やはりアマゾンズとドルフロにバイオハザードではシリアスな場面とは切っても切れない関係・・・しかし自分としてはシリアスな場面は書きつつも早々に終わらせたいと思っている所存です
こんなことはともかくとしてそれではぞうぞ
【1998年9月28日】
???side
サイレン音が響く中、圧人間がすっぽりと居られるほどの大きなカプセル8つの中に8人の男女が眠っている。するとその部屋の出入り口である重厚な扉から二人の女性が入ってくるが二人とも来ている白衣は血がにじんでいる上にその足取りもふらついており、目もどこか血走っている。それでも二人はカプセルの隣にある端末を振える手で操作すると力尽きるように並んで端末の横に倒れる
同時にカプセルが音を立てながら内部の低温保存機能を停止して、塑性機能として徐々にカプセルの内部の温度を上昇させる。そして冬眠状態だった8人の男女の意識が覚醒していき、カプセルのふたが開くと同時に男女は覚醒して起き上がる。覚醒したばかりかいまだ眠そうな彼等だったが端末の横で倒れている母親たちに気づくと、母親たちが重症であることを認識すると眠気が吹っ飛んで血相を変えて駈け寄る
「母さん!? どうしたんだこの怪我!」
「お母さん! いったい何があったの!?」
真っ先に駆け付けたのは『アマゾンズ計画』、『戦術人間計画』で生まれた第1号・・・彼らの中で長男長女にあたる真っ赤な髪と緑色の瞳に左腕に食い込むようにつけられた腕輪が特徴的で黒を基調とした装備品と卵の容器を持ち運べるように改良された戦闘服をした青年『ジン』と暗い茶髪と機械仕掛けの右腕に左目にある傷跡が特徴的な黒と赤を基調とした学生風の服装をする少女『UMP45』だった。二人だけでなく後ろに控えた兄弟姉妹も生みの親であるチナツとサラを心配する
「アハハ・・・落ち着いてよジン、ちょっと私たち大人のごたごたがあっただけだよ?」
「そのごたごたが『T-ウィルス』の漏れ出したことで起きたバイオハザードが発生した事なんだがな・・・」
「『T-ウィルス』が漏れ出したなんて、管理課の奴らは何をしてたのよ!」
「じゃぁ、もう『NEST』は感染者だらけってこと!?」
「それじゃあ、早くここから逃げた方が良いじゃない・・・?」
「ハルカに賛成だ! とっととこんなところからずらかろうぜ」
『T-ウィルス』が漏れ出したことを聞いて施設の管理部門に悪態をつくのは水色のロングストレートと緑色の瞳に左目の下に涙のようなタトゥーに機械仕掛けの左腕が特徴的で黒と赤を基調とした軍人風の服装をする『HK416』。すでに『NEST』が感染者だらけという事実に驚くのは腰まで届く明るめの茶髪をツインテールにしている髪型と茶色い瞳に右目には傷跡と機械仕掛けの左腕が特徴的で黒と赤の学生風の戦闘服をする『UMP9』。その焦りに同調して逃走を提案するのは緑色の髪をしていて赤の瞳に左腕の銀色の腕輪が特徴的で黒を基調としたアルファと同様だが半袖である戦闘服をしている『ハルカ』。そのハルカに同意しているのは漆黒色の髪をしていて深紅の瞳に左腕の銀色の腕輪が特徴的でアルファと同様だが両腕に鋭利になっている籠手が追加された戦闘服をしている『ホムラ』だ
「それよりお母さんたちの怪我が、早く手当てしなきゃ!」
「そうだよ! このままじゃお母さんたちが死んじゃう!」
そこに反対の意を伝えながらまずチナツやサラの手当てが先だと主張するのは青みがかった腰の下まで伸ばした白色の髪型と灰色の瞳機械仕掛けの右腕が特徴的で、黒と赤を基調としたぶかぶかの上着と着崩れたシャツ等全体的に着崩しただらしなさが出るヤンキー風の戦闘服をする『G11』。G11と同じ考えでどこからか必死に救急箱を持ってきたのは銀色の髪をしていて深緑色の瞳に左腕の腕輪が特徴的で黒をマモル基調としたアルファ同様だが口元と鼻を覆うようなガスマスクが追加された戦闘服をしている『マモル』だ。しかしそんな二人をサラとチナツは途切れ途切れにそれを制する
「ごめんね、もう私たちは・・・手遅れ・・・なんだよ・・・」
「私たちはもう・・・T-ウィルスに感染して・・・もう最終段階に入っている・・・抗ウィルス剤を用いててきたが・・・もう無意味だろう」
「そんな・・・!」
「嘘だろ・・・!?」
二人の言葉に皆を気持ちを代表するかのようにUMP45とジンは愕然とする。確かに二人はウィルスに感染してから数時間たったころから抗ウィルス剤を使って生き延びてきたが『T-ウィルス』は殺せず長時間が経過している。そして眼球の白濁、出血によるチアノーゼがあり、体力を多く摩耗しており、微細な腕の痙攣をおこしている上にすさまじい空腹を起こしており、もうすでに彼女たちは施設をうろつく感染者同様に血肉を食らう化け物になる一歩手前だったのだ。愕然と絶望する自身の子供たちにサラとチナツは最後の頼みを告げる
「みんなよく聞いて・・・ここにみんなのために作った・・・偽装証明書があるの・・・これをもって・・・・・
「そしてアンブレラだけでなく・・・お前たちの特性を狙って・・・多くの組織がお前たちを狙うだろう・・・だから悟られないよう・・・自分たちの痕跡を消していき・・・存在を消していくんだ・・・どうか誰にも縛られずお前たちの思うままに幸せになってほしい・・・」
「そんな遺言みてぇなこと言うんじゃねぇよお袋!」
「出るなら家族で一緒にだよ」
「ハルカの言う通りだよ! 家族を置いていくなんてできるわけよ」
「しっかりしなさい! 二人のあきらめの悪さはどこに行ったの!」
サラとチナツの言にホムラを始め、ハルカにUMP9とHK416が二人を励ますがサラとチナツも個人としては息子と娘たちの言う通り逃げ出したいとともっても科学者として自分たちが助からないとわかっていた。すると二人はUMP45とジンに向き直る
「それよりも・・・そろそろ・・・話を聞きつけて・・・死体たちがやってくるころ合いだけど・・・退路を確保しないと・・・まずいんじゃない?」
「わかってる・・・・ハルカ、母さんの事は任せてくれ。 お前たちは退路の確保とこの部屋の死守を頼む」
「わかった・・・行くよ皆」
「ほ~ら、お母さんは私に任せてオメガたちの援護に付きなさい」
「任せて45姉!」
ジンとUMP45は母たちの目線で
「それで・・・俺たちに何をして欲しいんだ?」
ジンは長年母を見てきたことで目線で自分に用がある時のしぐさを分かるようになっていた。そして二人は血が混じった咳をしながら二人に話しかける
「ジン・・・お兄ちゃんとして・・・みんなの子と頼んだよ・・・最後に一つ力を貸してくれないかな?」
「UMP45・・・君なら心配はないが・・・抱え込みすぎないようにな・・・私もチナツと同じく最後に力を貸してくれ・・・内容は同じだろうしな」
「・・・どうすればいいのよ?」
「「私を殺して(くれ)・・・」」
「は?」
「え?」
当然二人の母の言葉に二人は呆然自失となる。いやその言葉の意味を理解はできているが、頭がその意味を理解したくないという結果だろう。そしてすぐさま正気に戻る
「ふざけるな! そんなことできるわけがないだろ!!?」
「こんなこと頼んでごめんね・・・でも、私は・・・私のままで終わりたいんだ・・・ケホッコホッ!?」
「それに・・・もう・・・私達は・・・耐えられないんだ・・・・だから頼む・・・お前たちを傷つけたくないんだ!」
「・・・・」
ジンが怒号を飛ばす。しかし二人はもうすぐ自分たちが
「UMP45!? お前何のつもr・・・ッ!」
突然の彼女の行動にジンは止めようとするが、彼女の表情を見て逆に自身の行動を止めえざるおえなかった
「・・・うううぅぅッ!」
なぜなら彼女の表情は涙で顔を濡らし、唇を血が出るまで噛み続け、まるで理不尽で救いなど一握りしか与えない世界そのものを憎んでいるかのように怒り、その心のうちにやるせなさと悔しさと言った感情が彼女の中を渦巻いていた
(どうして・・・こんなことになったの・・・!)
UMP45はこの運命を呪った。なぜ私達がこんな目に合わなければならないのか、なぜ実の母たちを撃たなければならないか、どうして家族とともに居られる当たり前の幸せを壊されなければならないのか、こんなことになるくらいならもっと自分達にもできる事があったのではと心から悔やむ。本当ならこの引き金を一生引きたくない、しかし自分たちを産み落とし、自分よりも娘たちの未来を何よりも思ってくれた人達の思いを無碍にしたくないという思いと母を怪物にしたくないという思いが彼女の中で暴れだす。そして彼女は銃砲を震わせながらも照準を母たちの頭部に合わせ、この母たちを追い詰めた存在達を恨みながら『親殺し』という罪を背負おうと覚悟して引き金を引こうとした瞬間・・・・・
『カチャリ・・』
ジンが引き金をかける手に自身の手を包み込むように同じく引き金に指をかけた
「ジン・・・?」
「お前だけに背負わせるわけにはいかない、俺もお前と同じ気持ちだ。 だから、一人で抱え込もうとするな・・・・俺にも背負わせろ!」
ジンはUMP45の心境をに読み、自分だけで全てを背負い込もうとしていると確信していた。その気持ちはうれしい反面怒りがこみ上げる。なぜお前ばかりで背負おうとするのか、そんなにも俺たちが頼りないか、俺たちの背中がそんなにも小さく見えるのかと。そして何よりも家族として『親殺し』という禁忌をたった一人で、それも誰よりも家族思いで素直な小さい少女に背負われてしまうなどできるはずがなかった。故に彼は決めたのだ・・・自分もUMPと同様の心境をしている、ならせめて彼女の苦しみと罪を半分自分を背負おうと。そしてジンの言葉を聞いたUMP45は小さく微笑むとその銃口を二人に向ける
「母さん・・・今まで本当に世話になった。 弟たちの事は任せておいてくれ」
「お母さん・・・私達絶対に負けないわ。 だから後の事は気にせず安心してね」
「・・・お礼するのはこっちだよ、本当に楽しい日々を・・・・ありがとうね」
「ああ・・・楽しい日々をくれて・・・私を人間にしてくれて・・・・ありがとう」
二人の強い言葉にサラとチナツは一筋の涙と共に笑顔を浮かべて礼を言った。そして直後ジンとUMP45は指に力を込めて・・・・
銃声がこだますると同時に血しぶきが咲いた
UMP45&ジンside out
HK416&ハルカ side
~十数分後~
ハルカとHK416達はそのフロアに屯していた感染者を全て始末してUMP45とジン、そして二人が連れてくるであろう母たちを待っていた。すると奥から足音がしたため、そちらに即座に構えるとそこから出てきたのは待ちに待った二人の姿だった
「ようやく来たのねジン・・・ッ!」
「45、その返り血何・・・・?」
遅かった二人に駈け寄った直後、一緒に居るはずの母たちの姿が見えなず二人のある姿をにHK416とハルカは絶句する。なぜなら二人の姿はその服に大量の返り血を浴びていたからだ。それを見てHK416とハルカは二人が何をしたのかを理解する・・・その返り血の浴び方は至近距離で頭部を撃ちぬかなければならないことを、その返り血がは母のにおいを漂わせていたことで・・・そして心配していた表情から凄まじい圧を発するHK416が二人に問いかける
「二人とも、何があって何をしたのか・・・すべて話してもらうわ」
「・・・ああ、俺が全部説明する」
その問いにどこか生気を感じさせない声でジンは答えた。その後全員を集めると同時にあの部屋で何があったのかを洗いざらい説明する。そしてある者は悲しみから泣き崩れ、ある者はその事実に呆然とし、ある者は行き場のない悔しさを壁に打ち付けた。そんな中でHK416とハルカが説明し終わってから視線を下げているジンとUMP45に近寄り、ジン達はそんな二人を見て何もせずその身を差し出していた。元からそうなることは予測しており、皆からすれば自分たちは何の相談も告げず、母親を人を食う化け物にさせないという大義名分があれどその手で親を殺したのだ。その怒りを自分たちにぶつけられても何の不思議もなければ文句はない。自分たちにどれだけの暴力と嫌悪を与えられようともそれが家族の罰として受け、それでも家族を守ろうと決めたのだ。そして拳が振るわれると思って二人は歯を食いしばり・・・・
『ギュッ』
そっと二人に抱きしめられた
「・・・え?」
「お前たち・・・?」
予想外の対応に二人は文字通り目を点にする。そんな二人を余所にジンを抱きしめていたHK416が話しかける
「殴られると思ってたの? そうね、思うところが無ければ全く怒っていないなんて言わないわ。 でもあなた達は全てを話し、それを聞いて私たちから受けると思っていた罰を甘んじて受けようとした。 そこまであなた達が思い詰めて私たちに全てを任せるつもりだったならそれで充分よ。 それに母さんたちの願いを最後まで叶えてくれたあなた達を責めるなんてできると思っていたの?」
「45はそんなになるまでお母さんの願いを叶えてくれたんでしょ? なら45とジンを怒る理由はないよ。もし頼んでいたのが俺だったら、45達と同じことをしたと思う。だから45も自分の事を許したら?」
「416・・・それでも俺は!」
「ハルカ、でも私はこの手で・・・」
UMP45とジンの考えをとうに見抜き、遠回しに自分を許すというハルカとHK416。それでも自分は親殺しという倫理的にも家族としても許されない事をして皆を悲しませた責任は受けなければならないと言おうとするジンとUMP45だが、二人はさらに彼らを力強く抱きしめて語り掛ける
「もう良いでしょ、私達よりも苦しくて堪らない貴方がこれ以上親殺しの罪で苛まれる必要はないわ。 だから今は全部吐き出していいの・・・・世界中があなたを許さなくても私は貴方を許すわ」
「45も苦しいなら無理して抱え込むくらいなら、苦しくてたまらないなら放り出せばいいんだ。だからもう我慢しなくていいよ、それに俺は笑っている45が好きだから、苦しそうな45を見るのはやだし・・・」
二人の許しの言葉にUMP45とジンは目から涙を流しながら、周りを見渡すと先ほどまで泣き崩れたり、物に当たり散らしたり、呆然としていた者は全てアルファと45を見ていた。然しその目は怒りや憎しみなどの負の感情からくるものではなく、慈しみや優しさと言った家族として二人を敬い遣う目だった
「あ、あああ、ああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!」
「う、ううう、うわああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!」
そんな目をすれば何を言わずとも自分達を許して気遣ってくれているとすぐにわかり、それを切っ掛けにジンとUMP45のため込んでいた物が一気にあふれ出し、のどがかれる勢いでハルカとHK416の胸元で声を出し続けたのだった
そんな蟠りなく家族が一つになった彼らを、施設の破損によって燃えていた炎から出る人の形をした二つの煙があった。それら
【アマゾンズ・人物紹介】
ジン:性格は冷静沈着だが、家族に関する事だと熱くなりやすいもどんな時でも取り乱さず死中に活を見出す強さを持つ。状況判断能力と敵に対しての予測による対応力が高く、どんな時でも冷静に指揮や戦闘を行う。家族や友の危機となると感情が高ぶり動きがやや荒々しくとなる。聴覚がずば抜けて鋭く探知能力も高い。兄弟だけでなくUMP45達もかけがえのない家族と思っており、常に気をかけている上に決して見捨てないと誓っている
ハルカ:性格は物静かで大らかだが、一度起こると落ち着くまで我を忘れやすいもどんな相手にも容赦なく戦える強さを持つ。状況適応力が高く、どんな状況も即座に臨機応変に立ち回り冷苛烈に戦闘を行う。さらに相手の動きや呼吸に動きからどんな状態か戦い方をするのかを見抜けるうえに人物を見抜ける。反射神経が鋭く感覚で敵の居所を何となくだが察知できる。頼れる兄としてジン深く信頼している
ホムラ:性格は単純かつ熱血で、難しい事を考えるのは苦手だがどんな敵でも一切臆することなく挑める強さを持つ。高い格闘センスと直感による敵の察知や回避しながら真っ向から直上に相手の懐に飛び込む戦闘を行う。直感から相手の動きや思惑を見抜くことができる事上に相手からの微かな敵意や殺意を直感から読み取っては複眼による広い視野で察知する。特にUMP9に害をなされた時は怒髪天になりやすい
マモル:快活で無邪気かつ感情に正直だが家族の為ならその身を盾にしてでも守り通す強さを持つ。荒々しくも相手の身体を壊す技や一手が強い攻めと奇襲を得意とする攻撃をする。嗅覚と危機察知能力が高く、遠くからの敵の早期発見や危険物や罠の匂いを嗅ぎつけて瞬時に発見して危険を察知する。さらに敵の位置を見抜いて家族と奇襲や強襲する働きもする。G11と一緒に昼寝をするのが大好きである
・ドルフロ陣営のUMP45達の性格は基本的に原作通りです。ですが生い立ちによって若干の覚悟を決める成り行きや、強くなろうとした理由やなどはそれぞれ原作とは異なるか形になっています
例)
・UMP45がUMP40を殺して闇の道を行くのが自身の母親を討つことで闇の道をいう事になっている
・G11の寝坊助が生まれつき
・彼女らの名前が銃の名称なのは、母親であるサラが名前を考えているときに彼女たちが初めて手に取り気に入った銃から名称をもらい、当時生まれた直後の彼女らをサラは作品としか思っていなかったので良い形式番号と思いそこからUMP45などと言った名前を付けられた。しかし彼女たちはサラからもらったこの名前をいたく気に入っている
等になっています
【家族構図】
・戦術人間側
長女:UMP45
次女:HK416
三女:UMP9
四女:G11
・アマゾンズ
長男:ジン
次男:ハルカ
三男:ホムラ
四男:マモル
これが正真正銘今年最後の投稿です。ストーリーが進むことに彼らの物語が続いていき、今作のUMP45の経歴も詳しい過去も明らかになっていくので楽しみにしていてください
感想や評価、誤字報告があればよろしくお願いします
それではまた次回に
ciao♪