ありふれてないシノビ達 異世界で覚悟を示す   作:なんとなく考えて書いてみました

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決着の時はどちらかの意識が無くなるまで

 

 

「待ちやがれぇ!!」

 

 右腕を溶かし、いくつも硬め槍を作り空を飛んでいるノイントにめがけて投げつける。

 

 空気の壁を破り音速となり迫るが後一歩のところギリギリで体を回転しかわされる。

 

「ちっ!」

 

 今見て確信したが分解が使えなくなってる、今の槍だってそうだが、俺はアイツの後ろを追ってるにも関わらず銀羽をばら撒かない、それだけで足止めにも防御にも使えるのにだ。

 

 おそらく神籬(ひもろぎ)の効果か、分解が無くなった代わりに何が入ったか注意しないと、けどまぁ分解が無いなら

 

箱庭(ガーデンボックス)

 

 ノイントの前方に出現した銀の壁が連鎖し上下左右に展開される。

 

「……」

「閉じ込めたぜ。出鱈目に投げてんのは理由があるんだよ」

 

 そして自分の後ろにも壁を作り四角の箱を作った、師匠達と考え作った俺の最高硬度の銀の壁生半可な攻撃じゃびくともしない。

 

 リリアーナから借りた剣を抜く

 

 ノイントが何をするか分からない、から

 

「速攻だ」

 

 色が抜け落ち世界が鈍化する、魔力を込め最速の斬り下げその勢いを乗せ左から右の横一閃、

 

 眼の前にノイントの姿は無い。

 

「ちっ」

 

「それ、離れても操作できたのですね」

 

 鈴の様に凛とした声、背後には大剣を持ち臨戦態勢に入ったノイントが居た。その声は初めて会った時に聞いた声に比べいくらか砕けた印象を受けた。

 

「まぁな、俺みたいのはな1分ごとに進化するんだよ」

 

「なるほど、認識を改めます。優先度を2から4に武装、魔法、忍法、使用許可を…忍法を除き許諾されました。これより対象天之河光輝の殺害を実行します」

 

「やってみろ」

 

「〝劫火浪〟」

 

 発動された魔法は、天空を焦がす津波の如き大火。だがそれは、完璧に制御されノイントに新たな鎧と武器を与えた。

 

 攻撃しても鎧によって守られ炎が反撃として喰らってしまう。

 

 大剣に炎が纏い守れば焼かれる、ギリギリ避けても燃える、距離をとって安全に避けないといけない、

 

 『鈍化した世界』を使ったカウンター主体の俺とは最悪の戦法

 

「クッソ」

 

「いきます」

 

 超速で踏み込んできたノイントが、双大剣を十字に振るう。右腕で剣を全身をコーティングし炎から身を護り、剣で受ける弾く流す吹き飛ばす弾く、少しずつ確実に削られていくが、箱庭(ガーデンボックス)から補充、拮抗はしている、しているが。

 

 斬撃と炎を防げても

 

「はぁ、、はぁ、、、はぁ、」

 

 熱は防げない。

 

 汗で服が肌に引っ付き喉が渇く流れる汗で眼が沁みる。視界も意識も揺らいできた、あれ以上火力が上がれば長期戦は無理だ

 

 今のうちに決着を、

 

「火力を上げます」

 

「まじか」

 

「マジです」

 

 さらなる業火を剣に纏って、その火力に遂に剣は負け溶け始めてって

 

「おいおい、もはや剣とは呼べねぇだろ」

 

「剣ですよ。形はそれなので、剣は炎・炎は剣とでも呼びましょう。ではいきます」

 

 形は剣だがよ!

 

すかっ

 

 そうだよな!剣と炎が打ち合える訳ないよな!剣は炎・炎は剣が迫り身体を捻り全力で回避する。

 

が、

 

「づぁ!」

 

「初めての明確なダメージを負いましたね。やはりこれで合っていた圧倒的超火力による防御の上から焼き尽くす。これが適切ですね」

 

「まだまだぁ!」

 

 箱庭(ガーデンボックス)を使い全方位からの攻撃、時間をかけ次の一撃の為の準備を、

 

 

 一瞬世界が白く染まりドロリと鎧が剣が溶けた

 

 

「コレで決めます」

 

 ノイントは自らの炎の鎧を剣に集めて更に魔力を放出、集中させ

 

 箱庭に擬似太陽を創り上げた。

 

「コレって熱で溶けんるだ……」

 

 覚悟を決めろ箱庭(ガーデンボックス)はギリギリ保てているが、これ以上の負荷を加えられたら破られる。

 

 その場合街にも被害が出る、最悪二次災害で人が亡くなる可能性もある。

 

 いや

 

 

 今1番死にそうなのは俺か、

 

「ふう、世界よ『鈍化』しろ」

 

 色が落ち世界がよく見える、ふた振りの擬似太陽、白と黒の世界でも嫌と言うほど輝いているおかげで分かりやすい、最後の武器をもちいざ行かん。

 

残り10メートル

 

 銀の翼を羽ばたかせ太陽(ノイント)に向かって飛ぶ四方八方に移動、骨が軋むのを無視して上に下に時に少し戻って、タイミングを窺い

 

「いまだ」

 

 下から上の急上昇で更に迫り。

 

 残り5メートル

 

「そこか」

 

 気づかれた

 

 だが

 

 今まで以上の速度で

 

 俺の剣が先に届

 

 剣が溶け

 

 

 

 あ  死んだ

 

 

 

 

 

いや

 

 

「「勝った」」

 

 

 2人の勝利宣言が重なった瞬間

 

 轟音と共に箱が壊され2人はそれぞれ別方向に吹き飛ばされる。

 

 

 

要因は2つ

 

 この箱庭は攻撃を防ぐ盾、今回はノイントを先に進ませない為に内側を頑丈にした事で外側は脆くなってしまったこと。そして外の情報を遮断してしまったこと。

 

 天之河の選択に間違いは無かった、閉じ込めなければ戦いの余波で町に無視出来ない被害が出た。

 

 だからこの場合、運が悪すぎた。

 

 

「なんで九尾がここにいやがる!!」

 

「…なるほど、あの方が…なら私は最優先事項を」

 

「待って!ぐっ」

 

 同じタイミングで動き出したが槍の投擲を動きの出だしを、1本の尾で全て防がれ2本目の尾により地面に叩き付けられた。

 

 すぐに体勢を立て直し眼に入ったのは9本の尾による同時多重攻撃、やばい

 

 

「うっおっあ゛!」

 

 傘のように展開し防ぐが、凌ぎきれない先の戦闘による消耗もあるしコレからコイツを速攻で倒し恵里を護りにいくそれを考えても、

 

 足りない何もかもが足りない

 

「だかよ、「吹き飛べぇぇぇ!!!」……ふは」

 

 軽くなった途端、地面が揺れ住宅を潰し九尾が腹を晒した。

 

 眼前に先ほど九尾の顎を殴り飛ばした雫が降り立った。

 

「住民はみんな王宮の方に避難してる。被害を出さず勝つなんて事は、今の私達だと難しい」

 

「あぁ、分かってる」

 

 右腕と脚の状態を確認する動くならまだ何も問題は無い。震えていようが問題は無い。立ち上がり雫の横に並び立ち

 

「いくぞ」

「やる気十分ね、なら光輝、恵里を助けに行きなさい」

「なっ!?九尾を1人で戦う事は自殺行為以外のなんでもないだろ!」

 

「安心しなさい。リリィからの話だともう1人来るみたいだから」

 

「ッだが」

 

「迷ってる奴は弱い。ちがう?」

 

 

 

「……あぁ、そうだな」

 

「うん、ならあなたの事が大好きなヤンデレちゃんを助けに行きなさい」

 

「分かってないな、そこが良いんだろ

 

 そう、そこが良いんだ。あのおっとりとした表情から考えれないほど過激で情熱的、何でもかんでも一歩引いて全体を見てる彼女が俺の事となると我を忘れて対抗してくる、俺を誘惑しようと服を緩めにスカートを短くした女子がいたらハイライトが消え自然な動作でナイフを持って来たり、家で手錠を使って拘束して「私だけを見て」と可愛いことを言ってその後、自身も真似して視線を自分の方に向けようとしたり、自分の格好を見て赤くなり戻したいが俺の視線を独り占めしたい思いが為に我慢して、反応したら恥ずかしさが限界まで達し涙目になる。

 

 そんな俺のことが大好きな彼女だ」

 

「はいはいごちそうさま」

 

「あぁ、雫」

 

「なに?」

 

「任した」

 

「よし任された」

 

 後ろを振り返らず雫を信じて翼を創り飛び出す真っ直ぐただひたすらに全力で、

 

 逃さないと全ての尾が迫り来るが全て見えない壁にぶつかり九尾を通り抜け、更に加速するもっともっと

 

「速く、もっと速く恵里のもとに!」

 

 

 こっちを振り向かず真っ直ぐ自分が信じた道を進んで行く光輝、本当に完全復活したんだ私のヒーローが、

 

 子どもの頃、私を救ってくれた男の子が。

 

「今になって、気づくんだなぁ、あれが私の初恋だったのかなぁ」

 

「グゥアアアァァァァァァァァァ!!!」

 

「ん?なんだもしかして悔しがってるの?けどね仕方ない事だよ。あの2人の恋を邪魔する輩はね。この私がぶっ飛ばす!!だから」

 

 刀を鞘から抜き、残り滓しか残って無い眼を起動、髪を流し勇気を持って覚悟を決めよう。

 

「だから、ちゃんと助けてないとぶん殴るから」

 

「グゥァァァァァァァァァァァァ」

 

 ここに、九尾VS八重樫 雫   決闘開始!

 

 

 

「こ、コレは」

 

 クラスメイト達は遂に王国の惨状を目の当たりにした。

 

 9本の尾を持つ狐が家々を破壊し口から放たれるエネルギー弾は山ひとつ軽く消し飛ばした、

 

 王国の外では地面を埋まるほど魔物の数そしてハイリヒ王国の大結界の障壁はいくつも穴が空いており城壁の一部もいくつか壊れている。

 

「そんなことって」

「おいおいどうするんだコレ!」

「天之河や八重樫達はどこにいったんだよ」

「こんなのどうしたら」

 

 訓練も何もかもが無駄と言えるこの現状にパニックに陥る。仕方ない事だがそれは、恐怖として感染していく、

 

 

「はいはい!みんな落ち着いて〜!」

「皆さん落ち着いてください!」

 

 クラスのムードメイカー谷口鈴そのすぐ側には担任である畑山愛子が、視線を集め落ち着くように声を出してく。

 

「天之河くんと八重樫さんは、もう敵と戦いに行ってます」

 

「だからさ!私達は私たちができることをしよう!今王宮にたくさんの人達が集まって来てる!顔を出して少しでも勇気づけよう!出来ることを全力で!がんばろう!」

 

 その声も腕も震えているけど、それがどうしたと笑顔で「やってやろう」とみんなを奮い立たせようと希望を拡げていく。

 

 だが、最悪は加速する

 

「見つけました」

 

「だれだ!?」

 

 皆んなが、声が聞こえた方向、空を見る。

 

 そこには、月を背に光り輝く翼を広げ美しい人ならざる存在

 

 神により造られしもの、新たなる神により力を贈与された者

 

 ノイントは周囲を見渡し目的の人物を見つけゆっくり降り立つ、その様子に騎士達、クラスメイト達は男女問わず見惚(みと)れている。

 

 

「何者だ貴様!」

 

 

 ゆっくりと歩き出し目の前で止まった、

 

 そして、

 

 その場にいた騎士を含む全員が膝から崩れ落ち地面に顔をつけ、声を上げることもできず、胃の内容物を吐き出し続ける。

 

「もし拒否等をすれば、次は首を飛ばします。ここにいる貴方の友と、国民全てを巻き込んで。

 そうしたくなければ、この手を取りなさい。そうすれば命までは取りません」

 

「…本当にみんなの命はとりませんか」

 

「ええ、神に誓って約束しましょう」

 

 

「恵里!行っちゃダメ!!」

 

「大丈夫だよ

 

「最優先事項確保、目的達成により優先事項の書き換えを」

 

俺も待ってたから」

 

 突如、背後から放たれた膨大な殺気

 

 

 翼を広げ全力で羽ばたくが1ミリたりとも動けない。

 

 原因である恵里と呼ばれた女を見るとドロリと体が溶け、先程まで死闘を繰り広げた男がいた

 

 

「「死ねぇ!!」」

 

 互いが動く腕を振り上げ剣を呼び、剣を創り2人の真ん中で鍔迫り合う、

 

「何故ここに!」

「何処に避難するか分かってんだ先回りするっての!」

「ならここで貴様を殺すまでだ!」

「できんのか!?俺に殺されそうだったのに!」

「それは、貴様もだろ!」

 

 反動で距離を取り再び空へと戦場を変える

 

「谷口!聖絶!張れ!」

「わ、分かった!」

 

 飛びクラスメイトを騎士達を視界に捉えるその中に、彼女もいる畑山先生に似せ変化させた銀は時間を迎え自壊し俺の元に戻る

 

 ついでに、恵里の声も届けてくれた

 

「僕は待ってるから」

 

 恵里の眼に映った俺の姿は、お世辞にも大丈夫とは言えないだろう。肌は焼け焦げ腕と脚の調子もガタが来てる、視界も悪いなんかボヤけて見えるしゆらゆら揺らいで見える、脱水症状か頭痛がするし、喉も渇いてるしなんか若干指先が痺れて来てる。

 

 けど、信頼してくれる

 

 なら

 

 ならさ、

 

 大好きな女の前で、男が格好付けずにいられるか

 

「安心しろ」

 

 笑え、痩せ我慢でも苦しい紛れでも恵里に心配なんて掛けさせない。

 

「太陽をその身で再現する、それ何回もできないだろ」

「それを受け続けたお前の肉体は何か出来るのかい?」

 

 互いに限界ギリギリだからこそ、

 

 

 全てを賭ける。

 

 

「炎よ来たれ」

 

 拡げた翼が夜の世界を照らし上げ

 

 斬りつけられた血が蒸発し髪も鎧も燃え上がり

 

 剣が炎となりて世界がカゲロウの如く揺れ上がる。

 

 この身全てを燃やし夜を照らす太陽として天から堕ちてくる。

 

 

「勝負は秒で終わる」

 

 全てをこの一刀に、

 

 絶対を

 

 一振りだけだと足りない

 

 もっと

 

 研ぎ澄ます、音よりも!光よりも!!

 

 

 光を越えた2連撃

 

 

銀彗双閃(ぎんすいそうせん)

 

 

 なんだ

 

 前回より遥かに速い攻撃

 

 神により造られし肉体、器・魂

 

 新たに神により授けられた武器に忍法、全て操り自分のモノにした

 

 でもコレは無理だ、、

 

 どうやってこの技を創り上げたのか分からない

 

 

 これは

 

 

 

 こ…れは

 

 

 

 一振りで炎を消し飛ばされ

 

 二振り目で肉体を斬られ崩れ落ちていく魂ごと削がれていく。

 

 だが、眼の前の男はまだ勝ちを確信していない、護りたい者を背負って笑いどんな理不尽をも叩っ斬る、、、

 

 

私と彼の違い、、、全てを賭けることが出来たかどうかの違い

 

 

悔しい悔しい悔しい悔しい

 

 

悔しい!けどもう全部終わった。

 

 

 

 

 

私の、ま……

 

【本当に終わったのか?】

 

 

 

 

あっ

 

 

あった、ひとつだけ確率の低い賭けだが、それでもまだ、あった、それさえ通れば

 

 

 勝つのは私だ。

 

 

 嫌な予感がした、攻撃は当たったノイントの肉体・器・魂を斬った間違い無く、だがいつまでも倒せた確信は持てない。だから油断は

 

 

神籬(ひもろぎ)

「!?」

 

 使えるのか!?

 

 シノビガミが使った神を降ろす力を!

 

 だが何を降ろす、シノビガミかそれともエヒトか、だが今は!

 

 残してたチカラすべてを振り絞り両断する、

 

 

「はぁ、、はぁ、、、はぁ、、」

 

 気配は消えた、少し遠くからは賞賛の声が聴こえる、息が荒い、立つのがやっとだ。

 

 だが、倒れるわけにはいかない。

 

 声を上げるより先に走り出していた愛しい人を受け止めるために。

 

「光輝!」

 

 その目尻には、涙が流れていた、心配を掛けてしまった。声を出そう。

 

 「どうだ」とか「自慢の彼氏だろ」とか、少しでも安心して貰えるように。

 

「恵里…どう」

 

ドス

 

「え??」

 

 軽い衝撃、恵里を受け止めた時よりも軽い、胸が熱くなり、鈍く痛みが広がっていくそして、

 

 

 俺と恵里の体が赤い血で汚れていく。

 

 

「な…にが?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「私の勝ちだ」

 

 

 

 

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