ひたすらに頑丈也   作:覚め

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受験落ちて落ち込んでます。
どれくらい落ち込んでるかっていうと、ここに書き込むくらい。


第26話

命蓮寺

 

「貫太」

 

「どしたミズナ」

 

「…村紗で良いって前から言ってるよね」

 

「じゃあ風来坊って呼べ」

 

「長い」

 

「じゃあムラサも長い」

 

「文字数一緒だが!?」

 

そう言っているとぬえが割り込んできた。ぬえ曰く『面倒だからじゃんけんで決めれば?』らしい。じゃんけん…じゃけん…邪拳…!?聞いた事がある。仏教の教育ついでだが…中国で武術が迫害された時期、武術は邪拳と言われていた…まさかその邪拳…!?

 

「か、覚悟…!」

 

「えっ」

 

「ちょっと待った」

 

「なに?」

 

「じゃんけん、知らない?」

 

「うん」

 

「おっと?」

 

「ここまで世間知らずとは」

 

「じゃあ苗字を世間知らずに変えようか」

 

「二つ名にしてよ」

 

「恥ずかしいよ」

 

「あんまり美味しそうな展開じゃありませんねぇ」

 

「うわ」ブンッ

 

「何やってんだ」ゲシィッ

 

「あやや…これくらい取れなきゃ天狗は名乗れませんよ」

 

「なんかムカつく」

 

「ちょっとそれは私も思うけど!」

 

「え」

 

「ぬえ、落ち着いて」

 

「ごめん」

 

「で、なんだこいつ」

 

「…マスゴミ」

 

「!?」

 

まずプライバシー完全無視、次にしつこい、そして最後に面倒くさい…そんな奴をマスゴミと言うらしい。増すゴミとも言うんだとか。なんだかよくわからないけど…要するに変な奴って事だな。うん。温泉の時は面倒なことやってた気がするし、そうだろ。

 

「温泉で裸見たの忘れたんですか〜?」

 

「らしいぞぬえ」

 

「マジかよ見損なったわぬえ」

 

「なんで私に飛び火すんの?」

 

「本当ですか見損ないましたよ」

 

「だからなんで?」

 

「で、誰が見たの?」

 

「貫太さんですが?」

 

「…マジかよ見損なったわかん」

 

「興味ないな」

 

「うん、ない」

 

「えー…」

 

「そもそもの話にはなるけど」

 

「なるけど?」

 

「俺は人外は好きじゃない」

 

「あや!?」

 

「なんかこう、翼が生えてたり腕が2本に分かれてたりするやつは好きになれない」

 

「じゃあ、これも?」

 

「当たり前じゃん」

 

「慈悲はないんですね…」

 

「ない」

 

「ですが取材となれば話は別!!取材させてもらいますよ!」

 

「聖〜」

 

「あっちょっと失礼しますねまた今度」ビュンッ

 

「どっか行っちまった」

 

「…どうしました?」

 

「マスゴミって人がどっかから来てどっか行った」

 

「まぁ…羽休めをしたかったんでしょうか?」

 

「これがその人の翼の毛みたいな奴」

 

「汚いですね」

 

カラスと一緒で汚なさそうと言う理由から、ぬえが里で買ってきたよくわからん掴む棒(本人が言うにはマジックハンド)を使って寺の敷地外へと捨てた。うーむ、何をしたかったんだろうか。ぬえにはマジックハンドを買ってまでしたい事があったのだろうか。

 

「謎は深まるばかりだ…」

 

「何言ってんだ貫太」

 

「全く同感ですね貫太さん」

 

「聖も何言ってんの?」

 

「ぬえ、これを買ってまで何がしたかったんですか?」

 

「あ、そっち?」

 

「いや〜…お菓子のつまみ食いをと…」

 

「なるほど」

 

「正体不明でわかんなくして食うのか…クソガキみてーなことしてんな」

 

「クソガキ!?」

 

「あれでも貫太より年上なんだけどね」

 

「もう一回言ってみろ貫太!」

 

「精神年齢五歳がなんか言ってる」

 

「!?!?!?」

 

「ぬえ?」

 

「何!?…な、何?」

 

「アレについて話しましょうか。」

 

「だからマジックハンドは」

 

「ついでに壊しておきましょう」バギッ

 

「あ゛っ」

 

「やれやれ」

 

「私のなけなしのお金がぁぁ!」

 

「知りません。悪戯用に買う方がおかしいです」

 

「ぐっ正論」

 

「じゃーなぬえ」

 

「お経読んでやろうか」

 

「覚えてんの?」

 

「全然」

 

「あはは…」

 

「…ところで菓子があるんだけど」

 

「聖に怒られるよ」

 

「自腹で買ったんだがな」

 

「どっから金が湧いてくるのかね」

 

「釣って売る」

 

その手があったかみたいな顔すんな。釣竿はやらんぞ。永遠亭とかに任せたらこの釣竿と一体化させてくれそうとか言うな。ぶっ飛ばすぞ。いかんよ、ミズナがどんどん変な方に行ってるよ。なんでこうなるんだよ…俺のせいか。

 

「なんでかねぇ」

 

「いやぁしかし…これ何のお菓子?」

 

「俺もよくわからん。ぬえと一緒に行った時に買った」

 

「じゃああの駄菓子屋か」

 

「字は読めんかったな」

 

「本当にお前やばいよ」

 

「そうかね…そこにいたおばあちゃんが言うには『トコロテンの味がする』らしい」

 

「美味いのか?それ」

 

「さぁ…食ってみないとわからないんじゃない?」

 

「食ってみるか…」

 

「ん〜、微妙」

 

「まあ確かに微妙…だけどお酒があれば」

 

「ひじ」

 

「冗談だよ。冗談。流石にここで飲むわけないし…だから、ね?」

 

「じゃあそのズボンのポケットに入ってるアルミ缶は何?」

 

「げっ!…退散!!」

 

「あー、行っちゃった」

 

「どしたの貫太君」

 

「一輪さん」

 

「いやね〜?村紗の退散って声が聞こえたからさ〜」

 

「…なんか酒臭い」

 

「え〜!?そんなに呑んでないよ〜!?」

 

「聖さん!」

 

「何でしょう」

 

「こいつ酒臭いですって!」

 

「退散〜」ガシッ

 

「こちらへどうぞ」ズルズル

 

一輪は逃げるのに失敗したようだ。南無南無。哀れみを禁じ得ぬ。まあ良いけど…いや別に良くないがな。とりあえず声のでかい子がいる門に行く。なんか門番らしいことと言えば箒でそこらへんパタパタやってることくらいなのだが…

 

「やっほー」

 

「やっほー!」

 

「うるさっ」

 

「あ、すいません」

 

「あ、なんかごめん」

 

「で、何か?」

 

「暇だから寄った」

 

「まあ確かに毎日退屈ですから」

 

「そんな風に喋れたんだ」

 

「たまに来るマミゾウさんもあんまり長くは居ませんし」

 

「何日かいるけど」

 

「妖怪視点だと一日は人間で言う2分くらいなものです」




いやね、ちゃんと喋れるんですよ。響子ちゃんだって、ね。
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