カードを使いやって来た世界はやはりウォール・マリア壁内のシガンシナ区だった。
エレンは壁の上に座り込みながら町を見下ろしていた。
エレン「そうだ…俺は何も忘れてない…俺の大切な人はアルミンとフリーダ。その二人しかいない」
すると、エレンの背後からとある人物が現れる
ライナー「よう!エレン」
エレン「えっと…ライナーだな!!」
ライナー「お、おう。なんだ?まるで今まで忘れてみたいな顔してるぞ」
エレン「いや……まあそんなところかな……」
ライナー「ふーん。お前さぁ……なんでこんなところに一人でいるんだ?」
エレン「そ、それは…」
ライナー「まぁいい。それよりも訓練に行かないと、アイツが心配するぞ!」
エレン「お、おう」
そう言うと、ライナーは壁から飛び降り、建物から建物へと飛び移りながら移動していた。
エレンもそれに続く
ライナーと共に到着したのはウォール・ローゼ壁内トロスト区。
エレン達がかつてキーブレード修行をしていた町。
そこにはジャンやベルトルト達がキーブレードの修行を行っていた。
そして、エレンは訓練兵時代を過ごした兵舎へ入ると104期訓練兵が一同揃っていた。
クリスタとユミルは仲良くしているようだ。
コニーもサシャと相変わらずバカをやって、アニは一人読書をしている。
そして、エレンが入った瞬間、皆の顔つきが変わる。
クリスタ「あっ……エレン!」
エレン「みんな…なんか久しぶりだな」
コニー「久しぶり?朝一緒に共にしたじゃないかよ」
エレン「そっか……そうだよな」
そして、エレンは思い出す。この場にあいつらが居ないことに…
エレン「な、なぁ、そういえばあいつらは知らないか?」
ん?あいつら?
俺が聞きたいのはアルミンの居場所のはず…
なのになぜ俺はまるでもう一人いることを聞いてしまったのか……。
ライナー「ん?あぁ、アルミン達ならお前らの大切なあの場所にいるはずだ」
エレン「あの場所…?」
もしかして、あの湖のことなのか?
エレンは駆け出し湖へ向かう
そして、そこに広がっていた光景はいつもと変わらない湖の風景。
風が優しく吹き、草木は揺れる。
エレンは目を瞑る
ここは確かに大切な場所で、ここに来ると心が落ち着く。
だが……ここにはアルミンはいない。
エレンは再び目を開ける。
と、その時地面が大きく揺れる
ドォン!!という音と共に巨大なハートレスが現れたのだ
エレン「あれは……」
それは見覚えのあるハートレスだった。
そのハートレスはかつてエレンが訓練初日に出くわした巨大ハートレスだった。
エレン「こいつも俺の記憶から作られた幻影なのか!」
エレンはキーブレードを握りハートレスを攻撃する。
だが、全く効いていない様子だった。
ハートレスはその大きな口を開きエレンに向かって突進してきた。
咄嵯に避けた為直撃は免れたが、地面には大きな穴が出来ていた。
エレン「くっ……」
この時、エレンは何か異変を感じていた。
エレン「キーブレードってこんなに重かったか?」
普段のエレンなら軽々と振り回せるキーブレードだが、今日に限ってはとても重く感じている。
だが、それでも戦わない訳にはいかない。
ハートレスが再び向かってくる。
今度は横に転がりなんとか避ける。
だが、その先にあった大木は簡単にへし折られてしまった。
エレン「どうなってんだよ!コイツは!」
その時、エレンの中で一つの答えが出た。
エレン(まさか、これが俺の力不足!?)
そう考えるしかなかった。
記憶を失い、自分の力が足りず、自分のせいで仲間を置いてきてしまった。
自分のせいで何も出来ない。
それが怖くて仕方なかった。
エレン「ちくしょう……」
エレンは無意識のうちに涙を流していた。
だが、泣いている暇はない。
今はただ逃げることしか出来なかった。
走りながら後ろを振り返ると、そこには巨大ハートレスの姿があった。
必死に逃げようとするも逃げ切れるわけもなく追いつかれてしまう。
そして、再び攻撃される。
エレンはそれを見切り、カウンター攻撃を繰り出し、ハートレスに一撃を与える
すると、今まで傷一つつかなかったハートレスに大きなヒビが入る。
エレンはすかさず追撃を加える。
エレンの攻撃により巨大ハートレスは倒れ込むように倒れ消滅した。
エレンは荒くなった息を整え、周りを見渡す
そこには倒れた木々や砕けた岩などが広がっていた。
すると、背後から気配を感じ取り振り返ると一人の黒髪の長髪の少女がいた。
エレン「もしかして…フリーダ…なのか?」
フリーダはエレンに近づき手を握る。
フリーダ「やっと会えたね……」
エレン「やっぱり、そうなんだな?」
フリーダ「うん、あなたに謝らないといけないことがあるの」
エレン「え?なんでだ?」
フリーダ「実は私……あなたの大切な人じゃない…私のせいでエレンが…」
エレン「どういうことだ……教えてくれよ」
フリーダは悲しげな表情を浮かべながら話し始めた。
フリーダ「真実を話す前に、エレン。本当のことを思い出して?本当にあなたの大切な人のことを」
エレン「それは……当たり前だ。大切な人はフリーダだ!」
フリーダ「本当は分かってるんでしょ?大切な人は私じゃないことに…」
エレン「っ!あぁ、確かにそんな記憶がない……昔の記憶にはアルミンやフリーダしかいない…でも、なんか心にモヤモヤするんだ…」
フリーダ「うん、貴方とアルミン…そして、もう一人の大切な人がいた…その人こそエレンにとって大切な人のはずよ…」
エレン「もう一人は誰なんだ……俺の知っている奴なのか……」
フリーダ「それは……」
突如として闇の回廊が開き、中から出てきたのは…
クロード「再戦だエレン・イェーガー!」
エレン「お前は確かクロード!」
クロード「ここで貴様を倒す。そして、ここで脅威を断ち切らせてもらうぞ!」
エレン「一体何の話だ!?」
クロード「黙れ!」
エレン「くっ!フリーダ逃げろ!」
エレンの叫び声で逃げるフリーダ
すると、クロードは槍を振り回し攻撃を仕掛けてくる。
エレンも対抗するが、キーブレードを思うように扱えず苦戦する
クロード「お前は我ら機関にとって邪魔な存在だ!ここで大人しく消えてもらう!!」
エレン「お前は一体何を言っている!」
クロード「お前が知る必要はない!」
そして、激しい戦いの末、エレンはついに追い詰められた。
クロード「終わりだ…キーブレードに選ばれし者!」
その時だった。
どこからともなく現れた闇の剣がクロードを貫いた。
クロード「っ!こ、これは…」
マルセル「勝手な行動をしては困るぞクロード」
クロード「ま、マルセル!?なんの…真似だ…!!」
マルセル「お前にはある任務を任せていたはずだが?それを放棄して、あまつさえ裏切り者に寝返るとは……失望したよ」
クロード「ぐふっ……き、貴様こそ……機関の裏切り者が……!」
そう言い残し、クロードは消滅した。
エレン「おい……嘘だよな……そんな簡単に仲間を!」
マルセル「さて、エレン。君にはこの先で絶望を与えることになるだろう。フリーダの後を追うといい」
エレン「待てよ……なんで、どうしてこんなこと……」
マルセル「俺達は心のない存在、ただそれだけだ」
マルセルは闇に包まれ、その場から姿を消した。
そして、次に目を開けた時、そこは元に戻った湖のほとりだった。
エレン「戻ってきた…」
俺は何をしていた?
エレン「っ!フリーダ!?」
辺りを見渡してもどこにもいなかった。
エレン「なんでいないんだよ!!くそっ……」
エレンは涙を流していた。
ーエレンー
と、その時誰かが自分の名を呼ぶ
背後を振り返るとそこにいたのは黒い髪、赤いマフラーをつけた少女。
その少女はエレンを見つめると微笑み返す
だが、その姿は徐々に薄れていきやがて見えなくなった。
エレン「今のは……誰だ?」
いや、きっと俺の記憶の人物だ。
だって、今も胸に残る温もりがあるのだから。
エレン「フリーダを探さないと……」
エレンは立ち上がり、城内へ戻る
城内へ戻るとフリーダが立っていた
エレン「フリーダ!お前はが言っていた大切な人って…」
フリーダ「うん……彼女こそがあなたの大切な人だよ」
エレン「けれど、俺はあの人のことを知らない…なんでなんだ?」
フリーダ「それは、私が…」
アルミン「僕が教えてあげよう!」
響き渡るアルミンの声
すると、背後から衝撃波が襲う
咄嵯に避け直撃は免れたが、衝撃によりフリーダは大きく吹き飛ばされる。
エレン「フリーダ!!」
アルミン「君の記憶がデタラメなんだ!だからこそ操り人形になるんだ!!」
エレン「アルミン……許せねぇ……絶対にぶっ潰す!!!」
エレンは怒りに任せてアルミンに向かって走り出す。
だが、アルミンも負けじと走り出し、二人のキーブレードがぶつかり合う。
そして、二人は互いに睨み合いながら一歩も引かない。
アルミン「君は結局何も守れない……弱いままだ!」
エレン「ふざけんな!俺はまだ戦える!俺を信じてくれる仲間がいる限りな!」
アルミン「じゃあ、その仲間は?君が置いていった仲間はどこにいるんだい?」
エレン「っ!霊夢、魔理沙…」
アルミン「そうだよね?それに今頃どうなっているかな?」
エレン「やめろ……あいつらは大丈夫だ!そう信じてる!」
アルミン「信じるだけでなんとかなるのかい?現に君は記憶を失ってしまったじゃないか!」
エレン「それでもだ……!」
アルミン「ちっ!もういい……消えてくれ!!」
エレン「くっ!」
アルミンの攻撃が命中し、エレンは吹っ飛ぶ
アルミン「これで分かっただろ?エレン、君は弱い。このままだとまた大切なものを失うことになるよ」
アルミンはエレンのキーブレードを奪い取ると、エレンに向けて投げつけた
そして、そのキーブレードは真っ直ぐとエレンの元へ飛んでいく
エレンはそれを受け止めるがそのまま地面に倒れ込む
エレン「うっ…重い」
アルミン「キーブレードでさえ、扱えないなんて本当に君はキーブレードマスターなのかな?」
エレンは立ち上がると、キーブレードを構える
そして、再び戦いが始まる
激しい攻防の末、エレンはついに追い詰められる そして、とどめを刺そうとアルミンはキーブレードを振り下ろす
その時だった。
フリーダ「もうやめて!!」
フリーダが叫ぶと共にアルミンはフラフラとその場に倒れる
エレンはその様子を呆然と見つめている
エレン「アルミン!?フリーダ、一体何をしたんだ?!」
エレンはフリーダを問い詰めるが彼女はうつむきながら横に首を振るのみだった
その時、二人の前に闇の回廊が現れ、出てきたのはメアだった。
メア「要するにそいつの心はフリーダの能力で壊されたのですよ」
エレン「心を壊された!?じゃあ、アルミンはどうなるんだ!」
メア「ククク、まだ気付いてなかったんだ」
エレン「何を…」
メア「そこにいるアルミンは我々機関が作った人形。つまり偽物なのよ」
エレンは驚きの表情を浮かべる
エレン「このアルミンが偽物!?」
メア「そうよ。フリーダの記憶を操る能力を使ってあなたと戦わせていたのです」
エレンは膝から崩れ落ちる
エレン「そんな……」
フリーダ「ごめんね……エレン……私のせいで……でも、こうしないと貴方が危ないと思ったから……」
メア「でもさ?フリーダは残酷なことをしたよね?人形は傷付いてもなんとも思わないから心をぶっ壊すんだから」
フリーダ「そんなこと!!」
メア「はぁ?今更の被害者面ですか?あなたがエレンの記憶をいじったくせに?」
フリーダは何も言い返せず、ただ下を向いて涙を流すだけだった。
エレン「どういうことだよフリーダ。お前が俺の記憶をいじったって…」
フリーダはゆっくりと顔を上げる
フリーダの目からは大粒の涙が溢れ出していた。
メア「フリーダの能力は、他人の心に入り込み記憶を書き替えることができるという能力なのよ。今まであなたがフリーダを助けようと熱くなったのもこの女による記憶操作もあるわね」
エレン「嘘だ…そんなの嘘だ!!」
メア「ええそうよ。アンタが助けようとしたフリーダの記憶は全て嘘の記憶なのです」
エレン「黙れっ!」
エレンはキーブレードでメアに振るう
しかし、メアの蹴りで後ろに吹っ飛ぶ
エレンはすぐさま立ち上がり、キーブレードを構え直す。
だが、先程までの勢いはなく、その瞳には迷いが生じていた。
エレン(俺は何を信じれば良いんだよ……)
メアはその様子を見て不敵に笑いエレンの方へと歩み寄るがフリーダが立ち塞がる
メア「なんのつもりなの?」
フリーダは涙を流しながらも必死に声を出す
フリーダ「エレンはだれにも傷付けさせない!!」
メア「今更、反抗してももう遅いわよ。アンタもそこの出来損ないももう私達には必要ないのよ!」
メアの平手打ちでフリーダが横に倒れる
エレン「フリーダ!?」
メア「あんな奴を心配してるの?あなたとフリーダは赤の他人だよ?」
エレンは動揺しながらもメアに向かって走り出す
だが、メアは簡単にかわし、腹を思い切り殴りつける
エレンはそのまま後ろへ吹き飛び、壁に強く打ち付けられる
エレンは血反吐を吐き出しながらその場で悶える
エレン(くそ…一人じゃなにもできない……!)
メア「仲間もいない今のあなたはただの弱者ね」
エレン「っ!確かに…俺一人じゃ弱い…だから……仲間がいるんだ……!」
エレンはよろめきながら立ち上がる
エレン「それに、フリーダの約束が絆の力になる!!」
メア「なにその臭いセリフ…それに何度言えばわかるの…あんたのその絆の力もただの嘘の絆でしかない!一人寂しく消えな!!」
メアが大剣でエレンに振り下ろそうとしたとき1枚の御札が襲いかかる
それと同時にエレンに治癒魔法が掛かる
霊夢「誰が一人だけと思ったの?」
魔理沙「待たせたなエレン!」
エレン「霊夢、魔理沙…来てくれたのか?」
霊夢と魔理沙はエレンの前に立つ
魔理沙「当たり前だぜ!私達はずっと一緒だろ?」
霊夢「それに、あんたは私達がいないと何もできないんだからさ!」
メアは舌打ちをしながら、エレン達を睨み付ける
メア「まぁいいわ。3人になったところで私の敵じゃない!」
そして、メアの攻撃を避けた3人
霊夢はカードを取り出し、掲げる
霊夢「夢想封印!」
魔理沙は箒に跨ると空高く飛び上がる 魔理沙は八卦炉を構える
魔理沙と霊夢による激しい弾幕ごっこが始まった。
メア「くっ!今までの力じゃない!」
すると、メアの背後にエレンが現れ、キーブレードの斬撃を喰らう
メア「くっ!何でさっきまで苦戦してたあなたがこんな軽やかに…!!」
メアは振り返り、エレンに斬りかかる
しかし、エレンはそれを華麗に避ける
そして、メアにキーブレードを突き刺す
メア「うぐぅ……」
エレン「これで終わりだ!」
エレンのキーブレードがメアの身体を貫く
メア「なんで……私が負けるの……こんなところで………いや…だ…」
メアの体は塵となり消滅した
エレン「勝った……のか……」
霊夢「ええ、やったわね」
魔理沙「んで、なんでアルミンが倒れてるんだ?」
霊夢「それに彼女は…」
フリーダ「私はフリーダです」
魔理沙「おっ!君がフリーダなのか!んで、私らは」
フリーダ「魔理沙さんと霊夢さん」
魔理沙「なんだ知ってるのか!」
霊夢「取り敢えず、これでエレンの大切な人を救えたね」
霊夢と魔理沙が歓喜してる中、エレン、フリーダは複雑そうな顔をする
エレン「どう説明したものか…」
フリーダ「そうですね……」
こうして、エレンとフリーダは霊夢、魔理沙に今までのことを話す。
記憶をいじられたエレン達。
偽物のアルミン。
そして、フリーダの正体を…
魔理沙「なるほどな。そういうことだったのか」
霊夢「記憶をいじったって……許せないわね」
霊夢の言葉にフリーダは俯く
フリーダ「ごめんなさい」
エレン「別にフリーダが悪いわけじゃない」
フリーダ「でも……」
魔理沙「それによ。ジーク達に脅されてやったんだろ?」
フリーダ「はい……」
エレン「なら、フリーダは悪くないよ」
霊夢「私は許したわけじゃないわよ」
エレン「わかってるよ。だけど、今はそれよりも」
霊夢「ええ、ジーク達を倒さないといけないわ」
エレン「残ったのはジーク、ノア…そして、マルセルってやつだな」
霊夢「そうね。まずはそいつらとの決着をつけましょう」
エレン「ああ、そうだな。フリーダはここにいてアルミンを見ててくれ」
フリーダ「うん、気を付けてね。エレン」
エレン「大丈夫。俺は絶対に勝つ」
エレンと霊夢、魔理沙はその場を離れ、城の最上階への階段を登る
エレン達が去った後、フリーダは横たわるアルミンの隣に座り、彼の手を握る
フリーダ「あなたはいつも私のことを守ってくれましたよね」
フリーダは更に強く握る
フリーダ「だから、今度は私があなたを守ります……例えこの命に代えても……あなただけは死なせません……だってあなたは私の……大切な……友達……ですから」
そして、背後に黒いコートを着た人物がフリーダの背後に現れた
城の最上階への廊下を歩くエレン達。
エレンはずっと考え事をする
エレン「だめだ。思い出せない…」
霊夢「それって、あんたの大切な人のこと?」
魔理沙「まあ、無理もないぜ。突然そんなこと言われてもなぁ」
エレン「俺の記憶から消されたあの少女は俺にとってどんな存在だったんだろう?家族?友人?恋人?それとも全く関係ない赤の他人?」
魔理沙「まぁ、会えばわかるんじゃないか?」
霊夢「それもそうね」
エレン「だと良いんだけどな……もう、記憶が混乱してるかもしれない…」
霊夢「けれど、前にもこんなことあったわね」
魔理沙「前にも?」
霊夢「もし、私の記憶が正しければ前にも不安な事があったとき絆を確かめるために一致団結してなかったっけ?」
魔理沙「確かに、そんなこともあったな!」
エレン(そういえば、あの時、霊夢と魔理沙が居てくれたお陰で何とかなったんだよな)
魔理沙「ならもう一度やるか!」
霊夢は手を出す
霊夢「どんなことがあっても…!!」
魔理沙はその手の上に乗せ
魔理沙「私達はいつでも…!!」
エレンはその上に自分の手をのせる
エレン「例え、記憶がなくなったとしても!!」
エレン・霊夢・魔理沙「一緒だ!!!」
3人は絆を確かめ合い、笑顔になる
そして、更に先へ進む
マルセルは廊下を歩く、すると背後から声をかけられる
ジーク「よぉ、マルセル」
マルセル「よくも俺の前に現れましたね。ジーク戦士長。いや、裏切り者」
ジークは鼻で笑う
ジーク「ふんっ!お前には言われたくないな」
マルセル「何故、フリーダを自由にした?それさえしなければ、キーブレードの勇者は手中に収めたのに」
ジーク「なんでかって?それはよ。お前とメア。そして、クロードが不審な動きに気がついてな。その証拠として、クロードを問い詰めたら吐いてくれた」
マルセル「なるほど。それで、クロードを俺に消しかけたのは…」
ジーク「ああ。だが……」
マルセル「?」
ジーク「お前は最初から最後まで機関の裏切り者だったわけだ!」
マルセル「なら、アンタも消すまでだ」
ジーク「ほう?機関のナンバー2に勝てると思ってるの?」
マルセル「勿論です。それに、俺だけじゃない」
すると、奥からノアが現れる
ノア「そろそろ出番か?」
マルセル「ノア、一緒に奴を倒すぞ」
ノア「ああ。そうしよう」
マルセルが武器を構えたときだった…
マルセル「ぐっ!なんのつもりだ…ノア…!!」
ノアがマルセルの身体を剣で貫く
ノア「悪いけど、君とはここでお別れだよ」
ノアはマルセルに刺さったままの剣を抜く
ノア「それに君と僕の目的は同じだ。だから、君は僕の目的のために犠牲になってもらう」
マルセル「ぐっ…おの…れ…!!」
ノア「じゃあね。元仲間さん」
そして、マルセルは消滅した
ジーク「ふぅん。意外とやるね。ノア」
ノアは不敵な笑みを浮かべる
ノア「ククク、ジークさん、あなたもここを見たからには生きて帰すわけにはいきませんね」
ジーク「そりゃどうも。俺も本気で戦わないとね」
ノア「では、始めましょう」
ノアとジークによる激しい戦いが始まった。
ジーク「ザク、メア、クロード、マルセルは裏切りの罪を償った。ノア、お前も消えな!!」
ジークの拳がノアの顔面に直撃する
ノアは壁に激突する
ノア「くっ……」
ジーク「終わりだ。ノア」
しかし、ノアが不敵に微笑む
ノア「果たしてそうでしょうか?」
ジークは後ろを振り返ると
エレン、霊夢、魔理沙が武器を構えて睨んでいた
ジーク「なんだエレン。お前はノアの手駒になったのか?」
エレン「違う!お前を倒したら次はアイツだ!」
ジーク「そうかい。なら、かかってきな!」
エレン「いくぞ!」
エレン達も戦闘態勢に入る
エレンは魔理沙に目配せをする
エレン(ここは俺に任せてくれないか?)
魔理沙(わかったぜ。任せた)
ジーク「何を企んでるのか分からないが……まぁ、いいだろう」
エレン「余裕だな!」
エレンはキーブレードを召喚し、構える
エレン(俺はこの力で多くのものを失った。だけど、今度こそ大切なものを守れるように戦うんだ!!)
霊夢「夢想封印!!」
カードを使った霊夢はジークに技を繰り出す
魔理沙「恋符『マスタースパーク』!!」
魔理沙はカードと八卦炉を取り出し、そこから極太レーザーを放つ
エレン「うおおおおおお!!!」
ジーク「無駄だ」
3人の攻撃がジークを襲う
ジーク「甘いんだよ」
ジークは片手で3人の攻撃を受け止めていた
エレン「何!?」
ジーク「雑魚共が……吹き飛びな!!」
ジークは闇のオーラを纏い、衝撃波を飛ばす
霊夢・魔理沙「きゃー!」
霊夢と魔理沙は壁に打ち付けられてしまう
エレン「霊夢!魔理沙!」
2人の元へ駆け寄るエレン
エレン(くっ……強い)
エレンは立ち上がる
エレン「こんなところで負けられないんだよ!」
エレンは再びキーブレードを構える
ジーク「そうこなくちゃ面白くないぜ!エレン!」
そう言うとジークの手から小さな闇の玉を複数出現させる
ジーク「これが避けられるかな!?」
そう言うとジークは腕に力を込めてエレンに投げつける
エレンはキーブレードで弾こうとするが
エレン「なっ!?」
闇の弾丸を弾ききれることができず、攻撃を受けてしまう
ジーク「しゃああ!ゲームセット!分かるか?投げ方を変えたんだよ」
エレン「ぐっ……」
ジーク「お前もここで終わりだな」
ジークはゆっくりとエレンに近づく
ジーク「消えなエレン」
ジークがエレンに向かって手を振りかざした瞬間だった
エレン「はああああ!!!」
エレンは渾身の一撃をジークに喰らわせる
ジーク「がはっ……」
エレン「まだ、終わってねぇよ!!」
更にエレンは追撃を加えようとするが
ジーク「なかなかの攻撃だエレン……」
既にフラフラ状態のジークだった
ジーク「ククク、お前を助けた甲斐があったな」
エレン「俺を助けただと?どういう意味だ!?」
ジーク「それを言ったらつまらないだろ?」
すると、ジークの周りから闇が包み込む
ジーク「...エレン、いつかお前を救い出してやるからな」
そして、ジークは完全に消えた
エレン「ジーク。一体、何者なんだ?」
すると、回復した霊夢と魔理沙がやって来る
霊夢「ボサッとしてないでノアを追いかけるわよ!」
エレン「そうだな!」
3人はノアの後を追う
奥の部屋に進撃すると、目の前にフリーダを人質にしたノアが立っていた
ノア「ほう?あのジーク戦士長を倒したとはな。やはり、そのキーブレードの力は欲しい物だな」
エレン「お前の思い通りにはさせない!」
ノア「フッ、それはどうかな?」
エレン「?」
ノア「ククク、フリーダ。エレンの記憶を消せ」
フリーダ「っ!そんなことしたら…!!」
ノア「ああ、エレンの心は壊れるだろうな?」
エレン「…」
ノア「さぁ、やれ!フリーダ」
フリーダ「嫌だ」
ノア「なんだと?」
フリーダ「エレンは私を許してくれた。それにもう誰も傷つけたくない!」
ノア「チィ……仕方がない。お前から先に始末してやる」
ノアはフリーダに剣を向ける
霊夢「待ちなさい!!」
ノア「なんだ?」
霊夢「あんた、フリーダを脅して無理やり従わせて……それでも人間なの!?」
ノア「ふん、俺はキーブレードの力を手に入れるならどんな手段も躊躇しない!」
フリーダ「そんなこと…絶対……」
エレン「やるんだフリーダ!!」
フリーダ「でも……」
エレン「お前が助かるなら記憶を失くすぐらい…」
霊夢「例えアンタが記憶を失くすしても私達がいる!」
魔理沙「ああ!無理矢理にでも思い出させるさ」
ノア「ふん、何か勘違いしてるかもしれないが記憶を失くすことはエレンの命はなくなるみたいなものだ。あのアルミンのようにな」
「それはどうかな!?」
突如ノアの背後からアルミンが姿を現し、ノアに斬りかかるが避けられる
ノア「なに!?偽物のお前がなぜ!」
エレン「アルミン!」
アルミン=レプリカ「違う。ただの人形さ」
魔理沙「えっ?」
アルミン=レプリカ「僕はこの世界には存在しない存在。だから、僕の身体は仮初めのものに過ぎない。だが、僕にはこの世界を変えることができる!」
エレン「アルミンやるぞ!」
エレン達は武器を構えノアを睨む
ノア「くそっ……こうなったら全員まとめて葬ってやる!!」
すると、ノアの頭上から雪の結晶が降り注ぐ
そして、一つの結晶を握ると剣が現れる
ノア「喰らうがいい!」
ノアの言葉とともに複数の剣がエレン達に襲いかかる
エレン「はあ!!」
エレンはキーブレードで弾きながらノアに近づく
エレン(今だ!!)
しかし、ノアは既にエレンの後ろにいた
ノア「甘い!」
ノアはエレンに蹴りを入れる
エレン「がはっ……」
霊夢「夢想封印!!」
霊夢の技がノアを襲う
ノア「小賢しい!」
ノアは霊夢に向かって剣を振る
霊夢「っ!」
魔理沙「霊夢に手出しさせない!恋符『マスタースパーク』!!」
魔理沙は霊夢を庇い至近距離でマスタースパークを放つ
ノア「無駄だ!」
マスタースパークは弾かれる
魔理沙「くっ……」
エレン「うおおお!」
エレンはノアに向かって走り出す
ノア「ふん」
ノアは闇のオーラを纏いエレンを吹き飛ばす
エレン「くっ……」
魔理沙・霊夢「エレン!」
ノア「お前らじゃ俺は倒せない!!」
すると、ノアはカードを取り出し掲げる
エレン「何をする気だ!」
ノア「俺の本当の力を見せてやる。死の宣告!」
すると、エレン、霊夢、魔理沙に黒い影がかかる
エレン「なっ……」
ノア「これでお前達は俺の攻撃を喰らったら消えることになるっ!」
エレン「くっ!」
アルミン=レプリカ「僕を忘れていないだろうね!!」
アルミンはノアに攻撃を仕掛けるが
ノア「遅いんだよ!!」
アルミン=レプリカ「ぐはっ……」
ノアの攻撃が直撃し、倒れ込む
エレン「アルミン!!」
ノア「まずはお前からだエレン!」
ノアはエレンに向けて剣を振り下ろす
エレン「負けてたまるか!」
エレンはキーブレードで攻撃を防ぐ
ノア「ほぅ?まだ、抗うか」
エレン「ここで諦めたら俺を信じてくれた皆んなに申し訳ないんだよ!!」
エレンは渾身の一撃をノアに放つ
ノア「ぐはっ!」
エレン「どうだ!」
ノア「まだ、こんな力が残っていたとはな。流石、勇者と言ったところか」
すると、ノアの身体が闇に包まれていく
ノア「まぁ、お前達の魂はここで終わりだがな」
エレン「なに?」
ノア「さらばだ!」
すると、ノアの闇が部屋中に広がる
エレン「これは!?」
エレン達の周りには闇の空間が広がっていた
エレン「ここはどこだ?」
すると、目の前にノアが現れる
ノア「ここは忘却の城の中心部。いわば俺の庭だ」
エレン「今度こそ倒すぞ!!」
エレンはノアの元へ走る
エレン「はああ!!」
エレンの攻撃を受け止めるノア
ノア「フッ、忘れたか?」
すると、エレンの足が凍りつく
エレン「なんだと!?」
ノア「言っただろ?俺は闇の力を自在に操れると」
ノア「お前もここまでだ!」
ノアはエレンに蹴りを入れ吹き飛ばす
エレン「くっ……」
ノア「クク、さようならだ」
ノアはエレンに剣を突き刺す
エレン「ぐはっ……」
ノア「クク……」
しかし、エレンが消える気配がない
と、その時エレンのキーブレードがノアに攻撃を与えた
ノア「何っ!?」
エレン「……なめんなよ」
ノア「何故だ!?お前は確実に死んでいたはずだ!」
エレン「確かに俺はもう駄目だと思った……でも、絆が助けてくれた」
ノア「絆だと?」
エレン「ああ!そうだ!お前を倒すためにな!」
ノア「チィ……ならば、もう一度喰らえ!」
ノアはエレンに剣を向ける
エレン「無駄だ!!」
ノア「なに!?」
エレン「だって、ここなら誰も傷つかないからな!」
ノア「まさか、俺と一対一に持ち込むために!!」
エレン「ああ、そうだよ」
ノア「小賢しい真似を!!」
エレン「お前がどんなに強力な技を持っていても関係ない!ここで決着をつける!!」
ノア「やれるものならやってみせろ!」
二人は同時に駆け出した
そして、二人の技がぶつかり合う
ノア「うおおお!!」
エレン「はあああ!!」
ノア「消え失せろおお!!」
エレン「繋がる心が俺の力だ!!」
キーブレードの先端から光の光線を放ち、ノアの体を貫通する
ノア「バカな……」
ノアはそのまま地面に倒れ、消滅する
エレン「勝った……」
すると、周りが光となりエレンは目を瞑る
エレン「っ……!」
目を開けるとそこは見慣れた場所だった
エレン「戻って来れたのか…」
魔理沙「勝ったのか?」
魔理沙の質問に答えるかのようにエレンは親指を上に向ける
魔理沙「そうか……良かったぜ!」
霊夢「本当に無茶するんだから」
エレン「いつものことだろ?」
そして、背を向けるレプリカに話しかける
エレン「なぁ、アルミン。大丈夫か?」
アルミン=レプリカ「僕はアルミンじゃない。偽物だ」
エレン「でも、偽物だろうとなんだろうとアルミンはアルミンさ」
アルミン=レプリカ「ありがとう……エレン。君の気持ちは偽物の僕でも分かる嘘偽りのない言葉だよ」
そして、レプリカはエレン達の前から姿を消す
エレン「なぁ、フリーダ。アルミン……レプリカをもとに戻せないのか?」
フリーダ「彼の場合は記憶がゴチャゴチャになって戻ることはとても難しい」
エレン「そんな……」
霊夢「じゃあさ、私達の記憶とかも?」
フリーダ「エレン達の場合は記憶をバラバラにしただけだから記憶を繋ぎ合わせれば元に戻る」
魔理沙「良かったぜ」
エレン「……」
フリーダ「でも、それにはもう一度記憶をバラバラにする必要がある」
魔理沙「ってことはつまり…」
フリーダ「ここで起きたことは全て忘れる」
エレン「っ!フリーダのこともか!?」
フリーダ「もちろん」
エレン達は驚く、特にエレンは納得がいない顔をしている
フリーダ「エレン。ごめんね……こうするしかない」
エレン「……」
フリーダ「でも、あなたは選ぶ権利がある。ここでの記憶を失う代わりにのもとに戻るか、このまま、大切な記憶を失くしたままにするか…」
エレン「俺は……」
エレンは下を向く
フリーダ「私はエレンの選択を尊重するよ」
エレンは顔を上げる
エレン「元に戻してくれ…」
フリーダ「うん、わかった。きっとエレンならそう言うと思ってた。そうする方がいいもんね?」
そして、フリーダは俺達に背を向ける
しかし、エレン達はあえて追求せず様子を見ていた
フリーダに付いてきてやって来た場所は忘却の城と同じ白い部屋で真ん中に花の蕾のような機械があった
霊夢「ここで眠っていれば記憶は元に戻るのね?」
フリーダ「うん。時間は掛かるけど多分だけど…いえ、絶対に元に戻すから」
エレン「フリーダ……色々と世話になったな」
フリーダ「ううん、こっちこそ。エレン達がいてくれて楽しかったよ」
すると、霊夢はフリーダに手を出す
霊夢「あの時、許さないって言ったけど今回は特別よ?ほら、握手しなさい」
フリーダ「うん!」
フリーダは嬉しそうな表情で霊夢の手を握り返す
エレン達も笑顔を浮かべている
フリーダ「皆んなのこと、忘れないから!」
エレン「俺もだ」
魔理沙「けどさ、私達次に目覚めた時フリーダのこと忘れてるからお礼が言えないんだよな?」
霊夢「どうしよう」
エレン「なら、レミリアから貰ったメモ帳に書いておこう。『フリーダにお礼を言う』ってさ!」
魔理沙「そうだな!」
霊夢「なら、私達は先に眠るわ」
魔理沙「そんじゃ、フリーダ。おやすみだぜ!」
フリーダ「おやすみなさい」
そして、霊夢と魔理沙は眠りにつく
エレンも眠りにつこうと機械に近づいたときフリーダが悲しい顔をする
フリーダ「私達、嘘から始まったけどエレンに会えて良かったよ」
エレン「俺もだ」
フリーダ「さよなら」
エレン「さよならじゃないだろ?目が覚めたらまた会えるさ。今度は本当の仲間として」
フリーダ「そうだよね……それじゃあ、また会いましょう!」
エレン「ああ、約束だ!」
そして、エレンも機械に入ると蕾が閉じられていく
フリーダ「エレンの記憶はカケラになってて探すことは簡単じゃない…けれど、エレンには記憶の奥底にいる大切な人がいる。君の大切な絆」
エレン「大切な人…大切な…絆」
すると、エレンはポケットからとあるお守りを取り出す
エレン「俺、こんなもの持ってたのか?」
フリーダ「それをずっと持ってて?それがエレンの記憶を取り戻す絆になるから…」
フリーダはそう言うと花の機械はエレンを包み込む様に閉じられる
そして、エレンは深い眠りにつく
夢の中、エレンは必死に大切な人を思い出そうとする
そう、あの人…俺の大事な家族
黒髪の女の子で、昔使ってた俺のマフラーを今も大事持つ大切な人…
エレン「っ!ミカサ!!」
エレンが叫ぶと世界は光だし、ミカサやアルミン、104期生の皆、霊夢や魔理沙達の姿が浮かび上がる
エレン「皆…」
すると、フリーダがエレンの隣に現れる
フリーダの姿は透けておりまるで、存在が薄れている感じだった
エレン「フリーダ!?」
フリーダ「大丈夫、エレンは私のことを忘れるけど約束があるから戻ってこれる!」
エレン「約束したもんな!」
フリーダ「だから、今は忘れても…」
エレン「いや、忘れない」
フリーダ「えっ?」
エレン「俺は忘れない。たとえ、どんなに時間がかかってもいつか必ず思いだす。それまで、待っていてくれ」
フリーダ「エレン……」
エレン「だから絶対になくさない…」
レプリカは城の廊下を歩く
すると、そこに黒いコートを着た人物が現れる
その人物はクロードだった
アルミン=レプリカ「クロード!?生きてたのか!」
クロード「ああ、それよりもアルミン。本物になりたくないか?」
いつもの道…
決まった言葉で別れ…
決まった言葉で会う…
二つの間にはいつもの眠りがある…
だからまた
いつもの言葉で別れよう
そして
君のいない世界で君の夢を見る
目が覚めたら
いつもの道で
いつもの言葉で会おう
エレン編 THE END
以上を持ってエレン編終了となり、エレン、霊夢、魔理沙の3人はしばらくお休みとなります
そして、次回はアニ編二話編成スタートします。
1話投稿は7/31からになりますお楽しみに