平凡な場所からこんにちは   作:べーニッツ

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近代化改修

ウェールズ達と食事を楽しみ、執務室へと行く。

近代化改修を受ける条件は達成したが、いつするのかは聞いていない。

 

コンコン

 

「失礼しまーす。」

 

「今度はどうしたの~?」

 

何回も入っているからか指揮官の仕事の量の多さにも驚かなくなっている。

 

「近代化改修の日程についてなんですが、いつになりそうです?」

 

「う~ん、今日とか?」

 

「今日ですね、分かりました………え?」

 

今日?

今日って言ったよね?

早くない?

 

「設計図とかはあるんですか?」

 

「まあね~、演習始まる前から本部から送られてきてたし。」

 

「…俺が勝つ前提だったんですね。」

 

「結局なんであの編成にしたんだろうね~」

 

本部がどのような考えを持っているのかは分からないが、今日中にできるのならいいだろう。

 

「それで、近代化改修にはどれくらい時間がかかるんですか?」

 

「通常なら夕方には終わるんだけど、テゲトフは改造するところがあまりにも多いから明日の朝まで続くと思うよ。」

 

「そこまで続くんですか…」

 

「別に今日じゃなくてもいいからね。」

 

「いや…今すぐでお願いします。」

 

近代化改修した体にも慣れなくてはいけないのでなるべく早くにしておいた方がいいだろう。

 

「じゃあドックに行こうか。」

 

 

~~~~~

 

~~~~~

 

「確か…おっ!あったあった。」

 

「それは?」

 

指揮官が段ボールの山から何か一枚の紙を取り出し、埃を払っていた。

 

「テゲトフの設計図だよ~、どこに置いていたか忘れていたから出てきて助かったよ~」

 

「なんでそんな大切なものの置き場所を忘れるんですか。」

 

「まあまあ、見つかったならいいじゃん。」

 

饅頭達に俺の設計図を渡し、指揮官は伸びをする。

「んん~、後はこの子達がテゲトフの近代化改修をしてくれるから。私はこれでね。」

 

「あんまり無理はしないでくださいよ。」

 

「分かってるって。」

 

ドックから出ていく指揮官を背後に、饅頭達へとついて行く。

饅頭達に造船所とかで見るような場所に案内される。

 

「ここで俺の近代化改修すんの?」

 

「…」こくこく

 

「へ~」

 

真ん中には赤のバッテンマークがあり、この中では一番目立っていた。

 

「あそこに立っていればいい?」

 

「…!」ぐっ!

 

マークの上まで歩いて行き、その上に立つ。

饅頭達がぞろぞろと工具を持ってくる。

 

「艤装を展開しておくか…」

 

 

~~~~~

 

「ふぁ~、眠い。」

 

夕食も食べて、まだ残っている書類を片付けている。

日も沈んで月が空に浮かんでいた。

 

「テゲトフはまだ改造中か…」

 

改造が終わったからってすぐには出撃をさせない。

一週間ほどの間を空ける。

 

「編成はどうしようかな?」

 

演習時の第二艦隊の主力艦隊は非常によかったが、前衛艦隊がジャべリンくらいしか活躍していなかった。

 

「でもジャベリンって第一艦隊でテゲトフのところには編成できないしな。」

 

エリザベスやイラストリアスだって本気を出して相手をしているわけではない。

本気を出せば第一艦隊が勝っていただろう。

 

「となればテゲトフは第三艦隊への編成とするか。」

 

第三艦隊にはウェールズもいるし、打ち解けやすいだろう。

ただ前衛艦隊がテゲトフとは関わりが無い子達なんだよな~…

 

〈第三艦隊〉

【主力艦隊】

旗艦・ウェールズ

  ・フォーミダブル

  ・テゲトフ

 

 

【前衛艦隊】

・アマゾン

・ダイドー

・グロスター

 

「…まあ旗艦であるウェールズが何とかしてくれるでしょ。」

 

「もう寝よ。」

 

書類を整え、執務室から出ていく。

今日は特に何もないのに疲れちゃった。

珍しいこともあるんだね。

 

 

~~~~~

 

「Zzz…Zzz…」

 

「…!」ぴょんぴょん

 

「Zzz…んぁ?」

 

「もしかして寝ていた?」

 

「…」こくこく

 

近代化改修の途中で眠っていたらしく、立ったまま寝るという変なことをしていた。

展開している艤装を見ると前のとは比べられないくらい兵装が増えていいた。

 

「もう終わったのか…」

 

変わった自分の艤装を見ていると扉が開く。

 

「おはよ~テゲトフ。」

 

「おはようございます指揮官。」

 

朝早いからか、指揮官は手で口を隠しながらあくびをしていた。

俺もつられてあくびをする。

 

「さてさて、艤装はどうなったのかな?」

 

俺の周りを一周して艤装を見る指揮官。

元のとは変更点が多く、改造というよりかは新たに建造したと言った方が納得できるほどだ。

 

「ようやく対空砲が装備されたか~」

 

「これで爆撃機にも対抗できる手段ができました。」

 

俺にとっては一番うれしいかったのは対空砲がついたこと。

空中からの攻撃を迎撃できるのは何ともありがたい。

 

「主砲も少し大きくなったかな?」

 

主砲はエリザベスさんやウォースパイトさんと同じくらいの大きさになっている。

恐らくだが、早さも早くなっていると思う。

 

「試しに演習場で動いてみる?」

 

「いいんですか?」

 

「うん、テゲトフも今の艤装の扱い方に慣れた方がいいしね。」

 

演習場での練習を勧められる。

眠気もまだ残っているから眠気覚ましにでも動いてこよう。

 

「じゃあ行ってきますね。」

 

「いってらっしゃーい。」

 

ドックを出て演習場に行く。

 

 

~~~~~

 

~~~~~

 

さっそく艤装を展開して演習場で海上を進む。

思っていたように早くなっていて、他の戦艦の人達にも劣らないくらい。

 

「けどちょっと重いな…」

 

対空砲や主砲の変更などをしたから艤装も重たくなっている。

元のはあまり重さを感じていなかったから急に重くなったと感じてしまう。

 

「砲撃もしてみるか。」

 

毎朝の砲撃の練習をするのと同じように角度を変えて砲撃をしてみた。

いつもよりも砲撃後の反動が強く、少し後ろに下がる。

 

「これにも慣れなければいけないのか…」

 

「まあいい。これでセイレーンにも互角に戦えるはず。」

 

「でも聞いた話だと最近はセイレーンを押し返すことに成功して付近は安全らしいし、少し遠出になるのかな?」

 

ここら辺のセイレーンは撤退をしており、制海権は完全にロイヤルが握っている。

ユニオンの方にはまだ少しいるみたいだが、わざわざロイヤルが手を出すまでもないみたいだ。

 

「それまでに慣れておこうか。」

 

いつもの日課の練習を始める。

 

 

~~~~~

 

「じゃあそういうことになっているからよろしく~」

 

「テゲトフもようやく私達と同じ舞台に立つことができたか。」

 

「嬉しそうだね。」

 

「ああ、テゲトフと一緒に戦えることが楽しみで仕方がない位にわね。」

 

私は指揮官に呼ばれ、執務室で第三艦隊の新たな編成を伝えられた。

変わったところと言えばテゲトフが入ることだけだ。

 

「今までフォーミダブルと二人だけで主力艦隊を任せられていたから少しは楽にはなると思うよ。」

 

「多大な配慮に感謝する、指揮官。」

 

「感謝なんていいよ~、今まで主力艦隊を二人に任せていた私が悪いんだし。」

 

指揮官のおかげで第三艦隊全体の負担も減るだろう。

けど、ロイヤル近くのセイレーンはほとんど壊滅させているからテゲトフの出番はまだまだ来なさそうだ。

 

「取り敢えず旗艦として第三艦隊のみんなにテゲトフの編成のことは伝えといて。」

 

「了解した。」

 

執務室を出て、第三艦隊のみんなへ早く吉報を伝えよう。

 

 

~~~~~

 

~~~~~

 

「すまない、少々用事があって遅れてしまった。」

 

「別に構いませんわ。それで、用事とはどのようなもので?」

 

「指揮官に呼ばれていたのだ。それで話の内容だが…」

 

私は指揮官から伝えられたことを言おうとするが、話を遮るようにダイドーが転ぶ。

 

「うわぁ!」

 

「大丈夫か?」

 

「ダイドーなら大丈夫でしょう。」

 

ダイドーはシリアスと比べたらそこまでドジではないのだが、それでも転んだりすることがある。

 

「申し訳ございません…」

 

「謝るようなことではない。それで続きだが、この第三艦隊に新たに入ってくる子がいる。」

 

新たに人が入ってくる。

そういうと全員がこちらを見る。

 

「それで誰が入ることとなるのでしょうか?」

 

「テゲトフだな。」

 

名前を聞いた瞬間、この場の時間が止まる。

少しするとフォーミダブルが聞き直す。

 

「テゲトフって、男性KAN-SENのテゲトフさんのことでよろしくて?」

 

「そうだ。」

 

少しの間を置き、部屋が急に騒がしくなる。

 

「て、テゲトフ様がダイドー達のところへ!?」

 

「落ち着きなさいダイドー。」

 

「どうしましょう…テゲトフさんって体重を気にするお方なのでしょうか?」

 

反応は様々で、ダイドーは驚いている。

グロスターは驚いた顔をしていたが、すぐにダイドーを落ち着かせる。

フォーミダブルは自身の体重を気にしている。

 

「それで今日はテゲトフを迎え入れる準備をしておこうと思う。」

 

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