進撃の王国心1.5+2.5   作:いすゞ

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本来、この戦いはかなり先に公開する予定でしたが映画の効果に乗っかり投稿致します。








上弦の参

 

 

 

 

 

エレン、霊夢、魔理沙の3人が乗るグミシップは異空間を走らせる。

 

 

エレンは頬杖をしながら窓の景色をぼーっと眺めている。

 

 

霊夢はゴソゴソとポケットからカードゲームを取り出して、魔理沙と勝負していた。

 

 

魔理沙は霊夢からカードを受け取ると、歓喜の声をあげる。

 

 

霊夢「何よあんた。やるじゃないの」

 

 

魔理沙「いやー……霊夢の事だからどうせイカサマしてると思ったが運はこっちに来たみたいだな?」

 

 

霊夢「してるわけないでしょ?アンタじゃあるまいし」

 

 

魔理沙「んだと!!」

 

 

そんな他愛のない日常的な会話。

 

 

しかし、エレンは今はそんな気分ではなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

煉獄杏寿郎。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

彼はエレン達を救い、猗窩座と名乗る鬼に殺された。

 

 

エレン「煉獄さん……」

 

 

魔理沙「どうした、エレン?」

 

 

霊夢「顔色悪いわよ?」

 

 

 

エレンは空を見つめながら呟く

 

 

 

エレン「……別に」

 

 

霊夢「……?」

 

 

 

魔理沙も霊夢も何か察しているかの如くそれ以上何も言わなかった。

 

 

そして、3人を乗せたグミシップが異空間から抜け、世界へと出る

 

 

魔理沙「ん?光が」

 

 

目の前から現れる眩い光と共にエレン達を包み込む。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、突如琵琶の音が鳴り響く。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

光が収まり、目を開くとそこは不思議な世界だった。

 

 

見る限り、城らしい雰囲気ではあるが上下左右や重力の概念が無茶苦茶な状態となっているだけでなく、襖や畳、床、壁など様々な和室の要素が物理の法則を無視したようなデタラメに継ぎ接ぎされたような奇怪な空間となっている。

 

 

 

エレン「なんなんだここは…?」

 

 

 

辺りを見渡すと霊夢、魔理沙の姿がなかった。

 

 

 

エレン「霊夢?魔理沙!?」

 

 

 

とが叫ぶと共に、「よく来たな」と男の声が響いた。

 

 

その声に反応し、振り向くとそこにはかつて煉獄を殺した上弦の鬼。

 

 

 

エレン「お前は…!猗窩座…!!」

 

 

 

猗窩座「ほう、俺の事を覚えていたか…」

 

 

 

エレン「覚えていたかだと?……忘れたくても忘れられねーよ!テメェだけは!!」

 

 

 

怒りに任せるエレンはキーブレードを握りしめる。

 

 

 

猗窩座「良い闘志だ。流石は杏寿郎が見込んだ男ではあるな?」

 

 

エレン「何を言ってやがる…!お前のせいで…お前のせいで煉獄さんは…!!」

 

 

 

エレンの怒りは頂点に達し、キーブレードに自身の魔力が注ぎ込まれていく。

 

 

 

エレン「ぶっ殺してやる!!」

 

 

 

魔力を纏った刃を猗窩座に向ける。

 

 

だが、猗窩座は至って冷静にエレンを見つめる。

 

 

 

猗窩座「……復讐か?だが、そんな感情では俺は倒せないぞ」

 

 

エレン「……!?」

 

 

猗窩座「そんなもので倒せる程俺は弱くはない。ましてやお前程度の力など無意味だ」

 

 

エレン「そんなのやってみなきゃ分からないだろ!」

 

 

猗窩座「なら素晴らしい提案をしよう。お前も鬼にならないか?」

 

 

エレン「……!?」

 

 

猗窩座「見れば分かる。お前はそこら辺の人間にしては強い。だが、俺には劣る」

 

 

 

エレン「くっ……!」

 

 

猗窩座「ならば、お前も鬼になり新たな力を得るんだ。そして、俺を超えてみせろ」

 

 

 

エレンは頭の中で葛藤する。

 

 

このまま戦っても殺されるだけかもしれない。

 

 

いや、恐らくここで殺されれば自分は消滅するだろう。

 

 

 

そうなればミカサやアルミン。

 

世界で知り合った皆とは二度と会えなくなるし、これから会う人達とも会えなくなってしまう。

 

 

それでも…それでも俺は…!!

 

 

 

 

エレン「断る!!」

 

 

猗窩座「何?」

 

 

エレン「煉獄さんはお前の誘いを断った。なら、俺だってお前の誘いを断る!」

 

 

猗窩座「そうか、お前も鬼にならないなら殺す!」

 

 

 

次の瞬間、目の前に猗窩座が現れエレンに向けて拳を放った。

 

 

エレンも負けじとキーブレードで防御しようとするが、防ぎきれずにそのまま吹っ飛ばされ壁にめり込んだ。

 

 

 

 

エレン「ぐあっ……!」

 

 

 

猗窩座はとどめを刺そうとエレンに近づくが、横振りしたキーブレードが猗窩座の顔面に直撃し後退する。

 

 

 

エレン「はぁ……はぁ……!」

 

 

猗窩座「いい攻撃だ!だが、その程度では俺は倒れないぞ!」

 

 

エレン「……!!」

 

 

 

猗窩座はまたしても拳を放つが、エレンはキーブレードで防御するがその一撃の威力は凄まじく再び壁まで吹き飛ばされてしまった。

 

 

しかし、すぐさまエレンは体制を整え、キーブレードを構えながら猗窩座に突進する。

 

 

エレン「うおおおおおおおお!!!」

 

 

猗窩座はエレンのキーブレードを腕で弾き、拳を握り締める。

 

 

猗窩座「脆い脆い!貴様人間如きの力では俺には到底及ばない!」

 

 

エレン「うおおお!!」

 

 

 

エレンはキーブレードを再び振りかざすが猗窩座はそれを回避し、そのまま蹴りをかました。

 

 

 

エレン「ぐあっ……!」

 

 

猗窩座「やはり貴様は脆い…。ここで終わりだ!!」

 

 

 

とその時、キーブレードから炎の斬撃が襲いかかる。

 

 

猗窩座「っ!?この力は…!?」

 

 

エレン「炎の呼吸、弐ノ型……昇り炎天!!」

 

 

 

炎の斬撃が猗窩座に直撃し、辺りの襖や畳が吹き飛ぶ。

 

 

 

エレン「はぁ……はぁ……」

 

 

 

そして、煙が晴れるとそこには猗窩座の姿があった。

 

 

 

猗窩座「その技…杏寿郎の……。っ!?そうか…そこにいるのか杏寿郎!?」

 

 

 

猗窩座はエレンの背後を見つめる。

 

 

エレンも背後をみるが誰もいない。

 

 

 

エレン「……?」

 

 

 

猗窩座は拳を構え突進した。

 

 

そして、エレンもキーブレードを構える。

 

 

 

猗窩座「なるほど。杏寿郎がお前を気に掛ける理由が分かった気がするな?」

 

 

エレン「……?」

 

 

猗窩座「お前なら……お前達ならばもしかしたら……」

 

 

 

その瞬間、猗窩座が構えを取るとともに足元から雪の結晶が現れ、禍々しいオーラを放つ。

 

 

 

エレン「っ!?」

 

 

 

その異様な光景にエレンは驚愕する。

 

 

 

猗窩座「破壊殺・羅針!!」

 

 

 

そして、拳とキーブレードがぶつかり合うと同時に凄まじい衝撃波が発生し、城の壁や天井を吹き飛ばす。

 

 

 

エレン「ぐっ!!!」

 

 

 

だが、徐々にエレンのキーブレードが押されていく。

 

 

 

猗窩座「どうした!!貴様の力はそんな貧弱なものではないはずだ!!」

 

 

エレン「くっ……そぉ……!!」

 

 

 

再びキーブレードに炎の魔力が注ぎ込まれ、さらに威力を増す。

 

 

 

エレン「うおおお!!!」

 

 

 

そして、キーブレードの刃と拳がぶつかると同時に辺り一面は炎に包まれた。

 

 

 

猗窩座「……!!」

 

 

 

激しい光と衝撃で猗窩座は一時後退する。

 

 

そして、エレンの心に何者かが侵入した気がした。

 

 

 

エレン「なんだ……?誰だ……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ー俺も力を貸そう!鍵の少年!!ー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

エレン「っ!その声…まさか……」

 

 

 

すると、キーブレードから光が放たれ、そこから1つの光の玉が現す。

 

 

やがて、それは人の形に変わって行く。

 

 

そして、現れたのは…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

エレン「煉獄……さん……!?」

 

 

煉獄「うむ!久しいな、鍵の少年!!」

 

 

 

そう、かつて共に戦い、命を落とした炎柱・煉獄杏寿郎その人だった。

 

 

 

 

エレン「煉獄さん……なんで……」

 

 

煉獄「話は後だ。まずは奴を倒すぞ!」

 

 

エレン「……はい!」

 

 

2人は並び立ち、キーブレードと日輪刀を構える。

 

 

 

猗窩座「まさか…杏寿郎!?生きていたのか!?」

 

 

煉獄「久しいな。上弦の参、猗窩座!」

 

 

煉獄は不敵に笑い、そう呟いた。

 

 

煉獄「俺は確かに君に負けた。そして、君の勝利を認める。だが、鍵の少年を…大事な友を傷つけるのならば容赦はしない!」

 

 

猗窩座「ほう……ならば、お前も鬼にならないか?俺と永遠に戦い続けよう!!」

 

 

煉獄は日輪刀を構えながら答える。

 

 

 

煉獄「断る!俺は鍵の少年と共に戦えればそれでいい!」

 

 

猗窩座「……そうか」

 

 

煉獄もエレンも構えを取る。

 

 

そして、3人の攻撃が同時に放たれ激突すると同時に炎が吹き荒れる。

 

 

 

猗窩座「っ!やはりお前達は面白いな!!」

 

 

 

煉獄「ふむ、だがここでお前を倒す!」

 

 

エレン「俺はお前を超えてみせる!」

 

 

 

3人の攻撃がさらに勢いを増す。

 

 

 

そしてついに猗窩座の両腕を切り落とした。

 

 

 

猗窩座「……!?」

 

 

 

しかし、両腕がすぐに再生し拳を地面に叩くと共に衝撃波を放つ。

 

 

 

2人は驚くがすぐに体制を立て直し、そのまま技を放つ。

 

 

 

煉獄「炎の呼吸、壱ノ型……不知火!!」

 

 

エレン「うおおおお!炎の呼吸、肆ノ型……盛炎のうねり!!」

 

 

煉獄の斬撃とエレンの炎が同時に猗窩座を襲う。

 

 

その時、キーブレードから光が放たれ、その光は炎虎と合わさり巨大な炎となり、そのまま猗窩座を飲み込んだ。

 

 

 

煉獄「やったか!?」

 

 

 

しかし、次の瞬間には炎は消え去りそこに佇む猗窩座の姿だった。

 

 

そして、2人を見るなりニヤリと笑う。

 

 

 

猗窩座「……素晴らしい!やはりお前達は最高だ!」

 

 

 

2人は再び構えを取る。

 

 

 

猗窩座「いいだろう!お前達を倒して俺はさらなる高みへと至る!」

 

 

煉獄「行くぞ!!鍵の少年!!」

 

 

エレン「はいっ!!」

 

 

2人は同時に駆け出した。

 

 

 

そして、激しい攻防が繰り広げられる中、巨大な爆発が包み込み、全てを飲み込んだ。

 

 

 

そして、気がつくと異空間の中にいた。

 

 

 

周りにはボロボロになった襖や畳、壁などの残骸が散らばっており、その目の前には猗窩座が佇んでいた。

 

 

 

猗窩座「お前達はやはり面白い。最後の提案だ。鬼にならないか?」

 

 

エレン「断る。俺はお前を倒す為だけにここにいる」

 

 

 

煉獄もそれに答えるかのように笑う。

 

 

そして、日輪刀を構える。

 

 

 

煉獄「俺も同じくだ!炎の呼吸、伍ノ型……」

 

 

エレン「……!?」

 

 

 

煉獄の日輪刀が炎に包まれ、やがてそれは巨大な虎へと変わる。

 

 

 

煉獄「炎虎!!」

 

 

エレン「俺だって!炎の呼吸、伍ノ型……炎虎!!」

 

 

 

エレンのキーブレードからも炎が現れ、それは虎の形へと変わり2匹の虎は一斉に飛びかかった。

 

 

 

そして、一閃がぶつかり合いやがて爆発したが猗窩座はその隙を逃さず拳を振るう。

 

 

 

猗窩座「なっ!なんだとっ!」

 

 

 

その攻撃を防いだのは煉獄だった。

 

 

 

煉獄「またまだ!!!炎の呼吸……壱ノ型!不知火」

 

 

 

凄まじい威力で繰り出される斬撃を猗窩座は間一髪のところで避ける。

 

 

 

猗窩座「くっ……!やはりお前との戦いは楽しいな!」

 

 

煉獄「残念ながら、お前を倒すのは俺ではないっ!」

 

 

猗窩座「何っ!?」

 

 

 

猗窩座の背後にエレンがキーブレードを大きく振りかぶる。

 

 

 

エレン「猗窩座!!お前はここで終わりだっ!!」

 

 

 

キーブレードから炎が走り、力が更に増す。

 

 

 

エレン「うおお!」

 

 

 

そして、そのまま力一杯振りかざす。

 

 

煉獄もまた日輪刀を構え直し、居合の構えを取る。

 

 

 

煉獄「……炎の呼吸!玖ノ型……奥義!煉獄!!」

 

 

 

2人の攻撃が同時に炸裂し、猗窩座は吹き飛んだ。

 

 

 

猗窩座「ぐああああっ!!」

 

 

 

その衝撃は凄まじく、辺り一帯を吹き飛ばした。

 

 

やがて煙が晴れるとそこにはボロボロになりながらも立ち上がる猗窩座の姿があった。

 

 

 

 

猗窩座「ククク、まさかここまで追い詰められるとは…面白い。ここは一旦引くとしよう」

 

 

 

すると、猗窩座は瞬時に姿を消した。

 

 

そして、異空間もゆっくりと閉じられていく。

 

 

 

煉獄「うむ!よくやったぞ鍵の少年!」

 

 

 

エレン「ありがとうございます……煉獄さん……」

 

 

 

エレンはキーブレードを下ろし、そのままその場に倒れた。

 

 

煉獄「む!大丈夫か!?」

 

 

 

慌てて倒れるエレンを煉獄は受け止める。

 

 

 

エレン「すみません煉獄さん……少し疲れました……」

 

 

煉獄「そうか!だが、鍵の少年。君にはまだ旅を続ける必要がある!ここで倒れてはいけない!」

 

 

エレン「分かってます……でも……」

 

 

 

煉獄はエレンを抱き抱える。

 

 

 

煉獄「安心しろ!君を皆の元へと届けよう!!」

 

 

エレン「……はい、お願い……します……」

 

 

 

2人は光に包まれながら消えて行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おい!エレンー!起きろ!!」 

 

 

 

自分を呼ぶ声に目を覚ますエレン

 

 

目の前には顔をのぞき込む霊夢と魔理沙

 

 

魔理沙「やっと起きたぜ」

 

 

霊夢「心配したよ?なかなか起きないんだから全く」

 

 

魔理沙「大丈夫か?」

 

 

エレン「あれ?俺いつの間にか寝てたのか?」

 

 

霊夢「もう!しっかりしてよね!」

 

 

 

エレンは起き上がると辺りを見渡す

 

 

そこはいつものグミシップの操縦席の中

 

 

霊夢「ほら、早く行くわよ」

 

 

魔理沙「そうだぜ?次の世界が待ってるからよ」   

 

 

 

そう言うと二人はグミシップから降り立ち新たな世界に降り立つ。

 

 

エレンも続こうと席を立とうとした時、足元にキーブレード落ちていた。

 

 

 

エレン「なんでキーブレードがここに?」

 

 

 

 

手に取とると、目の前に煉獄の笑顔のビジョンが浮かぶ。

 

 

エレン「……煉獄さん、はい!またいつか必ず!」

 

 

 

意を決したエレンはキーブレードを握り締める。

 

 

そして、新たな冒険に向けて足を踏み出したのであった……

 

 

 

 

 

 

 

 

END

 

 

 

 








ということで対猗窩座戦でした。

無限城編で煉獄さんがいてくれればどれほど安心感があるでしょうか…

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