ってわけ。
多分ね。
地底
「…で?」
「いや〜、能力って本当に便利だなーって」
「そうかぁ?私は…わかんないな。そんな能力じゃないし…萃香ならどうだ?結構便利だろ」
萃香?あいつは便利なのか?便利…まあ、便利と言えば便利…?かな。アルコール120度作ったり…あ、結構便利だな。つーか便利の権化では?そうじゃね!?能力をそんなのに使ってるイメージ全く無いけど…酔っ払ってるし。
「…そいつだ!」
「呼んだ?」
「おう呼んだ」
「能力って便利?」
「あ〜、私は便利だけど…香霖堂の主人は使い方と名前が分かるだけだからってたまにため息してるよ」
「説明下手だな」
「下手くそ」
「あぁ!?」
「あ〜、俺の能力ももうちょっとマシなのだったらな〜」
「…ちょっと待て」
「?」
「なんだその言い草…お前元からあったのか?」
「おうよ」
「どんな能力だ?」
「記憶をすり替える程度の能力」
「強くね?」
「確かにな」
「でも触れなきゃ使えない」
「あ〜」
「それを私たちが持ってるならまだ…なあ?」
「そうなんだよね〜」
無論、嘘である。条件は俺の体の周り30cm…ほぼ触れたらじゃねーか!と言われるが、触れる頃には記憶をすり替えると言う意味わからんことになるのだ。そもそも側から見たら触れてから記憶をすり替えることになるからな。黙っとけ!
「私にやってみてくれよ」
「あ〜…ほい」
「お?おお!全くわからん!」
「三十年前、ここで俺と出会った記憶と三十年前の記憶をすり替えた」
「ん?あー、本当だ」
「な?地味だろ?」
「これを使えば好きな人の記憶をすり替えて自分を好きになる…とかも一時期考えてたけどね」
「実行はしなかったと」
「うん。細かい内容は指定できないからね。好きになるようにすり替えるだけであって…ね」
「噛み合わないんだ」
「そそ。口から出まかせ以下なんだわ…」
「使い勝手悪いな」
「だからもうどうしようもないんだなこれが」
「そう言うものかね…」
「ところで」
「ん?」
「いつの間に酒がこんなに?」
「短い記憶なら思い通りに進むけどな」
「怖いわ」
「いつの間に!?が出来るから良いんだよこれが」
「性格悪いなお前」
「じゃー、そろそろ地上に戻りますか」
「…言おうかどうか迷ってたんだけど」
「何?」
「その乗り物、変だぞ」
「あー…ま、良いじゃん?」
地上へと出た。出たと言うより出れたと言うべきか。地上に行くまでに巫女に見つかったら八つ裂きにされる…らしい。らしいって…酒を飲んでた店の主人曰くだが。全くなぜこんな…と考えても仕方ない。仕方ないのだ。鉢合わせせずに済んでよかった。
命蓮寺
「酒飲んでこなかったんだ」
「鬼たちと話に行っただけだったし」
「普通あり得ないんだけどなぁ」
「…え、何聖さん」
「あまり鬼と絡むのはお辞めになっては?」
「聖がずーっと『大丈夫かしら』って言ってて」
「村紗?」
「ぁ、言っちゃいけないことだった?」
「はい」ブンッ
「風圧で飛んじゃう!!!」
「飛んだね〜」
「あまり地底には…」
「ん〜…酒の飲み過ぎは体に良くないって言うし…良いよ!」
「本当ですか!」
「月一に減ら」
「えっ」
「え?」
「つ、月一…ですか」
「え?え?」
「辞めてもらいたいんだもんね〜」
「まあ、はい。そうなのですが…」
「えぇ…」
「だって!聖、ここは我慢を」
「村紗はなんであんなスピードで帰って来れたの?」
「確かに」
「…さっき飛ばされたの…マミゾウ」
「!?」
「マミゾウ…哀れな奴め」
「可哀想だと言ってくれんかの!?」
「あ、戻ってきた」
「はやいね」
「はぁっはぁっ…!」
「まあまあ、聖。マミゾウの言う通りですよ」
どうやら話は丸く収まったらしい。らしいと言うが、なんとも不穏な空気を感じ取ったのは気のせいだろうか。否、気のせいだろう。なんか文法がおかしい気もするが仕方ない。仕方ないとは言ったが、納得したわけでもない。せめてお酒ではなくおつまみを食べたい。
「と言うわけで!」
「作ろうフライドポテトの会!」
「クソみたい」
「!?」
「ぬえは食ったことがないから知らないんだ!」
「だってジャガイモから出来るんでしょ?毒があるでしょ普通」
「うまい部分だけ揚げて食うよ」
「はぁ?あんなののどこが美味いんだか」
数時間後
「できた…地底のフライドポテトには及ばずとも美味いフライドポテトが…!!」
「もらっていい?」
「ぬえ、今更それはなしだぞ」
「そうだそうだ」
「そうですね」
「それは許されませんよ」
「欲しいなら素直に言えば良いものを」
「村紗と貫太が作るって言った時に食うって言わなかったぬえが悪い」
「そ、そんな…」
「これを…この調味料に付けて食べる」
「美味い!」
「ただ一つ欠点がある」
「え?」
「手が油でやられる」
「あちゃ…」
「油も美味いのう」
「我も食べてみるのじゃ!」
「待て、なんで物部氏が???」
時は遡ること2分前!たまたま来ていた(放火目的ではあるが)物部氏を捕獲!味見として使っていたのだ。物部氏が満足に褒めたため解放したが…まあ美味いんだろう。多分。多分ね。さてフライドポテトが出来たので食べようとなったらまた食いたいと来たそうだ。
「食え食え!」
「美味い!美味い!」
「ぐぅ…」
「なんじゃお主!食いたいのか!?」
「ば、バカいえ!誰が」
「ほれ!」
「これは…もしや恋が始まるのでは!?」
「まあ大変!!」
「私揚げ物苦手だわ」オエッ
「おいこいつ我殺して良いか?」
「良し」
花京院「私は許す」
能力が出ただけじゃねーか!しかも開花じゃねーし!