俺の部屋でウェールズと一緒に考え込む。
アマゾンさんはダイドーさん程ではないが、免疫は無い。
「はぁ…」
思わずため息を吐く。
もう泣きたいほどだ。
「…仕方がない。アマゾンは私が何とかしよう。」
「ダイドーはテゲトフが担当するんだ。」
「それは別にいいけど…ウェールズの方は大丈夫なの?」
男の免疫をつけさせるのが目的なのに女性のウェールズがどうやってアマゾンさんに男に対しての免疫をつけさせれるのか。
「大丈夫だ。策がある。」
「それってダイドーさんにもできない?」
「元々はテゲトフが指揮官から受けた命令だ。ある程度の手助けはするが、テゲトフが中心となって解決していかないと駄目よ?」
「そうだけどさ…」
貞操観念が逆転した世界でそれがどれほど難しいのかウェールズには分からないだろう。
知っている人が少ないのもなんだけど。
「じゃあ俺ダイドーさん探しに行ってくるからウェールズはアマゾンさんをお願いね。」
肩を落としながら部屋から出ていく。
ウェールズが部屋にまだ残っているが勝手に帰っていくだろう。
「…」
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「…すまない、テゲトフ。」
テゲトフが部屋から出て行ってから数秒後、私はクローゼットを開ける。
少し漁ってみると目当てのものはすぐに出てきた。
「これが…男性の…」
私が手に取ったのは男性用の下着。
テゲトフが使ったであろう物だ。
「すまないテゲトフ…これを使わないとどうしようもないんだ…」
数着手に持ち、懐に隠す。
「さて、私もアマゾンのところへと行こうか。」
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「どこにもいねぇ…」
メイド隊の人たちは役割が割り当てられているらしいが、エリザベスさんに聞いても、
『知らないわよ、そんなの。ベルなら知っているんじゃない?』
って言われてダイドーさんと同時にベルさんも探しているが、さっきの一件で助けてくれなさそうな気がする。
「他に知っている人も少ないし…」
メイド隊での知り合いは他にサフォークさんとグロスターさん、シリアスさんくらいしか…
悩んで歩いていると窓を掃除している人が目に入る。
「シェフィールドさんか…」
そういや一回演習を一緒にしたことあったな。
他の人の個性強すぎて印象薄かったわ。
「うん?何をしてらっしゃるのですかテゲトフ様。」
「あ、いや…なんでもないです。」
「そうですか、ソウジの邪魔ですので早くどこかへ行ってください。」
シェフィールドさんと話すのは初めてではないが、初対面の時も冷たかったのは覚えている。
ずっとここにいるとさらに嫌われそうだからさっさとここから退散する。
「あ…」
シェフィールドさんの後ろを通り抜けようとするが、床に置いてあったバケツにつまずく。
バケツが倒れて床が水で浸ってしまう。
「うわっ!?」
つまずいた拍子に俺も水が浸った床に倒れてしまい、全身が水で濡れる。
「何をしているのか…」
顔を上げるとシェフィールドさんの足元も水で濡れてた。
「ソウジの邪魔に限らず、靴まで汚すとはどうしようもないですね。」
「すみませんすみませんすみません!」
急いで土下座をする。
今顔を上げたらゴミを見るような目で見られるんだろうな…
「どうしようもない害虫ですね。」
ゴミじゃなかった。
害虫だった。
「早く立ってください。みっともないです。」
「まじですみません…」
立ち上げるが、服が濡れているせいで水が垂れてくる。
幸か不幸か自分の部屋からそこまで離れていないのでバケツに水を絞ろうとする。
「待ちなさい。」
バケツを真下に持って来て服を絞ろうとしたが、シェフィールドさんに止められる。
「そのバケツに水を絞られると今後使えなくなるのでやめてくださいませ。」
さっきの言葉だけでもメンタルがやられまくったのに、この一言でとどめを刺された。
「それだとみんな困ってしまわれるのでこれで拭きなさい。」
シェフィールドさんがポッケからハンカチを出す。
濡れている俺の腹筋にハンカチを押し付け、擦ってくる。
「痛い痛い痛い!」
「静かにしてくださいませ。」
押し付ける力が強く、擦る速度が速いので火傷するほど痛い。
痛みのあまりシェフィールドさんの手を掴んで止めようとするが、さらに速くなる。
「ごめんなさい!痛いですから止めてください!」
「…」
全身擦られるまでこの拷問(?)は続いた。
~~~~~~~~~~
「いてぇ…」
シェフィールドさんから解放されて部屋に戻るが、擦られた跡がまだ熱を帯びていて痛い。
「シャワー浴びるかぁ…」
シェフィールドさんが拭いて(?)くれたが、完全に綺麗にはならないのでシャワーを浴びてから着替えよう。
マジでいてぇ…
紅茶の火傷の時の塗り薬って効くかな…
~~~~~~~~~~
床の水を拭きとりながら自分のハンカチを握りしめる。
男性にしてはたくましい身体つきで時々他の子から話は聞いていた。
私も興味が少し出て、テゲトフ様が通るであろうところでソウジをしながら待っていました。
「男性の体に初めて触れましたが…」
ハンカチ越しとはいえ、初めて触れた男性の体。
セクハラかもしれませんが、ウェールズ様がテゲトフ様のことを痴男とおっしゃってましたので大丈夫でしょう。
「このハンカチ…どうしましょうか。」
テゲトフ様の体を拭いたハンカチ。
変態なシリアスなら匂いを嗅いでいるのでしょうが、生憎私にそのような趣味は無いので普通に洗いましょう。
「しかし先ほどテゲトフ様の部屋からウェールズ様が出てきたのは何故でしょうか?」
テゲトフ様は気づかれてないようでしたが、こっそりと部屋からウェールズ様が出てきたのを私は見逃してはいません。
「テゲトフ様も大変なのでしょう。」
~~~~~~~~~~
「しかし、ここまで服が用意できるってすごいなロイヤル。」
改めてクローゼットの中を見るが、すごい数の服が用意されている。
挙句の果てには私服までも。
けど、下着を入れているところが少し乱れている。
「急いでたのかな?」
俺の部屋の掃除は誰がやっているかなどは知らないが、メイド隊の人であるのは知っている。
まあそんなの気にしても意味がないが。
着替え終わったので再びダイドーさんを探しに行く。
「シェフィールドさんまだそこにいるかな…」
シェフィールドさんに聞こうとしたが、すでにいなかったので諦めた。
「第三艦隊の部屋にいるかな?」
さっそく第三艦隊の部屋へと行く。
「失礼します。」
「あら?テゲトフさん。」
部屋にはフォーミダブルさんしかいなく、何か書類を読んでいた。
「ダイドーさんってどこにいるか分かりますフォーミダブルさん?」
「さあ…私には分かりませんわ。」
聞いてみたが知らないみたい。
邪魔するのも悪いし、静かに部屋から出ようとするが呼び止められる。
「たった今ユニオンの艦隊の編成が届きましたの。テゲトフさんもご覧になります?」
「無事に届いたんですね。」
ドアノブにかけていた手を戻し、フォーミダブルさんが持っている書類をのぞき込む。
〈ユニオン第二艦隊編成〉
【第二艦隊】
旗艦・ホーネット(空母)
・ロング・アイランド(空母)
・アリゾナ(戦艦)
・ラフィ(駆逐艦)
・ハムマン(駆逐艦)
・サンディエゴ(軽巡洋艦)
名前を見ても誰が誰か分からないからどうしようもないが、隣に艦種を書いてくれているのはありがたい。
フォーミダブルさんの希望通りに空母の人が多めに編成されている。
「バランスは取れていますわ。」
こちらは戦艦二人、空母一人、駆逐艦一人、軽巡洋艦二人。
合わせたら重巡洋艦以外は三人揃っている。
「前衛艦隊の火力足りますかね?」
「そこは空母や戦艦の砲撃で支援するしかないですわ。」
重巡洋艦がいないから前衛艦隊の人達がセイレーンを押し切れるか不安になる。
「最悪ユニオンに援軍を要求することもできますので心配には値しないですわ。」
「じゃあ…大丈夫ですね。」
今のところユニオンの強さを俺は知らない。
けどアメリカと同じ立ち位置なら任せても大丈夫なはずだ。
「よっと。」
フォーミダブルさんが立ち上がるが、後ろに背中が逸れている。
俺は後ろからフォーミダブルさんの手元の書類をのぞき込んでいる状態だ。
さて、言いたいことが分かるかな?
こういうことだよ(涙目)
「うわぁ!?」
「え?」
俺はフォーミダブルさんに押しつぶされた。
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