ありふれてないシノビ達 異世界で覚悟を示す 作:なんとなく考えて書いてみました
オルクス大迷宮の遠征当日、太陽が昇り始め空が明るくなってくる時刻、誰もいない庭に仮面をつけたリリアーナが歩いてくる1、2歩歩き何も無い空間に剣を振うと空中で止められ城戸が現れた。
「よく分かったな」
「あれが通じるのは、私だけなんですね」
「詳しくは、比良坂機関の人間だけだ」
「聞きたいことは、私の師についてですよね」
「そうだ、お前が持ってるであろう書物を渡せ」
「構いません。けど、タダで渡すわけにはいきません。それに彼らにバレる可能性があるのでは?」
「安心しろ比良坂機関が
「私も次からかっこいい名乗り考えときましょうかね」
リリアーナは懐から1冊の本を取り出し城戸に渡す
「やけに素直に渡すんだな。何か抵抗するかと思ってた」
「その本にいろいろと書いてまして。比良坂の人間がいたら渡せと」
「成程な、手に入れたのは偶然か?」
「多分隠されていたと思いますよ。図書館に置いてありましたが」
「昔のシノビは何を考えているかよくわからんな。取引の内容だが」
「私を強くして下さい」
「了解した。比良坂は情報に力を入れているがそれだけで周りから恐れられてるわけじゃない、俺の持ってる全てを教えてやる」
「取引成立です。よろしくお願いします師匠」
ここに国の女王と国の諜報員、2人の奇妙な師弟関係がここに成立した。
「とは言え修行の開始はしばらく先になりそうですね」
「いや、取引は成立してる以上すぐに修行を開始する」
つま先で地面を小突くと、音も無く土が隆起してリリアーナの前で一枚の紙になりそれを手に持ち読み終わるとボロボロと土塊になって無くなった
「まぁ、分かりました。それをしとけば良いんですね」
「不満そうだがシノビとしての修行として一番だ。遠藤と違うのは仕方がないアレは、特別だからな」
「いえ、大丈夫です。あと、今度変装するんですけどコツか何かありますか?」
「考えない事が一番だ。それが出来ないなら自分の中でトリガーを作れ俺も似たような事をしてる」
「ふ〜ん。えぇ、ありがとうございます。それではまた、会いましょう」
そう言うとリリアーナの体から煙が出て来て体全体が隠れ煙が無くなるとリリアーナの姿は無くなっていた。
「影分身の応用か。遠藤はシノビガミの器だから仕方ないがリリアーナの方も十分バケモノクラスだな」
「さて、あんたは一体何を見て、知って、感じて、未来に託したのか何が書かれているのか。俺が見させてもらう」
リリアーナから渡された本[
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白を基調とした両扉の前に2人の王国騎士が待機していた
「ふぁ〜眠いぜ」
「しっかりしろ、今日はメルド団長達が勇者様達を連れて遠征に行くんだぞ俺達がしっかりしなくてここをどう守るんだ」
「いや、分かってるけど面倒臭い事には変わりないんだよ」
「お前なぁ、もう少ししっかりしろよ」
2人が駄弁っていると前の通路から人が歩いてきた
「おい、ここに勇者様達が来るのか」
「迷子かなんかだろ行くぞ」
「え〜1人で大丈夫だろ、俺パスここ守らなくちゃいけないから」
「そうゆう時だけ仕事だって言いやがって、まぁいい、確かに1人でも大丈夫だろ」
そう話しといつの間にか目の前に1人の男が立っていた
「ここの部屋の主に話がある。退いてくれ」
「いやいや、そう言うわけにはいきませんよ。ここは」
「どうぞお通りください」
そう言い扉に手をかけるが、もう1人の騎士により止められる。
「は?お前何言ってんだ」
「何って話があるんだから入れてあげないといけないだろ」
「いや訳わかんねぇよ。とにかくここに1人も入れるなって命令だったろ。だから」
「あぁ、なるほど。すごいなもうこんな事までできてるのか。言い方が悪かった、お前達は、誰も見てないし、誰とも話してない此処で同僚と2人で仕事が終わるまで話してろ。お前もそうしろ」
「はい、分かりました」
「何かしこまってんだ誰も居ないのに」
「終わったぞ、早く来い」
「流石と言うべきか、腕落ちたね」
「上げて下げるな。お前らも絶対落ちてる癖に」
雑談を交わしつつシノビ達は誰1人にも見られず堂々と扉を開けて中に入って行く。
「お待ちしておりました。みなさま」
その部屋の主であるリリアーナは、椅子に座り紅茶を飲んでいるテーブルには人数分のカップが置かれてあり、室内はアンティーク調の部屋で机周りやベッドの上には沢山の本が山積みに置かれており下手したら自分達に与えられた客室より狭く感じる。
「一国の王女の部屋にしてはやけに、小さいな」
「一応大きいきめ部屋もありますけど、メイドに掃除を任せた時、機密文書がどこかに行った事があるので、絶対に誰も入れない部屋が欲しかったんですよ。それに、こうゆうこぢんまりした部屋の方が安心するんです」
「わかるー!なんか安心するよね。広過ぎると誰かいるんじゃないかって警戒しちゃうんだよね」
「世間話しに来たんじゃなのよ話し聞かないと」
「国の最高級の紅茶「貰うわね」なんですけど」
「ハグレモノってそんな貧乏なのか。かわいそうだな」
「うるさいわね。美味しいわありがとリリアーナ」
「気に入って頂いて嬉しいです」
「それじゃあ話を戻しますけど「あの!」…どうしましたか?遠藤」
全員は椅子に座っているが遠藤だけ扉の前で困惑した様子で顔を青ざめて緊張しているのか言葉も噛み噛みになっている
「ここって、お、王女の部屋だぜ。て言うか、着いてこいって言われて。仮面に会いに行くってなんで王女に、」
「気付いてないんですか?」
「な、何にですか?」
「私も影が薄いですからね。しかたが無いです」
口をつけていたカップを机に置くと、音も無くリリアーナの姿が消え仮面をつけた人が、遠藤の前に立って短剣を遠藤に突き立てようとするが、遠藤も手首に隠していたクナイを中指で引き抜き受け止める
「あっぶなってえ?」
「ふぅ、これで分かりましたか?」
仮面は遠藤から1、2歩、離れると仮面に手をつけてゆっくりと下から上に外していく、口・鼻・眼と順に見えてくると、遠藤はだんだんと口を開けてアホづらを晒し大きな声で
「おうじょさまぁ?!?!!」
完璧なリアクションにリリアーナは、嬉しくなったのか頬を緩め片足を斜め後ろの内側に引き、もう片方の足の膝を軽く曲げ、背筋は伸ばしたまま両手でスカートの裾を軽く持ち上げて王女らしい気品と威厳に満ちた挨拶を
「改めまして、自己紹介をハイリヒ王国王女リリアーナ・S・B・ハイリヒ。そして浩介、あなたと同じ師匠に教えてもらう同門であり。ライバルであり。あなたと同じシノビの見習いです。よろしくお願いしますね。浩介」
「えぇぇぇぇぇえ!!?!?!」
忙しく頭を動かしみんなの方を見ると、笑うのを我慢してたり、我慢出来ず爆笑してたりまるでイタズラが成功した時の子どものような反応をしている。しばらく、笑いが収まらず遠藤の顔から赤さが取れてくるぐらい笑っていた。
「人生で初めてかもってぐらい笑った」
「死ぬかと思った」
「もう絶対にしない」
「思い出しが……プッククク」
「やめろ、マジでやめろ」
「はぁはぁ、はぁ〜」
「クソッタレ」
「「「「「「w w w w w」」」」」」
大大大大大爆笑、先程までの厳格な雰囲気が無くなり床を転げ回って床を叩いて自身の服を掴んでそれぞれ笑っている。
「ふふっ」
「り、リリアーナ様も」
「リリィです」
「いや、流石にそれは、一国の王女呼び捨てってそれに、ほら身分の違いとか」
「あなたと同じ、シノビの見習いですよ?」
「う…う」
「もう良いです。私も、恥ずかしいの我慢して下の名前で読んでいるのに」
遠藤から顔を背けてすすり泣く声が聞こえてくるが
「え…え」
「ふふ」
リリアーナの嘘に引っかかったり狭い室内で3人も床を転げ回ったり1人がその場を動かずプルプル震えていたり2人が壁や床を叩いたりなかなかにカオスになってきたが先程のシリアスで話すよりか幾分か楽になってくる。
「はぁ、はぁ、それじゃあ話し合いを再開しよう、全然話せて無かったけど」
「そ、フッ wそ、そうですね。えっと話としてはリリアーナがシノビになれたかでしたね」
「それは、この本のおかげですね。」
机の上に置いたのは【シノビの書】と書かれた本であり著者は書かれてない
「一通り見るに確かに、この修行をしていればシノビにはなれるわね」
「だね。けど、かなりバラバラに作られてるね」
「う〜わ、斜歯とハグレモノが一緒のページに書かれてる」
「五月蝿いな。てかこれ上忍の術も書かれてるし、しかも、この術ってかなり昔の奴じゃ」
「確かに。シノビ連合の時代のときだな」
「シノビ連合?」
「一時期、シノビガミとその信奉者たちを一斉討伐する為に創り上げたと言われてます」
「けど、それって数100年以上も昔だろ。例えこの世界と俺達の世界の時間が違ったとしてもこの書物は全く劣化してないぞ、作られて数年も経ってなさそうだが」
「これ、文字が途切れてる文があるから他にもあるかもな」
「となると………」
「あっ、昨日くらったのって、揺らしもあったのか」
「正解!自分の攻撃さらに追加で攻撃してくれるから覚えといて損はないですよ。浩介。けど、私としては、あのでたらめなスピードに驚きましたよ」
「あー、でも使ったら体の負担がヤバいっすけど、それだったらリリィさんの王狼の方が凄いですよ」
「リリィで良いです。けど、アレは本来なら対城用の技でして……」
シノビの6人は何故これがここにあるのか何を伝えようとしたのか、真面目に考え謎を解こうとして、見習い2人は昨日の戦いの反省点を話し合うなど互いの仲を深めていった。
気付けば、太陽が落ちてきて夕方になり急いでオルクス大迷宮の遠征に行く必要が出たため。本を借りて分身のいるホルアドの宿屋に急行した。
「結局わからんかった」
「あれだけ、丁寧に作られてたから暗号かと思ってたけど違うし」
「完全にシノビになる為の本になってましたね」
「比良坂機関から見てどうなんだあれ?」
「恐らくだが、二冊構成だと思う。あの一冊だけだと不十分なところがいくつかあった」
「あぁ、ときおり暗号のカギっぽいのが書かれていたが。それを解く為の暗号が無かったからな。可能性として充分有り得る」
「となると、二冊目を探す必要があるね。一番有りそうなのはやっぱ図書館なのかな?」
「図書館で見つけたならそこが1番有りそうではあるね」
そうこう話しているとホルアドの宿屋の前までついた、そこには先に出ていた遠藤が玄関付近で待っていた。
「遅かったね。大分時間掛ってたけど何かあった?」
「いや、話しながら走ってたからかな?」
「先に中に入るね、もうクタクタよ」
「だな」
「俺はもう少し調べるから外にいる」
「分かった」
「今日の修行は辞めときます。ゆっくり休んで明日に備えましょう」
「はい!」
シノビ達は、気付いている少しずつほんの少しずつ、確実に見えてくる自分達の中の同盟の
そしてそれは、シノビ見習いである彼も薄っすらとだが気付き始めている。みんなが何か自分には気付かれてはいけない何かがある事に。
だが、彼等は知らないそう遠く無いうちに、その歪みが亀裂を生み自分達の首を絞めることに気付かない。
次は迷宮ですね。
がんばります!