世界探索 零ー弌
side:影星
「…今、なんて?」
「大魔王?マジ?」
偶然にも、ショゼと被った。
RPGかよ。RPGでも魔王だよ。なんだこの世界は?厨二病しか居ないのか?
やべー世界だなマジで。
「そんなに変?」
自分の事を指差す紅葉。
「いや変ってか…」
なんだろう。言葉に出来ない状況ってあるんだな。
「まあいいや。ちょっと待ってて、まともな誰かを連れてくるよ」
そう言って、1人で学園の中に姿を消した紅葉を送り出して、しばらく門の前で待たされることになった。
「2人はこの後、どっか行くの?」
「とりあえず何か食いに行くけど治安悪そーな店知らね?」
「裏路地にならあるけど…何しに行く気なの?」
「んーちょーーっと遊んで飯食うだけだよ?」
まー、ただ遊ぶだけじゃねーけどそこら辺は見逃されるだろ。なんてったってゲスト。あまーく見てもらうとするか。
「私も、行く…?」
「んーん大丈夫だから誰かと行ってこいよ」
ショゼは連れてくわけに行かねーし、誰かに任せといてもいっか。同じとこ回るのとかつまんねーしな。
「お待たせ」
戻ってきた紅葉は、隣に髪の長い茶髪…の……
……性別はどっちだ?
普通に考えれば女だろうけど…前例がいるしな…いやでもワンピースだろ?これで男ってことは流石に…ない、んじゃないか?
待て。そうだ。こういう時は胸を見ればいいんだ。
…ダメだ。紅葉が隣にいるとどうしても比べて見るから、仮にあっても分かんねーよ…
どっちなんだこいつは…
つかこれだと私ただの変態じゃねーか。誰だよ胸で性別が分かるとか言ったの。
…私か。
「えっと…どうしたの?」
「あー、お前の性別どっちなのかちょっと見てたわ」
「あれ、もしかして君も雨飾のせいで混乱しちゃった?」
…も?って、こいつは女?言い方的にそうだよな?
「って事はお前!」
「あ、ごめんね…僕も男なんだ…」
「えぇ…」
流石にショゼも困り顔。今の流れ完全に女だったろ。とんだ性別詐欺の世界だな。
「…えっと、自己紹介して大丈夫?」
やっべ忘れてた…性別に気が取られすぎたな…次からは『お前性別どっち?』って聞くしか…つーかこんな事聞かせる世界がバグだろ。
「あー、性別わかったし次は名前だな」
「そうだね。僕の名前は
…そういやさっき、紅葉も雨飾も…夜鴉も。苗字なんてなかったよな。
それ言ったら私もか。
「私…は、ショゼット=シュゼット=シェヴァンターレ。…ショゼットって、呼んで」
「影星。よろしくな羅刹。お前も魔王なんだろ?」
「そうだよ?」
魔王学園かよ。っと、そんなことより。
「なあ紅葉、私なんか食べてくるからショゼの事頼んでもいいか?」
声をかけると、紅葉に何かを投げられた。それをキャッチする。
なんとなく重い。そして投げられた一瞬の間に、中から聞こえた音。
…まさかこれは。
「…これって財布?」
「たぶん君らのところのお金は使えないから」
マジ?だからって財布ごと投げる奴がいるとは思わねーよ。
「じゃーとりあえず使わせてもらうわ。んで雨飾、その店ってどこにあんの?」
「うるさいから大通りに行けば嫌でも分かると思うよ」
なるほどな。ならとりあえずそこ行くか。
「じゃーな、後でこっちまた戻るわ」
言い残して、私は来た道を駆け戻る。
─さあ、楽しい楽しい異世界探索の始まりだ。
影星の性別は無性。ちなみにショゼットは初期設定女。現在設定は中性。クトゥルフキャラだけど性別無いキャラは他にもいるから大丈夫