ありふれてないシノビ達 異世界で覚悟を示す   作:なんとなく考えて書いてみました

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第27話

雨が酷い日の夜にそれは良く思い出す。

 

 6歳、私が4人組のチームで任務をしていた時、特別危険度の高い任務でも無く[とある家族を護衛]ランクで言えばC−それかギリギリCランクに届くか届かないか、そんな感じの任務だった。

 

 けど実態は違った、この任務は[シノビガミの器として生まれた予言の子の可能性のある子とその家族の強制収容]と言う特S任務、様々な正義が悪意が彼らを狙うなか私達も、一番槍として…いや正確に言うなら囮役として動き始めた。

 

 そして、幾度も地獄を観た、同盟を結んだ筈が裏切り攻撃されリーダーが死んで、「こんな筈では」と何が起きたかわからないまま死んだ上司達、仲間内で裏切りがあり恩師が亡くなったと連絡が来て、敵も味方も分からない混戦で仲間が死んで、話していた友達が起きたらもう無理だと自殺して。

 

 友達が先生が両親が親友が自分の両手の隙間から零れ落ち続け

 

 ようやく辿り着いたのは、シノビの才能が無くシノビガミの器にもならない筈の一般の男性と女性の死体。

 

 死した彼らのその眼が訴えていた、死んで体から生気がない筈なのに私達への怨みと恨みの怨恨はなく、そこに在るのは我が子の無事それだけ、そんなごく普通の心優しい人達を私たちは、、

 

 声が聞こえた嵐の様に落ちてくる雨の中かすかに聞こえた赤ん坊の声。

 

 2人を殺したシノビは赤子に気付き刀を振り上げる。

 

 もう耐えられなかった、これまでの罪に。彼等の魂の重さに。

 

 気付いた時に私は至った。関係なかった誰が相手でも、手に持っていた槍を振るい私は最強に至った。

 

 雲が割れ雨が止み太陽の光が降り注ぐ中赤ん坊の声が響き渡る。急いで布を包ませ暖を取らせ雨が降っても濡れない様にする。

 

 ほんの少しほんの少しだけ、この赤ん坊の重さが私の罪を清めてくれた。

 

 今回の事はシノビガミとは何も関係ない事だったと上に嫌、六大勢力に伝え下らない争いを止めて。そこから

 

( ……落ち着け私これ以上進むな)

 

 今まで私を生かしていた感が告げる進んでは行けないとだが、

 

 奥義を放った道をゆっくりを歩く頭の頭痛が酷くなってくる、視界が歪む、だけど歩みは止まらない止めれない。

 

 目の前には赤い水面に映った血塗れの自分の姿そして、大人と子どもの斬殺死体とそれを抱え泣く私と同い年の少年の姿

 

「ぁ……ぁ…そ…んな」

 

 無理だったダメだった許さ「…!」れる訳が無かった清めれる訳が無かった

 

「ぉ……!」

 

 もうダメだった、、、

 

 私はわたしは、、わたしは…!

 

「おい!起きろ!大和 椿!」

 

 眼を開けるとそこには、私の上に乗っかり冷や汗をかき藤原が異形化を使い複数の手で私を抑え付けているのが分かる。

 

 体を見れば手首や首元に自傷の跡が有る。藤原の手には私が持っていた血の付いたクナイが握られている。

 

「……うるさい、耳元で言わなくても分かる」

 

「ならさっさと起きろ。あと、自傷行為はマジでやめろ」

 

「辞めれるならとっくに辞めてる。血がそれだけが今の私を清めてくれる。それに」

 

 手首の傷も首の跡は消え、ベッド近くの机に置かれていた真っ白の仮面を顔に付ける。機械音と共に仮面が大和の顔にフィットし、大和と言う彼女が放つ存在を希薄にする。

 

「もう、そうでもしないと私は私自身の罪に殺されてしまう」

 

 窓を開きハジメが造り上げた外壁に向かって移動する。

 

「自分で自分を殺してしまう…か。あぁくそ腹減ってきたな」

 

 そう言い手に持っていたチャックにより口の開閉が出来る黒色のマスクをつけ大和の後を追う。

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 外壁には、左からティオ、シア、ハジメ、ユエの順で並んでおり眼の前に地平線を埋め尽くす魔物達

 

「こいつら全然死にませんね!」

 

「硬いし速いのがコイツらの中にいるな。気をつけておけ」

 

「ん、、重力でも潰れ無い奴がいる」

 

「恐らく下級妖魔だな、そいつらは俺達が相手してやる」

 

「あなた達は魔物を適当に狩っていてください。黒服も私達が捕まえます」

 

「「は?」」「「え?」」

 

 4人の背後にいたのは仮面を付け顔を隠しその手に持っているのはどこにでもありそうな槍と無手の二人組の男女

 

「誰っ!」

 

「いただきます」

 

「任務開始」

 

 ハジメの言葉を無視して外壁から飛び降り武器を縦に一振り下ろすとモーゼの海割りの様に真っ二つに割れその中を突っ切って行く。

 

「ハジメさん!なんですかあれ!」

 

「知らん!とにかくとっととコイツらを潰して黒幕を捕まえるぞ!」

 

「あ奴ら、どこかで見たような」

 

「ん、私も見たことある…ような」

 

 

 魔物で埋め尽くされてる大地でポッカリと空いた場所が2つあり。そこに魔物が踏み込めば一つは細切れに、もう一つは歯型がつき喰べられる。

 

「ねえ、どんな感じ?」

 

「20体の下級と中級が2つと後なんだこれお前清水に何憑かせてた」

 

「…利用されてる?だとしたらそこそこの敵、少なくとも奥義は使える相手だ」

 

「下級と中級は俺がやるお前はそいつ頼んだぞ」

 

 周りの魔物が喰べると藤原の姿が消え、少し離れた所で血柱が上がる。

 

「さて、私も行っ…!」

 

 槍を前に出し自身に来た人サイズの爪を防ぐが勢いが消しきれず魔物の群れに巻き込まれる。

 

「……はぁ」

 

 風切りの音が聞こえると次の瞬間魔物が粉切れに斬り刻まれ、多少汚れたが傷ひとつない大和がいた。

 

「ねぇ…」

 

「………」

 

 眼の前には、人の顔に猫の耳、六本の腕に獣の爪、ウマの脚、いかにも人体改造の姿の人擬きが現れる。

 

「なんで私に手を出すんの?お前の任務は彼の護衛」

 

 シノビガミに対抗する為に作られた死してなお動くゾンビのような物、彼等の従えるのに置いて必要なのは、

 

 死なない彼等に死を与えることの出来る一握りの強者だけ

 

「もう一度、言う。なんで、私の。言う事を、聞かない」

 

 魔物の大群が止まった、ガタガタと震え自分達の腹を見せる魔物や自ら気絶する魔物、反対方向を向き全力で逃げる魔物。

 

 先程までの魔物の行軍が嘘かのように何も無くなる。

 

 今この空間にはゾンビと大和の2人だが仮面で抑えられた殺意が漏れ始め大気が震え始める。

 

「ゔ…ぁわぁ」

 

「…あー、彼の命が握られて助けてってことね」

 

「ふぁ、、わぁ」

 

「なるほどね。そうならない為に死にかけてた貴方を助けたんだけど…まぁ今回は私のミスもあるか、こんな所だし安全装置を四段階まで解除し続けていいよ骸」

 

 煙がゾンビを包み込むと骨が折れる音と肉が潰れる音か響き始め煙が晴れると異形ではなく人に近づいた骸と呼ばれる物がいた。

 

「うがぁぁ...?」

 

「そうそれで良いから今後彼に悪意持って接する奴が来たらぶっ飛ばせ」

 

「がぁ!」

 

「ヨシ、んじゃ連れってって」

 

「わ!」

 

 消える、次の瞬間大和は空中に跳びお姫様だっこされ骸に運ばれる。

 

「一瞬で終わらそう」

 

「がぁ」

 

 大和と骸の合流して数メートル離れた森林で隠れているツノがついた魔族を2人見つける。

 

「あれか、、」

 

 弓を引き絞り放つ、当たる直前で彼等は気付き避けるが二手に分けることに成功、

 

「右やるから左やって」

 

「うるぁぁぁ」

 

「召喚術 蜻蛉切」

 

 地面に着くと同時に槍を召喚横に一振り魔族はそれに気付きしゃがんで避ける

 

「クッソ何者だ!召喚術!黄泉帰り!」

 

 地面に手をつきそこから出て来たのは大量の骸骨周りには魔獣や妖魔も召喚してくる。

 

「あいつを殺せ!」

 

「使役型が1番めんどい。けどこの程度なら召喚術にぃ〜組み合わせの弓術、ぶっ飛べ弓槍」

 

 蜻蛉切を口に咥え周りに槍を8本、地面に突き刺し右手に弓を持ち左手に槍を持ち上げ弓に槍をつがえ引き絞る、大群が攻める、心を落ち着かせ

 

 一射目骸骨共が吹き飛ぶ

 

 ニ射目魔獣達が吹き飛ぶ

 

 三射目妖魔に突き刺さり止まる

 

 四射目妖魔の腹を突き破る

 

 五射目逃げ始めた魔族を逃げ道を潰していく

 

 六射目、七射目魔族の両脚を射ぬき縫い止める

 

 八射目魔族の心臓を貫き一つの命を奪い去る。

 

「な…ぜ…」

 

「まぁ単純に実践不足かな。私たち(シノビ)との」

 

 弓を戻し蜻蛉切を構える近くの草むらから骸が出て来て手には魔族の首を携えている。

 

「るぃぃぃ」

 

「後2人いるの?私探知苦手なんだけどなぁ」

 

 次の瞬間、2人の間を人の形に似たナニカが通り過ぎていく、

 

「…あれ?」

 

「がぁ!」

 

「マジかぁ」

 

 かろうじて人の形を保っている魔族の顔は恐怖で引き攣り、小刻みに震えている

 

「なんなんだ何なんだアレわぁ!あんなのがあんなガピッ」

 

 目視できないスピードで魔族の頭を噛み千切った。

 

 そこに居たのはマスクから大量の血が流し服の色が赤黒く変色している藤原

 

「腹減った」

 

 その眼は血走っており仲間ではなくただの食料として見ている。

 

「変に暴走しないでよ、戦うのは好きだけどさぁ、今貴方と戦ってる暇ないんだけどなぁ!」

 

「がうるぅぅぅぅぁ」

 

 2人が武器を構えると藤原の右腕の皮膚が裂け緑色の血と共に茶色い毛皮が出てくる。

 

「悪化して「がっ」る!?」

 

 藤原の姿が消え右側に居た骸が消え大和の首から大量の血が出る。隣には赤い血塗られた獣の腕を持った藤原がいた、筋肉で首の出血を止め右手で槍の端を持ち振り抜く。

 

 暴風により周りの木が斬られ折れていくがそこに藤原の姿は無い、下は無い空にもいない音を聞いて背後を向くとそこには槍の上を走り口を開けた藤原がいた。

 

「簡単にたべれると思ってんじゃぁないっ!」

 

 槍を離し空いた両手で藤原の口を閉じ地面に何度も叩きつけ、空に向かって放り投げる。

 

「手裏剣術 神槍 スピア・ザ・グングニル」

 

 上空にいる藤原に向け殺す気で光速の槍を投げるが獣の腕により弾かれる。

 

 危険度を上げたのか人の手の形を保っていた右手が変化し刀の形をした長さ10センチ程爪が生える。

 

「ふー骸と違い隠忍の血統の対シノビガミ兵器は確かシノビガミの血肉を取り込むだっけ、その結果、私の槍を弾くほど頑丈で、眼で追い付けない速さ、エネルギーの変換速度と循環速度の向上それによる戦闘意欲と食欲の上昇他にもあるんだろうけど…初速なら追い付ける」

 

 蜻蛉切を回し上段に置き藤原の方を向き構える、大和から出てくる圧力が増え仮面にヒビが入り砕け散る。

 

 藤原が腰を下げ脚の筋肉が膨張しクラウチングスタートの体制を取り力を入れ始める。

 

「来い」

 

 互いの姿が消える。

 

 感じることが出来るのは同じスピードで動き出した2人のみ、風景が相手が自分が鈍化した世界で相手を倒す為に動く、

 

 指先を動かしただけで考える事は二乗に増え続ける、が撃ち合うのは1秒よりも短いミリ数秒

 

 音が響き渡り互いの位置が入れ替わる。

 

「はぁ急いでるのに最悪」

 

 そう言うと大和の右腕が千切れ落ちそこから大量の血が流れ首元の怪我も広がりさらに出血が酷くなる。

 

「が、、はらへった」

 

 藤原はマスクが壊れる体には、流れ斜めに斬られた後が残っているが血は流れておらず、ゆっくりと大和の方に歩いてくるしっかりとした足取りで、

 

「貸しは取り消しね」

 

 そう大和が言い指を鳴らすと、斬られた後が広がっていき藤原が後ろに押されていく

 

「が、あっあっあぁぁぁぁ!!」

 

「槍術版 断打弾。与えたダメージを別のものに変える技、今回の場合与えた斬撃を打撃に変えた、さてどこまで耐えれるかな?」

 

 足を進ませようとするがじわりじわりと後ろに下がっていきついに地面から足が離れ空中に浮かび骨が折れる音と共に地面に落ちる。

 

「がっぁ」

 

「どうやら終わった感じかな」

 

「ゎぁ…ふぅ」

 

 半身が無くなったのか体が半分しか無い骸が戻って来る、

 

「そうだね、お願い清水を探して見つけたら連絡して。少し休むから」

 

「やは!」

 

 そう言い骸は清水を探しに魔物達を蹂躙し吸収しながら進みはじめる。

 

 日が傾き始めると、目を覚ました藤原が起き上がり話し始める。

 

「悪りぃ、完全に油断してた」

 

「いい、私の自傷止めてくれた貸しこれで無しだから」

 

「あぁ、、そか、、、そろそろ動けるけどそっちは?」

 

「はやくない?私まだなんだけど」

 

 藤原は回復しているのかその場でジャンプして六回転する。一方大和の右腕はミシミシと骨同士が繋がり始めた所下手に動かすとポロッとなるくらい脆い。

 

「うぁ!!」

 

「すぐに行く場所教えて」

 

「行け「行けるのか?なんて言わないで行くしか無いここで行かないと、わたしは、、、わたしわ」

 

「そうだな。すまん腕を貸せ少しぐらい補強してやる。何もしないよりはマシだろう」

 

 大和の腕を取ると藤原の血が全体に拡がり肌と一体化し、千切れた皮膚と皮膚を繋ぎ合わせる。

 

「ありがと」

 

 腕を上下に動かし確かめ

 

ポロ

 

「い゛っぁ!」

 

「馬鹿あくまで補強だっつたろ」

 

 再び血が広がり取れた腕が逆再生のように戻っていく。

 

「ご、ごめん」

 

「がぁぅゎぁ」

 

「そうだね、すぐ行く藤原?いいかな」

 

「よし終わった、あまり派手に動かすなよ」

 

「うん、それじゃあ行こうか」

 

 木々を揺らしてその場から離れ、シノビ達が目的に向かって移動を始める。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 世間から見れば不幸の少年だろう。わずが6歳で目の前で家族が死に、天涯孤独の身になったのだから。

 

 彼は覚えていた俺の家族は事故じゃ無い誰かに殺されたことをあの時、家族みんなが斬られ泣いていた時にきた槍を持った血まみれの女が、

 

 俺は、俺は、、その為なら!!

 

 場所は町外れこの場にいるのは、愛子と生徒達の他、護衛隊の騎士達と町の重鎮達が幾人か、それにウィルとハジメ達だけ、 

 

「清水君、落ち着いて下さい。誰もあなたに危害を加えるつもりはありません……先生は、清水君とお話がしたいのです。どうして、こんなことをしたのか……どんな事でも構いません。先生に、清水君の気持ちを聞かせてくれませんか?」

 

「あー先生かぁ、何でって人助けだよ人助け。俺真面目だから」

 

「てめぇ……自分の立場わかってんのかよ! 危うく、町がめちゃくちゃになるところだったんだぞ!」

「そうよ!そうよ!」

「愛ちゃん先生がどんだけ心配してたと思ってるのよ!」

 

 反省どころか、とぼけるよう事を口にする清水に、玉井や園部など生徒達が憤りをあらわにして次々と反論する。が

 

「あー確かにおれ授業中寝てたし、深夜補導とかもされてたからね。真面目ではなかったわ」

 

 おちょくるような口調で、無視している。

 

「清水君、…何故人殺しなんかをそれをしたら犯罪になり捕まります。そんな事になってほしくありません」

 

 愛子のもっともな質問に、清水は少し顔を上げ愛子に向け、笑みを浮かべた

 

「先生さ、そろそろウザいよ何も知らないのにいちいち突っ込まないでほしいな」

 

「っ!?」

「お前!」

 

「待ってください!…清水君」

 

「何ですか?先生」

 

「知っています。何故貴方が人殺しに成りたい理由、それは家族の仇を討つためそうですよね」

 

「仇って」

「アレって事故なんじゃ」

「え?俺は一家心中って」

 

 その言葉が出た途端先程までの余裕が無くなるほどに激昂しだす。

 

「な訳ねぇだろ!俺は見たんだあの時血塗れで槍を持った人間を!!この眼で!!アレは事故なんかじゃ無いましてや一家心中でも無い!殺人なんだよ!誰かが俺の家族をころしたんだ!!」

 

 両手を後ろに回され鎖で縛り地面に差し込んでいる為清水が声を荒げるたびに金属音が鳴る。

 

「だとしても、人を殺すのはダメです。貴方が嫌うその人と同じになっては行けません!もっと他に方法があるはずです。それを先生と一緒に模索していきましょう。だから」

「無駄だよ、無駄無駄たかが一般市民に出来るわけがないでしょ出来るんならとっくの昔にやってる。その結果が政府のトップと警察トップの2人による「2度とこの件を探るな」って金を渡して来るんだぜ国絡みで隠蔽されてるんだぞ。何が出来る」

「そっそんな事は!」

「そんな事でもあんな事でもどうでも良いが、分かったところで俺には力が無い、アイツらと戦える力が無い!けどここなら、ここでなら力を蓄えアイツらを殺せる力が手に入る!そうする事で漸くやりたい事を始めれる」

「清水君。力が欲しいというのなら、なおさら、先生にはわかりません。どうして、町を襲おうとしたのですか? もし、あのまま町が襲われて……多くの人々が亡くなっていたら……それは貴方が嫌悪する彼等と同じで、それで得る力なんてたかが知れてます」

「交換条件だったからなシノビの書、それが俺の欲してる物アイツらと同じ化け物になる為の本、魔族がそれを持ってるのには驚いたが」

 

「魔族!?」

「それじゃ魔族と」

「なんてことを!」

 

「それじゃあ街の人たちを殺す事で清水君の欲しいものが手に入るんですか」

「何言ってんのアレは事故だよ事故、条件は先生を殺すこと」

「………え?」

 

愛子は、一瞬何を言われたのかわからなかったようで思わず間抜けな声を漏らした。周囲の者達も同様で、一瞬ポカンとした瞬間、関節を外し手錠を抜け出し近づいていた愛子を捕まえ左腕で首を絞め右手で頭を掴みいつでも殺せる様にする。

 

 清水は、生徒達や護衛隊の騎士達のあまりに強烈な怒りが宿った眼光に射抜かれて一瞬身を竦めるものの

 

「おぉ、怖い怖い一歩でも動いたら先生が死ぬから忘れないでよ」

 

「ぐっ!」

 

「なぁそこの白髪君ちょっと君が使ってた武器貸してもらえないかな?君よりきっと上手く使えるから」

 

「いや、そもそも、先生殺さないと魔人族側行けないんだから、どっちにしろ殺すんだろ? じゃあ、渡し損じゃねぇか。それにこれは俺しか使えねぇよ」

 

「ほんとぉ、じゃあ帰っていいよ」

 

「その先生に雇われてんでね、依頼を放棄は出来ねぇな」

「あぁ、そなのじゃ任務失敗て事でごめんね」

 

「………し、清水くん」

 

「話さなくていいよ先生、めちゃくちゃウザいから、あー殺すより洗脳したほうが「ッ!? ダメです! 避けて!」は?ゲホ…ここでうら……ぎ…りか」

 

蒼色の水流が、清水の胸を貫通して、ついさっきまで愛子の頭があった場所をレーザーの如く通過したのはほぼ同時だった。

 

「シア!」

 

 突然の事態に誰もが硬直する中、ユエがシアの名を呼びながら全力で駆け寄る。そして、追撃に備えてシアと彼女が抱きしめる愛子を守るように陣取った。そこからは瀕死の愛子を助ける為にハジメが熱いキスを交わすのだが。

 

 清水はそれどころでは無い、心臓を避けていたとはいえ身体中から力が抜け地面に座り込む痛みは無いただ身体全身が火傷しそうなほど熱いだけ。

 

「…違反。契約に従い。こっち来い」

 

 遠くで黒い服を来た耳の尖ったオールバックの男が、大型の鳥のような魔物が清水の前で起動した魔法陣の上に現れた。

 

「なっ何だこれは!?何故動かない!これは!」

「だぁ〜から言っただろ契約違反はしないほうがいいって」

 

 魔族の懐から取り出した十本のナイフそれを魔族の前に一本ずつ丁寧に綺麗に並べる。

 

「食べろしっかりと噛んで飲み込め」

「いっいやなするわけ、なんで動いてやめ!やめろ!止めろ!悪かった!謝る謝るから止めてくれ!俺はまだ死にたくなブツ」

「俺を撃った時もそんな気持ちだったら良かったよ。けどそうじゃ無いから、ダメだね。許さない」

 

 鼻から口から大量の血が流れ出す口を開き吐き出そうとするが

 

「ンッーンッー!」

 

 開く事はなく金属が折れる音とゴクンと言う飲み込む音がすると更にもがき苦しみ死んだ。

 

「ヨシ」

 

「し、清水君、、、」

 

「ん、先生初チューの感想はどうだった?」

 

「ふざけないで!南雲君! さっきの薬を! 今ならまだ! お願いします!」

 

「助けたいのか、先生? 自分を殺そうとした相手だぞ? いくら何でも〝先生〟の域を超えていると思うけどな」

「確かに、そうかもしれません。いえ、きっとそうなのでしょう。でも、私が

・・

そういう先生でありたいのです。何があっても生徒の味方、そう誓って先生になったのです。だから、南雲君……」

 

「なんか物凄いエモな雰囲気醸し出してるけど早く殺してくれないかな、それが超○水並みにパワーアップするなら兎も角回復するだけでしょ〜いらね〜」

 

「やめて下さい!生きることをやめてはいけません!しっかりと生きて罪を償ってそして仇を討つんでしょ!」

 

「はい⤴︎はい⤴︎はい⤵︎、てかお前南雲なのねいや〜凄いね成長期?それに伴って頭が退化でもした?だいぶ痛いなその格好」

 

 同級生からそして同じ男性から「だいぶ痛いな」ハジメは結構深いダメージをくらい現実逃避気味に遠くを見はじめる。

 

 ハジメの心情を察して、後ろから背中をポンポンしてくれているユエの優しさがまた泣けてくる。

 

「南雲君!はやく薬を彼に!」

 

「何か言い残す事は?」

 

「ふっ、来世では」

 

 愛子はハジメが何をするつもりなのか察したようだ。血相を変えてハジメを止めようと飛び出した。

 

「ダメェ!」

 

 が、ハジメの方が圧倒的に早かった。

 

ドパンッ! ドパンッ!

 

「ッ!?」

 

 息を呑む音。それは誰のものだったのか。頭に一発、心臓に一発。正確に撃ち込まれた弾丸は、清水の体を一瞬跳ねさせ、確実で覆しようのない死を与えた。

 

「……どうして」

 

「敵だったからな」

 

「そん「いた!」え?」

 

 衝撃と共に砂煙を立て血だらけの大和と藤原の姿が現れた。

 

「2人とも血だら「邪魔」「どいて」っいた」

 

 愛子を押し退け近くにいたハジメを投げ飛ばし命尽きた清水の周りを囲い身体を触り始める。

 

「死後1分以内」

「の前に血が足りない起こしても無駄になる血液は?」

「ある骸血液パック」

「じゅ!」

「銃弾が心臓と脳か」

「いけそう?」

「任せろ」

「お願い、召喚 手術キット」

「これより手術を始める、大和は俺の補助と結界の維持を、骸は一切入らせないよう」

「はい」「や!」

 

 大和が4枚の札を両手で挟み空に投げると一枚一枚が繋がり畳20枚くらいの箱を作り上げ藤原が清水を持ち箱の中に入り大和も続く、代わりにユエと同じくらいの身長の女の子が入口と思わしき扉の前に立つ。

 

「な、何をするんですか清水君はもう」

 

「るぅあ」

『入るな!ぶっ飛ばすぞガキ!』

 

「え?」

 

 近づこうとした愛子の前に立ちプラカードを出し止める

 

「るぁるぁるぁ」

『手術ってのが聞こえなかったのかガキ』

 

「手…術そんなことしても!」

「先生ちょっと見てみよう」

「南雲君…?」

 

 太陽が沈み暗くなるが結界の内部は小さな太陽があるのかと思うくらい明るい。

 

 大和が作り上げた台に清水を寝かせる鼓動を図る機械も心拍を測る機械もない使えるのは自身の腕だけ。

 

「召喚術 戦衣装」

 

 『戦衣装』は、自身の力の限界以上を引き出させる道具

 

 足元から出現した水に包まれ数秒地面に落ち姿が変わった藤原がいた。

 

 眼が金色に変化し雲をイメージした絵柄の着物を着り、左肩には大袖と呼ばれる鎧そこには桜紋が描かれてある、ツギハギの右腕から皮膚が落ち獣の腕が現れる。

 

「これより清水幸利の摘出・再生・蘇生の手術を始める」

 

「はい」

 

「弾丸の摘出から」

 

 最初に心臓の弾丸は貫通して穴が空いており出血が酷い為すぐに縫う必要がある。その為自身の獣の腕を使って腹を裂く、体内に溜まっていた血が吹き出し服を汚すが無視して心臓に到達、使う糸は藤原の右腕の獣毛、引っ張り光速で縫っていく、

 

「ヨシ、次は脳だメス」

 

 大和から渡されたメスを受け取り清水の頭を切り開いていく脳の一部が削られている為肉風船にてカバー幸い貫通はしておらず頭蓋骨を越え数ミリのところで止まってあった為すぐに終わる。

 

「ヨシ、次は穴だ」

 

 直径3センチ程の大きさ肉風船で穴の周りを補充しつつ、傷ついてる神経や血管を獣毛で補助する。

 

 時間にして1分だが藤原の顔は青くなり尋常じゃない汗が出ている。

 

「ヨシ、穴の再生終わり。これより蘇生に入る大和」

 

「分かった」

 

 体の怪我が無くなり血が入り心臓が動き血液が身体中を回るが脳は5分程度の酸欠で壊死する事があるため、危険な事には変わり無いもしこのまま起きたとして異常が起きれば全てが無駄になる。

 

「蜻蛉切」

 

 大和 椿が最強たるその所以、次元を斬る時間にして数秒、彼女は世界から解き放たれ眼の前にある幾つもの有りとあらゆる可能性を識る。

 

 槍を持ち望んだ可能性以外を斬り棄てる、そうすれば残った1つが可能性で無くなり現実となる。

 

 非現実を現実に

 

アイ・ディサイド(私が決めた)

 

 その言葉と共に槍を振り下ろし結界ごと斬り破る。

 





「若干眠いですと私です」
【私だ】

【「シノビコソコソばなし〜」】

「さて個人的にはもう話す事ないんですけどね」
【まぁ色々話したしなぁ】
「うんうん、あ!!」
【どうした?】
「お気に入り登録ありがとうございます!!郡瑞 さん遅くなりすみません」
【おぉ!どんどん色んな人に知られてきてるな、いい事だみなありがとう】
「さてと話さないといけない内容は終わりましたし終わりにしますか」
【次回までには何か考えておかないとな】

「無事乗り越えた2人だが彼らが待つのは化け物を見るような視線」
【一方で城の内部を探索するシノビたちが見つけた物とは?】

【「次回、資格…!!」】

【いつも読んでくれてありがとう】
「感想・意見等々お待ちしてます!」

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