」

 

「そうだな……今後同じ型の奴が来ないとも限らない。少し手間や時間をかけてでも記録を残す事は賛成だ。この戦力なら上手くやれば被害を最小限に抑えられるだろう。だが俺と二宮の方でも案は考える。それと現状の采配はひとまず決定、猶予は氷見達の準備が終わるまで……どうだ二宮?」

 

「東さんの提案なら了承します。そもそも今川ならまともな采配ができる筈なので」

 

「必ず被害を抑える作戦を立てます!」

 

 現れた大型近界民【イルガー】との死闘が幕を開けようとしていた。

 

 

 

 




二宮隊と影浦隊の降格の件は関連していた。しかし事実には意外な繋がりを残していた。それぞれが語る事実は欠けたパズルピースを埋めていくがその過程で受けたダメージは当人達の精神を抉るのだった……


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※以下二宮さん回想話を読んだ作者の感想

二宮さんの掘り下げの結果印象がひっくり返って本作の……特に前回と今回のプロットもひっくり返った!でも読んで本作に反映出来たら良かったと思いたい!
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