シリーズ初のリヴァイ目線のストーリー。
因みに前回のあらすじはお休みです
リヴァイのキーブレードがジークに振るうが、目の前の瓦礫に阻まれる。
リヴァイ「クソ、ジーク!」
ジーク「無駄だ」
ジークが手を広げると、手の中に闇の力と思わしき塊が生まれる。
ジーク「吹き飛べ!!」
ジークの手から放たれた弾幕が、瓦礫を吹き飛ばし、リヴァイへ襲いかかる。
リヴァイ「!」
吹き飛んだ瓦礫の破片が舞う中、リヴァイと共に調査兵団の兵士達も巻き添えを喰らう。
ジーク「もう少し暴れろ。そうすれば、お前達も楽しいだろう?」
その様子を遠くから見ていたエルヴィン率いる調査兵団は苦戦を強いられていた。
エルヴィン「くっ…ジーク………奴に勝つ方法は……」
兵士1「団長、もう無理です……。手も足も出ません」
兵士2「我々には……もう……」
ジークに恐れをなした兵士達が次々とエルヴィンの近くに降り立つ。
エルヴィン(かなりまずい…先程の様なノーバディ達を押していた勢いももう無い……。ジークを止められる者はもう、いない……)
リヴァイ「エルヴィン!」
エルヴィン「リヴァイ、無事だったか…!」
リヴァイ「あぁ?どこをどう見たら無事だ?それより状況は?」
エルヴィン「最悪だ。こちらが圧倒的劣勢になった。ジークも未だ我々に多大な被害をもたらしている…そのうちここにも猛撃が来るだろう」
確かに、辺りを見渡せば一目瞭然だ。
ジークやノーバディに攻撃を喰らったであろう兵士達が応急手当を受けていたり、死亡している兵士を弔う者までいる。
そんな中、ある一人の兵士を見つける。
ペトラ「兵長…」
リヴァイ「ペトラ…。他の奴らは…?」
ペトラ「申し訳ありません…。リヴァイ班も全力を出し切りましたが…お役に立てず…」
すると、彼女は俺に出を差し出す。
ペトラ「兵長は必ず……生き延びて……いつか……奴らに………………報い……………を………………」
そして、彼女の手から力が抜け、地面に落ちる前にリヴァイが握りしめる。
リヴァイ「お前達は十分に活躍した。そして、これからもだ…。お前達の残した意志が。俺に力を与える。約束しよう、俺は必ずノーバディを倒す……!!」
そして、リヴァイは立ち上がりエルヴィンに問いかける。
リヴァイ「……もう策はねぇのか?なら、反撃の手数が何も残されてねぇのなら撤退の準備をするしかないのか?」
エルヴィン「……」
リヴァイ「なら、お前だけは生き残れ、お前がいなくなればこの調査兵団…キーブレード使い達を導く者がいなくなる。俺が消えても、後はお前がいればなんとかなる」
エルヴィン「リヴァイ、私はまだ諦めた訳じゃない」
リヴァイ「何?まだ策があるってのか?なぜ、それを早く言わない?」
エルヴィン「私と調査兵団達の命と引き換えにこの先の作戦が成功するかもしれないからだ」
その時、周りにジークによる瓦礫が降り注ぎ、砂煙が立ち上がる。
リヴァイ「ちっ、ジークの野郎…俺達を探してやがる…」
エルヴィン「この作戦に成功すればお前がジークを倒すことができる。だが、全滅する可能性はずっと高い…」
リヴァイ「エルヴィン…お前…」
エルヴィン「この作戦には協力が必要だ……それには、お前の力が必要なんだ」
リヴァイ「………」
エルヴィン「まず、兵士達に死んでくれと…一流の詐欺師の様に体の良い方便を並ばなくてはならない。私が先頭を走らなければ誰もついてこない。そして、私は真っ先に死ぬ。世界の真実を知ることなく」
リヴァイ「は?」
エルヴィン「俺はこのまま生き長らえ世界の真実を知りたかった。俺が今までやって来れたのもいつかこんな日が来ると思ってたからだ。だが、リヴァイ。もう思いが変わった。俺はもう、このまま死んでも悔いはない」
リヴァイ「……いいのかよ。俺だけが生き残っても……」
エルヴィン「生きろ、自由のために」
リヴァイの頭の中に、過去の記憶が蘇る。
『君は自由だ』
『自由の翼』を持つ背中が遠退いていく。
リヴァイ「お前はよく戦った。お陰で俺達はここまで辿り着く事ができた。俺は選ぶぞ………夢を諦めて死んでくれ…兵士たちを地獄に導け!ジークは俺が仕留める!」
エルヴィン「リヴァイ、ありがとう」
ジーク「奴等、静かになったがどこに隠れた?」
空中に浮きながらジークが辺りを見回す。
その時、遠くから雄叫びが聞こえる。
ジーク「ん?」
雄叫びと共に、遠くから飛んでくるのは……。
兵士達「ウオオォォォォォォ!!!!!」
生き残った兵士達が煙弾をジークに放ち突撃する姿だった。
ジーク「また、こんな事するのか…」
エルヴィン「これより最終作戦を告げる!総員整列!総員による突撃を目標機関員ジークに仕掛ける!当然、目標にとっては格好の的だ!我々は目標の攻撃のタイミングを見て煙弾を放ち攻撃の命中率を少しでも下げる!我々が囮になる間にリヴァイが目標を打ち取る!それが作戦だ!」
その時、一人の兵士が嘔吐する。
当然だ…この作戦は……。
兵士「うぐっ……うおぇぇぇ!!」
エルヴィン「ここにいても直に飛んでくる攻撃を受けるだけだ!すぐさま準備に取り掛かれ!」
兵士「俺達は今から死ぬんですか?」
エルヴィン「そうだ…」
兵士「どうせ死ぬなら戦って死ねということですか?」
エルヴィン「そうだ…だが、死んだ仲間たちに意味を与えるのは我々だ!!あの勇敢な者達を哀れな者達を想う事ができるのは生者である我々だ!我々はここで死に!次の生者に意味を託す!!それこそ唯一この残酷な世界に抗う術なのだ!!」
エルヴィンを先頭にジークに向かって走り続ける兵士達。
その兵の背中に、かつての仲間達の背中が重なる。
ジーク「まぁ、このまま終わるとは思わなかったが…特攻か…?もうちょっと何かあると思ったんだが…」
エルヴィン「煙弾を放てっ!!」
煙弾がジークへ放たれる。
ジーク「ふんっ」
その瞬間、ジークの手の中に闇の塊が生まれる。
そして、その塊を地面に投げつけるとそこから大爆発が起きる。
兵士達「うおぉぉ!!」
兵士達は吹き飛ばされながらも進むのを止めない。
彼らもまた、一人の英雄になるのだ。
エルヴィン(頼んだぞ……リヴァイ)
エルヴィン「兵士よ怒れっ!兵士よ叫べっ!!兵士よ戦えっ!!!自由の為に、死んでいった者達の為に!」
兵士「うおおぉぉぉ!!」
兵士達は雄叫びをあげながらジークに突っ込んでいく。
ジーク「バカか、お前らは……」
ジークが手を広げると今度は黒い球体が幾つも現れる。
そこから無数の闇の弾丸が放たれる。
エルヴィン「っ!!」
これが…死の目前というものか…
その瞬間、エルヴィンの横腹に闇の弾丸が貫き、倒れる。
それと共に兵士の一人の頭が吹き飛ぶと同時に、他の兵士達も次々に頭や腹を撃たれ倒れていく。
そして、ノーバディと対峙していた調査兵団は全滅する。
ジーク「やれやれ、やっと終わったか……」
煙弾を晴れようとした時、突然何者かが空から降ってくる。
ジーク「!?」
それは……調査兵団のマントを翻し……キーブレードを2本持った人物。
リヴァイ「っ!!」
ジーク「なっ!?リヴァ…!!」
その瞬間、ジークの両足は切断され、次の瞬間には両腕は切り落とされる。
ジーク「ぐおっ!?なんだその速さはっ!?」
リヴァイ「さっきは随分と楽しそうだったな?もっと楽しんでくれよっ!!!!!」
ジーク「くっ!せめて防御魔法をっ!!」
リヴァイ「あ?」
ジークの防御魔法を繰り出す前にキーブレードの斬撃の嵐が襲い掛かり、一方的に斬りつけられる。
リヴァイ「悪いが、俺にはそんなものは効かん!!」
ジーク「ぐわあああああぁ!!!」
そして、一本のキーブレードがジークの口の中に突き刺さり、そのまま地面に押し倒す。
ジーク「ぐっ!がっ!」
リヴァイ「なんだ?もうお終いか?散々部下達に恐怖を与えた奴がこの程度とはな?」
ジーク「ぐっ!く……」
リヴァイ「もうテメェは体を激しく損傷している!!仮に元に戻ってもその前に俺に殺られる!!そうだよな?!」
ジーク「……」
リヴァイ「そうだよな?!!」
リヴァイはキーブレードを口の中に突き刺したまま、もう一本のキーブレードでジークの腹を突き刺す。
ジーク「ぐっがああぁぁっ!!」
リヴァイ「……ちっ、もう終わりか……つまらんな」
そして、そのままキーブレードを引き抜き、ジークを蹴り飛ばし、口から血を吐きながら倒れる。
もう立ち上がる力すら残っていないようだ。
だが……。
ジーク「許さないぞ……許さないぞ!!リヴァイ!!」
ジークの傷は塞がっていく。
リヴァイ「あぁ?なんだよ……まだ生きてんのか?タフな奴だな……?」
ジーク「もう手加減しない!!お前を倒す!!」
ジークは目を閉じ、息を整える。
そして、目を開くと同時にノーバディの大群を召喚させる。
リヴァイ「ちっ!まだこの力を……いや、元の力に戻ったからか?」
ノーバディの大群がリヴァイに襲い掛かる。
リヴァイ「流石に面倒臭ぇな!!」
ジークの闇の力が強大な為か、ノーバディの力もかなり強くなっている。
リヴァイ「はあああぁぁっ!!」
怒りに任せた力でキーブレードを振り回しながら次々と切り裂いて行く。
そして、最後のノーバディを切り裂き終わるとジークが目の前に現れる。
先程切り落とした筈の腕と足も修復していた。
リヴァイ「ちっ、もう終わりか?」
ジーク「どうかな?」
リヴァイがキーブレードで切り刻もうとするが、ジークはそれを軽く避ける。
リヴァイ「っ!?」
ジークはそのまま瞬間的に手を動かすと、闇の弾丸が放たれ……。
それは直撃する。
リヴァイは壁まで吹き飛ばされる。
リヴァイ「……っ!!うぐああぁっ!!」
さらに追い討ちをかけるように無数の闇の弾丸が放たれる。
2本のキーブレードで防ぎながら、何とか避けるが、それも限界だった。
リヴァイ「ぐああぁぁっ!!」
そして、リヴァイは地面に倒れ伏す。
ジーク「ふっ……ふはははっ!やっと終わったな……長かった……」
ジークが勝利を確信した瞬間……。
再び両足が切断されると同時に、地面に倒れる。
ジーク「なっ!?何が起きた!?」
リヴァイ「……悪いが俺はまだ倒れるわけにはいかないんだ!!」
リヴァイは立ち上がり、ジークに切りかかる。
ジーク「ぐあっ!このっ!」
リヴァイ「うおぉぉ!!」
リヴァイはキーブレードを振り回しながら、ジークを切り刻んで行く。
ジーク「ぐっ……あ……」
あまりのダメージにもう動く事すら出来ないようだ。
そんなジークにゆっくりと近づく。
リヴァイ「……」
リヴァイはキーブレードを高く掲げる。
ジーク「ま……待て……」
リヴァイ「……これで終わりだ!!」
リヴァイがキーブレードを振り下ろそうとすると、突然横から何かが飛んで来る。
リヴァイはそれを避け、その何かを見る。
それは、黒い球体だった。
そして、その球体は爆発し、辺り一面を闇で包み込む。
リヴァイ「っ!まずい!逃がすかっ!!」
リヴァイは闇で見えない中、ジークがいた場所にキーブレードを振るう。
リヴァイ「はぁ……はぁ……」
闇が晴れると、そこには何も残っていなかった。
リヴァイ「……くそっ!!逃げられたか…」
リヴァイ「……」
リヴァイがたどり着いたのは一人の亡骸エルヴィンだった。
そこにボロボロ姿のハンジの姿がいた。
ハンジ「やぁリヴァイ、お互いボロボロになったね…」
リヴァイ「……」
リヴァイは膝を地面につき、エルヴィンを見つめる
その時、脳裏に浮かぶのは……。
リヴァイ『夢を諦めて死んでくれ…兵士たちを地獄に導け!ジークは俺が仕留める!』
エルヴィン『リヴァイ、ありがとう』
リヴァイ「…エルヴィン、ジークを仕留めるお前との約束…まだ果たせそうにない」
ハンジ「もう死んでるよ…」
そして、目を開いているエルヴィンの目を閉じさせる。
リヴァイ「お前の夢、俺が代わりに果たしてやる」
その時、リヴァイは何かを感じとる。
それは、崩壊しているはずのキングダムハーツの方向からだった……。
リヴァイ「……まだ終わってないらしいな」
ハンジ「ここは任せて行ってきな」
リヴァイ「頼んだハンジ」
リヴァイは2本のキーブレードを握りしめると城の最上階へと走る。
to be Continue
さて、ここに来てエルヴィンと調査兵団が全滅し退場する流れになりました。
しかし、エルヴィンに関してはまだ登場予定です(過去編の話になりますが…)
明日はミカサ編になります。お楽しみに