〜 警視庁・会議室 〜
一条 薫
「…一文字隼人。城戸さん達とは既知のフリーライターで取材で世界中を飛び回り先日南米から帰国しました」
城戸 真司
「ええ。なんでも現地に現れる怪人トカゲ男を追っ掛けているって…」
五代 雄介
「それは俺も聞きました。なんか現地の人達からはヒーロー扱いされてるらしくて…結構有名みたいです」
城 茂
「なんだそりゃ?ひょっとしてそれもショッカーと関係あるのか?」
一条 薫
「それも気になるところですが、今はなんとも…。それで彼は五代と同じ便で先日日本に帰国したのですが…その後都内で轢き逃げ事件に遭遇します」
五代 雄介
「轢き逃げ…ですか」
一条 薫
「ああ。正確には未遂なんだが…。横断中の子供を猛スピードの車が突っ込もうとするところを彼が救助したそうだ」
城戸 真司
「あの人らしい…」
一条 薫
「子供はケガもなく無事だったんだが彼が運転手を問い詰めようとしたところ逃走。それを激昂した彼が乗っていたバイクで追跡…その後城戸さん達の前に現れるまでの足取りは全くわかっていません」
本郷 猛
「すると、その轢き逃げ犯を追いかけている最中にショッカーに拉致された可能性があると…?」
一条 薫
「ええ。実際に追いかけていた轢き逃げ未遂犯…車には3人乗っており車のナンバーから身元も判明しているんですが、事件以降行方がわからなくなっており恐らく同時に遭遇している可能性が高いかと」
本郷 猛
「そうなると、轢き逃げ犯はともかく一文字隼人は元々ショッカーの関係者というわけでなく俺と同じ無理矢理に改造された被害者…という可能性が高いですね」
一条 薫
「そうなりますね」
城戸 真司
「そうですよ!きっと話せばわかってくれますよ!」
秋山 蓮
「どうだかな…」
城戸 真司
「お前なあ…!」
城 茂
「まあまあ、そう熱くなるなって」
城戸 真司
「………」
城 茂
「ところで、その一文字だっけ?その人が行ってた東洋原子力研究所ってのはどうだったんだよ?」
一条 薫
「ええ。結論から云えば占拠は本当でした。数日前に突如として襲撃を受け職員は全て人質にされていました」
本郷 猛
「…?今は違うんですか?」
一条 薫
「ええ。今は解放されて保護されています。その…襲撃時に抵抗した職員が何人か犠牲になっていますが…」
本郷 猛
「そうですか…」
城 茂
「んん?なんかおかしくねえか?」
岬 ユリ子
「まだ研究所は占拠してるのに人質を解放したんですか…?」
城戸 真司
「普通は人質を利用して何かしら要求とかしますよね…?」
城 茂
「要するに「ここにいるからかかってこいや!」ってことか」
岬 ユリ子
「そんな子供のケンカじゃないんだから…」
本郷 猛
「………」
一条 薫
「確かに意図はわかりませんが、研究所に職員は残っておらず依然としてショッカーは占拠を続けているということです」
五代 雄介
「なら、俺達がすべきことは…」
一条 薫
「ああ。研究所の解放になる」
城戸 真司
「………」
一条 薫
「皆さんには明日研究所に向かって頂きます」
本郷 猛
「了解しました」
城戸 真司
「…あの!待ってください!」
本郷 猛
「…一文字隼人のことか?」
城戸 真司
「ええ。あの人は子供好きで世話好きで…俺もよくお世話になったんです。なんとか話し合いで解決出来ないですか?」
本郷 猛
「………」
城 茂
「難しいんじゃないか?あの姿を見る感じ明らかに本郷さんを狙ってるってことだろうし」
城戸 真司
「そうかもしれないけど…」
本郷 猛
「本来なら…」
城戸 真司
「…え?」
本郷 猛
「本来なら今回の段階でショッカーはあの男と俺を戦わせるつもりだったはずだ」
五代 雄介
「そういえば、あの綾小路って人一文字さんが急に帰ってかなり驚いてましたよね」
本郷 猛
「ああ。恐らくショッカーの指示に対して素直に従う気はないんだろう」
城戸 真司
「それってショッカーから離反する気があるってことなんじゃ…!」
秋山 蓮
「それならあの場で投降してるんじゃないのか?」
城戸 真司
「そ、そっか…」
本郷 猛
「少なくとも向こうはもう一度拳を交えるつもりだろう」
城戸 真司
「そう…ですね…」
本郷 猛
(ただ、恐らくあの男の本当の目的は…)
〜 ショッカー秘密基地・研究室 〜
綾小路 律子
「結城!ここに一文字隼人はいるか!?」
結城 丈二
「…なんだ騒々しいな」
綾小路 律子
「いいから答えろ!」
結城 丈二
「ここにはいないな」
綾小路 律子
「ちっ!あの馬鹿どこに行った!」
???
「…相変わらずですわね」
綾小路 律子
「…お前。マヤか」
綾小路 マヤ
「クールぶってるクセにちょっと思い通りにならないと癇癪を起こすのは変わってないですわね。お姉様」
綾小路 律子
「何しにきた?ここはお前の持ち場じゃないだろう」
綾小路 マヤ
「何って定期報告に決まっているでしょう」
綾小路 律子
「ふん。あの男の代わりか…。相変わらずいいように使われてるな」
綾小路 マヤ
「余計なお世話ですわ。それより何事ですの?」
綾小路 律子
「…お前には関係ない」
綾小路 マヤ
「冷たいですわね。せっかく可愛い妹が心配してあげているというのに」
綾小路 律子
「余計なお世話だ。さっさと用事を済ませて愛しの彼氏のところにでも帰るんだな」
綾小路 マヤ
「…ええ。そうさせてもらいますわ」
バタン…。
綾小路 律子
「行ったか…」
結城 丈二
「…それで?君はいつまでいるつもりだ?」
綾小路 律子
「安心しろ。すぐに出る」
結城 丈二
「そうか。研究所に行くのか?」
綾小路 律子
「ああ。あそこには脳筋の野本しかいないからな」
結城 丈二
「一文字君も行くんだろう?」
綾小路 律子
「あんな男信用できるか!」
結城 丈二
「そうか。なら、高見沢から預かっているミラーモンスターを使うといい」
綾小路 律子
「…あの男に借りを作るのは尺だが…」
綾小路 律子
(一文字の奴がこっちにキバを向く可能性がある以上戦力はあるに越したことはないか)
綾小路 律子
「まぁいい。使わせて貰う。それと結城…改めて云っておく」
結城 丈二
「…なんだ?」
綾小路 律子
「お父様の野望に一番役立つのは私だ。断じてお前ではない。それをこれから証明してきてやる」
結城 丈二
「…そうか。期待しているよ」
綾小路 律子
「…そうやって余裕ぶっているのも今のうちだけだ」
〜 * * * 〜
結城 丈二
「…やれやれ。もう大丈夫みたいだよ」
ガサゴソ…。
一文字 隼人
「いやぁ…。参った参った。危うく延々と姉妹喧嘩を見せられるとこだったぜ」
結城 丈二
「…今日はまだマシなほうだね」
一文字 隼人
「うへぇ…怖いねぇ…」
結城 丈二
「…それで?君はどうするんだい?」
一文字 隼人
「行くさ。ケジメはつけなきゃならないからな…」
結城 丈二
「…そうか」
一文字 隼人
「匿ってくれてありがとな!と、その前に…ちょっと聞きたかっかたんだが…結城さん、あんたなんでこんな事に加担してるんだ?」
結城 丈二
「…どうしてそんな事を?」
一文字 隼人
「あんたは他の連中とは毛色が違う気がしてね。…それともあんたも本気で世界征服とか世界に衝撃をとか思ってるのか?」
結城 丈二
「…そんなことに興味はないね」
一文字 隼人
「なら、何か他に目的があったりとか?」
結城 丈二
「何も…。僕はショッカーから誘いがあったからここにいる。それ以上でも以下でもないよ」
一文字 隼人
「へぇ…」
結城 丈二
「僕はね、興味がないんだ。ショッカーが世界を征服しようが、世界に衝撃を与えようが…。こう云うとまるで他に目的があるみたいに聞こえるかもしれないけど…あいにくそんな物もない」
一文字 隼人
「…そんな価値観になったのは、その右腕が関係してるのかい?」
結城 丈二
「………」
一文字 隼人
「…いや、これ以上は止めとくよ。悪かった」
結城 丈二
「…いいさ、気にはしてない。…僕からも一つ聞きたい。君は…本郷猛と戦ってどうするつもりだい?」
一文字 隼人
「…さぁな。だがやらなけりゃこっちの気が収まらない」
結城 丈二
「そうか…」
一文字 隼人
「ま、向こうからしたらいい迷惑だろうけどな…。さて、それじゃ行ってくる」
結城 丈二
「ああ。律子と鉢合わせないようにな」
バタン…。
結城 丈二
「………」
〜 * * * 〜
加納 修
「やい、一文字隼人!」
一文字 隼人
(また、面倒なのが…)
加納 修
「お前、偉そうに出撃したくせにすぐ逃げ帰ったんだってな!」
一文字 隼人
「………」
佐保 天ノ介
「ヒヒッ!ざまぁねえな!」
茂倉 福三
「調子に乗ってるからだ!」
一文字 隼人
「………」
加納 修
「おい、何とか云ったらどうなんだ!」
一文字 隼人
「………」
ブンッ!
加納 修
「ぶっ!?な、何しやがる!?」
一文字 隼人
「ん?ああ、なんか汚ねえハエが飛んでたんで」
加納 修
「なっ!?汚ないハエだと…!」
ハエ男
「それは俺だって云いたいのか!?」
一文字 隼人
「なんだ、自覚はあるのか?」
ハエ男
「てめえ!」
一文字 隼人
「はあ…」
一文字 隼人
(…面倒だな…もう一発ぶん殴って黙らすか…?)
???
「何をしている?」
ハエ男
「あん?なんだ?…っ!?」
茂倉 福三
「ゾ、ゾル大佐…」
ゾル大佐
「何をしていると聞いている?」
ハエ男
「い、いやその…」
ゾル大佐
「貴様達の持ち場はここではないだろう?」
ハエ男
「………」
佐保 天ノ介
「おい、修…止めとこうぜ…」
ハエ男
「ちっ!行くぞ…!」
〜 * * * 〜
ゾル大佐
「クズ共が…!」
一文字 隼人
「………」
ゾル大佐
「安心しろ。こんなことで恩を売るつもりはない」
一文字 隼人
「当然だ。てめえのしたことを許したつもりはねえ…」
ゾル大佐
「そうか。ならまずは自分の使命を果たすんだな」
一文字 隼人
「ああ。覚えてろ。それが終わったら…まずはてめえをぶん殴る」
〜 東洋原子力研究所・周辺 〜
ストロンガー
「あそこか…」
タックル
「結構大きいわね…。でもあんなところ占拠して何をするつもりなのかしら?」
ストロンガー
「そんなこと、俺が知るか」
タックル
「あのねぇ…」
クウガ
「解放された人達の話しだと何か手当たり次第に資料を探してたみたいだけど…」
ストロンガー
「なんかヤバい兵器でも作ろうってのかね?」
龍騎
「………」
騎士
「おい…。いつまで落ちこんでるんだ集中しろ」
龍騎
「なんだよ。心配してくれてるのか?」
騎士
「そんなんじゃない。これから戦闘になるんだ。近くでウジウジされてたら迷惑だ」
龍騎
「…わかってるよ」
仮面ライダー・本郷
「………」
ストロンガー
「それにしても…本郷さん本当に大丈夫なのか?昨日は全然だったけど…」
クウガ
「大丈夫ですよ」
ストロンガー
「いや…。五代さんに云ったわけじゃ…」
クウガ
「大丈夫ですよ。だって…」
蜂女
「よく来たな!」
クウガ
「っ!?」
蜂女
(一文字隼人め…やはり来なかったか…!だが…!)
蜂女
「今日は見逃すつもりはない!貴様達に衝撃を与えてやる!」
蜂女
(むしろ私の力を示すいい機会だ!見ていてください、お父様!)
仮面ライダー・本郷
「………」
龍騎
「おい、蓮…」
騎士
「ああ」
ギガゼール
「………」
メガゼール
「………」
龍騎
「あれ、前に戦ったヤツだよな?」
騎士
「ああ。連中、本当にミラーモンスターを操っているみたいだな」
ストロンガー
(あれが例の…。それよりも…)
サソリ男・B
「シュシュシュッ…」
ストロンガー
「本郷さん…」
仮面ライダー・本郷
「わかっている。あれは早瀬じゃない」
ストロンガー
(悪趣味なことしやがる…)
仮面ライダー・本郷
「…綾小路律子。一文字隼人はどこだ?」
蜂女
「貴様達を倒すのにあんな奴は必要ない!」
仮面ライダー・本郷
「…そうか。ならまずは貴様との決着をつける!皆、いくぞ!」
〜 * * * 〜
クウガ・タイタンフォーム
「タイタンソード!」
ザンッ!
ドラグバイザー
「ソードベント・ドラグセイバー」
龍騎
「おりゃっ!」
ザンッ!
メガゼール
「ジガッ!?」
龍騎
(よし、今日は変なジャマはないな…!)
龍騎
「五代さん!」
クウガ・タイタンフォーム
「ああ!…カラミティタイタン!」
ドオオオオオン!
メガゼール
「シギャアアアアアッ!」
ドカアアアアアン!
〜 * * * 〜
ストロンガー
「電パアアアアアンチ!」
ドオオオオン!
ギガゼール
「ジガッ!?」
ストロンガー
「おっ電気はちゃんと効くみたいだな…」
ダークバイザー
「ソードベント・ウイングランサー」
騎士
「ハアッ!」
ザンッ!
ギガゼール
「ジガガッ!?」
騎士
「…後はおれがやる」
ストロンガー
「おっと…、それならお手並み拝見」
ダークバイザー
「ファイナルベント・飛翔斬」
騎士
「ハアアアアアッ!」
ドオオオオオン!
ギガゼール
「ジギャアアアアアッ!」
ドカアアアアアン!
騎士
「………」
ストロンガー
「へぇ…。なかなかやるじゃねえか」
騎士
「…あんたもな」
〜 * * * 〜
仮面ライダー・本郷
「ライダァッ!」
ガシッ!
サソリ男・B
「シュッ!?」
仮面ライダー・本郷
「シザアアアアアス!」
ドオオオオン!
サソリ男
「シュギャアアアアアッ!」
ドカアアアアアン!
仮面ライダー・本郷
「………」
蜂女
「ほう、もう少し躊躇うかと思ったが…アッサリと倒すのだな」
仮面ライダー・本郷
「………」
蜂女
「だが、これはどうかな」
強化コブラ男
「ヴオオッ!」
仮面ライダー・本郷
「………」
蜂女
「昨日、貴様が手も足も出なかったこのコブラ男相手に貴様はどう…」
仮面ライダー・本郷
「来い!サイクロン!」
サイクロン
「!!!」
ブオオオオオン!
蜂女
「…?なんだバイクなど呼び出して…?まさか逃げるつもりではないだろうな?」
仮面ライダー・本郷
「…悪いが前座に時間をかけるつもりはない」
蜂女
「なん…だと…?前座…?私が前座だと…!?」
仮面ライダー・本郷
「もう、貴様達の戯言を聞くのはウンザリだ。そんなに衝撃が欲しいならくれてやる!サイクロン…!」
強化コブラ男
「ヴッ!?」
仮面ライダー・本郷
「クラッシャアアアアアッ!」
ドオオオオオン!
強化コブラ男
「ヴギャアアアアアッ!」
蜂女
「ば、ばかこっちに飛んでくるな…!ひ、ひいいいいいっ!」
〜 * * * 〜
仮面ライダー・一文字
「お〜。全速力のバイクで吹っ飛ばすなんてえげつないことしやがるな」
綾小路 律子
「痛い…痛い…!」
仮面ライダー・一文字
「あ〜あ、吹き飛ばされた怪人の巻き添えなんてついてねえな…」
綾小路 律子
「痛い…痛い…!誰か…!助けて…!」
仮面ライダー・一文字
「ま、これも今まで好き勝手に人体実験なんてやってきた報いだよな…」
綾小路 律子
「そんな…!これから…なのに…!これから…やっと…お父様の…役に…立てる…はず……だったのに!」
仮面ライダー・一文字
「可哀想だとは思うが…同情はしないぜ」
綾小路 律子
「嫌だ…死にたく…ない…!助けて…お父……さん…」
ドカアアアアアン!
仮面ライダー・一文字
「馬鹿が…泣き言なんて云うぐらいなら…初めからこんなことするんじゃねえよ…」
仮面ライダー・本郷
「………」
仮面ライダー・一文字
「待たせたな…本郷」
仮面ライダー・本郷
「どうしても…やるんだな一文字」
仮面ライダー・一文字
「ああ。お前には悪いが付き合って貰うぜ」
仮面ライダー・本郷
「そうか…。ならば遠慮はせん!」
本郷・一文字
「「いくぞ!!」」
〜 * * * 〜
タックル
「始まっちゃったね…」
ストロンガー
「ああ…。手は出すなよ」
タックル
「わかってるけど…」
騎士
「お前もだぞ」
龍騎
「わかってるよ…。それより本郷さん、昨日に比べて…」
騎士
「ああ…。互角にやり合ってるな」
クウガ
「………」
ストロンガー
「なるほどね…。昨日はあくまで力の差を確認してたってことか」
騎士
「そういうことか」
龍騎
「……?」
騎士
「相手のほうが確かにパワーが上だ。だが、それがわかっていればいくらでも対応ができる…ってことだ」
龍騎
「…いや、なんかさらっと云ってるけど…」
〜 * * * 〜
仮面ライダー・一文字
(わかってても出来ることじゃないだろ…)
仮面ライダー・本郷
「………」
仮面ライダー・一文字
(たく…。流石は組織から最優先で改造人間の素体として狙われただけはあるな…。だが…)
仮面ライダー・本郷
「…力押しに持ち込めば有利な自分で違って俺には決め手に欠ける…そんなところか」
仮面ライダー・一文字
「おいおい…」
仮面ライダー・本郷
「…本当にそう思うか?」
仮面ライダー・一文字
「…それだとお前にはその決め手があるって聞こえるんだが?」
仮面ライダー・本郷
「…試してみるか?」
仮面ライダー・一文字
「………」
仮面ライダー・一文字
(罠か…?罠だよな…?いくらなんでもあからさますぎる…。だが…!)
仮面ライダー・一文字
「面白え!乗った!」
仮面ライダー・本郷
「………」
仮面ライダー・一文字
「今からとっておきの一撃を出してやる!破れるものなら破ってみろ!」
仮面ライダー・本郷
「ああ、かかってこい!」
〜 * * * 〜
龍騎
「えっ?ええっ!?」
騎士
「どういうつもりだ…?」
タックル
「ちょっと…!真正面からだと不利なんじゃなかったの…?」
ストロンガー
「ああ…!そんなことしたら昨日みたいに吹っ飛ばされるだけだ!何を考えてるんだ本郷さん…!」
クウガ
「…大丈夫」
ストロンガー
「…五代さん?さっきもそんなこと云ってたけど何か知ってるのか…?」
クウガ
「………」
〜 数日前・喫茶アミーゴ 〜
風見 志郎
「そういえば、五代さん。前から気になってたんですけど4号…じゃなくてクウガって確か強化バージョンがありましたよね?」
五代 雄介
「…強化?」
風見 雪子
「ああ、あの金色になるヤツ!」
五代 雄介
「ああ、あのビリビリ状態のこと!」
一条 薫
「そういえば、戻ってからは一度もなってないな」
風見 志郎
「ひょっとして、出すまでもないってことですか?」
五代 雄介
「はは…。そんなんじゃないよ。なんというか…しっくりこないというか…」
一条 薫
「発現できないのか…?」
五代 雄介
「う〜ん、そういうわけでもないんですけどね…。ただ何というか、まだその時じゃないというか…」
一条 薫
「そうか…。そもそもお前の身体には不明な部分もまだあるし、あの戦いから2年もたっているんだ。何かしらあるかもしれない。ただ、くれぐれも無理はするなよ」
五代 雄介
「ええ、大丈夫です」
本郷 猛
「………」
緑川 ルリ子
「猛さん?」
本郷 猛
(戦闘に素人の俺が今でこそショッカーの怪人と戦えてはいるが、いずれ攻撃が通用しなくなるような強力な相手は必ず現れる…。クウガには金色の強化形態があるが俺には…)
立花 藤兵衛
「…なあ、猛」
本郷 猛
「…なんです、おやっさん?」
立花 藤兵衛
「ここに最新の技術で詰め込まれたバイクがあったとする。それに乗った志郎に勝負を挑まれたら…お前、勝てるか?」
風見 志郎
「え〜、それなら流石に…」
本郷 猛
「勝てます」
風見 志郎
「即答なんだ…」
立花 藤兵衛
「ほう、それはなんでじゃ…?」
本郷 猛
「それは…おやっさんがいつも云ってるじゃないですか。いくらいい機械、いいバイクがあっても…っ!?」
立花 藤兵衛
「そうじゃ。それを使いこなせる技術がなければ何も意味がない。ただ振り回されるだけじゃ」
本郷 猛
「そう、そうでしたよね…」
本郷 猛
(ショッカーと戦う為には、俺自身が強くならなければいけない…その為には…)
本郷 猛
「おやっさん、五代、風見。頼みがある」
〜 * * * 〜
仮面ライダー・一文字
「くらえ!ライダァッ…!」
ダンッ!
仮面ライダー・一文字
「キィッッッッック!」
仮面ライダー・一文字
(俺とアイツは同じタイプの改造人間!だが、アイツがバランス型なら俺はパワー特化型!総合力ならともかく真正面での力比べなら俺の勝ちだ!)
仮面ライダー・一文字
「この力の一撃!砕けるモノなら砕いて見せろ!」
仮面ライダー・本郷
「………」
仮面ライダー・本郷
(見せてやる一文字…)
仮面ライダー・本郷
「これがお前を砕く、必殺の技!」
ダンッ!
仮面ライダー・本郷
「電光ライダァッ!」
仮面ライダー・一文字
(何っ!?何だあの回転は!?)
仮面ライダー・本郷
「キィィィィィック!」
ドオオオオオオオン!
仮面ライダー・一文字
「っ!?」
〜 * * * 〜
仮面ライダー・一文字
「………」
仮面ライダー・本郷
「………」
仮面ライダー・一文字
「おぉ…。天井見上げてるってことは吹っ飛ばされたのはやっぱり俺のほうか…」
仮面ライダー・本郷
「…そうだ」
仮面ライダー・一文字
「なぁ…。あのとんでもない回転の蹴りはなんなんだよ…?」
仮面ライダー・本郷
「電光ライダーキック…俺がおやっさん達と特訓で編み出した新たな技だ」
仮面ライダー・一文字
「特訓かぁ…お前みたいな奴がそんなことしたら手がつけられねえじゃないか…」
仮面ライダー・本郷
「………」
仮面ライダー・一文字
「参ったね…。そんなつもりはなかったんだが、いつの間にか俺もこの身体に…この力に酔ってたみたいだ」
仮面ライダー・本郷
「………」
仮面ライダー・一文字
「あぁ…だけど気分はいい。吹っ飛ばされて逆にスッキリしたよ。なぁ本郷頼みがある…」
仮面ライダー・本郷
「………」
仮面ライダー・一文字
「この気分のまま…俺を殺してくれ」
仮面ライダー・本郷
「…やはりそれがお前の本当の目的か」
仮面ライダー・一文字
「…ああ。お前ならわかるだろ?ある日突然自分の身体を勝手に改造されて…人間じゃなくなったんだ。しかもその理由が会ったこともないお前を倒す為だとよ」
仮面ライダー・本郷
「………」
仮面ライダー・一文字
「せめて改造された目的ぐらい達成したかったが、このザマだ。一発ぶん殴ってやりたいヤツもいたけどもういいや…このまま楽にしてくれ」
仮面ライダー・本郷
「………」
スッ…。
仮面ライダー・一文字
「おい…。なんだよこの手は…?」
仮面ライダー・本郷
「一文字隼人。俺と…俺達と共に来る気はないか?」
仮面ライダー・一文字
「なんだそりゃ…?自分が殺しちまった親友の代わりのつもりか?」
仮面ライダー・本郷
「…そんなつもりはない」
仮面ライダー・一文字
「…だとしてもショッカーと戦えってことだろ?確かにアイツらは許せねえが…もうどうでもいい。何よりそれで俺に得はあるのか?」
仮面ライダー・本郷
「ないな。そもそもこの手を取ったことでより不幸になるかもしれん」
仮面ライダー・一文字
「おいおい…」
仮面ライダー・本郷
「俺もお前と同じだった。ある日突然ショッカーに改造され全てを奪われた。もう人間に戻れないと知り絶望した」
仮面ライダー・一文字
「………」
仮面ライダー・本郷
「…だが、そんな俺をまだ人間だと云ってくれる人達がいる。全てを知っても変わらずに接してくれる人達がいる…俺はその人達を守りたい。その人達の為に人間で居続けたい。俺はその為に戦っている」
仮面ライダー・一文字
「…俺の周りにはそんな立派な人達はいねえよ」
仮面ライダー・本郷
「城戸やOREジャーナルの人達は違うのか?」
仮面ライダー・一文字
「それは…」
仮面ライダー・本郷
「さっきも云ったがこの手を取ることがお前にとって正しいとは云わん。だから俺が出来るのはこの手を出すだけだ。この手を取るか取らないか…ここから先はお前が決めろ」
仮面ライダー・一文字
「………」
〜 * * * 〜
龍騎
「…一文字さん」
騎士
「おい…」
龍騎
「わかってる…口を出す気はねえよ…」
ストロンガー
「………」
タックル
「…?待って!敵の新手が…」
クウガ
「アイツはこの前の…!」
〜 * * * 〜
仮面ライダー・一文字
「………」
仮面ライダー・一文字
(俺の戦う理由…俺の…生きる理由…。俺は…俺は……!)
クウガ
「本郷さん!」
仮面ライダー・本郷
「っ!?」
トカゲロン
「喰らえ、必殺破壊シュウトオオオ!」
仮面ライダー・一文字
「危ねえ!」
ドオオオオオン!
仮面ライダー・一文字
「ぐっ!」
仮面ライダー・本郷
「一文字っ!?」
仮面ライダー・一文字
「………」
トカゲロン
「ほら、もう一発…必殺破壊シュウトオオオオオ!」
龍騎
「させるか!」
ドラグバイザー
「ガードベント・ドラグシールド」
ドオオオオオン!
龍騎
「っ!…本郷さん、大丈夫ですか!?」
仮面ライダー・本郷
「俺は大丈夫だ!だが、一文字が俺を庇って…」
仮面ライダー・一文字
「………」
龍騎
「一文字さん!」
仮面ライダー・一文字
「逃げろ…。本郷、真司…アイツのボールにマトモに当たると無事じゃ…済まない…」
仮面ライダー・本郷
「おい、一文字!」
仮面ライダー・一文字
「………」
クウガ
「本郷さん、どうします!」
仮面ライダー・本郷
「…くっ!ここは一旦態勢を立て直す!茂…!」
ストロンガー
「あいよ…!エレクトロ…ファイアァァァァァッ!」
ドオオオオン!
トカゲロン
「ウオッ!?」
仮面ライダー・本郷
「よし、今のうちに…一文字を運んで撤退する!」
クウガ
「了解!」
仮面ライダー・本郷
(死ぬなよ一文字…!俺はまだお前の答えを聞いていない…!)
続く。