平凡な場所からこんにちは   作:べーニッツ

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貞操観念逆転の要素あんま書けてないなー。
多分、一話から書き換えるかもしれん。
次話からギャグ要素多めにするかも。


決断

気を失ってから何時間経ったのだろうか。

目が覚める。

身体を動かそうと起き上がる。

瞬間、背中から痛みがする。

服をめくり胴体を見ると、包帯でぐるぐる巻きにさせてる。

 

「確か…吹き飛ばされて意識が飛んだんだっけか?」

 

今の状況を整理しようと頭を働かせる。

その時、カーテンが開けられウェールズが顔を出す。

 

「無事だったかテゲトフ!?」

 

ウェールズが飛びついて俺に抱き着く。

 

「いて…」

 

よく見ると身体の所々に包帯を巻いている。

何故ここまで包帯を巻いているのだ?

 

「あ…すまない!つい…」

 

「いえ、大丈夫です。」

 

ウェールズが謝ってくる。

 

「はしたないことをしてしまった。その…テゲトフは女性に触れられるのとかは大丈夫なのか?」

 

「俺はそういうのはあんまり気にしてませんよ。」

 

「それより、何があったんですか?」

 

俺がこうなった理由をウェールズに聞く。

 

「そうだな、簡単に言うとテゲトフ。お前は襲われたわ。」

 

「それは覚えているんだ。なんで俺がここまで怪我をしているのか聞きたい。」

 

襲われたのは記憶にあるが、電気をつけた瞬間に吹き飛ばさせて顔も見ていない。

 

「私が砲弾の補充に倉庫にきた時に扉を開けたらお前が演習弾が詰まった箱に倒れ込んで尖っている弾が刺さった…と言えば分かるか?」

 

「あの時に刺さったのか。」

 

傷口を見ようと包帯を取ろうとするが、ウェールズに手を掴まれ止められる。

 

「何をしようとしていのテゲトフ?傷口の確認はしなくていいわ。」ハイライトオフ

 

その目には光が宿っていなかった。

ベルさんの時と同じく恐怖を感じてしまった。

 

「いやでもどれくらい深く刺さったか見ておかないと…」

 

「悪化するわよ?」ハイライトオフ

 

「…分かった。」

 

俺が折れる形となり、包帯を元のように巻き直す。

少し血がガーゼに滲み込んでいるのは見えた。

これは相当深く刺さっている。

 

「ところで指揮官にこのことは?」

 

「既に報告してあるわ。もうすぐで指揮官もこっちにくるはず…」

 

「おっすー、テゲトフ大丈夫かー?」

 

指揮官は変わらず緩かった。

そんな指揮官に慣れているのかウェールズは気にせず指揮官と話す。

 

「指揮官、犯人は?」

 

「そんなすぐには分からないよ~」

 

「仲間が襲われたのよ!早く探さないと遠くまで逃げてしまうわ!」

 

ウェールズの発言には少し怒気を含んでた。

犯人がすぐに分からないのは仕方がないが、ここまでゆっくりしていて大丈夫なのだろうか?

 

「そうそう、これからテゲトフと話したいからウェールズは少しの間出ていってもらえるかな?」

 

「それは私がいると話せない内容なのか?」

 

「そうだね~」

 

「…分かった。その間に私は倉庫の方を見てくるわ。」

 

ウェールズが病室から出ていき、ここには俺と指揮官しかいなくなった。

 

「さて…まさかここまで怪我するとはね。」

 

「普通この位はするんじゃ?」

 

「いや、KANーSENって基本はセイレーンとか同じKANーSENの攻撃しか食らわないんだよ。」

 

「ということは…」

 

「テゲトフはKANーSENとしては未完成っていうところかな?」

 

未完成と言われるのは少し腹が立つが、ここでこんなことを聞くとは思ってもなかった。

 

「襲ってきた相手がセイレーンやKANーSENだった可能性は?」

 

「それもあるけど、艤装を展開した状態じゃなきゃKANーSENは傷を負わないよ。」

 

「ウェールズから聞いた話でも襲った相手は艤装も無かったらしいし。」

 

「そうか…」

 

真剣な顔で指揮官は続けて話す。

 

「もうさ…普通の人として生活した方がいい。」

 

「…」

 

「まだ三日目だ。今なら遅くはない。」

 

「…」

 

言い返すことが出来ず、ただ黙って指揮官の話を聞く。

 

「テゲトフほどの伸びしろがあるKANーSENを手放すのは惜しいけど、そんなことよりテゲトフの安全のほうだ大事だ。」

 

「…つまり俺の安全の方が優先れると?」

 

「そうだね。テゲトフはKANーSENでもある前に男性。戦場で戦って沈んだりでもしたら各方面から批難が飛んでくる。」

 

「…そうした方がいいのでしょうか?」

 

内地での生活をしていた方が俺とみんなにとってもいいんじゃないかと思ってしまう。

あまり迷惑は掛けたくない。

 

「じゃあ俺は…」

 

ここを辞めると言おうとする。

 

「いたっ…!」

 

顎が痛み出す。

 

「どうかしたか?」

 

「いえ、何でもありません。」

 

もう一度口を動かそうとする。

また顎が痛む。

何度も何度も繰り返して言おうとするが、そのたびに顎が痛くなる。

 

(何故だ…?)

 

頭を抱え、考える。

顎に怪我はない。

それどころか首から上は傷ひとつない。

 

「返事は夕食の後に聞きに来るよ。それまで答えを出しておいてね。」

 

「はい…」

 

指揮官は病室から出ていく。

それを見守っているだけだった。

 

「どうしてだ…」

 

顎に手を当て、触ってみる。

痛くもない。

 

「辞めるのが一番の得策だろ…」

 

一言辞めると言えばいいのに言えない。

再び頭を抱える。

 

「なんで言えないんだよ…」

 

「お困りのようだね。」

 

「え?」

 

背後から声が聞こえ、振り返ろうとするが頭をがっちりホールドさせて動かせない。

 

「君からしたら三日振りかな?」

 

「そこ声…あの時の…」

 

声を聞いた感じ、この世界に来る前にいた変な空間で聞いた声だ。

 

「正解!ここに来てからの三日間どうだった?」

 

「波乱ばっかだよこの野郎。」

 

「もお~、そんなに怒らないでよ~」

 

まるで悪気がないような声に苛立つ。

 

「まあ私も見ているけどねw」

 

もうプライベートの侵害じゃん。

 

「あの時は急いでいたけど今は少し余裕ができたからここについての説明をしに来たよ。」

 

「といっても君はベルファストから渡された本で大体のことは知っているだろうけどね。」

 

「どこまで見ているんだよ…」

 

もはやストーカーと思えるくらいにバレている。

 

「君にここで戦いに来させた理由だけでも言っておこうかな。」

 

「何?」

 

いままで謎に思っていたことを本人が直接言いに来てくれるとは好都合だ。

ここだけは苛立ちを抑える。

 

「君をここに連れてきた理由は…」

 

 

 

 

 

「重桜に君のオトモダチがいるからだよ。」

 

「…え?」

 

「じゃあ伝えたいことは伝えられたからまたね♪」

 

「おい待て…!」

 

呼び止める間もなく、そいつは消えてしまった。

重桜に俺の友達がいる?

この世界には俺以外にも元の世界から来た奴がいることなのか…

 

「友達ねぇ…」

 

学校の友達の顔を思い浮かべる。

高校受験に向けて一緒に図書室で勉強をしていた高橋…

スポーツ馬鹿の岡山…

学級委員長の斎藤…

同じ小学校の佐藤…

皆同じ中学で切磋琢磨した仲だ。

そしてもう一人、忘れてはいけない人がいる。

 

「行方不明になっている幼馴染の大山…」

 

中学に入る前に急に行方不明となり、テレビでも報道されたほどだった。

 

「もしかして大山が重桜に…?」

 

大切な幼馴染である大山。

一時は心配で夜も眠れなかった。

 

「…行ってみるしかない。」

 

俺は重桜に行くことを決心する。

 

「そのためには…」

 

 

~~~~~

 

~~~~~

 

夕食を食べ終え、指揮官が来るのを待っていた。

 

「よっ!来たよ~」

 

指揮官が病室に入ってくる。

さっきまで真剣だった指揮官が緩くなるのはまだ慣れてはいないが、気にしないでおく。

 

「そ・れ・で、答えはでた?」

 

病室の中に誰もいないのを確認して指揮官は近くの椅子に座る。

 

「俺は…やっぱりここにいたいです。」

 

「こんな怪我をしたのに?」

 

「確かにそうですけど…」

 

指揮官が胴体を指さす。

 

「じゃあ少しだけ話はずれますが、指揮官。指揮官には目的がありますか?」

 

「目的?あるにはあるけど…」

 

「それは何ですか?」

 

指揮官に目的を聞く。

普通ならおかしな行動だが指揮官は応じてくれた。

 

「私の目的…というよりかはここにいるみんなの目的にもなるんだけどセイレーンをこの世から追い出し、海を取り返すこと…かな?私個人の目的は別にあるけど…」

 

「そうなんですね。」

 

「それで、目的とこれになんの関係が?」

 

目的の話との関連性を問われ、ゆっくりと話し始める。

 

「俺にも目的ができたんですよ。俺個人の目的となってしまいますけど。」

 

「ほう。」

 

「俺の目的は重桜に行くことです。」

 

「それなら軍に入っていなくてもいけるはずだけど…」

 

「指揮官の言う通り、別に軍隊に入っている必要性は無いです。でも今は仲が悪い国家に政府が男を旅行に行かせると思います?」

 

「思わないよ。そもそも男性の入国や出国って検査とか厳しいからね。」

 

目的は重桜へと行くこと、それに時間はかけたくない。

 

「ロイヤルって重桜と合同演習とかしたことありますか?」

 

「重桜と鉄血が分離する前は頻繁にやってたよ。分離してからは一度もないけど。」

 

ビンゴだ。

悪化している関係性はいつか元に戻る。

その時に一番早く重桜に行けるのは合同での演習とかだ。

 

「ああ…そういうことね。」

 

指揮官は俺のしたいことが分かったみたいでうなずいていた。

 

「でもなんで重桜に行くことが目的なんだ?」

 

「それは…まだ言えないです。」

 

幼馴染が重桜にいるとも確信ができてないのに重桜に行くのは今は危ない。

そのためにはここで力を蓄えて自分の身を守れるようにしておかなければ駄目だ。

 

「…分かったけど、テゲトフの目的よりも私達の目的優先となるよ?」

 

「構いません。」

 

「それがテゲトフの意思なら私は否定しない。」

 

指揮官は立ち上がり、声を張り上げる。

 

「テゲトフ級二番艦テゲトフ!怪我が治り次第、他KAN-SENとの演習を通じて自身を強化せよ!」

 

「了解!」

 

指揮官からの命令を聞き、元気よく返事をする。

 

「…ふぅ~、これ意外と疲れるんだよね~」

 

急にいつもの感じに戻り、緩くなる指揮官。

 

「その場のノリに合わせるのって大変だね~」

 

「ノリでやってたんですか…」

 

さっきまでのことがノリと知り、呆れる。

 

「そういや指揮官個人の目的って?」

 

「ああ私?結婚すること。」

 

「…マジすか。」

 

「マジだよ。何ならテゲトフが私のこともらってくれる?」

 

まさかの指揮官の目的結婚という。

さらっと俺にプロポーズ(?)しないでください。

 

「嫌ですよ。」

 

「あ゛?犯すぞお前。」

 

「脅迫しないでください。」

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