異世界探索記   作:紅色の落ち葉

2 / 52
肝心のバトルシーンに入れてない事件


戦闘記録 零

 side:ショゼット=シュゼット=シェヴァンターレ

 

「あ?誰だよお前」

 

 パッと振り返り、相手を見つめる影星。

 暗い紫の髪色と、光の無い瞳が印象強い女の子がそこにいた。

 

「人に名前を聞く時は自分から、でしょ?」

「そんなテンプレ求めてねーから答えろよ。それとも死にたいのか?」

 

 初対面にすら噛み付く彼女。流石に、初めて会った人にお前っていう呼び方は、ちょっとどうかと思うんだけど。普通なのかな。

 

「あははっ!こわーい!…そんなこと言っちゃっていいのかなあ?」

「邪魔すんなら容赦しねえって決めてるから。ま、名前知った上で殺すか、知らないまま殺すかの違いだけどな」

 

 街中ではない(と思う?)にしろ、こんなところで殺意に溢れた言葉の応酬をされても、困るのは私だ。後、通行人も。

 というか、名乗る順番だけで大揉めしないで欲しい。

 

「自信家だね。嫌いじゃないけど…後悔するよ?」

「後悔するのはお前の方な」

 

 私が一瞬目を離した隙に、影星は相手の背後で既に攻撃態勢に入っていた。さっきの人と同じように、一撃で頭を消し飛ばす事を前提としたキックは、どこからか現れた人に止められた。

 容易く跳ね返された影星は、それでも笑う。1度離脱して、私の隣へ戻ってきた。

 

「ふーん、2-2だったか。1人じゃ勝てないって思ったんだろ?」

「勝てるとは思ったけどね。どうせなら楽しみたいんでしょ?戦闘(一方的な虐殺)をさ。そうはさせないって事だよ」

「分かってんじゃん。お前もそっち側か?」

「そう見える?…僕は君が遊びたそうだったから構ってあげるだけだよ。ねえ?」

 

 その子が声をかけた先にいたのは、私達よりも少し背が高い男の子。闇程暗い髪色、前髪には白い毛束が1房。片目だけ覆って、隠れていない瞳はやっぱり黒い。

 影星の攻撃を止めた、いつの間にか居た人。

 

「2-1したいなら付き合ってやっても良かったんだけどさ。さっきのあいつと同じ程度なんだろ?」

「それは…ないと思う。…止められたこと、覚えていないの?」

 

 少なくとも、私の知っている中であれば、影星を止められた人は、知らない。『神話生物』とかいうそれも、影星には適わなかったようだから。

 

「覚えてるけどこれがデフォの可能性あるやん?」

「…まあ、そうかもしれないけど」

 

 納得はしていないけど理解はした、という意味で、一応肯定だけしておく。

 

「ま、いいや。ショゼ、その黒髪の奴は任せといてもいい?私はそいつと決着つけなきゃならねーんだ」

 

 まさかの助っ人の方を任された。別に、不服は無いけれど。

 

「分かった。いいよ」

「さっすが、まーお前なら大丈夫だろ」

 

 私は、影星程強くない、はず。だけれど、やれるだけやってみよう。

 

「話は終わり?終わったなら始めよっか!間違えて殺しちゃっても悪く思わないでね?だって君達が選んだんだから。僕の正義とは少し離れちゃうけど、これは遊びで別ってことに出来ないかな?」

 

 どこからともなく取り出したロケットランチャーを構えたその子は、影星に照準を定めている。

 

「…えっと、私達も…やる?」

 

 一応、戦闘の意思があるかの確認はしてみる。

 

「…好きにしろ」

 

 どっちとも取れる返事に、それなら私もこの世界での肩慣らし、程度の認識で殺し合いを始めたのだった。




名前書いてないと表記分かりにくすぎでは?影星が戦犯
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。