時空管理局員の実力至上主義教室潜入調査   作:ウィングゼロ

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6話『対面と語らい』

 

 

東京のとある某市、住宅地などは少なく変わりにオフィスビルが建ち並び、スーツ姿の大人達が歩道を往来する中、僕も私服姿で大人達の合間を縫って目的地へ向かっていく。

 

(もう夕方だから帰宅ラッシュで往来が激しい)

 

こんなこと何時以来だと、うまく身動きが取れない状況で思っていたより時間をかけながらも目的地である東京支部の前へと辿り着いた。

 

「漸く、辿り着いた……」

まだここに来た目的を達成していないのに関わらず。今日一日の授業以上に疲れた気がする中、社内に入りエントランスの受付に声を掛ける。

 

「すみません」

 

それから、まだ高校生である僕に関して受付の人は不信な眼差しで見ていて半信半疑に支部長……ではなく総務である人に取り次いで、確認を取ると総務にはしっかりと伝達されていたのか驚いた表情で受付の人が支部長の元へ案内してくれて部屋の前まで何事もなくやってくる。

「社長、お客様をお連れしました」

「入りたまえ」

 

受付の人がノックをしたのち直ぐに中から男の声が聞こえてくると受付の人が扉を開け僕もその後に続いて部屋の中に入る。

 

「ご苦労。君はもう仕事に戻ってくれて構わんよ」

 

部屋の中でいかにも社長席に堂々と座る男性は僕を一目見た後。案内してくれた受付の人を下がらせるとこの部屋には僕とこの会社の社長ということになっている管理局東京支部長である彼と二人きりとなった。

周囲に僕ら以外はいない……盗聴がないなら問題ないだろう。

そうして僕は目の前の支部長に敬礼をしつつ口を開けた。

 

「お初にお目にかかります。東京支部長。本局よりこの度地球に派遣されて来ました。高杉浩介曹長であります」 

「うむ。遠路はるばるご苦労なことだ。高杉曹長。しかし、任務とはいえこちらに顔を出さないというのは些か傲慢ではないかな?」

「それは申し訳ございません。何度か御社に訪ねさせてもらいましたが、どれも支部長が多忙な時だったことで、挨拶が遅れてしまいました」

「ふむ。まあそういうことにしておいてやろう」

不服そうな顔で僕を睨む支部長に僕は言い訳を述べるが元々聞く気がないようで素っ気なく返してくる。

 

(元々会う気がなかったくせによく言うよ)

 

入学する前この世界の支部であるこの場所には何度か面会のために連絡をかけた。

しかしどれも多忙のためとか外出中のため会うことはできないという一点張りで今日まで一切会うことすらできなかった。

そんな目の前のいる支部長の文句を胸の中にしまいこみ。話を切り出そうとしている支部長の声に耳を傾ける。

 

「さて、曹長が来た理由は本局から聞いている。高度育成高等学校への潜入調査。あの学校は他とは違い特殊なところはあるが……わざわざ君が出張るほどの案件とは思えないな……それこそサーチャーなどの監視魔法で内情を盗み見ればいい話だ」

「……お言葉ですが……画面越しではわからないこともあります。それにサーチャーで監視する件についても数か月前からこの任務についてはお耳に入っていたはずです。既に本格的に始まっているので今更捜査方法を変えることは不可能かと思います」

「末端である君にいったところで何も変わりはしないだろう……しかし辺境の星であるここに派遣されるぐらいだ。本局も随分人手があると見える」

(この支部長、管理局が万年人手不足だってことは知ってるくせに)

 

それから色々と嫌味を言われながら、苛立ちを覚えながらも話を終え、支部から出た後。この場所には用はないため直ぐさま駅へと向かう。

 

(さてと、用事も済んだことだし、学校に……)

 

そのまま帰ろうと思ったが、折角出てきたのだから寄り道をするのも悪くないと学校方面へ向かう電車ではなく逆方向へ向かう電車になって東京支部からも近い海鳴市へと向かう。

 

 

海鳴市

東京と神奈川の堺にある山と海に囲まれた街で自然が多く。この地には大勢の観光客がよく来る場所である。

そんな有名な観光地にやってきた僕だが別に観光に来たわけではない。地球出身の管理局の局員にとってはこの地で起きた事件からこの場所のことはよく知られている。

 

「さて、先に連絡だけはしたからお邪魔しても問題ないけど……」

 

そう呟きつつ、とあるマンションの一部屋の前にやってきた僕は予めに家主に管理局の端末で連絡を入れておいたから大丈夫と言い聞かせると備え付けられているインターフォンを鳴らし、家の住人が扉を開けるのを待つ。

目の前の扉の向こうでドタドタと近付いてくる足音が聞こえ、目の前の扉が開かれ、中から若い女性が顔を出してくる。

 

「浩介くん。久しぶり!」

「ご無沙汰してます。エイミィさん」

 

微笑みながら僕を歓迎してくれたのはこの家に住む。エイミィ・ハラオウン。

約10年前にある事件をきっかけにミッドチルダから移住してきた一人で今は休職しているが管理局で働く先輩でもある。

 

「通信越しで何度か話し合ってたけど、直接会うのは何年ぶりだったけ?」

「カレルとリエラの二人が生まれたときに会いに行きましたから……ざっと5年ぐらい前だった気がします。そういえばカレルとリエラは?」

「今日はアルフと一緒に美由紀のところにお泊まり中。でも二人が浩介くんが会いに来たのを知ったら喜ぶだろうな」

「その場合。帰るときに駄々を捏ねられそうで怖いですね」

「容易に想像できるね。取りあえず立ち話も何だし中に入って」

「はい。お邪魔します」

 

そういってハラオウン家にお邪魔してリビングに招かれる 

案内されたソファーに腰掛け、エイミィさんが垂れた紅茶を一口飲むとカップをテーブルに置く。

 

「それで、日本での学園生活はどう?たしか全寮制なんだよね?」

「どうと言われましても……今のところ最先端の国立というには規律が緩すぎるところが目に余りますね。とはいえ、それも今月まででしょうけど」

「来月から本番ということか……なるほどね。そうじゃなきゃ中退する生徒が出るはずもないからね」

 

学園のことについて聞いてきて率直に答えるとエイミィさんもわかってますと言わんばかりの返事をして、口ぶりから、ある程度把握していることが見てとれる。

それからお互いの近況などを話し合い。学園へと戻ってきた時には午後の9時を過ぎていた。

 

そして翌日……4月から5月へと変わり。朝に振り込まれている額を確認すると予想通り10万pptは振り込まれておらず。89000ppt振り込まれていた。

 

 

 

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