「やべぇよ…できる確証もないのに何でもするって言っちゃた…」
「終わった…」(絶望)
さっきの発言を後悔し、絶望感が漂う。
発言の撤回って聞き入れてくれるかな…
「…無理そうだよな。」
残り一週間未満。
ダイドーさん以外にもアマゾンさんとフォーミダブルさん、グロスターさんまでいる。
一部の人はまあまあ免疫ありそうだけど。
「よく分かんねぇな。」
「取り敢えず手始めにダイドーさん中心になんとかしていこう。」
ダイドーさんは今どこにいるのか分からないけど第三艦隊の部屋に行けば誰かしらいるだろう。
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「さっきぶりだなテゲトフ。」
「ウェールズ!それにグロスターさんも。」
第三艦隊の部屋にはウェールズとグロスターさんがいた。
机にはお菓子と紅茶が置いてあるし、ちょうどティータイムなんだろう。
「テゲトフも一緒にどうだ?」
「それなら失礼させてもらうよ。」
「テゲトフ様の分を用意します。」
椅子に座って少し待つとグロスターさんが俺の分のコップを持って来てくれた。
「ありがとうございますグロスターさん。」
取り敢えずグロスターさんがどれくらいの免疫力を持っているか調べるためにコップを受け取る際にグロスターさんの手に触れる。
「…」
…あ、あれ?
無表情?
この世界でこんなことある?
「ウェールズ様とのティータイムをお楽しみください。」
グロスターさんはそのまま部屋へと行ってしまった。
この分にはグロスターさんは大丈夫だ。
残るはアマゾンさんとフォーミダブルさんがどうなのかだ。
「…珍しいな。」
「どうかした?」
「なんでもない。こっちの話だ。」
ウェールズが奥の方を見ながらつぶやく。
反応してしまったが俺に関係ないなら気にしなくていいや。
「それで食堂の話の続きなんだけど。」
「第三艦隊のみんなに免疫をつける話か?」
「そうそれ。」
ウェールズがこの中では一番免疫がある。
それなら手助けもしてくれるだろう。
「ウェールズなら一番俺との関わりが多いし、助けてくれないかな?」
「それは構わないが…一週間でできることなのか?」
痛いところを突かれる。
一か月とかもらえたらできるだろうが、流石に一週間という短さはウェールズも首を傾げる。
「…頑張れば。」
「はぁ…指揮官のことだ。第三艦隊が使えなかったら別の艦隊を使う。」
「そこまで焦らなくていいんじゃないのか?」
「失敗したら追い出すとも言わないはずだ。」
指揮官からは失敗した時のことは聞かされていないが、すでに三回決断をしている。
四回目は無いだろう。
けどベルさんがな…
「それはそうだけども…ちょっと別の方で問題が…」
「?」
「これ一週間でできなかったらベルさんの言うことを俺が聞くことになっちゃた。」
「?!」
どちらにしろ俺の自業自得だから俺が悪いのだけども。
畜生…あの時に戻りたい。
「そういうことか。…私の方からベルファストに何か言っておこうか?」
「出来たらお願い。」
「でも今のところ第三艦隊で免疫がある人はウェールズとグロスターさんで二人いるからグロスターさんにも助けを求めたらいいんじゃないかな?」
「私とグロスターがか?」
「うん。俺とも普通に話せるし触ってもそんな気にしてないじゃん。」
「気にしないわけではないぞ?」
「そうなの?」
この前に食堂で堂々とセクハラしてきたのに気にしないとは?
もう触るの定義が分からなくなってくる。
「やはりテゲトフは痴男か…」
「なんだよ痴男って!」
「安心してくれテゲトフ。私は気にしない。」
「俺が気になるわ。」
演習の時も言われたけども。
誰が変態じゃ。
やけになって紅茶を一気に飲み干す。
あ、これめっちゃうまい。
「大分話が逸れてしまったが、要は私とグロスター以外の免疫を確認してから慣れさせようということでいいか?」
「そうだね。」
「それならちょうどいい。昨日いなかったアマゾンが今日は委託任務を終えて帰ってくる頃だ。」
「私もアマゾンにテゲトフのことを伝えなくてはならないし、テゲトフもついてくるか?」
「そうしよう。」
「私は少し紅茶が残っているからテゲトフは先に部屋の前で待っていてくれないか?」
「オッケー」
立ち上がって部屋を出て前で待機しておく。
「…グロスターに免疫があると勘違いしている方がいいだろう。」
~~~~~~~~~~
「まさかテゲトフ様の手が触れるとは…」
テゲトフ様に触れられた右手を見つめる。
いつもの私の手であることは変わらない。
「…」
いつもご主人様や他のメイド隊の子たちに厳しくしており、男性としゃべることなど一度もなかった。
KAN-SENとして誕生した以上、責務を全うするのが一番だと思っていた。
テゲトフ様がこの艦隊に配属となることを聞いた時、他のみんなにいつものように接しておけばいいと思っていた。
けど、テゲトフ様の手が私の手に触れた瞬間、何も考えられなかった。
それでもいつもの表情を崩さず、速やかに奥へと逃げて来た。
「…もう一度テゲトフ様に触れることができるのならば…」
そう口に出てしまうが、グッとこらえ、ポッドやらの片づけをする。
~~~~~~~~~~
「みんなお疲れ様~」
委託任務から帰ってくる子たちを指揮官とウェールズで迎える。
委託任務は特定の艦種じゃないとできないところや、ある程度の経験がないと任されることは無いそうだ。
今回の委託は駆逐艦のみだけだったらしく、帰ってくる子はみんなジャベリンと同じくらいの身長だ。
「アマゾンもお疲れ様~、急でごめんね。」
「フン!今回はどうしようもなかっただけだからな!」
「分かってるよ~」
指揮官がアマゾンさんと話をしているのを見ている。
…金髪の幼女。
なんか指揮官との会話を聞いている感じ反抗期の娘みたい。
「そういやウェールズがアマゾンに用事あるらしいよ~」
「ウェールズが?」
「帰って来たばかりなのにすまないなアマゾン。」
「別にいいわ。」
ウェールズと共にアマゾンさんへ向かう。
ちょうど俺がウェールズの背後にいたからかアマゾンさんは俺のことが見えていない。
「実は第三艦隊にもう一人配属が決まってな、昨日のうちに他のみんなには紹介したんだがアマゾンだけまだなんだ。」
「ふ~ん、でどこにいるのよそいつは。」
「私のすぐ後ろよ。」
ウェールズは横に移動して俺とアマゾンさんが対面で話せるようにしてくれた。
いや、“してくれやがった”。
「どうもテゲトフです。」
「…え、ちょ、は!?」
やっぱり取り乱した。
なんとなくそんな予感してたよこの野郎!
おい何にやにやしてんだウェールズ。
「お、男が第三艦隊に…?」
頭を抱えるアマゾンさん。
「お、落ち着け私…平常運転だ…」ぶつぶつ
自己暗示をかけてこちらを見る。
まだ落ち着いていないのか心臓の辺りを手で押えている。
「わ、私はアマゾンだ!せ、せいぜい足を引っ張らないように頑張るんだな!」
全然落ち着いてねぇ…
指揮官もほっこりした顔で見守ってるし。
「頑張らせてもらいます。」
傍から見たら中学生が幼女に頭下げている変な光景が出来上がる。
パシャ
…ん?
今パシャって…
「待ち受けにしとこ。」
指揮官がスマホで今の光景を撮ったらしく、アマゾンさんが詰め寄る。
「早く消せ!今すぐ消せ!」
「え~、もったいないよ~」
「そんなの知るか!」
指揮官をポコポコ殴るながら涙目で怒ってる。
というよりこの世界ってスマホあるんかい。
ないもんだと思ってたわ。
「あ、後でテゲトフにもこれ支給しとくよ~」
「ありがとうございます。」
俺もスマホがもらえるらしい。
これで少しは暇つぶしもできるだろう。
「これで第三艦隊は全員だ。」
「楽しそうですね。」
「ああ、飽きないぞ。」
「でもこれもう一つ問題あるんですわ。」
「なんだ?」
気づいてしまったことを言う。
「ダイドーさんと同じくらいアマゾンさんも男に免疫がない。」
「あ…」
一週間でダイドーさん一人に免疫をつけるだけでも大変なのにアマゾンさんも同じくらいない。
作戦参加は絶望どころか不可能になった。
「…計画を立てよう。」
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