ありふれてないシノビ達 異世界で覚悟を示す 作:なんとなく考えて書いてみました
光が目の前を通り髪が少し焼ける、それは木を、岩を土を水を全て貫き即死級の穴を開け消える。
「むりだぁぁぁぁぁ!!!」
「なんで逃げるの、追いかけるの疲れるんだけど」
「レーザーなんぞぶった斬れるわけねぇーだろ!!」
「素手で斬れって言ってねぇだろ、武器は使って良いんだぞ」
そう言いながら大和と藤原2人は肩に担いだロケットランチャーに似たレーザー砲を持って追いかけてくる。
「その武器を!あんたらに!壊されたんだよ!」
「なら頑張れ、限界を越えて今ここで」
「ふざ『チャージ完了』やばっ」
この言葉が聴こえると、大和が放ったレーザーが二重螺旋となり光の熱が分裂、当たれば致命傷になる大きさで100、1,000、10,000と増え全方位から狙われる。
「うっ…お!」
色が抜け落ちる。
ここまでの修行で手に入れた技術を総括しろ。
等活地獄での大和から逃げた集中力
黒縄地獄での光速に対応出来る反応速度を
衆合地獄での藤原による思考に追いつく肉体を
叫喚・大叫喚地獄での数々の臨死体験
それらを集めて辿り着いた一つの境地
『鈍化した世界』
だが、レーザーの速度が遅くなったからと言って俺が速くなったわけではない。
その場でジャンプ腕をクロスに組み被弾面を少なくして回転、全体を観察しつつ当たらないルートを針に糸を通すが如くくぐり抜け地面に着地
「はぁ、、はっ、、、はぁ」
体の疲労を訴えるように流れる汗が増えた。指が震える、『チャージ完了』やばい、すぐに、、
「おかあさーん」
「は???」
背後に居たのは泣いている子どもだった。
世界から色が抜け落ちる
鈍化した世界でゆっくりと右腕を上げる。
その手には折れた剣の柄を持ち振り下ろす。
熱によって地面が溶け皮膚が焼けるように痛む。だが、引くわけには行かない必要なのは剣…
「…あ」
出来るのか、いや、やるんだ。それしか残されてないなら、、やってやる!
柄を手放し、左腕に力を込め、光に呑まれる。
「「…」」
焼き焦げた匂い、周囲に音は無く彼らも沈黙して待っている。
煙が晴れ始める、焦げた匂いに血の匂いも混じってくる、そして荒い息遣いも聞こえてくる。
「クリア、、だね」
「おめでとう」
煙は消えその場に五体満足で左腕にロングソードを持った勇者が出て来た。
「ははやってやったぞ」
そのまま倒れる。
光輝の後ろにいた少女はいつの間にか消えている。
「やっぱやってよかったな」
「うん、強烈な思いは人を強くする」
自分達もそうであったように。
彼らは光輝が持つ武器に眼を向ける
ロングソードの形は定まって無いゆらゆらと輪郭が変わるだが決して折れないそんな覚悟によって出来ている。
「何て名前にするんだ?」
「必要なんですか?」
「あぁ、名前を付けるのは凄く大事だ、ダサかろうがカッコ良かろうが。関係無く名前を付けるそれその行動自体が、な」
「考えときます」
「コレからどうする?ひとまず考えていた範囲の修行は終わった、もうコレで休んでも良いけど」
「なら」
身体のバネを使い跳び起きる。
「今ので7つの地獄をクリアしました。八大地獄何て言われてるからには8つ目もクリアしたい、ゲームとかで収集率100パーセントにしたい完璧主義なんで、ふぅ、、かかって来てください」
剣を持ち左手で挑発する、
金属がぶつかる音
彼らの返事は行動で返した。
相棒である槍を、狼のように鋭く強靭な腕を
「無間地獄だ、始めるぞ」
「まずは、1時間耐えてみて」
「上等!!」
未だ確固たる姿を見せない剣を持ち化け物2人に挑む、自身の強さを知る為、自身の力を更に強固にする為、勇者は挑み続ける。
「あ、ふっ飛ばされた」
「まぁあの2人によく耐えた方だ」
城戸が見せてくれた、『魂の世界』彼曰く厳密には物質世界と意識世界の狭間と言っている。
難し事はわからないから取り敢えず『魂の世界』と一括りにしているらしいが、本当か嘘かは分からない、だがこの世界が凄い事は身を持って体験した。
枯れている草に魂を与えれば見る見るうちに成長し大木になった、そして魂を与え続ければ成長し切ったのかみるみる枯れていく。
「本当に私は何もしなくて良いんですか?」
「そうだな。あれは義足や義手みたいに外付けで取り付けた物だから慣れるための修行、こっちは外付けじゃ無く元々体の一部の機能として有る物だから必要なのは慣れるのでは無く休ませる事だ」
「休ませる?」
「例えるなら、子どもが新しいおもちゃで遊び過ぎて電池が無くなって「まま、壊れたー」って言ってるもんだ。電池を替えるなり少し休ませとけばまた使える」
器用に魂のかたちを変え再現してくる。
「はぁ…」
それでも不安だ、あの時の体から抜け落ちる血に、痛み、全てがわかる全能感とそれを超えて感じることになった、、、知ってしまったことによる絶望
「そろそろか、、なぁ、スマホって知ってるか?」
「、、まぁ使ってますし持ってるけどそれが何の」
「まぁ聞け、スマホってさ、いつも使っている機能だとすぐに出来るけど初めての使う機能、、動画編集とか初めてのネット買い物とか、まぁ他にも色々あるがそんな時どうする?」
「えっと、私なら実際に使っている人から教えて貰ったり、解説動画とかを見ながら一緒に、、あっ」
「今お前は、俺の眼通じて“魔眼“を使っている。強いて言うならこの遊び自体が修行とも言える
だから俺もこんなことができる。」
城戸の白い瞳の色が黒く燃え出し、魂が軋む、
「引力100倍」
「ガッ」
「俺からのプレゼントだ」
体が押し潰される地面にめり込み指一本どころか息すら吸えない、肺が潰され酸素が逃げる、何で私をどうして気に障ったのか何がいやそれよりも、
脳裏に焼きつくあの時と同じ死の恐怖
魂に刻まれた死の感覚
だからこそ
どうにかする方法がわかった
これが、私の、、私の力なんだ!
掴め!私の魂に刻まれた理を宿した魔眼を!
【魔眼開眼 理の瞳】
人と現象が見えた
この眼で見る全てが子どもが描いた世界だった
まともな線は無く、人も木も動物も太陽すらも簡略化されている
美しくも儚い線もある、一つ一つが紡ぎ世界を構成する物理法則が
私の頭の中で
ズレていた世界が重なった
「はぁ、、はっ、、、はぁ、、」
漠然とした確信
『高い場所にある物は、手を伸ばせば届く』そんな簡単な
『こう』すれば良い、『こう』したら良い
手を
「ー!」
しかと定められた雫の瞳が紅紫色にゆらめく。
眼の前にあったのは一つの山、高さは富士山と同じかそれ以上そんな自然が作り上げた芸術品が
1人の人間の腕試しによって更地となった。
「これ、が、、」
「おめでとう、今君は、自らの意思で魔眼を使い支配下に置いた。ここに新たなる魔眼の使い手の誕生に、もう一度おめでとう」
見る世界が変わった、カメラで言うならピントが合った感じだ、観ている世界に変化はない、持っている知識に変化は無い
ただ、この眼が見通しているのは『
何か特別な力がある訳でも無く知ってしまえば誰でも使えるそんな力
「ふふ、、なんか悩んでたのがバカらしくなりますね」
「あぁ、魔眼持ちの殆どは同じ事思ってる」
城戸が懐から取り出した懐中時計を開き
「ざっと10時間か」
「10時間しかたってないの!?」
最低でも今空を浮かぶ太陽らしき物が頭上を通り過ぎたのは3や4では済まない。
「分かってるだろ?ここは違う世界と似ているだけで全く違う世界だ」
「説明されるのと実際に感じるのとでは全く違うの」
城戸が指を鳴らす、パチンと音がすると景色が変化する。
「もう一度説明をしようか。ここは『虚数領域』人々の集合的無意識が作る知覚することが出来ない世界だ。今見てるこれも、あくまで俺たちの情報を知覚しただけの一時的な空間に過ぎない」
「例えるなら白紙のキャンパスに絵を描いてそれを空間として拡げた感じ?」
「まぁ虚数領域の知覚としては良いセンスだ。持っている情報これはどんな絵か、知覚するのが絵を描いてる自分またはその絵を知っている周りの人達、そしてキャンパスが空間として広がる。
そして、シノビの中にはこの虚数領域に干渉して術を使う奴も少なくない、例えば俺たちをこの領域に連れてきた八雲であったりな」
「へーなんか勉強になるわね。他の人は何を使ってるの?」
その答えは、気配がしなかった背後からかけられた
「いろいろあるが、私は肉体の強化だな」
「俺は、肉体の改造だな」
ボロボロの天之川の首を掴み引きずっている藤原と大和が無傷でそこに居た。
「流石」
「生まれたてのガキに傷つけられるほど弱ってねぇよ」
「同じく」
「そうか」
再び指を鳴らすと、ホワイトボードがその前に円形の机と椅子、机の上には沢山のお菓子が置かれている。
席が決まっているのか一つ飛ばしで藤原と大和が椅子に座るとお菓子を食べながらボードの前に城戸が立ち私たちに座るよう促す。
「まずはクリアおめでとう」
城戸の賛辞と共に3人から拍手が送られる。暫く鳴り止まず八重樫と天之川が互いに顔を見合い赤くなり恥ずかしくなって来てようやく拍手が止む。
「さてコレからのことを話すか」
「コレから?元の世界に戻るとかじゃないの?」
「…俺もそう思ってたけど違うみたいだ、ああぁ、いや予感がする」
「安心しろ、ヤバかったらちゃんと止めるさ、一人前になるための簡単な試験みたいな感じだよ」
「そう、修行と実戦は違うだからな、これは実戦でもしっかりと使えるか確認する為のもの。楽だしすぐ終わる」
そう笑顔で力説して来るが、語るに落ちるとはこのこと、修行で殺しかけてくる奴らが言う「簡単」が信じられるはず無い、すぐに終わらないし、そして何より楽な訳が無い。
けど
だが
「「分かりました」」
「聞き分けが良いな」
だって
なぜなら
「私が何処までやれるか知っておかないと」
「俺も、本気でやってみたいんで」
2人の顔にあるのは笑顔、彼等から与えられた死を乗り越え今まで感じたことの無い力を手に入れた。
故に知りたい、故にやってみたい
2人の体は、今か今かと急かしている。子どもが新しいおもちゃを使って、遊びたがるように今を楽しんでいる。
「なら速く始めよう」
城戸がホワイトボードを蹴飛ばすと、また景色が変わり眼が光になれてきて見えたのは巨大な眼だった。
それは、幾つもの楔で撃ち止められ、何重にも重なった鎖を巻き付けられ、地面に縫い留められている。
そこまでしても肌で感じ取れる殺意、憎悪、悪意そして鼻にこびりつく死の匂い、
九つの尾を持つ歴史や漫画、アニメでよく見る50メートルは下らないキュウビがそこに居た。
「え」
「は?コレからコレと戦うの!?俺ら、、」
「ぷっ、あははははは!!」
「城戸」
「すまない、言葉が足らなかった。足元を見ろ」
そう言われ、足元を見てみれば傷口から流れ出る黒い液体が広がる。
今、静寂の水膜を破って顕現する異形の者たち馬や牛を容易く飲み込める大きさの肉塊の花、左右非対称の歪み捻れ人の真似をした奇形の肉人形、ミミズかヒルの様にのたうつ肉塊人の胴より太く全長はゆうに10メートルは超える。垣根なしにバケモノと呼べる生物が少しずつ少しずつ地面を侵蝕し続け大地が見えなくなる。
「あれが俺たちの相手」
自分が唾飲み込む音が聞こえる。息苦しくなる、心臓の音がうるさい。汗が止まらない。
瞬きをするだけでその数は2倍3倍と増えていく。やがてそのうちの一匹がこちらに気付き腕に似た肉体を上げこちらに来るその眼は、新しい獲物を見つけたのかそれとも新しい玩具を前にした赤子が興味津々に目を輝かせるようだ。
「分かったようでなにより、あれらを潰すこと以上」
「苦しくなったらすぐに言うように、待機はしてるから」
「頑張れよ〜お前らなら行ける」
「光輝」
「分かってる、まずは」
高台から降りる。
津波の如く迫り寄ってくるバケモノ達に
魔眼を開きそこにある法則を掴む
右腕を上げ見えない剣の柄を握る
「「全力で」」
「重力100倍」
「固定銀の剣」
津波は一つは潰れ、一つは斬られた
その場には、赤いシミと物言わぬただの肉塊が
「重力って良いな強キャラ感あるな」
「残念ながら、操れるの重力だけじゃ無いのよ」
「マジか、ガチの強キャラじゃん」
「とはいえ撃ち漏らしが多いわね、光輝はその剣どこまで伸びることが出来るの?」
「聞いて驚け13キロメートルや」
「なん、、だと」
「「………」」
「ぷ、、あはははははは!!」
「ふふっあはははは!」
笑った、地獄とも言える戦場で悪鬼羅刹のバケモノ達が眼の前に広がる中で襲いかかる中で、だが彼らの足は止まった。
眼の前で仲間が死んだからでは無いそもそも彼らに仲間意識など存在しない、たまたま虚数領域(この場所)で、たまたまキュウビの血のおかげで生まれた存在故にキュウビの願いを叶えることそれが彼らの考え、、、
だからこそ足が止まった理由がわからない。
分かるわけがない、生まれたての彼らには
笑うという行為には不安やストレスを軽減する「ドーパミン」
痛みを和らげ神経を落ち着かせる「エンドルフィン」など脳内物質が分泌され心身がリラックスする効果がある。
だがそれ以外にも、もう一つだけある特定の場面にだけ表れる事がある。
闘争という場において笑うという行為は獣が牙を剥く攻撃的な行為であり。
バケモノ達の本能がこれ以上進むことを止めるよう訴えているのだ。
だが彼らは逃走をその考えに辿り着くことなどできない。
一歩一歩の歩みが速くなり千の数のバケモノと衝突する。
「いくよ」
「あぁ、全力で」
「「捻り潰す!」」
豊国大明神さん 猪狩の兄貴さん あかいぬさん yuusakuさん 武輝さん ヨッシーwさん お気に入り登録していただきありがとうございます。
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報告が遅くなりましたがこれからも引き続き宜しくお願いします