時空管理局員の実力至上主義教室潜入調査   作:ウィングゼロ

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1話『再会』

 

 

自分達の配属先を確認した僕らは椎名さんと教室前で別れ、掲示板に書かれていたBクラスの教室に入ると既に何人もの同じBクラスの生徒が来ていた。

見た限り、話し合っていたり、1人で席に座り黙々と何かをしていたりと各自それぞれといった行動をしている。

僕も教室内に入ってきたことで何人かに視線を向けられる中、教室のホワイトボードに貼られている席順に従って決められている席に座り。この学校に来てからここまで来るまでに気づいたことを頭の中で整理する。

あの広間から……いや、校門からこの教室に来るまでに異様な数の監視カメラを見つけた。

最初は国立だし警備も厳しいからこんなものと納得していたが、流石にここまで来る道中に何十台も見つければ幾らなんでも多すぎると断言できる。

 

(この階の廊下に八機以上、この教室にも角にカメラは四つもあって死角がない。不審者などの不法侵入者対策というより、この学園に関わる関係者の行動を監視しているという方がしっくりくるかもしれない)

 

だが何故、関係者を異常な数のカメラで監視する必要性がある?と新しい疑問が出てくるが判断材料がなさ過ぎて結論を出せそうにない。

 

そう席に座り、眉間に皺を寄せ、思考の海に泳いでいると声を掛けられる。

 

「なあ、ちょっと良いか?」

 

声を掛けられたことでそのことを考えるのを一度止めて掛けられた方向に顔を向けると陽気な男子生徒が僕の隣に立っていた。

 

「俺、柴田颯って言うんだこれからよろしくな」

 

そういって陽気な男子……柴田くんは僕に手を差し伸べてきて僕はその手を取り握手をする。

 

「僕は高杉浩介。こちらこそよろしく。柴田くん……」

 

柴田くんとの話し合いをきっかけに何人かも僕達に話しかけてきて和気藹々と話し合う。

内容と言えばこの学校の凄さや卒業後にどこに行くかとか……この学校の疑問については気づいていないようだ。

 

(まあ、今は深く考えず。交友関係の方に力を入れた方がいいかも)

 

折角の学園生活。仕事の合間に楽しむのも悪くはない。

そんなことを思っていると急にクラスの空気が一変してざわつき始めた。

 

「おい、見ろよ」

 

目を丸くして教室の扉の方を向くように促す柴田くん。僕も視線をそちらに向けるとその先にいた少女を見て固まってしまう。

入ってきて直ぐに周囲の視線を釘付けにするほどの容姿端麗に綺麗なストロベリーブロンドのロングヘアー。

彼女は気付いていないが既にクラスにいる全員が彼女のことから目を離せないでいる。

 

「えっと……座る場所は……あっ、ここだね」

 

そうしてホワイトボードに貼られている席順を確認した彼女は自分の席へと向かうためこっちに近付いてくる。

どうやら彼女の席はこちら側だったのだろう。僕の真横を通り過ぎよう……としたがそこで立ち止まり、驚いた顔で僕を見ていた。

 

「えっと……その……」

 

どうすればいいか思わず言葉に詰まる僕だが別に彼女と対面して取り乱しているわけではない。どちらかと言えばどう話せばいいか困っているといった方が正しい。

 

「こうくん?」

 

お互いに話を切り出せなかったが、間を開けて落ち着いた彼女が久しい呼び名で恐る恐る僕のことを呼ぶ

 

「……ひ、久しぶり……帆波」

 

僕も戸惑いながらも彼女。一ノ瀬帆波の名前を呼び、帆波もそれを聞いて僕だと確信すると満面の笑みを浮かべるのであった。

 

 

「まさか、こうくんと同じ学校にまた通えるなんて思わなかったよ。何時戻ってきたの?」

「数か月前だよ。帆波こそ、この学校に来ているなんて予想もしてなかった」

「……うん。私に取っても嬉しいサプライズだったかな」

 

にゃははと笑みを溢す。僕の後ろの先に座る帆波。そこが元々の席の場所だったのでこうして気軽に話し合えた。

因みに柴田くん達は僕と帆波の話を邪魔したくなかったからかこの場から離れていった。

とはいえ、クラスのほぼ全員が僕達の関係性を気にしているのか聞き耳を立てているのはあえてツッコまないでおこう。

 

「もうあれから…6年日……家族は元気にしてる?」

「……うん。お母さんも妹も元気だよ」

脳裏には幼い頃僕と帆波との思い出がまるで少し前の出来事だったかのように思い浮かべる中、帆波の家族の息災を聞いてみると、帆波は暗い顔を見せるが家族は無事だと何処か無理しているように答えた。

(……あまり触れていいものじゃないみたいだね)

 

2人とも生きてはいるけど一ノ瀬家の家族間で何かあったというのは帆波の表情で読み取れる。だけどそれをここで追求するのは帆波にとって嫌なことであるのは理解した。

それからお互い言える範囲で離れてからの出来事を話し合い。予鈴がなるまで話し続けた。

 

 

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