ノアと対決したクロードはボロボロの状態で壁に叩きつけられる
クロード「がっ…何が…!!」
ノア「言ったろ?俺は機関の中でも強いってことをさ!」
そう言って、ノアの剣が振り下ろされようとした時だった。
クロード「ま、待て!」
ノア「なんだ?」
クロード「お前は俺に何をさせたいんだ!?」
ノア「それはクロード、お前次第だな?」
クロード「俺次第……?」
ノア「そうだ。まぁ、お前を消せる立場にあるんだが、今回はあえて見逃してやるよ」
クロード「何故だ?」
ノア「俺は優しいからな?それに、お前は今のままじゃ勝てないぞ?まぁ、キーブレードの勇者が俺達の手中に収まればこちらの勝ちみたいなものだけどな?」
クロード「っ!貴様もまさか?!」
ノア「ああ、マルセルと手を組んだのさ?」
そう言うと、ノアはその場から去っていった。
クロード「うっ…なんとかせねば…」
すると、アニが闇の回廊から現れる。
アニ「クロード大丈夫かい?」
クロード「ああ……大丈夫だ。ノアと一線交えた…」
アニ「それでどうなったの?」
クロード「奴は本気を出してなかった……。恐らくキーブレードの勇者を捻り潰す力はある……ぐっ!」
アニ「そんなことより治療しないと…」
クロード「俺のことはいい。それよりも、早くしないとエレン・イェーガーが奴等の操り人形になってしまうぞ」
アニ「けれど、時間が…」
クロード「仕方ない…」
クロードは闇の回廊を開く
アニ「何をする気なの?」
クロード「エレン・イェーガーを始末する」
アニ「いくらなんでも無謀すぎると思うけど?」
クロード「だからと言って、放っておけるのか!?このままではいずれ俺達はマルセルに消されるぞ」
アニ「マルセル…アイツが今回の首謀者なのね?」
クロード「ああ、だが、俺は機関から裏切り者を始末するように言い渡されていた。マルセルと協力していたのはその為だ」
アニ「分かったわ。私も協力する」
クロード「いや、危険だ。それにお前はまだ何かすることがあるんじゃないのか?」
アニ「ええ、まだね…」
クロード「なら、それを先に優先させろ」
そう言うと、クロードは闇の回廊を開き、消える
一方、アニの捜索に最下層にやって来たピーク
そこに、ジークが現れる
ジーク「ザク、メア、クロード、そして、マルセルが消えた。次は誰が消えるかな?」
ピーク「もしかしたら、あなたかもしれませんよジーク戦士長」
ジーク「それはないな。ついさっきエレンと戦ってやられたふりをして逃げてきたからね。まぁ、次はノアだな。機関に反逆してエレンを狙ったのが運の尽きだ」
ピーク「随分余裕ですね?」
ジーク「そりゃあね!今のエレンはノアを遥かに超えている。時期に消えるさ」
ピーク「それを聞いて安心しました」
ジーク「で?そっちはアニちゃんは見つかったのか?」
ピーク「いえ、見当たりませんでした」
ジーク「やっぱりね……。恐らくどこかに隠れてるみたいだけど、多分この先の戦いにはついてこれないだろうし」
ピーク「そのようです」
ジーク「そっか……じゃあ、アレを使っておびき出すしかないか」
そう言うとジークは1枚のカードを取り出し不気味に笑う
その頃、アニはアルミン=レプリカを探していた
アニ(急がないと……)
急いでいたその時だった。目の前に突如として現れたのは黒いフードを被った謎の人物
アニ「誰……?」
ピーク「アニちゃん、今すぐ投降しなさい」
アニ「っ!どうしてここに…」
ピーク「時期にノアもキーブレードの勇者によって葬られる。だからアニちゃんもこんな事する必要はないわ」
アニ「悪いけど、別にノア達の計画には興味はない…」
ピーク「じゃあ、なんのために戦っているの?」
アニ「私はただ自分の為に戦うだけ……」
ピーク「そう……残念だわ。でも、ここであなたを倒せばいいだけの話ね」
そう言って、ピークは1枚のカードを投げ渡す
アニ「これは……?」
ピーク「それはあなたの記憶のカードよ」
アニ「いつの間に…!」
ピーク「果たしてあなたは闇の住人か光の住人かその世界で見定めてあげるわ」
そう言うと、ピークは姿を消す
アニ「記憶のカード……一体どんな……」
アニは渡されたカードを眺めていた
アルミン=レプリカは城の廊下を歩く
すると、そこに黒いコートを着た人物が現れる
その人物はクロードだった
アルミン=レプリカ「クロード、生きてたのか?」
クロード「ああ、それよりもアルミン。本物になりたくないか?」
私はまだ産まれて間もないときに親に捨てられた…
その後にとある男の元で育てられた。
けれど、その男は私を戦士にすることで生活を豊かにしようとした男は、自身の祖国の格闘術を徹底的に教え込む。
そのため、私は毎日ボロボロにされた。
憎んでいたかもしれない…
でも……
「アニ、俺が間違っていた…今更許してくれとは言わない…けど、一つだけ頼みがある…」
アニ「ここは…」
私はその男の育てられた家の前に立っていた…
そして、家の中に入る。
そこには、アニの記憶にある何も変わらない普通の部屋。
アニはゆっくりと部屋の扉を開ける。
すると、机に向かって本を読んでいる男がいた。
アニはその近づき声をかける
アニ「ねぇ、アンタは?」
「っ!アニ…アニなのか?!」
アニ「うん……」
「生きていたんだな……」
アニ「えぇ……」
「すまない……俺は……」
アニ「謝らないで……それに、私を拾ってくれたこと感謝しているから……ありがとう」
「アニ……!!」
アニ「父さん……」
アニが父と呼ぶと、その時視界にノイズが走る
目の前にいたのはピークの姿
ピーク「本当はこうなることが分かっていたはずよ」
アニ「どういうこと?」
ピーク「アニちゃんは自分が何者なのかを知る必要がある」
アニ「私が何者って…」
ピーク「あなたは闇の住人。つまり、私達と同じってことよ」
アニ「まさか……そんなことない」
ピーク「あるわ。だから、私達機関が守る」
アニ「何を言っているの?」
ピーク「もし、アニちゃんがその気なら機関に戻れるわ」
アニ「私は……」
ピークはアニに手を差し出す
しかし、アニはそれを払い除ける
アニ「私はもう機関に戻る気はない。それに、今の私には仲間がいる」
ピーク「そう……。なら、消すしかないわね」
その時、アニの背後からかつてトロスト区がハートレスに支配された時に現れたダークサイドがアニの前に立つ
アニはキーブレードを構える
アニ「どうやら、私と戦う気なのね……」
ピーク「ええ、アニちゃんが抵抗するならね」
アニ「なら、容赦はしない……」
アニはダークサイドに攻撃を与える
しかし、ダークサイドはビクともしなかった
そして、ダークサイドは拳を振り上げる
アニ「くっ……」
その時、光の鎖が現れダークサイドの動きを止める
アニ「これは……」
アニはキーブレードを再度構え、ダークサイドの脳天に攻撃を与える
すると、ダークサイドは消滅する
アニ「今の鎖…どこかで…」
アニは辺りを見渡す。
ピークの姿がない代わりに見に覚えのある後ろ姿を目にする
アニ「アルミン…?」
アニは駆け寄ると、そこにいたのはかつての仲間であるアルミンだった
アニ「どうして、ここに……?」
声をかけた途端、アルミンはアニにキーブレードを振るう
アニは咄嵯に反応し、攻撃をかわすがバランスを崩し倒れる
倒れたアニに馬乗りになったアルミンは容赦なくアニの首元を掴む
アニ「ア……ル……ミン?」
アルミン(?)「消えろ……お前は俺の敵だ!」
アニ「違う……アルミンじゃない!」
アニは必死に抵抗するも力が強く振りほどけない
アニ「ぐっ……あっ……!」
その時、アニの身体に異変が起きる
アニ「っ!?」
アニは苦しみながら、胸を押さえていた
アニ(苦しい……息ができない……)
アニの意識は薄れていった
「大丈夫か?」
誰かの声が聞こえる。
アニ「ここは……」
目を覚ますと、そこは闇の中だった
目の前には1つの光が浮かび上がる
アニ「あんたは?」
「それより、今お前は窮地の筈だ。手を貸してやる」
アニ「余計なお世話」
「そう言うと思ったぜ」
アニ「なら、さっさとどっか行って」
「そうはいかない。それにお前には助けて欲しい人物がいる」
アニ「誰のこと……?」
「それはこの窮地を抜け出した後に自分で確かめろ。さぁ、目を覚ませ」
そう言うと、姿を消す
アニ「全く、勝手な奴……」
意識を取り戻したアニはアルミンの腕を掴んで、思い切り投げ飛ばす
アルミン(?)「っ……!」
アルミンに隙ができたところで、アニは立ち上がり距離を詰めて、キーブレードを横薙ぎに振るい、アルミンに一撃与える
アルミン(?)「うっ……!なぜ…」
アニ「まだ、やるかのかい?ピーク」
アルミンの姿が闇の包みこまれると共にピークの姿に戻る
ピーク「なぜ、偽物って分かった…?でも、ここまで追い詰められたら仕方ないかしら」
アニ「じゃあ、ここで決着をつけるよ」
ピーク「えぇ、そうね。機関のルールに乗っ取りあなたを処罰するまでよ!」
アニはピークに向かって走り出す
アニ「はああああ!!!」
ピーク「はっ!」
2人はぶつかり合う
アニ「はっ!」
ピーク「っ!」
アニは蹴りを繰り出す
ピークは腕でガードするが、衝撃で後ろに後退する
アニ「まだまだ!」
アニはキーブレードで攻撃を仕掛ける
ピークはアニの攻撃をかわし続ける
アニ「はっ!!」
ピーク「ふっ!!」
アニはラッシュを仕掛けるが、ピークは最小限の動きで全て避ける
アニ「くっ!」
ピーク「はっ!!」
そして、一瞬のスキをつき、アニに強烈な掌底打ちを放つ
アニ「がはっ!!」
アニは壁に叩きつけられる
ピーク「これで終わりよ」
ピークは手をかざす
すると、巨大な手がアニを掴み持ち上げる
ピーク「はああ!!」
ピークはアニを投げ飛ばす
アニ「がっ……くぅ……」
ピーク「アニちゃん、あなたは強かったわ」
アニ「はぁ……はぁ……」
ピーク「でも、光に染まりすぎたわ」
ピークは黒い球体を作り出す
ピーク「さよなら……」
ピークがそう呟くと、アニは飲み込まれる
アニ「っ!!」
すると、アニの指にはめていた指輪の刃を右手親指を切って血を流す
アニ「はぁああ!!!」
ピーク「何!?」
ピークはアニから放たれた眩しい程の赤い閃光に包まれる
ピーク「ぐっ!!目が……」
ピークが目を抑えている間にアニは立ち上がる
アニ「はぁ……はぁ……」
ピーク「まさか、あなたにあの血の末裔だったとはね……」
ピークは両手を前に出し闇を集める
ピーク「でも、もう遅い」
アニ「私は……こんなところで終われないんだ!!」
アニのキーブレードの刀身が赤く染まる
アニ「はっ!!!!」
アニは勢いよく駆け出し、キーブレードを横に振るう
ピーク「なに!?ぐあっ……!」
ピークは真っ二つに斬らる
アニ「はぁ……はぁ……」
そして、アニは膝をつく
アニ「もう……限界……」
ピーク「まだ、終わっていない……」
アニ「ピーク……」
ピーク「私は……また……必ず……」
そう言うとピークは闇の回廊で姿を消す
ピーク「くそっ!!」
ピークは拳で壁を叩く
ピーク「まさかアニちゃんがこれほどの力があるなんて…」
クロード「どうした?随分と機嫌が悪いじゃないか」
ピーク「っ!クロード!生きてたの!?」
クロード「あぁ、俺はあの時死んだ。だが、今は違う身体を借りて生きている」
ピーク「そう……」
クロード「それより、アニ・レオンハートの始末はついたのか?」
ピーク「いえ、負けてしまったわ」
クロード「そうか……」
と、その時クロードの背後からアルミン=レプリカが現れる
クロード「なぁ、アルミン。本物になりたくないか?」
アルミン=レプリカは静かに頷く
クロード「なら、本物のアルミンにはない力を手に入れればいい。そうすれば、お前は新しい存在になれる」
ピーク「クロード、一体何の話をしているの!?」
クロード「黙ってろ、ピーク。俺はアルミンに提案しているだけだ。アルミンどうする?」
アルミン=レプリカは首を縦に振る
クロード「そうか。なら、そこに"エサ"がある」
2人の会話を聞きながら、ピークは怒りに震える
ピーク「何を馬鹿なこと!!」
そして、アルミン=レプリカはピークの首を掴み持ち上げる
ピーク「うっ……!」
アルミン=レプリカはピークから力を吸い取る
その様子を見ていたクロードは不敵に笑みを浮かべる
クロード「悪いなピーク。お前は知り過ぎた」
ピーク「くっ……!」
ピークは苦しむ
ピーク(このままでは……)
ピークは最後の力でアルミン=レプリカの心臓を貫く
アルミン=レプリカ「ぐっ……!」
ピーク「はぁ……はぁ……」
ピークは地面に倒れ、消滅した
すると、アルミン=レプリカから闇のオーラを放ち雄叫びを上げる
アニは胸を抑えながら壁伝いで歩く
アニ「くっ……」
先程ピークとの戦闘でアニは満身創痍の状態
ピークの闇の力がアニの体内を巡る
アニ「くっ……うっ……うああああ!!」
アニは絶叫を上げ、もがき苦しむ
アニ「うっ……くっ……あああ!!」
苦しみながらも必死に足を進める
アニ「はぁ……はぁ……」
アニは壁に寄りかかるように座る
アニ「私もここまでか……」
アニはゆっくりと目を閉じようとした
すると、アニの前に誰かが立つ
アニ「誰だい?」
クロード「ひどい状態だな?」
アニ「余計なお世話だよクロード」
クロード「歩けるか?」
アニ「無理……かな」
クロード「分かった。掴まれ」
アニ「いいよ……あんたに迷惑かける訳にはいかないし……」
クロード「そんな状態で何を言ってるんだ?」
クロードはアニに肩を貸して、立ち上がる
アニ「ちょっと…」
クロード「行くぞ」
アニ「はぁ……」
2人は歩き出す
アニ「どうして、助けたんだい?」
クロード「お前に会わせたい人物がいるからだ」
アニ「ふーん。誰なのさ?」
クロード「会えばわかる」
アニ「まぁ、そうだよね」
アニ達は歩いていく
辿り着いたのは大きな花の蕾がある部屋
そこにいたのはフリーダだった
フリーダ「アニ、大丈夫ですか?」
アニ「えぇ、なんとかね」
フリーダ「よかったです」
アニ「ねぇ、なんで私がピンチだってわかったの?」
フリーダ「それは……」
と、その時、花の蕾の中を覗き込むとそこにはエレンの姿があった
アニ「アイツ…」
フリーダ「エレンは、記憶の修復と共に眠っています」
アニ「そう……」
フリーダ「私はアニも助けたいと思っていました。でも、今の貴方は闇の力に侵されてて…」
アニは微笑む
アニ「ありがとう。けど、私はもうダメみたい…」
アニはその場で倒れる
アニ「流石に疲れたわ…」
フリーダ「アニ……」
アニ「フリーダ……お願いがあるんだけど……」
フリーダ「はい、私に出来ることがあるなら!」
アニ「闇の世界に行ったアルミン・アルレルト…彼を呼び戻すことはできるのかしら?」
フリーダ「はい、可能です…」
アニ「そう……じゃあ、頼んだわ……アイツならきっとあなたの力になる筈…」
アニはゆっくり目を閉じる
アニ「ごめんなさい……約束守れなくて……」
アニは静かに深い眠りにつく
その表情はとても穏やかで安らかだった
アニ「…………」
フリーダ「アニ……」
アニは小さな寝息を立てていた
フリーダ「おやすみなさい」
そして、アニの体から結晶が包み込み彼女が目覚めることはなかった。
フリーダは魔法陣のある部屋に入る
すると、そこにクロードもやって来る
クロード「見つかるのか?アニが言っていたアルミンという人を」
フリーダ「多分。いえ、絶対に見つけ出す。それがエレンとアニとの約束だから!」
クロード「そうか」
フリーダ「光の力…アルミン・アルレルトを光の世界へ戻して下さい!」
フリーダは祈るように手を合わせる
すると、光の扉が開く
フリーダ「光への扉…」
扉が開き中から一人の少年が現れる
その人物は金髪の少年アルミン・アルレルトの姿だった。
アニ編END
アルミンが目を覚ますと、そこは見覚えのない場所にいた
アルミン「ここは?」
フリーダ「アルミン。光の世界へ戻ってきたね」
アルミン「あなたは一体…」
フリーダ「私はフリーダ」
アルミン「フリーダ。聞いたことある名前…」
フリーダ「アルミン。貴方はこれからやってほしいことがあります」
アルミン「やって欲しいこと?」
フリーダに連れられやって来たのは結晶の中で眠るアニの姿。
そして、花の蕾の中で眠るエレン。
フリーダ「2人は記憶や心の修復のために眠っています」
アルミン「僕がいない間に何が…」
フリーダ「そして、アルミンにはエレンの記憶の修復を手伝って欲しいの」
アルミン「どうして、それを僕に?」
フリーダ「アニは、貴方が力になると言ってましたから」
アルミン「アニ……」
アルミンは眠っているアニの顔を見る
アルミン「僕は何をすればいいんですか?」
フリーダ「エレンの記憶はカケラになって他の世界に散らばってしまったのです。その為には、まず他の世界にあるカケラを集めなければなりません」
アルミン「なるほど」
フリーダ「けれど記憶の修復にはまず、貴方の闇を取り払わないと…」
アルミン「僕の……闇の力……?」
フリーダ「かつてあなたはゼファーの策略で闇に呑まれてしまった。それが原因で今の貴方の心の中にかすかにゼファーの力が残ってしまっているのです」
アルミン「そうか……だから、僕は……」
フリーダ「それに、アニは今でも闇の勢力と戦い続けています。その結果、アニの身体にも負担がかかってしまい、このままではアニの命が危ないのです」
アルミン「そんな……」
フリーダ「私の力でアニの傷を癒したいと思います。しかし、闇の力が強過ぎるため、私の力は通用しない…。なので、アニを救うには闇を闇で打ち消すが必要になります」
アルミン「闇を闇で打ち消す……」
フリーダ「その為には闇との決着を…」
アルミン「分かった。決着をつけに行く…ゼファーや闇の力を手放すために」
フリーダ「うん。あなたならそう言うと思った。エレンの言ったとおりね」
アルミン「え?」
フリーダ「なんでもないわ。行きましょう。アニを助ける為に!」
アルミン「ああ、フリーダ。ここは任せた。僕は先に進む」
アルミンはアニ、エレンの眠る部屋を後にする
アルミンは建物から出るそこは夕陽の差し込む世界だった。
すると、目の前に人がやってくる
その人物は、自分と同じ姿…アルミン=レプリカだった
アルミン=レプリカ「初めましてかな?」
アルミン「君は……」
アルミン=レプリカ「僕は君自身だよ」
アルミン「どういう意味なんだい?」
アルミン=レプリカ「君の心に潜む闇を具現化した存在だ」
アルミン「僕の心の中の闇……いや、僕は僕だ」
アルミン=レプリカ「僕は僕か…羨ましいな本物は…偽物の僕には言えないセリフだ…」
アルミン「言ってる意味がよく分からないけど、ここで偽物の君を倒す!」
アルミンはキーブレードを構える
アルミン=レプリカ「そうだよ…偽物なんだよ僕は!!姿も記憶も気持ちも全部!そして…この力も!!」
アルミン=レプリカは闇のオーラに包まれていく
アルミン=レプリカ「こんな力手に入れても無意味なままだった。全て壊してやる……何もかも……本物のお前が存在する限り僕は永遠に影なんだ!!」
アルミン「くっ……」
アルミンはキーブレードでレプリカに攻撃を仕掛ける
だが、その攻撃は全てかわされてしまう
アルミン「速い!」
アルミンは一旦距離を取る
アルミン「なら……」
キーブレードをブーメランのように投げレプリカに追尾させる
その攻撃をもあっさり避けてしまう
アルミン「なんて動きをするんだ……」
すると、背後からレプリカの斬撃が襲う
アルミン「ぐはぁ!?」
レプリカはアルミンに近づくと首を絞め始める
アルミン「うっ……」
アルミン=レプリカ「さようなら」
と、その時、レプリカの足元が凍りつく
アルミン=レプリカ「何っ!」
アルミン「これでも闇の力を使った身、魔法を使うのも容易いよ!!」
氷柱が勢いよく飛んでいく
その攻撃を受けたレプリカは吹き飛ばされる
アルミン「少しは効いただろ…」
すると、地面が揺れ始め巨大な亀裂が走る
アルミン「何が起こっているんだ?」
次の瞬間、レプリカが瞬間移動で斬りかかる
アルミン「いつの間に!?」
アルミンは咄嵯にガードするがダメージを負う
アルミン「ぐっ!」
レプリカの攻撃はさらに続き、アルミンは倒れ込む
アルミン「まだ……」
アルミン=レプリカ「どうした?もう終わりなのか!!」
アルミン「まだまだ!!」
アルミンは立ち上がり再びレプリカに戦いを挑む
アルミン=レプリカ「しつこい奴だな!消えて無くなれぇー!!!」
アルミン「僕は負けられないんだ……」
アルミンは光の力を手にし、キーブレードを両手で握りしめ構える
アルミン「エレン達を守るために……」
そして、思いっきり振り下ろす
アルミン「はああああっ!!!」
光の力で強化された一撃は、レプリカに一撃を与えた
アルミン「やった……」
アルミンは膝をつく
すると、倒れていたレプリカが消えかかっていた
アルミン=レプリカ「僕は消えるのか…まぁ、消えるなんて怖くない。どうせ僕は偽物なんだ…。今感じてる気持ちだって嘘の気持ちだ…」
アルミン「今はどんな気持ちなんだ?」
アルミン=レプリカ「僕の心はどこへ行くんだろう…消えてしまうのか…」
アルミン「きっとどこかへ行くさ…多分僕と同じ場所へ…」
アルミン=レプリカ「僕と同じ場所……」
アルミン「だから、行こう。僕と一緒に……」
アルミンは手を差し伸べる
すると、アルミン=レプリカは手を握る
アルミン「これで僕達は……」
アルミン=レプリカの姿が薄くなっていく
アルミン=レプリカ「僕はまだ完全には闇に染まってはいなかったようだね……」
アルミン「うん……」
アルミン=レプリカ「ありがとう……アルミン。君のおかげで自分の本当の気持ちに気づけた……」
アルミン「そうか……」
アルミン=レプリカ「僕は君の心の中に戻るよ。そして……いつかまた会おう……」
アルミン「ああ、必ず……」
アルミン=レプリカは光の粒子となって消えた
アルミン「いつか必ず…」
すると、目の前に扉が現れる
アルミンはその扉を開け、奥へと進む
そこは真っ白な廊下
アルミン「ここは…」
すると、後ろから誰かが歩いてくる音が聞こえる
振り返るとそこには……
アルミン「あなたは…!?」
そこにいたのはかつてエレンと共に対峙したリヴァイだった。
リヴァイ「お前は…」
アルミン「どうしてここに……」
リヴァイ「それはこっちのセリフだ。なぜお前が忘却の城にいる?」
アルミン「忘却の城?」
リヴァイ「ここにエレン・イェーガーがいると報告を受けてここに来たがまさかテメェがいるなんてな」
そう言うとリヴァイはキーブレードを構え睨みつける
アルミン「ま、待ってください…!」
リヴァイ「なんだ?」
アルミン「あなたと戦うつもりはありません……」
リヴァイ「なら、なんでこんなところにいる?」
アルミン「僕は……僕自身の心を取り戻すために来ました……」
リヴァイ「自分自身の心だと……?」
アルミン「はい……かつて僕は闇に呑まれてしまいました。けれど、エレンや多くの人のお陰で僕は闇を手放すことができました」
リヴァイ「闇を手放すことができた……か」
アルミン「そして、僕は……決着をつけるためにここにいるのです!」
リヴァイ「確かにお前の心の中に微かに闇の力を感じるな?」
アルミン「決着をつかないと…エレンや仲間を助けられないんです!そのために……僕は……」
リヴァイ「いいだろう……俺もお前に興味がある。お前に力を貸そう」
アルミン「リヴァイさん…」
リヴァイ「どうやらその様子だとエレンの身に何かが起きてるということだろう」
アルミン「はい……」
と、その時二人の前に闇の回廊が開き中から人が出てくる
その人物は、クロードだった。
クロード「まさかお前達がここにいるとはな」
リヴァイ「誰だお前は」
クロード「俺はクロード。ⅩⅢ機関ナンバー7だ」
アルミン「ⅩⅢ機関?」
リヴァイ「聞いたことない名前だな…」
クロード「そんなことより、お前達に取引を持ち掛ける」
リヴァイ「取引だ?」
クロード「そうだ。俺と手を組む気はないか?」
アルミン「いきなり何を言ってるんだ。ふざけてるのか!?」
クロード「ふざけてなどいない。これは真剣な話だ。エレン・イェーガーが今いない中、お前達二人は今後の世界を救う鍵となる存在だ。だが、このままでは、いずれ俺もお前達も奴等に倒され力尽きてしまうだろう。だから、ここで手を組むんだ」
アルミン「そんなの信用できるわけないだろ!!」
クロード「ならば、アルミン・アルレルト。貴様の闇を取り払う手伝いをしよう」
アルミン「どういうことだ?」
クロード「もし、この提案を受け入れなければ、お前は一生闇に囚われたままになる。つまり、いずれ死ぬという事だ。お前にとってどちらが得策なのかわかるだろ?それに、今のお前は闇を完全に制御できていない状態。いつ暴走するかわからない。それでもいいと言うのであれば好きにしろ。ただし、二度とエレン達には会えないと思うことだ」
アルミン「くっ……」
アルミンは下を向く
すると、リヴァイが口を開く
リヴァイ「おい、……その言葉は本当なのか?それとも嘘か?」
クロード「嘘偽りはない。それが真実だ」
リヴァイ「そうか。わかった。お前の提案に乗ってやる」
アルミン「リヴァイさん……」
リヴァイ「お前が消えればエレン達を助けることもできなくなるんだろ?」
アルミン「は、はい……」
リヴァイ「なら話は早い。俺はコイツに協力する。アルミンそれでいいな?」
アルミン「はい……今はそうするしかありません…」
リヴァイ「よし……じゃあ成立だ」
すると、クロードは光り輝くカードを取り出す
クロード「これで契約は成立したな」
アルミン「そのカードは?」
クロード「この先にある扉でそれをかざせ。そうすればお前の心の中にある闇を引きずり出せれる」
奥に進むと扉が現れる
リヴァイ「いよいよか……」
アルミン「リヴァイさん、あなたはここで待っててください」
リヴァイ「あ?お前1人で?舐められたものだな……」
アルミン「お願いします……」
リヴァイ「ちっ……」
リヴァイは舌打ちをする
リヴァイ「負けたら承知しない。いいな?」
アルミン「ありがとうございます……」
そして、カードを扉に掲げる。
扉が開き、アルミンは中へ入る。
果てしない廊下…
アルミンはただひたすら歩く
しばらくすると、アルミンは足を止める。
感じる。奴の気配を…
アルミン「そろそろ、出てきたらどうだ?ゼファー!」
すると、アルミンの前に闇が現れそこから懐かしい人物が出てくる
アルミン「久しぶりですね。あなたと再会するのは……」
ゼファー「ククク、こうしてまた再会するとはな。アルミン」
アルミン「どうして……どうして僕達の世界を壊したんだ!」
ゼファー「なぜ……だと?」
アルミン「答えてくれ!!どうして……どうして僕やエレンを狙ったんだ!」
ゼファー「それは……お前達が必要だったからだ」
アルミン「必要?」
ゼファー「そうだ。私はまだお前と会う前は心だけの状態だった。その為には肉体が必要だったのだ」
アルミン「肉体……だと?」
ゼファー「私は知っている。お前の心の奥底に眠る闇を……」
アルミン「僕の……心だと……?」
ゼファー「そうだ。かつてハートレスに襲われたお前は闇に呑み込まれそうになった。しかし、そこに現れた少年によって救われ、闇から完全に取り込まずに済んだ」
アルミン「まさか、その少年は、エレンのことか……?」
ゼファー「その通りだ。お前が闇の力を使うことができたのもハートレスから授かったからなのだよ」
アルミン「そんな……バカな……」
ゼファー「だが、まだ不完全だった為、闇の力を使いこなすことができなかった。そこで私があの時手を差し伸べたというわけだ」
アルミン「………」
ゼファー「さぁ、アルミン。もう一度私と手を組み世界を支配しようではないか!」
アルミン「断る!」
ゼファー「何?なぜ、闇を拒む?あの時は闇を受け入れたはず…」
アルミン「違う。僕はただ…」
そして、次の瞬間閃光の速さでゼファーにキーブレードで斬りかかる
しかし、ゼファーは闇のキーブレードを取り出し防ぐ
アルミン「あんたの事が大嫌いなだけだよ!!」
ゼファー「愚かな…!!」
ゼファーは力を込めアルミンを押し返す
アルミン「うわっ!!」
吹き飛ばされ壁に激突する
ゼファー「所詮、お前もその程度だったということか……」
アルミン「僕はもう昔の弱い自分じゃない!大切な仲間が教えてくれたんだ!自分の弱さと向き合う強さを……だから、今度こそ僕は勝つ!!みんなのためにも……そして、自分自身の為にも!!!」
アルミンが叫ぶと同時に駆け出しながらキーブレードを振るう
アルミン「はあああっ!!」
ゼファー「無駄だ!!」
アルミンの攻撃を弾き返し、蹴り飛ばす
アルミン「くっ!!」
アルミンは地面に着地し、再度ゼファーへ駆け出す
ゼファー「これで終わりだ……アルミン!!」
ゼファーは闇の力を込めた一撃を放つ
アルミン「絶対に負けないっ!!!」
アルミンも光の力を込めて渾身の一撃をぶつける
二人の力がぶつかり合い、凄まじい衝撃が走る
ゼファー「貴様に光など似合わない!!貴様は闇に身を委ねる他ないのだ!!」
アルミン「そんなことない!エレンやみんなを見て気づいたんだ。光があるように闇もあるってことを!」
ゼファー「黙れぇえっ!!!」
ゼファーはさらに強い力で押し込む
アルミン「くっ……」
徐々に押されていく
その時、アルミンの脳裏に過去の記憶が蘇る
あれは、訓練兵でキーブレードの修行中…
模擬戦でエレンとミカサでしていたときだ
エレンの一撃でアルミンは吹き飛ぶ
エレン「どうしたアルミン?もう終わりか?だらしないぞ」
ミカサ「アルミン大丈夫?」
エレンとミカサは心配そうにアルミンに近づく
アルミン「うん……平気……」
エレン「そうか、ならもう一回だ!」
アルミン「えぇ……」
すると、エレンはなにかに気づく
エレン「アルミンの剣。随分すり減ってるぞ?」
アルミン「あぁ……これ?」
アルミンは自分の持っている木剣を見る
確かに、先端が歪んでいる部分があった
ミカサ「ちゃんと修行している証拠。ので、アルミンは頑張ってる」
アルミン「でも、このままじゃ……」
エレン「それなら、俺に任せろ!」
アルミン「え?」
エレンはアルミンから武器を奪う
そして、自分の持っていた木剣を渡す
エレン「これで戦ってみようぜ」
アルミン「いや、無理だよ……だって、エレンの木刀の方が長くて太いし……」
エレン「やってみなきゃわからないだろ?」
アルミン「わかったよ……じゃあ、お願いします」
エレン「おう」
二人は構える
アルミン「はああぁーっ!」
2人はぶつかり合いその衝撃でエレンがよろめく
アルミン「ごめん、エレン!」
エレン「ははは!やるじゃねぇかよアルミン」
アルミン「次はもっと上手くやってみせるよ!」
ミカサ「アルミン、頑張れ!」
アルミン「ありがとう、エレン、ミカサ!」
アルミンは徐々にゼファーを押していく
ゼファー「何っ!?」
アルミン「はぁあああっ!!」
ゼファー「ちぃ!」
ゼファーは闇の力を解き放ち、アルミンを吹き飛ばす
アルミン「うわぁっ!」
ゼファー「調子に乗るな!!闇に飲まれろ!!」
ゼファーは闇の力をアルミンに差し向ける
アルミン「ぐぅ……うわぁああ!!」
アルミンを呑み込もうとする
アルミン「ダメ……だ……こんなところで……諦めちゃ……」
すると、アルミンの脳裏にエレン達の姿が浮かぶ
エレン『アルミン!』
ミカサ『アルミン』
アルミン「っ!!」
アルミンはその想いを振り払うかのように、闇の力に打ち勝ちゼファーの放った闇を斬り裂き打ち消す
ゼファー「馬鹿な……!!」
アルミン「ゼファー!!!」
アルミンはゼファーに一撃を与える
ゼファー「ぐはぁっ!!」
アルミン「はぁ……はぁ……やった……」
ゼファー「お……お前は……やはり……」
ゼファーは闇に包まれ消える
アルミン「僕が勝ったのか……?でも……」
すると、闇の波がアルミンを飲み込む
アルミン「ぐっ……」
アルミンの身体が闇に蝕まれていく
アルミン「な、なんだ……これは……力が抜けていく……」
その時、光の閃光が闇の力をかき消し、リヴァイがアルミンを抱える
リヴァイ「テメェは助けるなと言ったが、これぐらいはいいだろ?」
アルミン「リ、リヴァ……イさん……」
リヴァイ「大丈夫か?アルミン」
アルミン「は、はい……」
リヴァイ「よく、戦ったな」
忘却の城の外に出たアルミンとリヴァイ。
リヴァイ「おい、これからどうする気だ?元の世界に帰るのか?」
アルミン「消えるまでは帰れないです。ほんの微かにまだゼファーの闇を感じるんです…」
リヴァイ「お前の闇はお前のものだ」
アルミン「わかってます。だけど、僕はもう迷わない。この世界で生きる為に戦うって決めたんです」
リヴァイ「そうか……。俺は闇は存在してはならない物だと思った。だが、お前を見ているうちに考えが変わった」
アルミン「変わったって……どういうことですか……?」
リヴァイ「お前の決めた道を見たいだけだ」
アルミン「僕の選んだ道を……」
リヴァイ「それに、俺にはやることがある。今はあいつらを信じて待つしかない」
アルミン「そうですね……」
草原の道、そこでクロードは立っていた
すると、二人の人物が現れる。
二人の人物は黒いコートで身に包んだアルミンとリヴァイ。
クロード「さぁ、選ぶがいい。光への道か闇への道を」
アルミン「どちらでもないです。光と闇の中間です」
リヴァイ「夜明けの道を俺達は歩くつもりだ」
二人の言葉を聞き、クロードは笑う
クロード「はははっ!!面白いことを言う奴等だ」
アルミン「あなたに言われたくないですよ」
クロード「確かにそうだな」
アルミン「あの、一つだけ聞いてもいいですか?」
クロード「あぁ、答えられる範囲でならな」
アルミン「なぜ、僕達を助けてくれたのですか?」
クロード「ただの気まぐれだ。それと、俺からも質問だ。アルミン、お前は何の為に戦っている?」
アルミン「大切な仲間を守る為……そして、自分自身の為……かな?」
クロード「それが聞ければ十分だ」
リヴァイ「もう行くぞ。俺達に時間はない」
アルミン「そうだった……」
そして、アルミン、リヴァイ、クロードは闇夜の道を歩き始める
フリーダ「アニ…あなたはもう目覚めないの?」
フリーダは結晶の入ったアニに問いかける
しかし、アニは眠りについたまま何も話さない
フリーダ「…………っ!」
フリーダは涙を流しながら膝をつく
ウォール・マリア シガンシナ区
そこには湖があり、かつてエレン、アルミン、ミカサが遊んでいた場所。
ミカサはただ湖を見つめるだけ
ミカサ「………」
その後ろからクリスタが心配そうに覗き込む
クリスタ「ミカサ……」
ミカサ「なに?」
クリスタ「大丈夫?ぼんやりしているけど…」
ミカサ「ねぇ、クリスタ。私達なにか忘れてるかしら?」
クリスタ「え……?急にどうしたの?」
ミカサ「わからない。でも、なぜか心がざわつく」
ミカサは消えたある人の記憶のことを思い出していた
しかし、その人物は思い出せない
ミカサ「あなたは……どこにいるの?会いたい……」
ミカサは涙を流す
忘れられた約束を果たしに
君のいない道を行く
並んで歩いていた道も
今は背中合わせで進もう
それが交わる道ではなくても
道はいつかつながる
その先で待つ君に会えたら
たとえ別の姿であっても
また約束をしよう
continue to Ⅱ
ということでPiece of Memory編終了です
そして、最新作進撃の王国心Ⅱ制作決定となりましたが次の投稿はかなり先になります。
また、長く待って頂くことになりますが次の投稿までしばらくお待ちください!