ウォール・ローゼ トロスト区
とある小屋。
机の上にあるのはタイプライターと一つの銀のコップ
すると、一人の人物が入ってくる
その人物はタイプライターで何やら報告書を作っていた
と、その時もう一人の人物が入ってくる
「アニ、壁内の様子はどうだ?」
アニ「ベルトルト。壁内は大丈夫だよ。なんとか抜け出してきた」
ベルトルト「そうか……じゃあ、行くのか?忘却の城のところへ……」
アニ「うん……行かないとね。ライナーとも約束したし」
ベルトルト「そうだな。早くしないと……僕たちがここにいる事が機関にバレたらヤバいよね……」
アニ「まぁね。でも、私達は鍵が導く赴くままに行動するまでよ」
ベルトルト「無茶しないでね」
そう言うと、アニは黒いコートを羽織り闇の回廊を開く
アニ「ベルトルト。私達の目的忘れてないよね?」
ベルトルト「もちろんさ。無事に帰ってきてよ」
そして、アニは闇に包まれながら消えていった
そう、この物語はエレン達が忘却の城に来てから間もないときに始まった一人の少女アニ・レオンハートの物語だった。
忘却の城の最下層
そこに機関のメンバー2人がいた
そして、そこにアニが現れる
アニ「待たせたわねピークさん、ザク」
ピークと呼ばれた女性はアニを見て微笑む
ピーク「そんな事ないわ。それより、そろそろね……」
ザク「あぁ、もうすぐマルセルの作戦通り、世界を救った英雄が機関の手に落ちる」
アニ「アイツがやってきたの?」
ピーク「ええ、ジーク戦士長の報告によるとエレン・イェーガーがこの城に侵入したそうよ」
アニ「そう……やっと来たんだね」
ピーク「それじゃあ、私達はこれを使うときが来たわね」
ピークの言葉と共にそこに一人の人物が現れる
その人物はアルミン・アルレルトだった
アニ「アルミン!?なんでコイツがここに!」
ピーク「落ち着いてアニちゃん。ここにいるアルミンはザクの開発したレプリカなの」
アニ「レプリカ?」
ザク「そう、本物そっくりに作られた人形だ。本物のように思考するが、所詮偽物ってことだ」
アニ「そう……なんだ」
ピーク「だから、安心して」
アニ「分かった……」
ピーク「じゃあ、作戦を開始するよ」
アニ「了解」
そう言ってアニは闇の回廊を開きその中に入っていった
そして、ピークもそれに続いた
アニは忘却の城の最上階でジーク戦士長達と合流する
ジーク「おかえり、アニちゃん。キーブレードの修行してマスターになったんだってね。おめでとう」
アニ「ありがとうございます」
ジーク「じゃあ、早速任務を与える。君には今から忘却の城の裏切り者を始末してもらうよ」
アニ「裏切り者?どういうことなの?」
ジーク「あの方のご命令だ。アニちゃんならすぐに片付けられるさ」
アニ「分かりました…」
ジークの言葉を聞きながらアニは隅にいるフリーダを見つめる
そこには、何か思い詰めているような表情をしているフリーダの姿があった
ジーク「なんだなんだ?フリーダが気になるのかい?」
アニ「いえ、別に…」
ジークはアニの反応を見て笑う
ジーク「そうかそうか。そう言えば君はエレン・イェーガーと共に修行した仲だったらしいじゃないか」
アニ「そうですけど……それがどうかしましたか?」
ジーク「いや、なんでもないよ。気にすることはない」
アニ「…………」
アニは無言のまま部屋を出る
すると、そこにメアがいた
メア「久しぶりね。クソ女」
アニ「そうだね……アンタに聞きたいことがあるんだけど」
メア「何?」
アニ「アンタ、エレンと戦う気なの?」
メア「フッ……それをあなたが知る必要はないわ。ただ一つ言えることは、エレン・イェーガーは私の敵でないわ」
アニ「どうして分かるの?」
メア「私は最強だからですよ」
アニ「あっそ」
アニはそのまま階段を上がっていく
メアはそれを見届けると呟いた
メア「私は諦めない。絶対にあなたの地位を引きずり下ろす」
最下層に戻ってきたアニは水晶でエレンがレプリカと対峙する様子を見ていた
そこで、アニはあることに気づく
アニ「エレンが弱くなってる…?」
ザク「あぁ、そうだよ。忘却の城の特有の効果さ、技を忘れてんだよ」
アニ「そうだったんだ……」
アニは少しだけホッとしていたが、アニは決意していた
アニ「大丈夫。例え相手が誰であろうと私が戦うしかない。そうしないと、あの人が……」
ザク「俺達の目的を忘れてないよな?」
アニ「分かってるよ」
と、その時闇の回廊が開き出てきたのは
アニ「何しに来たの?クロード」
ザク「クロード、ここはお前の持ち場じゃないぞ」
クロード「今俺はジーク戦士長から別任務を貰って動いている」
アニ「別任務?」
ザク「一体どんな内容だ」
クロード「それは、裏切り者の始末だ」
アニ「!?」
ザク「おいおい、マジかよ。まさか俺たちの中に……」
クロード「あぁ、その通りだよ。だが、大体の目星がつく」
アニ「どういうこと?」
クロード「お前なら分かるはずだ。一番お前を敵視してるやつが」
アニ「もしかして……」
ザク「おい!それって……」
クロード「あぁ、アニ。お前の予想通りだ」
ザク「じゃあ、アイツが……!」
アニ「でもなんで機関を裏切ろうと」
クロード「そんな事はどうだっていい。今は目の前の任務を遂行するだけだ」
アニ「そう……じゃあ、行きましょう」
3人は闇に包まれ消えていった
一方その頃、エレン達はというと
メア「いいですよ。このままフリーダの元に行くといいです」
エレン「フリーダ…?っ!フリーダ!!」
エレンは何かを思い出した
メア「ははは、思い出しましたか?では、早く行ったほうがいいですよ。でないと彼女はどうなるか分からないです」
そして、メアは闇に包まれ消えていった
エレン「フリーダ……そうだ……俺はアイツに会わないといけないんだ!!」
エレンは走り出す。
ザク「徐々にエレンの記憶が改ざんされているな」
アニ「ザク、それって」
ザク「あぁ、恐らく奴らが仕組んだことだ」
アニ「じゃあ、もう時間がないんじゃ……」
ザク「あぁ、急いだ方がいいかもな」
アニ「エレン…アンタってやつは…」
水晶を見ながらアニはグッと拳を握りしめる
アニ「絶対にさせない……私の命に代えてもね……」
ザク「アニ?何をする気だ?」
アニ「ザク、私は機関に反逆させてもらうわ」
ザク「何だと!?」
アニ「悪いけど、私も覚悟を決めてここにいるのよ。だから、ここから先は私一人で行かせて」
ザク「本気なのか?」
アニは静かに頷き、ザクに覚悟を決めた目を向ける
アニ「えぇ、そうよ」
ザク「そうか……なら止めはしない」
アニ「ありがとう。そして、ごめんなさい。あなたを巻き込んでしまって」
ザク「謝る必要なんてない。だが、反逆するのならば次会うときには敵だ」
アニ「ええ、例えアンタでも容赦しないわ」
そう言ってアニは闇の回廊を開く
アニ「じゃあ、また会いましょう」
そう言ってアニは闇の中へと入っていった
忘却の城の最上階。
部屋の隅から闇の回廊が現れ、ザクが現れる
メア「おやおや、あなたがここに来るなんて珍しいですね」
メアは笑いながらザクに言う
メア「まぁ、貴方には期待してませんから、別に良いですけど」
ザク「おいおい、いきなり失礼なやつだなメア」
ジーク「何しに来たザク?お前は地下の担当のはずだ?」
ザク「あぁ、だから報告をしにきたんだよ」
メア「報告?」
ザク「"アイツ"が裏切ったぞ」
メア「まさか、あのアイツが?」
ジーク「予想外だな。あの方に報告しないと」
メア「それで、これからどうしますか?」
ジーク「当然、機関のルールに従い始末するよ。裏切り者には制裁を」
メア・ザク「了解」
メア「あの女、前々から気に食わない奴だったけどまさか裏切り者になるなんて」
ザク「まぁ、機関に反逆する奴が出てくる時もあるさ」
メア「それにしても、あの女はいつまで経っても成長してないわね」
ザク「ウダウダ言ってる暇はない。取り敢えずアニを探すぞ」
メア「はいはい、分かりましたよ」
ザク「はぁ……まさかこんなことになるなんてな……」
そうして、2人も闇に包まれ消えた
ザクはエレンがやって来る階で待ち構えていた
ザク「まぁ、俺も機関には嫌気が指してきたからな。折角ならキーブレードの勇者とお手合わせ願おうか」
ノア「こんなところで何してんだ?ザクさんよ」
ザク「おっと、これはこれはノアじゃないか。どうした?」
ノア「俺は今、ジーク戦士長からの命令で動いてるんだが、そこでお前を見かけたからよ」
ザク「へー、そうだったのか」
ノア「アンタはここで何やってんだ?」
ザク「見ての通り、侵入者を待ってるのさ」
ノア「侵入者?まさか、エレン・イェーガーか?」
ザク「ああ」
ノア「それいいのか?特定の人物以外でエレンに接触は機関の命令違反にならないか?」
ザク「心配すんなって。お前も知ってるだろ?俺は特別だって」
ノア「確かにアンタは強い。だが、それでもエレン相手に勝てる見込みはあるのか?」
ザク「おいおい、そんな弱気なこと言うなよ。お前らしくもない」
ノア「そうだな。悪かった」
すると、扉の開く音が聞こえてきた
ザク「ククク、やっと来たみたいだ」
エレン「お前は誰だ!」
ザク「ククク、ザクというものだ。貴様はエレンイェーガーだな?」
エレン「っ!なぜ俺の名を?」
ザク「それは今から死ぬ者に教える必要は無いだろう」
エレン「お前の目的はなんだ?」
ザク「なーに、ちょっとした実験に付き合ってもらおうとな?」
アニ「ザク、あなたは一体何を企んでいるの…」
クロード「エレン・イェーガーに裏の記憶のカードを渡すとはな」
アニ「裏の記憶のカード?」
クロード「あぁ、あれを使えばエレンは自分に関する更に記憶を失う」
アニ「まさか、ザクはエレンを機関の手に落ちないように?」
クロード「アニ、お前はエレンと共に行動しろ」
アニ「何で私が……!」
クロード「お前はエレンと相性が良い。それに、あいつが戦う理由にも共感できる」
アニ「悪いけど、そのつもりはない」
クロード「なぜ?」
アニ「エレンと行動する理由は特に無いし、私は私なりに動くだけ」
クロード「そうか……ならば好きにするといい」
アニ「えぇ、そうさせてもらうわ」
アニは闇の回廊を開き消えていった
闇の回廊を抜けた先にメアが立っていた
アニ「もう来てたのかいメア」
メア「ええ、よくも裏切ったわねアニ。本当に良かったのですか?機関の反逆をして?」
アニ「ええ、構わないわ。私は私の目的の為にここに来たのだから」
メア「そう……なら、機関のルールに乗っ取り処罰するまでよ?」
そう言うと、メアは大剣を持ち構える
アニ「ええ、そうね。私もそれに応えるわ」
アニはキーブレードを構え、臨戦態勢に入る
メア「では、始めましょうか。アニ」
アニ「ええ、そうね」
2人は同時に走り出し、お互いの武器をぶつけ合う
その頃、ジークはエレンの映った水晶とは別にアニの映し出された水晶を見る
すると、ピークが闇の回廊を使い現れる
ピーク「ザクがノアにやられたわ。ジーク戦士長」
ジーク「そうか……ならば俺が行くしかないようだな」
ピーク「待って、私がいく」
ジーク「ノアは潜在能力があって逆にピークちゃんが危険だ。それとは別任務を与える」
ピーク「別の任務?」
ジーク「アニちゃんを抹殺だよ」
ピーク「え!?……私には出来ない…」
ジーク「ピークちゃんがやらなければ誰がやる?」
ピーク「でも……」
ジーク「これは命令だ。分かったな?」
ピーク「……はい」
ジーク「それでいい。頼んだよ」
ピークはジークに背を向け闇の回廊で消える
そして、再び水晶を見るとそこには誰もいなかった
ジーク「フッ、やはりザクじゃ無理だったか。さて、そろそろこちらも始めるとするかな?」
メアはアニに切りかかる
メア「甘いですね。アニ」
メアの大剣はアニを捉える。
しかし、そこにアニの姿はなかった
メア「なっ!?どこに消えた?」
アニはメアの後ろに立ち、メアの首元にナイフを突きつける
メア「いつの間に……!?」
アニ「悪いけど、アンタとの遊びに付き合ってる暇はないのよ」
メア「そうですか……なら、ここで終わりにしましょうか」
メアはニヤリと笑う
アニ「何を言ってるんだい?」
すると、突然アニの身体が痺れ出す
アニ「くっ!これはまさか……」
メア「どうです?私の能力は?」
アニ「厄介な能力をお持ちのようね」
メア「まぁまぁ、大人しくしていてください」
アニ「悪いけど、それは断るわ」
アニはキーブレードから光を放つ
メア「うぅ……」
アニ「はぁぁぁ!!」
アニは光を放ち、メアの視界を奪う
メア「しまった!」
アニは一瞬の隙をつき、メアから距離をとる
アニ「油断したね?メア」
メア「流石はアニと言ったところでしょうか」
アニ「悪いけど、私には時間が無いんでね。それにアンタはエレンや私には勝てない」
メア「随分と舐められたものですね」
アニ「事実を言ったまでよ」
メア「まぁ、いいでしょう。次に会うときにはエレンは我が手の中にいるわ」
アニ「そう?アイツはかなり手強いはずよ。しつこいぐらいに」
メア「ええ、そうかもしれません。だから、この手であなたを殺すのです」
アニ「そう。なら、精々頑張りなさい」
メア「言われなくてもそのつもりです」
メアは闇に包まれ消えていく
その頃、クロードは最下層で様子を伺っていた
クロード「奴らは……どうやら戦い始めたみたいだな。だが、まだその時ではないな」
すると、クロードの背後から誰かが現れる
クロード「誰だ?」
ノア「よぉ、クロード」
クロード「お前は……ノア……」
ノア「随分と楽しんでるみたいじゃん?」
クロード「別に……」
ノア「へぇー、そうか。ところで、お前達は何か企んでるのか?」
クロード「なんのことだ?」
ノア「そうか。しらを切るつもりか?お前とメア、そしてマルセルと何かを企んでいることはお見通しなんだよ」
クロード「お前こそ、機関の命令を無視して勝手に動いてるのは何故だ?」
ノア「俺はお前達とは違う」
クロード「そうか……ならば、お前も機関から排除するだけだ」
ノア「できるもんならやってみろ!」
ノアは剣を構えクロードに襲いかかる
クロード「ふっ……やはりそうきたか。ならば俺の全力を持って相手になろう」
クロードも槍を持ち構えた
一方、エレンと離れてしまった霊夢と魔理沙。
魔理沙「エレン…1人で大丈夫なのかだぜ?」
霊夢「心配だけど今は信じるしかないわね」
と、その時二人の背後から闇の回廊が開く
現れたのはアニだった
魔理沙「黒いコート!?お前は何者だ!」
霊夢「って、アンタどこかで…」
アニ「それより、エレン・イェーガーの居場所を教えてほしいんだけど?」
2人はエレンが先に進んでしまったことを話す
アニ「そう、やっぱりそうなると思ったわ」
霊夢「どういう意味かしら?」
アニ「今頃、奴等がエレンを殺しに行ってるはずだからね」
アニの言葉を聞き、2人は驚く
アニ「そんなに驚かなくていいじゃない。私はただ事実を伝えただけよ」
魔理沙「なら、急がないとまずいんじゃないかだぜ!?」
アニ「分かってる。だからこうして急いでるんじゃない」
霊夢「そういえばアンタ名前は?」
アニ「私はアニよ」
魔理沙「アニか……覚えておくぜ。よし!エレンを助けに行こうぜ!」
霊夢「そうわね。ここで悩んでも仕方ない!」
そう言うと、二人はエレンの後を追うように走り出す
アニ「それでいいわ。私も決着を着けなければ…」
そう言うと、アニは闇の回廊で姿を消す
to be Continue
次回8月15日。
アニ編後編になります。