魔術と科学と幻想と   作:今月の給料23円

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今回は亜希斗の相棒とも言える存在になる武器を作ります

あと、伊邪那岐様が再臨します


第五話 『何これめっちゃ疲れる』

前ッ!回ッ!のッ!あらすじィィィイ!!

『建築(とは名ばかりの創造[とは言ったものの実際は錬金術])』

 

 

 

おはこんばんちは、亜希斗ですよ~

前回から一ヶ月程時間が経っております

あれから、俺の家にはほぼ毎日レティがやってきます

いや、我が家に美人さんが来ること本当に嬉しいことだけどさ、たいてい俺の家に来ても何もせずに帰るんだよね

「何しに来たの」って聞くと「亜希斗を見に来たのよ」って返ってくる

俺の何処にそんな毎日見ても飽きないような魅力があるんだよ… ←超鈍感 by作者

 

で、

 

今俺は武器(未元物質製)を作るにあたっての構想を練っている。レティもいる。

と言っても既にほとんど決まっている

その武器は槍で、名前は『熾影槍(しえいそう)』。俺の能力の内、『一方通行』、『超電磁砲』、『原子崩し』、『絶対等速(イコールスピード)』、『光学操作』、『肉体変化(メタモルフォーゼ)』、『火炎放射(ファイアスロワー)』、『風力使い(エアロシューター)』をこの槍に込めて作る。

 

『光学操作』は相手から見えなくするために使い、『肉体変化』は槍の形状をブレスレット等に変えて持ち運びやすいようにする。刀とかにすることも可

 

『原子崩し』を使えば触れた場所を原子まで分解して、あらゆる物を斬ることができるし、『絶対等速』があれば投擲したときに全て貫ける。

 

『一方通行』があれば相手の飛び道具を跳ね返すことも出来るし、『超電磁砲』があればどんなに遠くまで投げてもすぐに磁力で手元に戻すこともできる。

 

『火炎放射』で穂に炎を纏わせることも出来れば、『風力使い』で真空刃を飛ばすことも出来る。『未元物質』製だから壊れても瞬時に修復出来る。壊れるとは思わんが

 

実際に作れたら文句無しの強さだ

そして実際自分はこれを作ることが出来る

まさにチートである

しかし、俺の推測が正しければ…

 

(多分5日くらいは動けんな…)

 

まあこんなチート武器を作るんだから仕方ないだろうが、5日間何も出来ないというのはかなりきつい

 

(レティに頼めば世話してくれるかな…)

 

 

 

「なあレティ」

 

「何?」

 

「今から一つ、武器を作ろうと思うんだ」

 

「うん」

 

「でさあ、それを作ると、5日くらい動けなくなるんだよ」

 

「え!?それって大丈夫なの!?」

 

「ああ、5日したら完治するよ」

 

「そう…(良かった…)」

 

「でもその5日間動けないのは確かだから、その間、俺の世話をしてくれないか?治ったあとにそれなりの礼はする」

 

「もちろんよ!任せなさい!」

 

「ああ、ありがとう(なんかやけに元気になったな…)」

 

 

「じゃあ、作るぞ?」

 

「ええ、もう受け止める準備も出来てるわ」

 

「いくぞ……はあああああああああああああああああああああああっっっ!!!!!!」

 

俺は気合いを込め、熾影槍を創造する

能力を込めながら作るため、単に物質を作るのとは訳が違う

 

「あああああああああああああああぁぁっっっ!!!!!……………ふぅ」

 

完成した。白い柄に黒く輝く穂、そこに混ざる波のような赤い模様。熾影槍だ。

刹那、とてつもない脱力感が体を襲い、力が全く入らなくなる

 

(あぁ~やべぇなこりゃ…)

 

体が後ろに倒れていったが、途中でレティに抱き抱えられる感触を受け、意識がブラックアウトした__

 

 

 

「ん…うあ」

 

「あら、意外と早く起きたわね」

 

「んっ…ん?」

 

体を伸ばそうとしても指一本動かない

 

「あぁ、そうか……あれ?声は出るな」

 

「ほんの数時間寝ただけで首から上が回復するなんて……これなら大分早く全快しそうね(ちょっと残念だけど…)」

 

「能力は…まだ使えんな」

 

「当たり前よ。能力を全力で使って倒れたんだから、まだ使えなくて当然よ」

 

「デスヨネー」

 

「とにかく今は体力回復に専念なさい。私も横で寝てあげるから」

 

と言いながら俺のベッドに入ってくるレティ

 

「いやいや理屈がわからんっていうか体が動かねぇから抵抗できな「すぅ~」寝るの早っ!?」

 

「ほんと、すぐ治りそうだな…」

 

 

 

ー翌日ー

 

「どうかしら?亜希斗」

 

「体のほうは昨日とそんなに変わらんな。でも、能力は復活したぞ」

 

「だんだん回復していってるわね」

 

「能力では治せなかったよ」

 

「当たり前でしょ?能力のせいでこうなってるのに、能力で治るわけないじゃない」

 

「はは、確かにな」

 

他愛のない会話

レティは俺の為に林檎を剥いてくれている

 

二人だけの空間。そこに__

 

コンコン

 

「「…え?」」

 

鳴るはずのないノックの音

 

今まで一ヶ月間客などいなかった

 

こんなタイミングで、一体誰が……

 

「だ、誰…?」

 

亜希斗は客の正体を見極めるべく、復活したばかりの能力、『透視能力(クレアボイアンス)』を使う

 

そして、客の正体を知った亜希斗は……

 

 

……呆れた。

 

 

「……ハァ、入って良いぞ」

 

「え!?大丈夫なの!?」

 

「大丈夫。あいつは…「邪魔するぞー」ハァ…」

 

「誰?」

 

「おっと、では自己紹介を。俺の名は伊邪那岐。亜希斗の知り合いだ」

 

「え…そうなの?」

 

「まあ、一応な。で、何の用だ?」

 

「お前達に一言二言言いに来た」

 

「何をだ?」

 

「まず、お前ら引きこもりすぎだ。特にレティ・ホワイトロック」

 

「え、私!?ていうか私名前言ってないのに…」

 

「そこは気にするな。レティ、お前亜希斗に今まで一人だったなんてことを言ってたみたいだが…」

 

「何で知ってるのよ…「そういうやつだ、気にするな」わかったわ…(ちょっと腑に落ちないけど…)」

 

「ここから一キロぐらい進んだ所に、妖怪の集い場があるの、知ってたか?」

 

「え!?そんなものあったの!?」

 

「初耳だ…」

 

本当に初耳だし見たこともない

 

「だからそこで少しは交流を増やせ。まあ何が起こるかわからんから、完治してからだが」

 

「「ああ(ええ)、わかった(わ)」」

 

「あとは、亜希斗」

 

「俺か」

 

「お前、新しく何か能力作れないか考えてるだろ」

 

「っ!!……まあな」

 

「別にそれが悪いことではないし、出来ないわけでもない。だが、見てるこっちがじれったくなるから、手っ取り早い方法を教えてやる」

 

「本当か!?」

 

「ああ、今の体が全く動かない状態でも出来る」

 

「!!じゃあ早速「ダメ、亜希斗。完治してからよ」うっ…わかったよ。とりあえず方法だけ教えてくれ」

 

「なに、簡単なことさ。『能力追跡(AIMストーカー)』で自分のAIM拡散力場を弄って能力を新しく作るのさ」

 

「なるほど…」

 

その発想は無かった

 

「まあ言いたいことはそれだけだから、とっとと治せよ~」

 

そういうと伊邪那岐はその場から消えてしまった

 

 

「ハァ…いきなり来てとっとと帰っていきやがった…」

 

「ねぇ亜希斗?」

 

「どした?」

 

「妖怪の集い場、行ってみたい」

 

「…俺も行ってみたいし、連れていってやりたいが…もう春になっちまうし…」

 

「あ…そうだった。ごめん、亜希斗………」

 

レティのテンションが目に見えて下がっていく

 

「でも、俺の能力でレティの周りだけ気温を下げればいけるぞ」

 

「本当!?」

 

「ああ、本当だ」

 

「じゃあ行こう!」

 

「ああ、俺の体が治ったら、一緒に行こう」

 

「うん!!」

 

このときレティが見せた笑顔は、今までに無いほど眩しかった

この笑顔を見て、『あぁ、転生して良かったな』と亜希斗は心の底から思った

 

 

 

 

to be continued…


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