ありふれてないシノビ達 異世界で覚悟を示す 作:なんとなく考えて書いてみました
遠藤が用意していた料理をしっかりと噛んで食べていく。肉のステーキを、ドレッシングがかけられたサラダを、少しピリッとするスープを。
色んな食べ方で、
デザートを食べている時だった。
「みんなはさ、どうしてこうなったと思います?」
草薙が話してくる、先程の事を責めるのではなく優しくけれどストレートに。彼女も分かっていたいつか壊れると分かっていたから。
「……決まってる。嫌いだからだ」
「そうだな」
「友だ仲間だってどうでもいい」
「うん。そうね」
「あぁ、そうなんだろうな」
そうだ、嫌いなんだ過去の遺恨や敵対関係なんてどうでもよく。ただひたすらに自分達の事が嫌で嫌で仕方ないのだから。
あの時一歩踏み出していれば、もう少し努力していれば、判断が遅れなければ、嵌められて人を傷つけて、自分の事がどうしようもないくらいに嫌いで、その結果、互いに同族嫌悪してしまってる。
自分が出来ない事ができるのにしないから、一歩踏み出せば出来るのにしないから。
「何でこうなるんだろね」
「私達が、似ているからじゃないですかね?」
「俺は、性別が違いますけど」
「そうじゃないだろ」
「分かってるよ」
心臓の位置に手を置き互いを見る。生き方も考え方も何もかも違うシノビだからこそ、器という見えない部分で似ているのだろう。
「コレからどうする。まぁ決まってるけど」
「遠藤に謝る、そして私達の事について話そう」
「そうだな。嘘ついてばっか人生だけどたまには、素直な気持ちで話してみようか」
「よし、行きましょう。みなさん遠藤に謝りに」
「料理美味しかったって言わないとね」
「どこに行ったか分からないけど、力合わせたら大丈夫だろ」
「俺たちがかぁ?w」
「ガチの殺し合い仕掛けてた私達が?」
「できるでしょ。あなた達の実力は、私達が一番理解してますからね」
「そう。ふふ、確かに。私達が一番理解してる」
シノビ達は、準備するボロボロになった部屋を片付け遠藤が走った場所を確認して、夜の風に当たり眼の前に広がる景色を観ながら、遠藤と会った時に何から話すべきかどこから話そうか、まずは、自分達で話し合いながら。王国を目指し出発した。
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ここは塔にある小さな部屋その中で未だ啜り泣く声が聞こえてくる。
「どうしたら、どうすればいいんだ」
返事する訳でもない望んでもないただ考えるこどができない。ただ無意味に虚空に投げかける。
「さぁ?どうしたらいいんでしょうね?」
「え?」
「貴方のそばに這い寄るシノビ、リリィです!」
「うおゎぁぁぁぁ」
「そんな幽霊にあったみたいな反応しますか?コレでも王女なんですけど。」
でんぐり返し頭が地面にぶつけるが直ぐに両手を床につけ押し出すようにして反動で体勢を立て直し声の方に体を向ける。
誰も居ない事は、確認したしっかりと扉や窓は閉めたが、金色の髪をなびかせ不適な笑みをしたリリィが、遠藤の隣に現れた。
「どっ。どうやってここに!?」
「どうやってって、ここは元々私の避難所だったんですよ。それを勝手に浩介が使ってて驚きましたよ」
「避難所?」
「王女は、いろいろとストレスを溜まるんですよ。有能な政敵や無能な上司だったり上と下の板挟みを常に味わってたら逃げる場所の一つや二つ欲しくなりますよ」
「大変、なんだな」
「いえいえ、貴方ほどでは無いですよ。それでどうしたんですか?」
「………」
リリィの眼は、遠藤の顔をしっかりと見つめており。このまま、流して有耶無耶にさせる気はないと理解する。
そう思うと、自然と口が開きコレまでのことを話し出す。
彼らから聞いた自分がシノビガミの器である事。自分のことを殺そうとしてる事。彼らの両親もしくは大切な人達の仇である事。そして、世界を支配しようとする最低最悪のシノビである事。
「リリィさんはさ、もし、王女とかになって国民に殺されそうになったらどうする?」
最低な質問だと思う。守るべき国民に死ねって言われてどう思うなんてけど、知りたい教えて欲しいもし君ならどうするのか。
リリィの顔を見る。閉じていた窓が風によって開き風が突風となって襲ってくるが彼女は気にも止めず微笑んで話し始めた。
「私は
「たとえそれが、後の世で最低最悪の女王と呼ばれても。私は生き抜きます。」
「お忍びで街に遊びに行った時子どもたちが笑って遊んでるのを見ると心が楽しくなります。恋人や夫婦がデートしているのを見ると心がときめきます。家族団欒を見ると心から幸せを願います。お爺さんとお婆さんが子どもやお孫さんに囲まれてるのを見ると不思議と笑顔になります。」
「私は、そんなこの国の人々が大好きだから。」
「王女になって、よりよくする責務が私にはある。」
そう話す彼女の眼は、キラキラと星の様に光って見えた
自分より年下の彼女がここまで考え覚悟が出来てるのに自分はまだ何も出来てない決まっていない。覚悟なんてできない。
そんな自分を見透かす様にリリィ立ち上がり遠藤の前にでてきて目を合わせ言葉を紡ぐ
「もちろん。この考えに辿り着くまで悩みました。たくさん悩んで熱が出てそれでも悩んで、そして思ったんです。難しく考えるからダメなんだと。ほんの少し自分の心に耳を傾けるそれだけでよかった」
「そしたらすぐに分かりました。私は、私の手で国民を幸せにしたいんだって」
「それが、どんなに罵倒されても貶されても死ねと言われても生き抜く理由…なのか」
「ええ。そうです」
影に隠れていた2人の子どもに月の光が照らさるまるで恋愛映画の告白シーンの様に
「浩介自分が何者であるかを知ろうとするのは、意味がない。大事なのは何者になりたいかであり、そうなろうと決意して努力すること」
「浩介、貴方は何になりたい?」
何になりたいか、分からない。影が薄くて誰からも見つけられず家族ですら俺を見付けない事がある。けどあいつらは見付けてくれる。自分の才能は影が薄い事だと思っていたけど、シノビの才能があると言われて嬉しかった教えてもらい少しずつ前進するのが楽しかった。けど、それはシノビガミの器だからで俺に興味はなくて殺す、、、そんな事は今はどうでもいいんだ!俺の心は何がしたいのか!それだけなんだ今知りたいのはそれだけ。あ……
あぁ。そっか俺がなりたいのは、俺がしたいことは
「俺は、シノビになりたい。あいつらが自慢するくらいの一流のシノビに!」
「そう、それが!俺がなりたい事だとそう決めたぜ!」
立ち上がり、自分の覚悟を示し。リリィの手を取り声を上げて宣言する。自身の初めての覚悟を。
「うん。そう決めたのなら頑張ろう。一緒に頑張ろう。私も力を貸します。貴方と私が力を組めば出来ないことなんてそうそう有りませんから」
「あぁ、俺の力が欲しかったらいくらでも言ってくれ。俺は何があってもとリリィの味方だから」
体が熱くなる心臓の鼓動が速くなる。ドキドキが止まらない。
「ふふ、それでは、コレからすることについて話しましょうか」
「うん、まずは、みんなに謝ってそれから話を聞かないとそれじゃ部屋にいってる。あと……」
そう言い遠藤はリリィから手を離してコレからシノビ達と何をするかについて考え光速で移動した。
誰も居なくなった部屋に残ったリリィは、1人呟く
「わぁーお」
部屋の窓から強風が吹き金色に輝く髪がなびく、その顔は、リンゴと同じくらい真っ赤に染まっている。その場に座り込み自身の手で顔を覆う。
「反則じゃんあんなの」
「大丈夫だよね。赤くなってなかったはず」
「こんなところで変装の技術使う予定なかったのに」
「私の味方‥…かぁ」
リリアーナ・s・b・ハイリヒ王女。自分と年齢が近しい人は居らず近づいてくる人も自分の利用価値だけを見る人達だけ。弟を守る為に矢面に立って動き、暗殺なども数えるのが面倒なくらい来て、誰も信用する事なんて出来ない。シノビの力を手にしてからは、この国で一番強い自覚があり、夢の為に死ねる覚悟も持っている。
けれどもまだ14歳の少女。絵本に出て来る白馬の王子とまではいかないが、本に書いてある恋愛を憧れるお年頃、初めは、見てられないくらいに弱っていた彼を慰めようと話しかけたが、元気になると手を掴みキスをする一歩手前の距離まで近づき、普段は髪で隠れて見えなかった黒曜石のように落ち着いた眼には闘志がやどり、誰も言われず誰かに言って欲しかった言葉を真正面からストレートに言われて、、
詰まるところ
「ふー よし。落ち着いた」
とは言え、
多分今までで一番難産だったと思います。
楽しんでいただけたら嬉しいです。
評価してくれた方ありがとうございます。