演習が始まる前のところに戻ると、俺以外すでに揃っていた。
俺が来たのを確認した指揮官は拍手をする。
「おめでと~、これでテゲトフはうちの艦隊に編成出来るね~」
「まあ近代化改修が終わったあとになるんだけど。」
近代化改修の後、俺は艦隊に編成されるらしい。
どんだけ時間がかかるか分からないが、これで俺の目標に向けて一歩だけ進んだと思う。
「ともあれみんなお疲れ様~、午後は休みでいいからね~」
時刻はちょうど12時頃だからここにいるほとんどの人が昼食を食べに行くはず。
俺も腹の虫が鳴いていた。
「テゲトフさん!一緒にご飯食べに行きません?」
「別にいいけど…」
「やった!」
ジャベリンさんがご飯に誘ってくれたのでのることにする。
「ユニコーンもお兄ちゃんと…一緒に食べていいい?」
「全然いいぞ。」
「なら私も同席していいかしら?」
「構わないですよ。」
ユニコーンちゃんとウェールズも一緒にご飯を食べる事になりそうだ。
ジャべリンさんが少し不満そうにほっぺを膨らませている。
「…」ぷに
「えっ!?///」
もちもちそうだったから無意識でジャベリンさんのほっぺを触る。
…これ普通にセクハラだよな?
いや、貞操観念逆転しているし逆セクハラか。
って今はそんなのどうでもいいわ!
「ご、ごめんジャベリンさん!」
手を引っ込めてすぐに謝る。
ジャベリンさんの頬は真っ赤になり、顔を手で覆い隠して座り込んでしまった。
「うわ~、テゲトフがジャベリンにセクハラして泣かせた~」
「茶化そうとすんのやめてください。」
けらけら笑いながら指揮官が指を差して言ってくる。
やめてください。(切実な願い)
「うぅぅぅ…ジャベリン初めて男の人に触られました~///」
「いやその…ほんとにごめんねジャベリンさん?」
「まさかテゲトフは痴男なのか?」
なんだよ痴男って。
痴女かよ。
「その…よければジャベリンって呼んでください…///」
めちゃくちゃ恥ずかしそうにしながらジャベリンさんが頼み事(?)をしてくる。
これで許してもらえるのか?
もらえるんだな?(食い気味)
「…ジャベリン。…これでいい?」
「はうっ!///」
ジャベリンの顔が真っ赤になり過ぎたのか、ジャベリンは倒れてしまった。
俺が困惑していると続けてサフォークさんも話かてくる。
「私のこともサフォークと呼んでくださいテゲトフ様!」
「???」
「さ…サフォーク?」
「はい!願い事を聞いてくれてありがとうございますテゲトフ様!」
サフォークは満足したのかそのまま港まで帰っていった。
「まさか私の他にも呼び捨てされる子が出てくるとはね。」
「実際は抵抗感ありますよ?」
「はは、やはりテゲトフは面白い奴だな。」
ウェールズは少し笑みを見せる。
可愛いと思ったが声に出すともっと大変なことになりそうなので口を閉じる。
「敬語は使わなくていい。堅苦しいからな。」
「話聞いてました?」
「じゃあまた食堂でな。」
ウェールズも港へと帰っていく。
途中にエリザベスさんに絡まれていたけど…
「仕方ない…」
倒れているジャベリンさんを抱き上げ、港に帰ろうとする。
「お待ち下しさいテゲトフ様。ジャベリン様は私が責任を持ってお運びいたします。」
ベルさんが近寄ってきてジャベリンを運んでくれるそうだが、俺が悪いし断っておこう。
「いやこれは俺の責任なので俺が病室までジャベリンを連れて行きます。」
「このようなことはメイドの仕事です。テゲトフ様はご休息くださいませ。」
「ベルさんも疲れているでしょ?俺はまだ余力があるから大丈夫…」
「ございません。」
中々引き下がらないベルさんに俺もう甘えてしまおうかなと思ってしまったがエディンバラさんが口を出す。
「もしかしてベル、最近テゲトフに構ってもらいたいから自分から進んで絡んでいる~?」
演習で勝てたことで調子に乗っているのかエディンバラさんはベルさんにうざ絡みをする。
すごい煽っている感じがする。
「そんなことはありません姉さん。私はただメイドとしての仕事をしているだけです。」
「じゃあ何でこの前ダストからでできたの?私びっくりしちゃったよ~?」
流石に少し怒ったのかベルさんの目から光が消える。
煽るエディンバラさんが悪いし先に帰っておこう。
「姉さん、少しオハナシをしましょうか…」
「どうしたのベル~w、いつもは自分が勝っているのに今回は負けちゃったから怒って…待ってベル、私が悪かったから助けて…」
最後に泣きそうなエディンバラさんの声が聞こえたが聞こえないふりをして港へと帰る。
~~~~~
「まさか姉さんに見られていましたとは…」
姉さんとオハナシをした後、私も戻ってきてご主人様や陛下のお食事を用意しています。
倉庫へと赴いたテゲトフ様を怪我させてここを辞めさせる計画でしたが、あそこでウェールズ様に邪魔されるとは予想外でした。
念のために用意した逃げ口で素顔を見られず逃走することには出来ましたが、あれだけの怪我を負っても辞めず、あそこまで強くなられると感心してしまいます。
「ですが、私は諦めが悪い女でございます。テゲトフ様。」
「必ず私もろともここを辞め、一緒に…」
~~~~~
ジャベリンを病室まで運ぶ道中、ジャベリンが目を覚ました。
「ううん…」
「あ、起きた?」
「あれ?テゲトフさん…どうしてジャベリンの前に…」
まだ頭の中で整理がついていないのか、少し困惑していた。
「…え?テゲトフさんジャベリンを…///」
ここまで来るのにジャベリンをお姫様抱っこで運んでいたので視線が痛かった。
羨ましそうに見る人もいたが、目を充血させてこちらを見ていた人が一番怖かった。
「降ろすから気を付けてね。」
「え、あ、はい///」
ジャベリンも意識が戻ったから一度、地面へと立たせる。
「ふらついたりはしない?」
「はい!大丈夫です!」
「一応、部屋で休んできな。」
体に異常はなさそうだが、部屋で休むように促す。
「いや、ジャベリンは大丈夫ですから早くご飯食べに行きましょう!」
「でも危ないし…」
「大丈夫ですから!さあ、行きましょう!」
手を引っ張られ、食堂の方まで連れて行かれる。
駆逐艦なのに意外と力強かった。
~~~~~
~~~~~
「少し遅かったな。」
「まあジャベリンを運んでいたもんで…」
食堂ではウェールズが先に席を取っておいてくれたのか、ユニコーンちゃんも座って先に食べていた。
四人席だから俺とジャベリンを入れてちょうどだ。
「先にテゲトフ達の分も取っておいたから早く食べようか。」
「ありがとう。」
ユニコーンちゃんの隣に座って食べようとする。
「テゲトフさんこっちに座りません?」
座ろうとするが、ジャべリンに止められ、右腕を引っ張られ反対側の座席に座らせられそうになる。
「ダメ…お兄ちゃんはこっち。」
ユニコーンちゃんも負けじと左腕を引っ張り、ジャベリンとユニコーンちゃんが俺で綱引きしているような構図になった。
「待って待って、痛い痛い!」
KAN-SENになったとは言え、所詮は人間である。
元からKAN-SENである二人に引っ張られる痛みは想像をはるかに超えるだろう。
「助けてウェールズ!」
ウェールズに助けを求める。
しかしウェールズは助けるどころ俺の首元に顔を近づけ匂いを嗅いできた。
「くんくん…これが男性の匂いか。」
「ちょっと!?何やってんの!?」
「私も少し男性に興味があってな。今だけは黙認してくれ。」
人に痴男と言ってきやがったのに言った本人が変態だったとは…
もう出会った頃のウェールズのキャラが崩れていることに悲観する。
「さて、いつまでもこうするのもなんだし、早く食べるか。」
ウェールズは二人から俺を引きはがして席に座らせ、しれっと隣に座ってくる。
「ウェールズさんだけずるい~!」
「お兄ちゃん…」
ジャベリンが文句を言うが、ウェールズは適当に流し、食事を始める。
「二人とも早く食べないと冷めるわよ。」
「ぶ~」
ジャベリンは最後まで不服そうだったが、ユニコーンちゃんは大人しくしていた。
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