マスクド・ライダー・ウォー   作:ハナブサアキラ

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第2話 理由~守りたいモノ、守りたいヒト~

~  空港  ~

 

 

五代 雄介

「いやぁ~、久しぶりの日本だなあ…!」

 

 

陽気な男

「2年ぶりなんだっけ?」

 

 

五代 雄介

「ええ、その時は色々あって一年ぐらいいたんですよね」

 

 

陽気な男

「へぇ…。俺は一年ぶりだな…まぁ今回は1ヶ月もいれそうにはないかな…」

 

 

五代 雄介

「忙しいんですね。また南米ですか?」

 

 

陽気な男

「ああ。今度こそ怪人トカゲ男を見つけないとな…」

 

 

五代 雄介

「見つかるといいですね!」

 

 

陽気な男

「ああ!ありがとな!…それじゃまたな!」

 

 

五代 雄介

「ええ、こちらこそ楽しかったです!」

 

 

陽気な男

「こっちもだ!また、縁が合ったら会おうぜ!」

 

 

~  数分後  ~

 

 

五代 雄介

(行っちゃった…。面白い人だったなぁ…。お陰で飛行機の中は退屈しなかったし…)

 

 

五代 雄介

「さて、と。俺はこれからどうしようかなぁ…」

 

 

一条 薫

「…久しぶりだな。五代雄介」

 

 

五代 雄介

「え?…えぇ!?…一条さん!?」

 

 

一条 薫

「あぁ…2年ぶりだな」

 

 

小沢 澄子

「………」

 

 

小沢 澄子

(…この人が五代雄介。未確認生命体第4号…クウガ。話しには聞いていたけど…全然そんな風には見えないわね)

 

 

五代 雄介

「一体どうしたんですか?…まさかここで事件でもあったんですか?」

 

 

一条 薫

「…いや、そういうわけではなくてだな…」

 

 

五代 雄介

「まさか、俺に会いにきたとか?」

 

 

一条 薫

「…ある意味ではそうだ。君を迎えにきた」

 

 

五代 雄介

「………ひょっとして、かなり真面目な話しですか?」

 

 

一条 薫

「…車を、待たしてある。詳しい話しはそこでしよう」

 

 

~  数分後・パトカー内  ~

 

 

五代 雄介

「………その話し、本当なんですか?」

 

 

一条 薫

「…ああ。信じられないのも無理はないが全て本当のことだ」

 

 

五代 雄介

「…謎の組織ショッカー。未確認生命体のような怪人達によって四国が占領…ですか」

 

 

一条 薫

「ああ。それだけじゃなく、都内でも不可解な事件が多発している」

 

 

五代 雄介

「それはネットでちょっと見ましたけど…」

 

 

一条 薫

「それらが全て関係してるかはわからない。だが…」

 

 

五代 雄介

「一刻の猶予もないんですよね?」

 

 

一条 薫

「ああ。こんな異常事態。まだ正式には発表されていないがそれも時間の問題だ。五代…君の帰国があと2、3日遅れいていたら日本に戻れなかったかもしれないんだ」

 

 

五代 雄介

「………ひょっとしたら」

 

 

一条 薫

「…どうした?」

 

 

五代 雄介

「…ひょっとしたらとは思ったんです。俺、あれから色々な所に行って冒険してたんですけど、急に…本当に急に日本に戻りたくなったんです」

 

 

一条 薫

「………」

 

 

五代 雄介

「今、思うと虫の知らせというか…俺の中のアマダムが反応していたかもしれないですね…」

 

 

一条 薫

「………」

 

 

五代 雄介

「わかりました!俺、四国に行きま…!」

 

 

一条 薫

「…駄目だ」

 

 

五代 雄介

「…え?」

 

 

一条 薫

「…五代。今日君に会いに来たのは君に協力を頼みたかったことと…君を四国に行かせないように説得するためだ」

 

 

五代 雄介

「…どういうことです?」

 

 

一条 薫

「…五代。2年前の戦いで君が未確認生命体に勝てたのは何故だと思う?」

 

 

五代 雄介

「そりゃあ…一条さんや榎田さん、それに椿さん、桜井さんに笹山さん杉田さん…皆が協力してくれたからですよ」

 

 

一条 薫

「…そうだな。確かにそれもあるが…だが私はこうも考えている。あの時は一体ずつだったから何とか対応できたんだと」

 

 

五代 雄介

「…確かに。あの時は2体同時になんてことは殆どなかったですね…」

 

 

一条 薫

「…未確認生命体の時、連中は独自のルールに則って動いていた。それによって我々も対処がギリギリのところで出来ていた。…だが今回は違う。今回の相手はそんなことは考えていない」

 

 

五代 雄介

「………」

 

 

一条 薫

「五代…。もし未確認生命体が数体同時に現れたら…勝てると思うか?」

 

 

五代 雄介

「…それは…わかりません」

 

 

一条 薫

「私は正直厳しいと思う。…そして君が倒れてしまったら…本当に全てが終わる。…だから頼む。今は堪えてくれ」

 

 

五代 雄介

「………」

 

 

一条 薫

「………」

 

 

五代 雄介

「…云いたいことはわかりました。でもじゃあどうするつもりなんです?」

 

 

小沢 澄子

「…その為のG3です」

 

 

五代 雄介

「…G3?え、え~と…?」

 

 

一条 薫

「そういえばまだ紹介していなかったな。彼女は小沢澄子君。私の補佐をしてくれている。それと…プロジェクトGの責任者でもある」

 

 

小沢 澄子

「小沢です。2年前はお会いする機会がありませんでしたが…今回はよろしくお願いします」

 

 

五代 雄介

「あ、はい。宜しくお願いします。で、え~とそれでそのプロジェクトGって…?」

 

 

一条 薫

「2年前の未確認の事件を受けて発足されたプロジェクトだ。目的は今後未確認のような存在が現れた場合の対抗手段とした…パワードスーツの開発だ」

 

 

五代 雄介

「へえ…いわゆる人工的なクウガってことですね…」

 

 

一条 薫

「ああ、何より五代…君の力を借りなくて済む。このプロジェクトはその為のものだったんだ…」

 

 

小沢 澄子

「現状、装着者の選定も済みシュミレーションによる訓練も順調…なのですが、肝心のスーツの調整でトラブルが多発しており実戦に投入できる状態ではないんです…」

 

 

五代 雄介

「…そうなんですか。て、ことはその準備が出来次第ってことなんですね」

 

 

一条 薫

「………」

 

 

五代 雄介

「…一条さん?」

 

 

一条 薫

「…本当は君にこんな協力は要請したくはなかった…」

 

 

五代 雄介

「………」

 

 

一条 薫

「本当に済まないと思っている。君にはまた回り道をさせてしまうことになる…」

 

 

五代 雄介

「何云ってるんですか。目的地まで最短ルートの冒険なんてつまらないじゃないですか。寄り道、回り道…むしろそっちが冒険の醍醐味なんですから」

 

 

一条 薫

「………」

 

 

五代 雄介

「それに、2年前に回り道したからこそ…一条さんや他の皆にも会えたんですよ…俺にとっては貴重な経験でした」

 

 

一条 薫

「…五代」

 

 

五代 雄介

「それより、さっきから気になってたんですけど…この車何処に向かってるんです?警察じゃないですよね?」

 

 

一条 薫

「あ、ああ…。実はもう一人協力を要請したい人がいてな」

 

 

五代 雄介

「へえ…。どんな人なんです?」

 

 

一条 薫

「2年前に君が使用していたトライチェイサーとビートチェイサー。その開発に関わってた人なんだが…」

 

 

五代 雄介

「え、あのバイクのですか?…じゃあ警察の人なんですか?」

 

 

一条 薫

「いや、もう何年も前に辞めていて、その時は一時的に協力してもらっていたんだ…今は喫茶店とレーシング倶楽部を経営している」

 

 

五代 雄介

「何て人なんですか?」

 

 

一条 薫

「名前は、立花藤兵衛さん。ただ、その人の周辺で色々と問題が起きているらしい…」

 

 

~  ショッカー秘密基地・司令室  ~

 

 

ゾル大佐

「ふん…。俺が基地を離れていた間に随分間抜けなことになっているな」

 

 

野本 健

「間抜けはそいつだけだ!何が地獄の使いだ…!」

 

 

地獄大使

「何だと!そっちこそ本当の戦争も知らんくせに偉そうにしおって…!」

 

 

綾小路 律子

「本当の戦争を知ってるくせにあんな不用意に近付いて気絶させられたのか…余計に間抜けではないか」

 

 

地獄大使

「な、な、何だと…!」

 

 

ゾル大佐

「そこまでにしておけダモン。…流石に擁護できん」

 

 

地獄大使

「ぐっ!ぐむむむっ…!」

 

 

ゾル大佐

(…とはいえ、こいつらに賛同する気も起きんがな…)

 

 

結城 丈二

「現状逃走したのは4名。そのうち本郷猛と緑川ルリ子は共に行動しているようです」

 

 

死神博士

「…残りの2名は?」

 

 

結城 丈二

「…不明です。本郷猛達とは別に逃走したようですがそこから今も一緒に動いているのか…それとも別行動なのかはわかりません」

 

 

ゲオルグ・ハインリッヒ

「行き先はわからんのか?例えば家族のところとか、友人のところとか?」

 

 

結城 丈二

「2名とも身寄りがいないうえ交遊関係も不明の為、行き先を特定するのは難しいかと」

 

 

ゲオルグ・ハインリッヒ

「ちっ、使えんな…」

 

 

結城 丈二

「………」

 

 

ゾル大佐

「それで、どうするつもりだ?」

 

 

死神博士

「…少なくとも本郷猛達が向かうところは見当がついている。そちらにコウモリ男をもう向かわせておる」

 

 

ゾル大佐

「…残りの2人は?」

 

 

死神博士

「今、報告があったとおりだ。行き先がわからん以上放っておくしかなかろう」

 

 

ゲバルト・ハンフリー

「し、しかしそれでは最悪この場所が警察にバレてしまうのでは…?」

 

 

死神博士

「…別に構わんだろう。この規模の基地は他に何ヵ所もある。ここを放棄しても問題はなかろう」

 

 

ゲバルト。ハンフリー

「確かにそうですが…」

 

 

死神博士

「もっとも連中に必要以上の情報を渡す訳にはいかんな…早々に撤収の準備はしておくように」

 

 

綾小路 律子

「了解しました。…おい、地獄大使!貴様にはみっちり働いてもらうぞ!」

 

 

地獄大使

「な、何だと!なんでワシが…!」

 

 

死神博士

「…説明が必要か?」

 

 

地獄大使

「ぐっ!ぐむむむっ…!」

 

 

ゾル大佐

「ふん。せっかく活きのいい素体を新たに調達できたんだがな…どうやらあとまわしになりそうだ…」

 

 

~  喫茶アミーゴ・店内  ~

 

 

風見 雪子

「えっ!じゃあ立花のおじさんって元警察官だったんですか?」

 

 

五代 雄介

「みたいだね。俺も又聞きだから詳しくないんだけど…当時から機械には凄く詳しくて特にバイクの整備では右に出る人はいなかったんだって」

 

 

風見 雪子

「それはわかります!本郷さんもよく云ってました。「おやっさんに一度整備をしてもらったら他の人にバイクを触らせたくなくなる」って!」

 

 

五代 雄介

「へえ~。そんな凄いんだ。俺もバイク乗るから機会があれば見て貰おうかな…。あ、で、その本郷さんって人が…?」

 

 

風見 雪子

「ええ…一週間前から行方不明になってるんです…」

 

 

五代 雄介

「…そっか」

 

 

風見 雪子

「本郷さんだけじゃなくてその時一緒にいた早瀬さん、同じバイト仲間だったルリ子さん…それにルリ子さんのお父さんまで…」

 

 

五代 雄介

「そんなに連続で…心配だね」

 

 

風見 雪子

「ええ、それで立花さん私達以外のバイトをしばらく休ませてるんですよ…」

 

 

五代 雄介

「へえ…。あれ?じゃあなんで君達はいるの?」

 

 

風見 雪子

「私達の家、ここの隣なんです。ただ両親が共働きのうえ、今日もそうなんですけど出張でいないことが多くて…」

 

 

五代 雄介

「なるほど。誰もいない家にいるよりむしろこっちにいるほうが安全ってことか」

 

 

風見 雪子

「そうなんですよ!それに一応ボディーガードで兄がいますし…かなり頼りないですけど」

 

 

風見 史郎

「頼りないは余計だ!」

 

 

風見 史郎

(…たく、雪子のヤツ、イケメン相手にデレデレしやがって…。てかあの人なんなんだ?一緒に来た人達は警察っぽかったけど、明らかに雰囲気が違うし…)

 

 

カラン、コロン…。

 

 

風見 史郎

「あ、すみません。今日はお店もう閉め…て、ええ!?」

 

 

~  喫茶アミーゴ・事務室  ~

 

 

立花 藤兵衛

「………」

 

 

一条 薫

「…その、いきなりこんな話しをされてもすぐには信じられないかもしれません」

 

 

立花 藤兵衛

「猛は…」

 

 

一条 薫

「…え?」

 

 

立花 藤兵衛

「猛やルリ子に早瀬、それに緑川の失踪がこの件と関わっているのか…?」

 

 

一条 薫

「それは…まだわかりません。ただ、可能性は高いと思われます。ただ…」

 

 

 

立花 藤兵衛

「どちらにせよ、まだ誰の手掛かりもつかめていないんじゃろ?」

 

 

一条 薫

「…申し訳ありません。しかもこんな時に無理なお願いまでしてしまい…」

 

 

立花 藤兵衛

「それはいいんじゃが、それにしても…」

 

 

一条 薫

「…何か?」

 

 

立花 藤兵衛

「いや…」

 

 

立花 藤兵衛

(…ショッカー…。なんじゃ…?どこかで聞いたような…?)

 

 

バタンッ!

 

 

風見 史郎

「おやっさん!…た、大変ですっ!」

 

 

立花 藤兵衛

「なんじゃ史郎…騒々しい…片付けは終わったのか?」

 

 

風見 史郎

「そ、それどころじゃ…!ほ、本郷先輩が…!本郷先輩とルリ子さんが戻ってきたんですっ!」

 

 

立花 藤兵衛

「なんじゃとっ!?」

 

 

~  喫茶アミーゴ・店内  ~

 

 

立花 藤兵衛

「…猛。今の話しは本当なのか?」

 

 

本郷 猛

「…ええ、全て本当です。俺は連中に拉致され改造手術を受けさせられました…」

 

 

風見 史郎

「そんな改造って、嘘でしょう…?第一本郷先輩、一週間前と全然変わってないじゃないですか…」

 

 

本郷 猛

「………」

 

 

風見 史郎

「先輩…?ナイフなんて持って何を…?」

 

 

本郷 猛

「………」

 

 

グサッ!

 

 

風見 雪子

「きゃっ!」

 

 

風見 史郎

「ちょっ!?先輩!?何して…、え、あれっ!?」

 

 

風見 雪子

「ウソ…?キズがどんどん塞がっていってる…?」

 

 

五代 雄介

「………」

 

 

本郷 猛

「俺の見た目は変わってないのかもしれない…。だが中身は…もう別物になっているんだ」

 

 

風見 史郎

「そんな…」

 

 

立花 藤兵衛

「猛…」

 

 

本郷 猛

「おやっさん…。俺とルリ子さんはなんとかそこから逃れることができました…ですが緑川教授はその時に…」

 

 

立花 藤兵衛

「っ!?………そうか」

 

 

本郷 猛

「…おやっさん。俺はもう夢が…俺とおやっさんの夢だった世界一のオートレーサーになる夢が…叶わなくなってしまいました…本当にすみません」

 

 

緑川 ルリ子

「………」

 

 

立花 藤兵衛

「猛、お前…」

 

 

???

「キキキッ…」

 

 

風見 史郎

「な、なんだっ!?」

 

 

風見 雪子

「きゃっ!?な、なにあれ…?」

 

 

 

小沢 澄子

「まさか、未確認…!?」

 

 

一条 薫

「…いや、違う。おそらくこれが…」

 

 

本郷 猛

「…ショッカーの改造人間だ」

 

 

コウモリ男

「キキキッその通り。オレはショッカーの怪人、コウモリ男。本郷猛、脱走者であるお前を始末しにきた」

 

 

本郷 猛

「………」

 

 

コウモリ男

「…当然。貴様の周囲の人間ごとな」

 

 

戦闘員

「イッーーー!」

 

 

一条 薫

「くっいつの間にこんなに…!小沢君、応援を…!」

 

 

小沢 澄子

「それが…さっきから試みてるんですが…繋がらないんです!」

 

 

一条 薫

「なんだって!?」

 

 

小沢 澄子

「完全に囲まれてます!なんとかして外にでないと…!」

 

 

本郷 猛

(くそっ!俺のせいだ!こんなに早く連中が来るなんて…!なんとかしておやっさんや風見達を逃がさないと…)

 

 

五代 雄介

「………」

 

 

本郷 猛

「おやっさん、すみません。こんなことになったのも全て俺の責任です。ここは俺が…」

 

 

五代 雄介

「…大丈夫ですよ」

 

 

本郷 猛

「…え?」

 

 

五代 雄介

「一条さん。行ってきますね」

 

 

一条 薫

「…ああ。五代、すまないが頼む」

 

 

コウモリ男

「キキキッ?…なんだお前は?」

 

 

五代 雄介

「………」

 

 

五代 雄介

(…大丈夫。俺の戦う理由はいつだって…!)

 

 

五代 雄介

「………変身!」

 

 

ダダッダッダダン、ダダダンッ!

 

 

クウガ

「………」

 

 

コウモリ男

「キキキッ!?よ、4号だとっ!?」

 

 

本郷 猛

「…っ!?」

 

 

風見 史郎

「え、えっ!?…ええっ!?」

 

 

風見 雪子

「…ウソ…でしょ…っ!?」

 

 

コウモリ男

「え、ええい!怯むな、どちらにせよ一人だ!かかれ!」

 

 

戦闘員

「イーーーッ!」

 

 

クウガ

「…こい!」

 

 

~   ※ ※ ※   ~

 

 

一条 薫

「………」

 

 

一条 薫

(…すまない五代。また君をこんな戦いに巻き込んでしまった…)

 

 

本郷 猛

「…教えてください」

 

 

一条 薫

「………え?」

 

 

本郷 猛

「教えてください。彼は一体…」

 

 

一条 薫

「…彼の名前は五代雄介。普通の…青年です」

 

 

本郷 猛

「………」

 

 

一条 薫

「2年前。長野県の遺跡で彼は偶然クウガの力を手に入れました」

 

 

本郷 猛

「…クウガ…」

 

 

一条 薫

「本当に、偶然だった…。彼には未確認と戦う義理も義務もなかった。命を落とす危険もあった。なのに彼は不平も不満も弱音も吐かず…戦い続けてくれたんです…怒りで我を忘れそうになったこともある、力に呑まれそうになったこともある…それでも戦い続けてくれたんです」

 

 

本郷 猛

「何が…一体何が彼をそうさせたんです?」

 

 

一条 薫

「…皆の笑顔を守る為」

 

 

本郷 猛

「…え?」

 

 

一条 薫

「彼の戦う理由です。彼は2年前の戦いの時、いつもそう云ってました…そして今も…」

 

 

クウガ

「うおおおおお!」

 

 

一条 薫

「…また、戦ってくれている。我々はそれを手助けすることしかできない…」

 

 

本郷 猛

「………」

 

 

本郷 猛

(笑顔…守るモノ、守りたいモノ…俺は…)

 

 

立花 藤兵衛

「…猛」

 

 

本郷 猛

「…おやっさん…」

 

 

立花 藤兵衛

「何をシケた顔をしておる。お前まさか、自分が変わってしまったとか思ってるんじゃなかろうな?」

 

 

本郷 猛

「おやっさん…」

 

 

立花 藤兵衛

「ワシはな、本郷猛という人間を生まれた時から知っとる…だから云わせてもらうが、多少中身が変わろうが、お前の中の本質…魂は変わらんよ」

 

 

風見 史郎

「そうですよ!」

 

 

本郷 猛

「風見…」

 

 

風見 史郎

「本郷先輩はいつだって、俺の憧れの先輩です!」

 

 

風見 雪子

「お兄ちゃんに同じく!…さっきはちょっと驚いちゃいましたけど…でもやっぱり本郷先輩は変わらず格好いい先輩です!」

 

 

本郷 猛

「…風見…雪子ちゃん…」

 

 

緑川 ルリ子

「…猛さん」

 

 

本郷 猛

「…ルリ子さん」

 

 

緑川 ルリ子

「もう一度。いえ何度でも云います。貴方は人間です。私だけじゃない…ここにいる皆がそう思っています。猛さん…どうかそれだけは忘れないで」

 

 

本郷 猛

「…ええ、ありがとう。ルリ子さん」

 

 

立花 藤兵衛

「…猛、行くのか?」

 

 

本郷 猛

「…ええ」

 

 

立花 藤兵衛

「そうか…。行ってこい!猛!」

 

 

本郷 猛

「はい。行ってきます!おやっさん!」

 

 

~  ※ ※ ※  ~

 

 

戦闘員

「イーーーッ!」

 

 

クウガ

「くっ!」

 

 

クウガ

(やっぱり2年ぶりだと、身体が思うように動かない…それに…)

 

 

戦闘員

「イーーーッ!」

 

 

クウガ

(一条さんの云った通りだ…数の差が思った以上にキツイ…せめてもう一人…いや、でも…)

 

 

本郷 猛

「待て!」

 

 

クウガ

「…っ!?」

 

 

本郷 猛

「………」

 

 

本郷 猛

(おやっさん、ルリ子さん、風見、雪子ちゃん…ありがとう…。俺は夢を奪われた、身体を失った、だがまだ俺の中には心が、魂が残っている…そして…!)

 

 

本郷 猛

「ライダアアアアアッ…!」

 

 

仮面ライダー

「…変身!」

 

 

ダアアアアアンッダンッ!

 

 

仮面ライダー

「………」

 

 

クウガ

「…っ!?」

 

 

仮面ライダー

「…君のことは一条さんから聞いた」

 

 

クウガ

「…え?」

 

 

仮面ライダー

「君が2年前、どんな理由で戦ってきたのか…どんな想いで戦っていたのか…」

 

 

クウガ

「………」

 

 

仮面ライダー

「俺は夢を奪われた、身体を失った、だが俺の中にはまだ心が!魂が残っている!そして俺の後ろには守りたい人達がいる!」

 

 

クウガ

「………」

 

 

仮面ライダー

「君に守りたいモノがあるように、俺にも守りたいヒトがいる!…だから頼む!俺も君と一緒に戦わせてくれ!」

 

 

クウガ

「………」

 

 

仮面ライダー

「………」

 

 

コウモリ男

「キキキッ!一人増えたところでっ!」

 

 

仮面ライダー

「くっ!」

 

 

クウガ

「話しは後です!今はこいつらを…!」

 

 

仮面ライダー

「…わかった!」

 

 

~  ※ ※ ※  ~

 

 

仮面ライダー

「ライダアッ…!チョオオオップ!」

 

 

ドオオオン!

 

 

戦闘員

「イーーーッ!」

 

 

ドカアン!

 

 

仮面ライダー

「よし!あとはアイツだけだ!」

 

 

コウモリ男

「キキキッ…!」

 

 

コウモリ男

(くそっ!こんなところに4号がいるなんて聞いていない…!これ以上はムリか…!)

 

 

バサバサッ!

 

 

小沢 澄子

「ああっ!外に…!」

 

 

一条 薫

「逃げる気か…!」

 

 

風見 史郎

「空を飛ばれたら、もう追いかけられないですよ…!」

 

 

コウモリ男

「キキキッ!さらばだ!」

 

 

バサバサッ!

 

 

仮面ライダー

「くっ!」

 

 

クウガ

「大丈夫です!」

 

 

仮面ライダー

「…?」

 

 

クウガ

「超変身…ドラゴンフォーム!」

 

 

仮面ライダー

「…っ!?」

 

 

クウガ・ドラゴンフォーム

「とうっ!」

 

 

ダンッ!

 

 

コウモリ男

「キキキッ…流石にこの高さなら追ってこれまい…て、何いっ…!?」

 

 

クウガ・ドラゴンフォーム

「ドラゴンロッド!」

 

 

ドオオオン!

 

 

コウモリ男

「キキキッ!しまった…高度が下がって…」

 

 

クウガ・ドラゴンフォーム

「今です!」

 

 

仮面ライダー

「おう!」

 

 

ダンッ!

 

 

仮面ライダー

「ライダアアアアアッ!」

 

 

コウモリ男

「…っ!?」

 

 

仮面ライダー

「パアアアアアンチ!」

 

 

ドオオオオオン!

 

 

コウモリ男

「キギャアアアアアッ!」

 

 

ドカアアアアアン!

 

 

~  ※ ※ ※  ~

 

 

一条 薫

「…終わったか…。小沢君!連絡は!?」

 

 

小沢 澄子

「繋がりました!応援が大至急こちらに向かうそうです!」

 

 

一条 薫

「そうか…。あとは…」

 

 

一条 薫

(あの2人だが…。まあ大丈夫か)

 

 

クウガ

「………」

 

 

仮面ライダー

「………」

 

 

クウガ

「…クウガ」

 

 

仮面ライダー

「…え?」

 

 

クウガ

「…この姿、世間では4号って呼ばれてるんですけど、本当はクウガっていうんですよ」

 

 

仮面ライダー

「あ、ああ…それもさっき一条さんから聞いた」

 

 

クウガ

「…それで、その…貴方の名前は何て云うんですか?」

 

 

仮面ライダー

「この姿か…?…仮面ライダーだ」

 

 

クウガ

「っ!?」

 

 

仮面ライダー

「ど、どうした?」

 

 

クウガ

「い、いえなんかスッゴいカッコよくて…!」

 

 

仮面ライダー

「そ、そうか…」

 

 

クウガ

「それじゃ、改めて!俺はクウガといいます!仮面ライダー!これから宜しくお願いします!」

 

 

仮面ライダー

「…ああ!こちらこそよろしく!」

 

 

 

 

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