異世界探索記   作:紅色の落ち葉

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世界探索 壱ー弌

 side:影星

 

 意気揚々と街に出たはいいけど、裏路地らしいものは見当たらない。勿論、慣れない土地だからってのもあるだろーけど、それでもそれらしいものは見当たらなかった。

 聞き込みは不得意だけどやるしかねーよなあ?にしても、交渉だなんてめんどくせー事この上ねーなマジで。

 確か…適当なやつに話しかければいいんだったか?自分から話しかけに行くのは、管理人とか殺してもぜーんぜん問題ねーやつばっかだしな。それに人だってあんまいねー時だし、いてもすぐに片付けられる程度だし。流石に、こんな人通り多いとこで殺すほど無計画じゃねーからな。

 

「あ、なあお前。この街の中に裏路地とかねーか?」

 

 出来るだけ自然に、怪しまれないように聞いてみる。『治安悪い店とかねーか?』って聞くのは、いくらなんでもやべーってのは私でも分かる。

 

「裏路地ですか…この街はとても治安がいいのでありませんよ。そうですね…この街を出て、左手に曲がってしばらく進むと…あまり良くない集団がいる、という話は流れてきます」

 

 聞いたやつは、親切にもちゃんと教えてくれた。とは言え、ワンチャン嘘ついてる可能性だって否定できねーしな。つーわけで<心理学>で確かめてみる。

 

 結果は白。少なくとも、嘘はついてない。

 

「ふーん、ありがとな」

 

 とりあえず礼は言った。後はこの場をさっさと去るだけだ。変な事すると、すぐに足が出そうだしな。

 街の出入口は2箇所ある。が、言い方的に近い方…つまり、さっき入ってきた方だと予想した。あんな丁寧に道まで教えてくれたやつが、どっち側かなんて言わねーことなんてねーはずだから、どっち側か分かってる前提でのナビゲーションだと読む。

 街の外に出ると、意外にも外はそれなりなのがわかった。来た時は、結構綺麗だと思ったんだけどな。…街の中が綺麗なだけか?

 

「さっきとは反対方向か…つーかマジであんのかよ?」

 

 半信半疑で足を進める。なかったらなかったで、他のやつに聞けばいいしな。めんどくせーから出来ればあってほしいけど。

 

「…あ、あれか?」

 

 しばらくも経たないうちに、廃墟っぽいとこに出る。人の気配もそこそこ多いし、違いなければここだな。さて、どんな店なんだか。その前に、その裏路地ってのはどこにあるんだ?

 

「おい、そこのガキ」

 

 目的地に着いた事と、ちょっとした探索気分が私のテンションを妙にあげていたのか?

 だから最初、私の事だと思わなかった。

 廃墟の中に足を踏み入れた時、背後から肩を掴まれる。

 

「聞いてんのか?無視するとはいい度胸じゃねえか。あぁ?」

「あ?なんだよ」

 

 無理やり解いて後ろを振り向く。

 …誰だこいつ?ここに住んでるやつっぽいな。

 

「てめぇ、誰に向かってその口聞いてんだ?」

「お前誰だよ…」

 

 ここでもしも相手が退くなら、私もなにかするつもりはなかった。

 楽しみは取っとくもんだろ?

 だってのに。

 

「口の利き方に気をつけろガキ。俺様を誰だと思ってんだ」

 

 ガキ?こいつは私に向かってガキっつったのか?

 口の利き方に気をつけろだ?

 この男、立場なんてわかってなさそーだな。

 ああ…こんなにムカつく奴はこの世界じゃ初かもな。

 

「…お前が口の利き方に気をつけろよ。お前が誰かなんて知らねーけど、喧嘩なら買ってやるから」

 

 思った事をそのまま言ってやる。オブラートに包んでやる意味なんてねーよ。

 だってのに、今の言葉で相手は完全にキレたらしい。

 

「女の癖にいきがってんじゃねえよ。来いお前ら!この生意気なガキの事、分からせてやろうぜ!」

 

 呼びかけに応えてか、人が次々と集まってくる。

 

 その数、12人。最初にいたやつも合わせれば13人。

 

「やる気なのは別にいいけど、死なねーように気をつけろよ。ま、無理だろーな」

 

 来いよ異世界の住民(雑魚共)

 

 

 

 ─私を怒らせたこと、後悔するんだな。




次回 影星無双(次はショゼットsideです)
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