異世界探索記   作:紅色の落ち葉

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早く影星sideに行きたいのでこれ含めて2話にします


世界探索 肆ー弐

 side:ショゼット

 

「ま、負けた…!」

「3勝0敗…よし」

 

 机を囲んでトランプを遊ぶ美麗さんたちを見ながら、今更私は何でここにいるんだろうと考え始める。

 

 私は、影星と遊ぶ予定で…いつの間にかこの世界に来て…それで……

 

 夜鴉さんを……

 

 そこまで考えてハッとした。

 夜鴉さんを…というか知らない人を傷つけた…!

 

 それでその後紅葉さんに会ってここまで連れてきてもらって、羅刹さんとカフェに行ってパフェを食べて…それで足を捻ったのがバレたから今ここで治療を受け…た。

 

 よし、滞りなく思い出せた。昨日の事はどうだったかな…

 

 昨日は朝早くに起きて…それで、パルクールをして…それからお買い物に行ってから家で朝ごはんを作って…食べた後は掃除をして、お庭のお花に水やりをして…お昼ご飯…それからコサックダンスを練習して…ちょっとアスレチックを遊びに出かけて…帰ってから夜ご飯食べて…お風呂に入って歯を磨いて、お出かけの為の荷物を揃えて寝た。

 

 どうやら、記憶喪失とかでは無さそうだ。安心安心。

 

 後で夜鴉さんに謝らないと…

 

 噂をすれば、なのかな。私がちょうど考えていた時、ドアがスライドして開かれた。

 そして、ドアを開けたのは夜鴉さん…あれ、そういえば紅葉さんにお説教とか言われてたような…

 

「あ、おかえり夜鴉」

 

 私の時とは違って、トランプを見ながら声をかける美麗さん。真剣勝負なのかな?

 

「雨飾は?」

「…まだ」

 

 私と一緒に勝負を眺めていた羅刹さんは、夜鴉さんと話ながら觜霊さんに何かお願いをしたらしい。音もなく、觜霊さんは廊下に出ていった。

 

「…それより」

 

 すっと向けられた冷たい視線に、私はさっきの事を忘れて思わず立ち尽くす。

 

「…お前が…ここにいる理由は…?」

「やっぱり…バレてた?」

「…部外者だ。…分かるに決まってるだろ…」

 

 羅刹さんが、そっと私に近付いて耳打ちする。

 

「夜鴉はね、知り合いじゃない人をここに入れられるのが凄く嫌なんだ。だから、ここは君は何も言わずに美麗と天萊に任せてた方がいいよ」

「う、うん…」

 

 私が言われた通りにそわそわしていると、美麗さんがトランプを机の上において冷たく言った。

 

「羅刹はその子を任せられたんだよ。だから、羅刹がいいって言えばいいの。嫌って言った?」

「言ってないよ」

 

 私を助けてくれる美麗さんと、すぐに否定してくれる羅刹さん。2人とも強い。

 その後を引き取って、天萊さんが続ける。

 

「今の貴方にどうこう言う権利はありませんよ。第一、貴方は紅葉に咎められたばかりでは?それなのに、また突っかかるつもりで?」

 

 天萊さんの謎の圧が怖い。

 

「…はぁ、わかった。…勝手にしろ」

 

 3人に詰められて、無事(?)やめてくれた夜鴉さんは、再び教室の外に出ようとする。

 

「あ、あの…!」

 

 私は、勇気を振り絞って後ろ姿に声をかけた。

 

「…さ、さっきは…ごめん……なさ、ぃ…」

 

 震える声で、なんとか、なんとか謝罪をする。

 

「…別に。…それは何とも…思ってねぇよ…」

 

 私の事は見ずに、でも言葉を聞き漏らすことなく返してもらえた。

 

「ありがと…う…」

 

 この言葉が聞こえたかは分からないけど。

 

 夜鴉さんは、何も言わずに教室を出ていった。




このシリーズが終わったら…表裏戦争展開しよう
何年後かな…
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