ポケットモンスター 〜THE LEGEND OF SAGA〜 REMAKE   作:虎武士

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#7 宣言

 ガサガサとオーキド研究所の敷地内の茂みから、三つの影が隙間から邸宅から出て来たサトシ達を見つける。

「出て来たわね、憎たらしいジャリボーイとピカチュウ」

「必ずピカチュウをGETしてサカキ様に献上してみせる…!」

 赤毛の女と青髪の男がニヤリと悪どい笑みを浮かべる。

「それにしても…一体何があったんだニャー?」

 何故か人語を話す額に小判がある招き猫ポケモン──ニャースが首を傾げる、先程まで彼等は気球で飛行していたのだが、上空から見下ろしたマサラタウンの惨状に驚く他なかった。

「ソーナンス?」と我慢ポケモンのソーナンスもその横で疑問の声を上げる。

「まあいいじゃない、隙があればGETのチャンスが幾らでもあるんだから」

「取り敢えず様子を伺ってみるとするか」

 彼等は一先ず傍観に徹する事に、目の前ではサトシの回復にポケモン達が喜びのあまりに抱きつくなどの愛情表現を行っていた。

 

 

 

 それから暫く後、サトシはタマモと向き合っていた。

「使用ポケモンはお互い3体、それで構いませんね?」

「はい! お願いします」

師匠(せんせい)に指名されてしまった以上、私もそれに応えなくてはいけませんね」

 互いにモンスターボールを手にし、微風が吹き出す。

「そんじゃ、バトル開始(スタート)!」

「ウオノラゴン、君に決めた!」

「さあ、お行きなさい!」

 審判を務めるジンの合図と共に二人は同時にモンスターボールを投げ、互いのポケモンがバトルフィールドに顕現される。

 サトシはガラル地方で二つの化石によって誕生したポケモン、水・ドラゴンタイプのウオノラゴン。

 対してタマモは鋼・フェアリータイプのクチート、ホウエン地方などで生息するポケモンだ。

「ウオノラゴンの水・ドラゴンタイプに対してクチートは鋼・フェアリータイプ、サトシに対し不利な奴を出したか」

 いい性格をしているな、とジンはタマモを見て深く息を吐いた。

「ウオノラゴン、エラがみ!」

「ウオノラ〜!」

 鰓から牙を生み出し、クチートに向かっていくウオノラゴン。迎え撃つつもりなのか、クチートは攻撃する素振りを見せない。

 そして距離が縮まるとクチートはウオノラゴンの噛みつき攻撃を躱す、避けられたウオノラゴンは負けじと攻撃を繰り返すがクチートは華麗に避け続ける。

「接近戦じゃダメか…! だったら水鉄砲だ、ウオノラゴン!」

 大きく口を開けると口内から水鉄砲が発射される、発射された水鉄砲は真っ先にクチートに向かっていく。

「妖精の風です」

 タマモが指示を出すとクチートは桃色の風を放つ、その風は水鉄砲を打ち消しウオノラゴンに命中。

「ノラ〜!!」

「ウオノラゴン!」

 吹っ飛ばされたウオノラゴンは倒れ込む、何とか立ち上がってクチートに向かって走り出す。

「エラがみだ!」

「そう簡単に行きますかね…? クチート、アイアンヘッド!」

 額が鋼鉄を纏い、一気に駆け出してクチートは突撃していく。

 互いにぶつかり合って火花を散らしていくが、クチートの強烈な頭突きが炸裂してウオノラゴンを吹っ飛ばす。

「ウオノラゴン!」

「じゃれつく攻撃!」

 クチートは飛び掛かると白煙を上げてウオノラゴンにじゃれつく、フェアリータイプはドラゴンタイプに効果抜群なのでウオノラゴンには大ダメージを与えていく。

 だが一矢報いるつもりかウオノラゴンは立ち上がり、水鉄砲を連射して放つ。

「クチート、守るです」

 クチートは円角状の障壁を展開、水鉄砲を弾いていく。

「アイアンヘッド」

 消耗しているウオノラゴンに攻撃をする余力はなく、強烈な頭突きがクリーンヒットして倒れる。

「ウオノラゴン戦闘不能、クチートの勝ち」

「ウオノラゴン…良く頑張ったな、休んでくれ」

 と労ってウオノラゴンをモンスターボールに戻すサトシ、一方タマモもクチートを戻す。

 

 

「どうしたんですか〜? 何処か調子悪いんですか〜?」

「まさか。寧ろ此処からですよ!」

 少し巫山戯て煽ってくるタマモ、サトシは挑発に乗ることなくモンスターボールを手にする。

 面白くない、と毒づきながらもタマモもモンスターボールを手にする。

「では──次はこの子です」

 そう言ってタマモが繰り出したのは、白い体毛で覆われた──小さな狐の様なポケモンだった。

「え、ゾ、ゾロア?」

 そのポケモンはイッシュ地方などに生息する悪タイプのポケモン、ゾロアに酷似していた。

「この子は正真正銘、本物のゾロアですよ。嘗てヒスイ地方と呼ばれていた……過去のシンオウ地方に生息していたポケモンです」

 タマモに優しく頭を撫でられてゾロアは嬉しそうに鳴く、一方のサトシは新たな発見に目を輝かせる。

「すっげー! ゾロアにもリージョンフォームが存在していたなんて! …でも今はバトルに集中しないとな」

「因みにこの子はノーマル・ゴーストタイプ、格闘タイプを出さない事をお勧めしますよ」

 わざわざ敵に塩を送る様な助言を送ってくるタマモの意図は分からないが、サトシは新たなポケモンを繰り出す。

「だったら俺は此奴だ! 頼むぞ! ツタージャ!」

 モンスターボールから飛び出し、草蛇ポケモンのツタージャが優雅に着地する。

「ツタージャですか…何処まで喰らい付けますかね? ゾロア、影撃ちです」

 ゾロアの影が伸びていきツタージャに迫る、ツタージャは慌てて跳ぶが影はツタージャを吹っ飛ばす。

「ツタージャ、リーフブレード!」

「切り裂く攻撃です」

 ゾロアの爪とツタージャの尾が激突、だがゾロアの方が上回りツタージャは吹っ飛ばされて転がり落ちる。

 

 

「ツタージャ!」

 何て力なんだ。まだ進化もしてないポケモンにこれだけの実力があるとは、サトシは唖然としてしまう。

 決して油断しているわけじゃないが、明らかに未進化のポケモンが出せる力から逸脱する程のものだった。

 何か種があると思うが、そのヒントが全く見当たらない。

「どうやって突破口を開けるんだ」

「…!?」

「何で考えている事が分かったのかって言う顔をしてますね? 簡単ですよ、貴方の考えている事は読み易いのです」

「答えになってない…!」

 あからさまに巫山戯ているものの、的は得ている。

「世界王者? それが何だと言うんです? 私程度に勝てないようでは、師匠(せんせい)には到底及びませんよ?」

 ふふんとドヤ顔で言い放つタマモ、だがサトシは諦めるつもりはなくツタージャに指示を出す。

「ツタージャ、メロメロだ!」

 指示した技はメロメロ。雄が雌に、雌が雄に見惚れてメロメロ状態となる技だ。

 しかしメロメロを受けたゾロアは平然としていた。

「ざーんねんでした〜、私のゾロアは雌です。だからメロメロは効かないので〜す」

「くっ……! ツタージャ、リーフストーム!!」

「ゾロア、避けてシャドーボールです」

 木の葉の舞う嵐を身軽な動きで回避し、ゾロアの口から発射された黒い球体がツタージャに命中する。

 その影響で吹っ飛ばされ、ツタージャは横たわる。

 既に満身創痍となっているにも関わらず立ち上がろうとするツタージャ、覚束ない動きでありながら後一歩の所で力尽きる。

「ツタージャ、戦闘不能」

「……良く頑張ったな」

 モンスターボールに戻したツタージャを労うサトシ、対してタマモは笑みを絶やさずに腕を組んでいる。

「もうお分かり頂けましたか?」

「何が」

「貴方は弱い。師匠(せんせい)はおろか私にも届きません、こんな子供が世界王者とは笑えますねぇ」

「………ッ!!」

 妖美に微笑む彼女の言葉は正論だ。

 人間やポケモンの命を躊躇なく奪うような連中に殺され掛け、そして今──あまりにも強いリーグ新会長を名乗る和装の女性トレーナーにも歯が立たない。

 否、それどころかこれまでの旅で出会ってきた人々に申し訳が立たない。

 こんな無様な醜態を晒す様な男に、王者の資格など──

 ピカチュウは自信を失い掛けているサトシに歩み寄ろうとする、すると突然何かがその小さな身体を捕縛した。

「ピカァ!?」

『!?』

「ピカチュウ!?」

 捕縛したのは機械のクレーン式のアーム、それを操作するのはニャース、後ろには怪しげな男女。

「ピカチュウGETよ!」

「いい感じだぜ!」

「バトルの隙を突いてピカチュウGET作戦、成功だニャー!」

「またお前達か!」

 さっきまでの落ち込みようから一変、サトシは彼等を睨んで叫んだ。

 

 


 

 

「またお前達か、と聞かれたら」

「答えて上げるが世の情け」

 お決まりの口上を彼等は述べていく。

「世界の破壊を防ぐ為」

「世界の平和を守る為」

「愛と真実の悪を貫く」

「ラブリーチャーミーな敵役」

「ムサシ!」

「コジロウ!」

「銀河を駆けるロケット団の二人には!」

「ホワイトホール、白い明日が待ってるぜ!」

「ニャーんてニャ!」

「ソーナンス!」

 ビシッと口上が決まる中、ジンとタマモは首を傾げる。

 

 

「ロケット団だァ?」

「何処かで聞いた事がある様な…」

「人のポケモンを盗む悪い連中──」

「知ってるぜ、昔叩きのめした事があるからな」

 ジンが頭を掻いて気怠そうに言い放つ。

 だが今彼はとんでもない事を言った気がする。突然の告白にサトシとケンジ、そしてロケット団は凍りついた。

「は……はああああっ!?」

「おいおっさん、今何て言った!?」

 赤いポニーテールの女性──ムサシ、青髪の優男風の青年──コジロウは驚きのあまり思わず聞き返した。

「何度でも言うぞ、お前さん等の組織を一度叩きのめした事があるってね」

「ど、どう言う事だニャ!? サカキ様からそんな話、聞いた事がないニャ!?」

「ソーナンス!?」

 組織に対する侮辱とも言える発言だが、ムサシ達は突然の情報に踊らされて錯乱している。

 ジンは更に続ける。

「そりゃそうだ。何せ20数年前の事だからな、先代ボスの頃にちょちょいのちょいってな」

「嗚呼……確か師匠(せんせい)仰っていましたね、若かりし頃に悪者を懲らしめた事があると」

 次から次へと齎される情報によってカオスな状況になる目の前の光景、サトシとケンジはオーキドに振り返る。

「オーキド博士、一体どう言う事ですか!?」

「あの人がロケット団を一度壊滅させたって、凄く気になるんですけど!?」

「本当じゃよ。当時のジンは生意気な子供での、ガキ大将と言っていい程の問題児じゃった。旅に出た後は鳴りを潜めたと思っていたが、新聞でその記事を読んだ時は頭を痛めたわい」

 はあ……と深い息を吐くオーキドは空を仰ぐ、当時は余程苦労していた事が伺える。

「因みにハナコ君も関わっておるんじゃ」

 更に爆弾を投下していくオーキド、サトシは驚いて自身の母の方を振り向いた。

「それに便乗してお前さんの父親や儂の息子──シゲルの父親も関わってしまい、ロケット団を一度壊滅にまで追い込んでいったそうじゃ」

 ポツポツと語られていく武勇伝に更に深い息を吐くオーキド。ハナコはぽりぽりと指で頬を掻いて微笑み、ジンは懐かしんでいた。

 次々に語られていく事象にロケット団はみるみると青褪めていく。

 

 

「ば、馬鹿言ってんじゃないわよ!」

「そうだ! ウチのボスが唯のトレーナーに負けただなんて、認めてたまるか!」

「何かの間違いに決まってるニャ!」

「ソーナンス!」

 信じられないと言った風にロケット団は事実を否定しようとしている、ソーナンスだけは鳴き声で叫んでいるが。

「チュウ〜〜!!」

 ピカチュウは頬袋から電撃を放ってアームを破壊しようとする、だが電撃を受けてもアームは火花を散らす様子が見られない。

「電撃対策はバッチリ、抜かりはないのニャ〜」

「だったら電気タイプ以外の技は通るんだな」

 ジンは不敵な笑みを零し、モンスターボールを手にする。

「サトシ…タマモとのバトルで違和感を感じていたりしなかったか?」

「え? ま、まあ……それなりには」

「巫山戯てばっかりの馬鹿弟子に代わって、俺がその種明かしをしてやる……よ!」

 そう言ってモンスターボールを空高く投擲、ボールが開いて中から現れたのはイッシュ地方に生息する炎・虫タイプを併せ持つポケモン──メラルバが姿を現す。

「お前さんにこれから先の戦いで生き残る為の術を叩き込む」

「生き残る為の術…?」

「それは波導だ」

「波導…!? ルカリオが扱う…あの波導?」

「嗚呼。だがその波導には別の使い道がある。一説では波導の勇者アーロンとそのパートナーであるルカリオは波導を駆使して争いを終わらせた、だが……波導ってのは人間にも扱えるのさ」

 思い返してみればあのルカリオは自分をアーロンと思って波導を感知していた、今の話が本当なら可能かも知れない。

「あの……どうやって扱えるようになれるんですか!?」

「扱えるようになるんじゃない、覚えるもんだ。波導ってのは」

 得意気に返すジンにサトシは疑問を覚えるしかない、同時に痺れを切らしたのかロケット団が口を開いた。

「ごちゃごちゃ言ってるなら此方から行かせてもらうわよ! ニャース、宜しく!」

「了解! 食うのニャ!」

 ニャースはランチャーを構える、ボタンを押すとミサイルが発射される。

「危ない!」

 すると奇妙な事にミサイルはメラルバの真横に逸れていき、弾頭から放たれたネットは大きく外れる。

「何やってんのよ! 外してどうすんのよ!?」

「ニャーはちゃんと撃ったニャ!」

 ギャーギャーといがみ合うムサシとニャース、コジロウは二人を宥めようとしている。

 確かに端から見れば外している様にしか見えないだろう。

 だがサトシには僅かながら見えていた。メラルバが一瞬ほんの僅かに身体を逸らし、ミサイルを避けていたのを。

 ロケット団が外していると思うのも無理もない、そう認識する程の僅かな動きだった。

 こんな芸当はバトルタワー・タワータイクーンと名を馳せる"彼女"でも難しいかも知れない、ジンはそれ以上にポケモンと意思疎通している可能性が考慮される。

「相手が何を考えているのか読み取り、相手の気配を察知する。例えば今みたいな攻撃も目を瞑って避けられる」

 誇らしげに笑うジン。

「次は此方から行かせてもらうぞ。メラルバ、火炎車」

 メラルバは頷くとその場で円を描く様に周り出し、炎のタイヤの如く回転してロケット団へと向かっていく。

「あちゃちゃ! あちゃちゃちゃ!?」

「ちょっと! 何すんのよ!?」

「火は嫌なのニャ〜!」

 足に炎が燃え移り、地団駄を踏んで急いで火を消そうとする。その隙に炎の弾丸の如く、メラルバは彼等を吹っ飛ばす。

「ゆ…許さないのニャ〜!」

 爪を突き立て、怒り心頭のニャースは一気に駆け出して攻撃しようとする。

「乱れ──!?」

 その時背筋が凍るような感覚を覚え、ニャースはその場で動きを止めた。

 まるで金縛りを受けたようにニャースは目の前の男とメラルバを見上げ、身体が震えて動けない。

「ニャース、何やってんのよ!」

「ボーっとするなっての!?」

 それに気付いてないのか、ムサシ達が慌てて叫んでいる。

「そして今のように威圧して相手を怯ませる、相手によれば効かない奴もいる。さっきみたいにポケモンとの絆が深ければ深い程、攻撃力が高くなっていく」

 ジンは不敵に笑みを浮かべる、それを見てムサシ達も嫌な予感がした。

「あ……あのオヤジ、滅茶苦茶強過ぎない…?」

「もしかして、今回も……?!」

「……凄い」

 ジンとロケット団の攻防にサトシは彼の戦略に呆然としている、それは完璧としか言い様がない。

 波導を通じての戦い方に心が折れそうになった。

 どうやってあんな戦い方が可能になるのか、無意識にそんな欲求が芽生える。

「さーて、そろそろ止めといくか。メラルバ、空に跳んで太陽のエネルギーを集中」

 指示通りにメラルバは跳躍して身体にエネルギーを与えていき、やがて膨大な光が集まっていった。

『あ……ああああああ』

 今更ながら自分達が喧嘩を売ってはいけない相手に喧嘩を売ってしまった事に青褪め、ロケット団は互いに抱き合った。

「ソーラービーム、でけえ花火を打ち上げだ!」

 草タイプきっての大技──ソーラービームが撃ち込まれる、そして文字通り花火の如く打ち上げられた彼等は空へと舞い上がった。

「きーっ!! 何なのよ、あのオヤジ!」

「うーん……何処かの記事で見た事がある気がするんだよなぁ」

「さっきの話をサカキ様に問い糺す為にも、今は──」

『やな感じ〜!!』

「ソーナンス!!」

 そのままロケット団は空の彼方へと飛んでいき、星となって消えた。

 

 


 

 

 とある街。

 その街、否全国、否世界中のTVビジョンやネットワーク、動画配信サイトにある告知が報されようとしていた。

『皆さん、初めまして。私はタマモ、この度ポケモンリーグ委員会会長に拝命されました若輩者です。どうぞお見知り置きを』

 ぺこりと礼儀正しくお辞儀し、タマモは自己紹介する。

『私は現在カントー地方マサラタウン、かの有名なオーキド博士の研究所がある小さな町に来ております。既にご存知かと思いますが、つい先日マサラタウンが何者かの襲撃を受けたと言う事件が起きました。そんな時期に来るなど不謹慎だと言う声もあると思います、しかし私はある催し事の為にこの場で伝えたいと思います』

 一体何なのかと思い全員がビジョンに食いつく、呼吸を整えてタマモは口を開く。

『ポケモントレーナーは勿論、ポケモンコーディネーター、ポケモンパフォーマー、ジムリーダーや四天王、フロンティアブレーン、各地方のチャンピオン。並びに世界全ての強者であろう皆さん、世界の枠を越えてその腕をぶつけようと思いませんか? 新たな世界王者が君臨して三年、皆さんは心の何処かで煮え切らぬ思いを、熱意を、力をこの一時にぶつけようと思いませんか!?』

 再び呼吸を整えてタマモは告げる。

『今ここに私は──ポケモン・ワールド・カルナヴァルの開催を宣言致します!』

 瞬間、世界中から歓声が鳴り響く。

『強者と腕と高め合い、美しく舞い踊る! 全てのポケモントレーナーの祭典にしてポケモンバトルの真骨頂、血湧き肉踊る闘争と演舞を御照覧あれ!』

 更に、とタマモは告げる。

『全てのバトルを勝ち抜いた唯一人の挑戦者には……伝説と呼ばれし男、ポケモンWCS初代王者、"レジェンド・オブ・レジェンド"または"レジェンドマスター"と呼ばれる伝説のトレーナー──ジン選手への挑戦権を得られます!』

 更なる情報に響めきが走る。

『尚、参加は自由。登録はポケモンセンター、或いは研究機関と言った施設にて申請されます! ルールブックはその際にて、スマホロトムに追加されます! それでは皆さん、頑張って下さい!!』

 そしてその日、世界に震撼が走るのだった。

 

 

 To be continued

 

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