ひたすらに頑丈也   作:覚め

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第5話

霧の湖

 

「くどい!」

 

「どうしたのばんきっき」

 

「前回の終わりが霧の湖以外ならわかるけど、毎回毎回初めに霧の」

 

「ばんきっきがおかしくなっちゃった」

 

「およよ…」

 

なんだかよくわからんが、よくわからん。よくわからんのだから、よくわからんのだろう。この貫太、親の名を捨て語感だけで自分の名前を決めた結果…苗字を忘れてしまった。そんなくらいの勢いで生きてるんだから、よくわからんのだろう。

 

「で、どういうこと?」

 

「幻想郷のお話よ!」

 

「…姫はなんで凍ってるの?」

 

「あたいの力だ!」

 

「お友達も連れてきてるんだ」

 

「こ、こんにち」

 

「草の根ネットワークに入らない!?」パリーンッ

 

「!?」

 

「どう!入らない!?」

 

「う、うーん…あたいは良いかな」

 

「チルノちゃんがいいなら…」

 

「妖精が妖精のイエスマンやってるぞ」

 

「オイオイオイマジかよ」

 

「ギャグ時空だぜこりゃ」

 

「…なにこれ」

 

「しっかし。今季節何よ。コヨミって奴だっけ?」

 

「フフ…日付よ!」

 

「変わりないわよ」

 

「!?」

 

お、そうだ。香霖さんからもらった『かれんだぁ』なるものがあった。日付をいつでも確認出来るもの…だけど昨日って何日だ?そもそも日ってなんだ?あれか?前外の世界から流れてきたやつにあった文字式と言うやつか!?なんなんだ!?

 

「ダメだ、わからん…!」

 

「あの赤い館に聞いてくる?」

 

「面接落ちちゃってるじゃん」

 

「関係ないでしょ」

 

「門番さんに聞いてみるか」

 

紅魔館門

 

「今日の日付…?さあ、わかりませんね」

 

「そうですか」

 

「でもこのくらいの気温だと〜…秋?冬が近いかな?」

 

「北風小僧ですね!」

 

「う〜ん、わかりませんね…」

 

「中にいる人に聞けませんかね」

 

「私たちは春夏秋冬が分かれば良いので…」

 

「そうなんですか」

 

「あの、失礼かも知れませんけど…」

 

「なんでしょ」

 

「服、随分とボロボロですよね」

 

「そうですね」

 

「着替えとかって」

 

「湖の中から引っ張り出してるかな…」

 

「へ、へ〜」

 

「なんか大体骸骨釣ったら着てるんですよね。骸骨が」

 

「それ絶対死体じゃないですか!?」

 

「なんかよくわからない奇抜な服装で」

 

「どう考えても外の世界の死体じゃん…!」

 

「乾かせば着れますし」

 

「メンタル強い!」

 

「それではこれにて失礼」

 

「あ、はい…」

 

さて。今は冬よりの秋というわけだが…それはもう実質季節の変わり目では?と思う。最近服の調達が減ってきてはいるけど。外の世界から来てる物だし…あっちも冬が近いと海近寄らないのかな?どうなんだろう…気になるけど気にしない方が良いんだよな、多分。

 

霧の湖

 

「服を釣り上げようとします」

 

「服?」

 

「正確には骸骨。多分外の世界から来た人がここで追い込まれて〜って感じだと思うな!」

 

「追い込まれてるのに骸骨あるんだ…」

 

「ここら辺に前あったかな〜?」

 

「おっけー」ブンッ

 

「…あの竿、海底まで届くの?」

 

「届かないよ?」

 

「じゃあなんで」

 

「姫が釣らせてる。貫太君はその気分だけ味わってるんだな」

 

「そうなん…そうなの!?」

 

「ほいっと」

 

「貫太君はなんか変な跡がある服を着た骸骨を釣った!」

 

「ここに何かあったのかな」

 

「こっちにあった時からもうずっとないからねぇ」

 

「なんか一色だけって…良いな!」

 

「でしょー!」

 

「わかさぎ姫の目って人なの?魚なの?」

 

「人魚!」

 

「どっち!?」

 

「強いていうなら人間寄りかな?水の中で目開けられないんでしょ、人間って」

 

「痛いからな。開けれる人もいるけど」

 

「だって」

 

「はい、じゃあお魚!」

 

「お、カジキマグロ」

 

「あれどう見ても鮭でしょ」

 

「教養ないとこういうのが幸せに感じれるの!黙って!」

 

カジキマグロは美味いが、もうちょっと上手く食えるようにならないと足元に虫が集まってくるので嫌いだ。無論、虫を遠ざける何かがあれば良いんだろうけど…そんなもんあるわけないだろ!つーか俺が一番欲しいんだから自然発生しろ!!

 

「…異変って連続して起きたらしないかなぁ」

 

「そんな、そんなことするわけ」

 

「ないよなぁ」

 

「起きたら何かあるの?」

 

「知らんのか」

 

「神社でお酒が飲める」キリッ

 

「み、未成年にお酒って…!」

 

「貫太君、神社は諦めなさい!」

 

「ただ飯食えるからだけど」

 

「姫は?」

 

「タダ酒」

 

「ハイダメー!絶対ダメー!」

 

「影狼ちゃん、さっきからなんで急にダメダメ言ってるの」

 

「いつもは規制に引っかかりそうなことしてるくせに」

 

「…う、ぅうるさい!」

 

「えぇ!?」

 

「うるさいうるさいうるさい!私一部の人には需要あるのよ!」

 

「犬だろ」

 

「うわぁぁぁぁあ!」

 

「…僕のメガネが半分使えなくなっていたことについて聞きに来たんだが」

 

「ちょうど良いところに」

 

「え?」

 

「今って何月?」

 

「…11月の終わりくらいだね」

 

「影狼さーん、今って11月の終わりくらいだって〜」

 

「え!?嘘!?はやっ!」

 

「じゃ帰って良いよ」

 

「酷くないかい!?」

 

「行け行けばんきっき!」

 

またもや逃げ帰った香霖。彼はいつになったら草の根ネットワークに警戒されることのない妖怪になれるのだろうか。うーん、なんか外伝作れるくらいにはかかりそうな気はする。外伝っていうか、特別長編って言うか?

 

「…なにこれ」

 

「服乾かすなら骨は立たせておいた方が良くない?」

 

「そのうち祟られるよ…」

 

「祟れるもんなら祟ってみんさい!」

 

「草の根ネットワークに勝てると思うな!」

 

「…わ、風見幽香だ!」

 

「隠れろ隠れろ…」

 

「水の中に隠れれば良いと思うわ!」

 

「それ人魚のあんただけ、ちょ、引きづりゴボボボッボ」

 

「何やってるのかしら?」

 

「…しょ、勝負じゃぁあ!」

 

「影狼ちゃん!?」




不審者には気をつけてね!という意味を込めたいのですが、香霖にとってはあまりにも理不尽だと思うので戸惑ってる。
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