翌日、エレンは再び森にいた。
エレン「よし!2年後にはキーブレードマスターになってやるぜ!」
昨日、マスター・アクアに言われた通り、心を強くするための自主特訓を開始する。
しかし、なかなか納得できるような特訓が出来ずにいた…
エレン「うーん、どうすればいいんだ?」
エレンは考える。
そして、一つ思い付いた。
エレン「っ!」
手を出すと光とともにキーブレードが出現する。
このキーブレードは俺を選んだんだ…何かを導いてくれるはず…
そう信じてエレンはそのキーブレードを手に取る。
するとその瞬間、脳裏に声が流れてくる。
???『これはあなたにしか使えないキーブレードよ』
???『色んな世界を救うんだ…』
エレン「これは……」
俺はこの声を知っている気がする……。
確かこのキーブレードは選ばれし者しか使えないんだよな……ってことは選ばれたってことなのか!?
でも誰に選ばれたんだろう……
エレンは不思議に思う。
だが今はそんなことを気にしている場合ではない。
今はこのキーブレードを使いこなさなければ!
エレンはキーブレードを構える。
まずは素振りからだな! エレンは剣を振る。
ヒュンッ シュパッ ブンッ
シュパッ ヒュンッ シュパッ
しばらくときが流れ、いよいよ本格的な訓練が始まった
キース「キーブレードはただの武器ではない!貴様らの心を守るための物でもある!当然キーブレードを扱えない者はハートレスのエサになると思え!!」
昨日に続き、キース教官による厳しい訓練が始まった
キース「まずは木刀をキーブレードに見立てて素振りだ!」
ミカサ「っ!」ブンッ!
アニ「っ!」ブンッ!
ベルトルト「くっ!」ブンッ!
ライナー「ふんっ!」ブンッ!
ユミル「おらぁ!」ブンッ!
クリスタ「えいや!」ブンッ!
サシャ「とう!」ブンッ!
コニー「おりゃあ!」ブンッ!
それから俺達は厳しい訓練を日々こなしていく。
時には倒れそうなほど辛いこともあった。
だけど俺達は決して諦めなかった。
だって、絶対に夢を諦めたくなんかないから!!
エレン「うぉおおおっ!」
ジャン「うぉりゃあああっ!」
アルミン「そこだぁ!」
マルコ「せいやぁ!」
エレン達は今日も過酷な訓練を乗り越える。
そしてまた明日が来るのだ……
次の日、エレン達が朝起きて食堂に行くとそこにはキース教官がいた。
キース「皆、喜べ!本日の訓練は休みとする!」
ジャン「休みだと!?」
コニー「やったぜ!!」
アルミン「急にどうしたんだろう?」
ミカサ「わからないわ……」
サシャ「ラッキーですね!」
クリスタ「うん!」
訓練が休みになったのはいいとして…
何を過ごすか…
エレン「……」
ミカサ「エレン、どうする?」
エレン「うーん、そうだ!あそこ行ってみるか?」
ミカサ「あそこ?」
エレン「ほら!お前のお気に入りの場所!」
ミカサ「あぁ……」
ミカサは思い出す。
あの場所のことを。
エレン「行こうぜ!たまには息抜きもいいと思うし」
ミカサ「わかった……」
こうしてエレンとミカサは一緒にその場所に向かうことにした。
エレン「着いたぞ!ここだ!」
ミカサ「ここに来るのも懐かしい……」
そこは森の奥にある大きな湖だった。
その光景はとても美しく神秘的だった。
エレン「綺麗だよな……」
ミカサ「えぇ……」
エレン「ここで昼寝したら気持ち良さそうじゃないか?」
ミカサ「確かに……」
2人は湖のそばで横になる。
風が優しく吹き、草木は揺れる。
とても穏やかな時間が流れる。
エレン「気持ち良いな……」
ミカサ「うん……」
エレンは目を瞑る。
すると眠気が襲ってきた。
そして、エレンは夢へ落ちる…
『"鍵"を持つ者ならわかってるはずだ。異なる世界に属する者は互いに干渉してはならない』
『お前なんかに〇〇の心を渡すもんかっ!!』
『もし会えなくなったとしても何もかも忘れるわけじゃないさ』
『大切なお守りなんだから絶対返してよ?』
『違う!キングダムハーツはどんな闇も消し去ることのできる心。光なんだ!!』
『〇〇!!俺はいつでもそばにいるよ!これからもずっと必ずぜったい帰るから!』
『約束だよ!!』
水の音が耳に響く…
水の音…なのかな?
わからない…
目を覚ますと青い空…
体を起こせば、湖の風景…
エレンはあくびするとまた横になる
すると、目の前にミカサの顔が映り込む
エレン「わっ!!」
驚きのあまりにエレンは勢いよく体を起こす
その姿にミカサは笑う
エレン「驚かすなよミカサ…」
ミカサ「エレンが勝手に驚いただけ、こんなところで寝ていると風邪を引いてしまう」
エレン「別に平気だよ。それより見ろ!夕焼けだ!」
ミカサ「本当ね」
エレン「なぁミカサ……覚えてるか?」
ミカサ「何を?」
エレン「この場所のこと。俺とお前が初めて会った時のこと……」
ミカサ「もちろん」
エレン「懐かしいな……」
ミカサ「ええ……」
ミカサは言うと、エレンの隣に座る
ミカサ「私は今でも鮮明に記憶している」
すると、エレンとミカサの間から水色のアイスが飛び出す
アルミン「やっぱり、二人はここにいたんだね」
エレン「アルミン、わざわざシーソルトアイス買ってきたのか?」
そう言うと、俺はアルミンからアイスを受け取る
ミカサ「ありがとう、アルミン……」
ミカサは嬉しそうな表情を浮かべながら受け取り一口かじった
アルミン「どう致しまして」
ミカサ「しょっぱい…」
エレン「でも甘いな…」
アルミン「二人とも初めて食べたときもそんなセリフだったよ?」
ミカサ「私達の原点だから……」
エレン「ああ……」
ミカサ「ねぇエレン……」
エレン「んっ?」
ミカサ「もしも、私があなたを守ることができなくて命を落としたら……」
ミカサ「その時は私の分まで生きて欲しい。幸せになって欲しい……」
エレン「何言ってんだよ。俺達は家族だろ?絶対に死ぬなんて許さないからな」
ミカサ「エレン……」
アルミン「僕も同じことを思ったことがあるよ。僕が死んでも僕の分も生きて欲しかった。それでも君達と過ごした時間は本当に楽しかった。それは紛れもない事実だよ」
エレン「お前もおかしなこと言うな……それにアルミンが死んだりなんかしない。俺達の中で一番心は強いんだからな」
ミカサ「アルミン……」
アルミン「ごめん……少し変なこと言っちゃったかな?」
エレン「アルミンらしくないぞ?」
アルミン「そうだよね……うん、そうかもしれない……」
ミカサ「もし3人でキーブレードマスターになったら世界を旅して海を見に行きましょう……ね?」
アルミン「うん、そうだね……」
エレン「ああっ!」
アルミン「さてと、もう日が暮れてきたよ!明日からもキーブレード・マスターになるための修行をしないと!」
ミカサ「エレン、そろそろ戻らないと皆心配する。行こう……」
エレン「ああ……」
ミカサは立ち上がると手を差し出す エレンはミカサの手を掴むと立ち上がり3人で戻ることにした。
この日を境に、エレンは時々考えるようになった。
ミカサやアルミン、104期生の皆、そして父さん母さんのことを考えると胸が苦しくなる。
何故だろう? きっと、あの時見た夢が原因なんだと思う。
俺は……一体何者なんだ?
どうしてこんなにも心が苦しいんだろう?
答えはまだ見つからない……
だけど、いつか必ず見つけ出してみせる……
それがどんなに険しい道だったとしても……
一方、その頃…
ここは狭間の世界…
大量のハートレスの群れが一定の方角へ進行していた。
スパンッ!!
突然の閃光の切り裂き音と共に複数体のハートレスが消滅した。
その人物は二本のキーブレードを持ち、あっという間にハートレスの群れを消滅させていった…
エルヴィン「リヴァイ、撤退だ!」
リヴァイ「撤退だぁ?まだ、全然前進してないぞ?俺の部下は犬死にか?」
エルヴィンは何やら真剣な表情でとある方角に目をやる
エルヴィン「ハートレス達の進行が突如変わった。恐らく…我々の世界へ進行した可能性がある」
リヴァイ「何?」
エルド「団長!こちらに新たな敵影を確認しました!」
オルオ「あれは……まさか!?」
ペトラ「嘘っ……」
グンタ「おい……冗談じゃないぜ……」
そして、彼らの目には……
黒いコートに身を包み、フードを被った人物が歩いていた。
そして、その背後には巨大なハートレス達の群れを率いている光景だった
リヴァイ「何が起きてやがる?俺達みたいに世界へ渡る力を持ったやつがいるってのか?」
エルヴィン「どの世界でも可能ではあるが、あんなにハートレスの群れを形成させる力は見たことはない」
エルド「もしかして、あれが噂に聞く闇の力…」
リヴァイ「チッ、闇の力だがななんだが知らねぇが、奴を野放しにするのは得策じゃない」
そう言うと、リヴァイはキーブレードを出現させるが、
エルヴィンに静止される
エルヴィン「待ってくれ、闇の軍勢が現れたということは、光の勢力も現れたということになる。我々が動くべきではない」
リヴァイ「何を言っている?」
エルヴィン「我々はキングダムハーツを守り抜くことが使命。もし、光の勢力まで敵に回してしまえば、この世界の秩序が崩壊してしまう」
リヴァイ「じゃあ、どうするつもりだ?」
エルヴィン「今、他のキーブレード使いに応援を要請しているところだ」
リヴァイ「どうせならもう少し早く呼べばいいものを……」
エルヴィン「すまない……」
すると、エルヴィンは謎の人物に向けて呟いた
エルヴィン「君はいったい何者なんだ?」
あれから2年…
エレン達は過酷な訓練、修行をこなしていき立派なキーブレード使いへと成長していった。
キース「では、これより!マスター承認試験を開始する!!」
アクア「この試験で104期生の中から10名の上位成績者が決定されます。それに合格したものはマスターの称号を与えますので気を引き締めて試験に臨んでください!」
「「はっ!!」」
エレン「ついにこの日が来たな」
アルミン「うん」
ジャン「当然だろ?俺が負けるわけねぇよ」
コニー「俺、結構強くなったよな?」
遂にエレン達が待ち望んだマスター承認試験…
これに合格すればキーブレードマスターになれる…
サシャ「頑張りましょうね!」
クリスタ「うん!」
ミカサ「エレン、私達は必ず合格する……」
エレン「ああ、そうだな……」
ライナー「お前達、絶対に油断するなよ?」
ベルトルト「うん……」
アニ「わかっている……」
アクア「ではまず、最初の試験は模擬戦、互いのキーブレードで戦ってみてください。最初はイェーガー訓練兵とアッカーマン訓練兵。前へ」
エレン・ミカサ「「はっ!!」」
アクア「始め!」
エレンとミカサの勝負が始まった ミカサはエレンに向かって走り出すと、ミカサはエレンの心臓目掛けてキーブレードを突き出してきた。
エレンはそれをギリギリのところで避ける
エレン(速い!)
エレンは反撃に出ようとミカサの懐に飛び込もうとするが、逆にミカサがエレンの間合いに入り込んできた。
エレンはそれに対応するようにミカサの攻撃を受け止める。
二人は鍔迫り合いの形になるが、互いに一歩も引かない。
エレン「っ!!」
ミカサ「っ!!」
そして、一瞬の隙を突きミカサが押し切る形でエレンを吹き飛ばす エレンはそのまま地面に叩きつけられる。
アルミン「エレン!?」
ユミル「おいおい、大丈夫か?」
クリスタ「凄い……これが上位成績者の実力……」
ライナー「ああ、間違いない。あいつらは紛れもない実力者だ」
アクア「両者そこまで!」
アクアの声と共に二人の動きが止まる
ミカサ「エレン、手加減はしない……」
エレン「当たり前だ……」
エレンは立ち上がると服についた砂を払った
アクア「では次にアルレルト訓練兵とレオンハート訓練兵!」
アルミン「はっ!」
アニ「……」
そして、再び模擬戦が開始される。
アルミンは持ち前のスピードで撹乱し、その隙に攻撃を仕掛けるが、アニはまるでその攻撃を読んでいるかのように避けていく
そして、徐々に追い込まれていく
アルミン(くっ!流石アニだ…そう簡単に勝たせてくれない…)
アニ「……」
アルミン(でも!僕はこれでもキーブレード使いなんだ!負けるわけには!)
アニ「……」
そして、アニがアルミンの攻撃を弾き飛ばし、そのまま斬りかかろうとしたその時だった……
ピタッと、突然アニの動きが止まった
アクア「そこまで!」
アルミン「え?」
アクア「勝者、レオンハート訓練兵!」
アニ「……」
アルミン「なんで…」
アニ「あんたの心に闇を感じる…」
アルミン「え…」
アニ「ごめん…今のナシ…」
そう言うとアニはアルミンから離れていった。
一方、別の場所では……
コニー「よし、次こそは!」
クリスタ「頑張って、コニー!」
サシャ「応援してますよ!」
ライナー「手加減はしないぜ?」
ジャン「こんなとこでやられるかっての!」
長い時は流れマスター承認試験は終わったのであった…
キース「おめでとう。見事、上位10名に選ばれたものは、キーブレードマスターの称号が与えられる」
アクア「では、これからマスター承認証を渡したいと思います」
キース「うむ」
すると、キース教官の隣にいたアクアさんがマスターの承認書を取り出し、10名のキーブレード使いの名を呼ぶ
アクア「それでは、名前を呼ばれた人は前に出てきてください。主席、ミカサ・アッカーマン」
ミカサ「はい」
アクア「2位、ベルトルト・フーバー」
ベルトルト「はい……」
アクア「3位、ライナー・ブラウン」
ライナー「はいっ!」
アクア「4位、アニ・レオンハート」
アニ「……」
アクア「5位、エレン・イェーガー」
エレン「はい!」
アクア「6位、ジャン・キルシュタイン」
ジャン「はい!」
アクア「7位、マルコ・ボット」
マルコ「はい!」
アクア「8位、コニー・スプリンガー」
コニー「おう!」
アクア「9位、サシャ・ブラウス」
サシャ「は、はい!!」
アクア「10位、クリスタ・レンズ」
クリスタ「っ!はい!」
アクア「以上、この10名が本日からキーブレードマスターの称号を授けます」
キース「よくやった。10名とも精進しろ」
「「はっ!」」
こうして、104期生から新たなキーブレードマスター達が誕生した。
そして、その夜俺達は祝杯をあげた…
アルミン「エレン、ミカサ。マスター承認おめでとう」
エレン「ありがとう、アルミン」
ミカサ「ありがとう……」
ライナー「まさか、俺らも選ばれるとはな」
ベルトルト「うん、僕達も驚いたよ……」
アニ「まあ、当然の結果だけどね」
エレン「お前は選ばれなくて残念だったな?アルミン」
アルミン「うん、まだまだ実力不足だったよ…」
ミカサ「アルミンには私達にない心の強さがある。ので、落ち込む必要はない」
アルミン「ありがとう、ミカサ」
ユミル「私は選ばれなかったが、クリスタが無事合格できてよかったぜ!」
クリスタ「もー!ユミルだって本気を出せばマスターになれたかもしれないのに…!」
ミカサ「これで、ようやくエレンと一緒に暮らせる……」
エレン「そうだな。ずっと修行ばっかりだったもんな」
ミカサ「そう……」
エレン「でも、これからは少し休めるかもな」
ミカサ「どうして?」
エレン「キーブレードマスターになれば、世界中を自由に旅できるらしいんだ」
ミカサ「そうなの?」
エレン「ああ」
ミカサ「じゃあ、また3人で世界を回ろう……」
アルミン「僕は無理だよ…マスターになれてないから…」
ミカサ「っ!!ごめんなさいアルミン」
アルミン「気にしないで!」
エレン「あー!なんか散歩してーな!行こうぜ」
ミカサ「えぇ…」
アルミン「っ!待ってよエレン」
ジャン「アイツ正気か?世界を旅するって?」
コニー「さぁ?」
サシャ「外に出ればハートレスがたくさんいますからね…」
ジャン「あー言うのを死に急ぎ野郎っていうんだよ」
コニー「なるほど!確かに」
ユミル「ったく、騒がしい奴らだ」
クリスタ「ふふ、みんな楽しそうでいいじゃない」
食堂を飛び出した俺達はすぐ近くの丘を登る
エレン「ここなら、星空が見えるな…」
アルミン「凄いよ。今日は星の一つ一つが鮮明に見えるよ!」
ミカサ「とても綺麗…」
エレン「ああ……」
アルミン「……ねぇ、エレン。マスターとして明日から何をするの?」
エレン「うーん……とりあえず、ハートレス討伐かな?」
アルミン「そっか……やっぱり大変そうだよね」
エレン「どうだろうな?」
ミカサ「エレンは強い……だから大丈夫」
アルミン「そうだといいけど……」
エレン「心配すんなって!それに、俺達がやらないとダメなんだ。この世界の平和を守るためには」
ミカサ「そう……私はいつでもエレンの味方……どんなことがあってもあなたを守る」
アルミン「うん、僕も同じ気持ちだよ」
エレン「ありがとな、二人共。これからもよろしく頼むぜ」
ミカサ「ええ……」
アルミン「もちろん!」
エレン(キーブレードマスターか……)
ミカサ「……」
エレン「ミカサ、どうかしたのか?」
ミカサ「ううん、なんでもない……そろそろ、戻ろう」
そう言うと、ミカサに続くようにエレン、アルミンも食堂に戻る
エレン・ミカサ・アルミン(こうして、俺(私、僕)達3人はこれが最後の夜となった…)
to be continue
次回は1月の中旬頃に予定です