異世界探索記   作:紅色の落ち葉

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サクッとパーティシーンは終わらせたいね

ちなみにこの作品は50話予定です、多分


世界探索 宴 弐-壱

 side:ショゼット

 

「ショゼットってどこから来たの?」

「他の世界では何をしていらっしゃったのですか?」

「アンタの得意なこと教えて!!」

「何か趣味とかあるかしら?」

 

 …さっきから4人にずっと質問されて大変…私は聖徳太子の10分の1の聴力しかないんだよ…?一気に喋られても分からない…

 

「え、えと…ひとり、ずつ……」

 

 声が小さすぎて聞こえなかったかな…もう1回言ってみよう……

 

「じゃあ私からで!ショゼットはどこから来たの?教えて教えて!」

「…ほえ」

 

 まさか美麗さんが聞き取れてるとは思わなくて、思わずびっくりして変な声が出てしまった。

 

 というか、他の3人が黙っててくれてるあたり、多分聞き取れたんだろうな…

 

「え、えっと…普通の世界…?」

 

 わ、わからない…なんだろう…?私達からしたら、あれが普通、だし…

 

「普通?…そうなんだ!楽しい?」

「う、うん」

 

 普通っていう答え、私が言っておいてなんだけど、物凄く失礼だね。

 

「では、私からも失礼しますね。他の世界では、一体何を?」

 

 天萊さんは、私の目の前にカステラの載ったお皿を移動させながら聞いてくる。

 

「パ、パルクール…っていう、やつ…えっと、選手だった…」

「選手…」

 

 暫く何かを考えていたかと思えば、今まで私が気付かなかった事を言ってくれる。

 

「今この世界にいるということは…元の世界では行方不明扱いでは?となると、パルクール選手が行方不明というニュースになる気がします」

「…!!た、たしかに」

 

 『パルクール選手として有名なショゼット=シュゼット=シェヴァンターレ選手が、行方不明になりました』とか報道されない事を祈…まあ、そこまで有名でもないか。

 

「次アタシー!得意な事は?」

 

 悠衣さんが、珍しく美麗さんの肩ではなく私の肩に乗ってくる。あまり重くないし…ち、小さい…

 

「…パルクール…?」

 

 後は、コサックダンスとか。それくらいしか思いつかない。

 

「ぱるくーる?って楽しいんだ!よかったねー!」

 

 あ、あまり耳元で騒がないで頂きたい…

 

「アンタの趣味は?」

 

 白槍さんが気をつかって、悠衣さんを肩から摘み降ろしてくれた。

 

「趣味は…」

 

 …趣味?

 

 趣味って、パルクール?

 

 でも、パルクールは仕事だし…?

 

 

『好きな事でいいのよ。あんたはあんたの道を進みなさい』

 

 

 ……占い師の人…が、言ってたこと…

 

 好きな事…

 好きな事、は…

 

「…パルクール…と、コサックダンス…」

「そう。パルクール好きなのね」

 

 急かすことなく聞いてくれた白槍さんは、ただ私を肯定してくれた。

 

「なんかショゼットについてよくわかった気がする!パルクールとコサックダンスが好きってことしかわかんないけど!」

「それ分かってます?」

 

 分かってるよー、なんて言いながらにこにこ笑う美麗さん。

 

「ねえ、もうちょっと詳しく──」

 

 

 美麗さんの頭目掛けて思いっきり瓶が飛んでくる。

 

「み、れいさん…!危ない…!」

「え?──うわぁ!?」

 

 後ろに下がったおかげで間一髪、瓶は目の前を通り過ぎて行った。

 

「あはは、ごめんね?手が滑っちゃった!」

 

 瓶が飛んできた方向を振り返ると、わざとらしく舌を出す雨飾さんが。

 横で何故か夜鴉さんがテーブルに突っ伏してるのは気のせいじゃないと思う。

 

「おいてめぇ何雰囲気ぶち壊してくれてんだ表出ろやこの野郎マジで」

「はーいおっしゃる通りに〜」

「待ちやがれ今日という今日はお前のことぶち転がしてやるよいい度胸だ!」

 

 美麗さんらしからぬ暴言を吐きながら、雨飾さんの方に空いた瓶を投げつける。

 雨飾さんはそれを避けると、外に出て行った。

 その後を全力疾走で追いかける美麗さん。

 

「…い、行っちゃった」

「いつものことだしだいじょーぶ!」

「通常運転ですからね」

 

 白槍さん達は慣れているのか、特に反応を示さない。

 

 

 数分後、外から爆音が聞こえてきたのはきっと気のせいかな。

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