元旦でも書くよ。
ベルファストさんことベルさんに部屋に案内され、部屋の中のソファに座っていた。
部屋はとんでもない位豪華で、来客用のものとは思えないほどだった。
ソファから立ち上がり、部屋の中を歩いていると扉が叩かれた。
コンコン
「どうぞ。」
「し、失礼しますぅ~」
入ってきたのはさっきベルさんを止めたピンク髪の女の子だった。
「昼食を持ってきましたー」
「ありがとうございます。えっと、すみませんが名前を聞いてもいいですか?」
これからここに入るわけだから名前を最初に覚えておこうと思い、名前を聞いてみる。
「はいー、私は…え?男の人?」
彼女が自己紹介しようとして俺の顔を見ると固まってしまった。
男の人とか言っているけどさっきあなた俺とベルさんの間に立っていましたよね?
気づいてなかったのあれ?
「お、男の人だぁ~!」
「いやちょ、落ち着いてください!」
俺はピンク髪の子を落ち着かせるために声をかけ続けたが、ほとんど無意味だったみたいだ。
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「落ち着きました?」
「は、はい~、いきなり取り乱しちゃってすすみません…」
ピンク髪の子は落ち着いたみたいだがひどく落胆していた。
「大丈夫ですよ。」
なんとかするために取り合えず一言言ってみる。
「あ、あの!私、ケント級五番艦のサフォークと言います!」
何故かいきなり元気を取り戻して自己紹介をしたが知りたい名前は知れたのでよしとしよう。
「サフォークさんね、俺は並木 哲人っていうからね、よろしくね。」
「よ、よろしくお願いします。」
ベルさんにもサフォークさんにも言えることだけど、名前の前に付いているエディンバラ級とかケント級ってどういう意味なのだろうか?
このことを事情を知らないサフォークさんに聞いても余計に困惑するだけだろうし、次ベルさんに会った時に聞こう。
「ちなみにサフォークさん、昼食を届けに来たことでいいんだよね?」
「え?ああ!忘れていました!すぐに準備します!」
サフォークさんはそう言って大急ぎで机の上にフォークやらスプーンやら用意していた。
配膳代には何個か料理が乗っていたし、他にも来客がいるのだろう。
そう考えているとサフォークさんは準備と配膳を終えたらしい。
「私は他にもすることがありますので!失礼いたします!」ガチャ
慌てながら部屋を出て行った。
きっと他の部屋に料理を配りに行ったのだろう。
机の上を見ると料理はアニメやドラマでしか見たことがない蓋をしており、開けてみるとうまそうな料理がそこにはあった。
色々とありすぎて時間などは気にしてはいなかったのだが、時計を見るとすでに正午を過ぎており、俺の腹の虫も泣きそうになっていた。
「そんじゃあ、いただきますか。」
食事のマナーとかは最低限学んではいたが、実際に実行しようとすると案外難しいものである。
複数のフォークやナイフを使うなどのことは日本ではあまりなかったのでまずは持ち方が変になってしまった。
何とか頑張ってこの持ち方で食べてみる。
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真っ先にマナーから勉強しよう。
俺はそう決心した。
食べ終わった後の皿に再び蓋をかぶせ、外の方を見る。
ベルさんと同じような大砲なんかが乗った兵器を背負っている人たちがたくさんいる。
背負っている兵器もそれぞれ違う。
ある者はでかい大砲がいくつもついている。
またある者は大砲は小さいが、魚雷らしきものをつけている。
多種多様である。
俺にも似たようなものはさっき確認したが、よく見えていなかったので、どのようなものなのかは自分でも分からない。
コンコン
また扉がノックされた。
サフォークさんが食器の回収にでも来たのだろう。
「どうぞ。」
「食器をお片付けに来ました。」ガチャ
入ってきたのはベルさんだった。
ついでに何やら大量の本らしきものも持っている。
「ベルさんが手に持っている本は何ですか?」
疑問に思ったので聞いてみる。
「哲人様がこの世界のことをよく知ることができるために先ほど私が作って参りました。」
その本はどうやらベルさんが俺のために作ってくれた本みたいだ。
さっきから小一時間ほどしか経っていないのにそれだけ分厚い本って作れるの?
「食器はこちらでお下げしておきます。」
「それと、再び呼びに来るまではこちらの本の内容を熟知してください。」
済ました笑顔で俺にめちゃくちゃ分厚い本を渡してくるベルさん。
俺はただ苦笑いでそれを受け取ることしかできなかった。
「では失礼いたします。」バタン
食器を片付けてベルさんは部屋を出て行った。
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「う~ん…」
哲人君の書類登録はほとんど完成してはいたが、問題があった。
「艦名と兵装か…」
悲しいことに我が港には従軍している男がいないので男の子である哲人君の兵装チェックなどは女である私達でするしかない。
艦名に関しては哲人君に考えてもらおう。
「まあ異世界から来ているんだし、女が触っても大丈夫か。」
女と積極的に関わりを持つ男なんてこの世界には存在しない。
哲人君はどうやら男女比1:1の世界からきたみたいだし、大丈夫だと信じたい。
「ベル~、いる~?」
「ここに。」
私が呼ぶとすぐにベルは来た。
「哲人君の兵装の確認したいからドックに呼んでおいてくれない?」
「了解いたしました。」
本人が嫌がらなければいいんだけどなぁ…
大丈夫かな?
~~~~~
コンコン
ベルさんからもらった本を読んでいると、またノックされた。
恐らくベルさんがまた来たのだろう。
「どうぞー」
本を読みながら答える。
当然のようにベルさんが入ってきた。
「ご主人様からドックへお連れするよう、命令されましたので哲人様をお迎えに参りました。」
「分かりました。」
読んでいた本を閉じ、ベルさんに向かって歩いていく。
「では、行きましょうか。」
ベルさんの後ろをついて行く。
ドックはさっき読んだ本ではKAN-SENと呼ばれる、ベルさんやサフォークさんみたいな人達を建造や修理、保留したりするための場所だ。
「俺はどういったことで呼ばれたんですか?」
ドックへ行って俺は何をするのか分からなかったからベルさんに聞いてみる。
「兵装の確認とのことです。」
兵装とはさっき俺が背負っていた大砲などのことだ。
食事か終わった後に見ていた人達にもあるもので、主砲や魚雷が主な兵器となっている。
俺はまだ自分の艦種も分かっていないので、それも含めた確認だと思う。
「着きました。」
思ったよりも早くドックへ着いたらしく、ベルさんが足を止める。
「お~、来た来た。」
さっきの軍服の人が俺たちに近づいてくる。
「待ってたよ~、じゃあ早速で悪いんだけど兵装出してくれる?」
兵装を出すように言われても、どうやって出せばいいか分からず、ベルさんに助けを求めてみる。
「兵装はどうやって出すんですか?」
「申し訳ございません、あまりそういったことに意識をしたことがなく、どう説明すればいいのやら…」
ベルさんが申し訳なさそうに頭を下げる。
特に悪いことをしたわけでもないのに罪悪感がしてきた。
「大丈夫ですよ頭なんか下げなくて…」
「…って言うかもう兵装出てるよ。」
「え?」
気が付かない内に俺の兵装は出ていたらしく、自分でも驚いてしまった。
「まあ出たんだしいいか、じゃあこっち来て。」
手招きされ、ヒヨコ(?)達の方へと歩いていく。
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哲人君が来たことで、私は饅頭達の近くへと連れて行く。
「じゃあお願いね。」
私は饅頭達に哲人君の兵装の確認を頼み、少し離れた場所へ行く。
最初は女だからとか不安に感じていたが、よく考えたら饅頭達がいたため、お願いして確認してもらっている。
饅頭達はテキパキと兵装の確認をし紙に書いた報告書を私に渡してきた。
「え~と?30.5cmの主砲が三連装砲4基、15cmの単装砲12基、6.6cmの単装砲が18基、そんで53.3cmの水中魚雷発射管4基か。」
はっきり言って戦艦としては弱い。
だからと言って重巡洋艦にしてはでかすぎる。
それに対空砲がない?
果たしてそれは戦艦として数えてもいいのだろうか?
悩んでいるともう一つの報告書を饅頭達が渡してくれた。
…艦名が発覚したみたいだ。
それもエリザベス達よりも前の大戦で使われた戦艦。
脚光は浴びてこなかったが、今ここで姿を現すか。
哲人君の艦名、それは…
戦艦・テゲトフ。
テゲトフ級二番艦、テゲトフである。
エリザベス達よりも前の時代に作られた艦艇であるため、ここまで兵装が弱いのだろう。
恐らく最大速も遅い。
排水量も少ないことだろう。
さてどうしたことか。
このことを哲人君に直接伝えるべきか、否か。
艦名は決まった。
後はこのことだけだが…
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俺の兵装の確認は終わったらしく、饅頭と呼ばれる子たちは軍服の人の元へと行った。
関わりは多いはずなのだが、俺はまだあの人の名前を知らない。
どうしてだろうか?
遠目で見ていると、少し難しい顔をしている。
どこか問題でもあったのだろうか?
自分の兵装を見てみる。
艦種までは分からなくとも、主砲の大きさくらいは分かる。
30cmくらいだろうか?
戦艦にしては小さすぎるが、重巡洋艦と比べては大きすぎる主砲。
他の兵装も見て、気が付いたことがある。
対空砲がないのだ。
第二次世界大戦で対空砲がない艦なんて聞いたことがない。
となれば俺はそれ以前の艦となるのか?
第一次世界大戦の艦。
俺はそれを知らない。
兵装を見終わると目の前に軍服のあの人がいた。
「少し言いにくいだけどいいかな?」
「もしかして主砲が小さすぎることや対空砲がないことですか?」
「まあ…そうだけど…」
後ろの方にいるベルさんに目を向ける。
ベルさんも兵装を出しており、それには対空砲や機銃なんかがついていた。
「となれば俺は結構前の艦となるんですね?」
「そうだよ。」
この世界の歴史は第二次世界大戦近くまではほぼ俺の元いた世界と同じだった。
「はっきり言うよ。君はこの装備で戦ってもすぐに沈んでしまうよ。もう生き返れないかもしれないよ?ここはアズールレーンでも屈指の実力を持ったKAN-SENがたくさんいる。甘いところじゃないんだ。もう一度聞く。これでも私と一緒に戦うの?」
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私は自分でも分かってはいるが、変な発言をしている。
自分から哲人君を誘ったくせに、今こうやって問うているからだ。
正直、彼には諦めて内地で暮らしてほしい。
もう元の場所には帰れないかもしれないが、リスクを冒してまでするようなことじゃない。
セイレーンとの戦いが終わるまでじっと待っていればいいのではと思う。
私は哲人君に諦めてほしい。
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自分が弱いと言われ、死ぬかもしてないと考えた。
元の世界に帰れるのか定かではないのに、セイレーンと戦うといったのだ。
おかしな話だ。
しかし、大人しくしていても何も変わらないだろう。
いきなり連れ出され、この世界に来た。
俺は勝手に使命感のようなものを感じている。
誰からも命令されたわけでもないのにだ。
だから俺はこう答える。
「俺は…
戦います。この世界に招かれた男として。」
「そうか、分かった。」
「改めて歓迎するよ、哲人君…いや、戦艦テゲトフ級二番艦・テゲトフ。」
「よろしくお願いします!」
テゲトフって対空砲とか機銃あるのかな?
調べても分からなかったので知っている人、誰か教えてください。
この作品ではないことにしますけど。
字数はどのくらいがいい?
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