先行実装転生ゾロアニキ 作:あまも
話の都合上、ライムさんは絶対に出さなきゃいけないんですがこの作者はリズム感ちゃんとリリックさんとの仲が悪い為、結構考えてみましたが気持ちよくラップの語感を再現出来ず、ライムさんのパチモンにしかなりませんでした。
上手いこと脳内でラップに変換して下さいすいません。
通信が途切れた。
即座にオモダカ委員長がスマホロトムに指示を出して、先遣隊……ナッペ山とフリッジタウンのリーグ委員とジムリーダーに連絡をとる。
『……し……もしもし? トップ?……い ……』
「やはりノイズが酷いですね……グルーシャ?ライム?」
『はい、…ちらグ……シャ…そちらの声は聴こえて…るよ。ライムさんも、メン……も一緒にいる。件の大嵐……生して……。ただ…規模は今……観測されたものより小さいみたい。目の前だけど、行く?』
「データ上では、前回のものと同じエネルギーが検出されています。詳細はもう少しかかりますが」
データ解析を手伝ってもらっているクラベル校長が、比較データをモニターに出す。通常のテラスタルエネルギーとは比べ物にならない、何倍にも伸びたエネルギー量。
プルピケ山道のポケモンセンターに待機しているメンバーと繋がっている、クラベル校長のスマホロトムを呼ぶ。
「グルーシャは周囲の安全を確保してください。…………アオキ、チリ。行けますか?」
『……はい』
『了解。そらとぶタクシーはどないします?』
「近くに行くと連絡が取れなくなる可能性がありますので、そらとぶタクシーはそのまま待機で。北3番エリアのポケモンセンターにも、もう二台待機させます」
『はいな、了解やで。――アオキさん、チリちゃんも乗せたってな』
『はい。出発してよろしいでしょうか?』
「ええ、お願いします。……グルーシャ。アオキとチリと合流してください」
『了解』
吹雪が少しでもおさまって来たタイミングでよかったというべきか、……近くに実力あるポケモントレーナーが集まっている時ではあれど、巻き込まれたのはトレーナーが近くにいないポケモン達と怪我人。
悪いことは重なるものとはいえ、よりにもよって、何もこんなときに。
「ジニア先生。確認しますが、あのゾロアは戦闘は可能ですか?」
「ハッキリ言ってしまえば、ムリです。強いとか弱いではなくって……戦い方を知らないみたいですねえ」
ポケモン達は、どんなに大人しいポケモンでも危険が迫ればわざを使って戦おうとする。コイキングですら、はねる勢いでたいあたりや、遮二無二になってじたばたと暴れる。
けれどあのゾロアは、自分が使えるわざすらわかっていない様子だった。ウィンディの『ちょうはつ』によって、『かげうち』のようなわざは出たことから、何かしらのわざは使えるのは確かだが……出し方を知らないらしい。
「そうですか……。わかりました。こちらは引き続き、計測をお願いしますね」
「はあい。……ゾロアたちのこと、お願いしますー」
「ええ。お任せ下さい」
『うん。これ以上サムくなるのは……御免だよ』
『任せときぃ。ほれ、アオキさんも』
『……はい』
どうか無事でいて欲しい。そう願わんばかりだ。
――――――
「アオキさん、なんで、あのゾロアちゃん、捕まえへんの?」
ムクホークとウォーグルで近くの安全な位置まで送らせ、度々揺れる雪山を徒歩で先遣隊との合流を目指す最中。ジャケットごと身体を抱きしめ、自分の大きなブーツの踏み跡を付いてくるチリが口を開いた。細身の彼女には、この雪山は寒いのだろう。後ろから聞こえる歯の音が止まらない。今の彼女の手持ちには、ほのおタイプがいない。
あのゾロアのためにと、送り出してしまった。
……それで気が紛れるなら、話に付き合うか。
「……と、いいますと」
「なんや、わかっとるクセに。あんなん、見た目がちぃーっと奇抜なだけの、普通のポケモンやん」
「普通のポケモンは、あれほど人気にはなりませんよ」
「ハハ、そらそーか。普通の、ごっつかーわいらしポケモン、やな」
アカデミーのアカウントは、リーグ委員会でも話によく上がる。情報発信は大事であると、トップの機嫌は良くなり、我々も若い子らの頑張りや、新しい情報を手に入れやすくなっていた。
その切っ掛けとなったゾロア。最初の姿を知っている我々からすると、元気な姿を見れるだけでも良い感情が湧いてくる。
「なら……せやな、どっから、来たとか……元々どんなやったとか、ハァ……関係なしに……かわいい、エエ子やないの。アオキさんのこと、エラい信頼しとる。おやが誰って、決まってへんから、こんなことになった、なんて言う訳やないで?
やけどなぁ……『責任取る』って言ってたの、誰やったっけなァ〜?」
「………………」
「コラコラコラ〜チリちゃん置いてくな〜」
「……風が強くなってきましたね」
「うは、話逸らすの下手っぴやん」
風が強くなってきたのは事実だ。元々そんなに長い距離を歩くつもりも、彼女に余分に体力を使わせる気も無い。
巻き上げられた雪が吹雪となって吹き付ける中、スマホロトムの照らすライトを頼りに進む。
やがて、まるで壁のように荒れている吹雪地帯を背にしたカラフルな服装の人影を見付けた。
「あ」
「来たようだね」
「お、ライムさんにグルーシャさんと、登山隊の皆さんか。おーきに………………アッレェ?なんや、おもろいのおるやん」
厳重に着込んだナッペ山担当のリーグ委員とジムリーダーの中に、最近よく出会う、実にアグレッシブな見知った顔。
「アオキさん!チリさん!こんばんは!」
「ネモさん?何故ここに?」
いつもの学生服ではなく、誰かに着せられたのか目立つレモンイエローのジャケットとフリースでモコモコと着膨れしている。鼻の頭や耳は赤いが、体調は悪くなさそうだ。
「ナッペ山ジム挑戦と、ポケモンの調整中に皆さんとお会いしました!」
「遭難中かと思ってヒヤヒヤしたさね。とはいえここで今放り出して、本当に遭難されても困る。余計な事もしないってんで、一緒に吹雪が収まるのを待ってたのさ」
「……なるほど」
彼女のチャレンジが順調に進んでいる情報は聞いていた。確かに8つ目のジムに挑戦する頃合でもあっただろう。
だが、なんでまたこのタイミングで……ため息は辛うじて飲み込んだ。
「ははぁ。あれ、もしかして……ジムバッジ、全部集めたん?」
「はい!今度リーグチャレンジ、伺いますね!」
確実に早い。だが実力は以前より付いたのだろう。
「スマホロトムの通信、繋がったよ」
『合流できたようですね……ネモさん?何故そこに?』
「かくかくしかじか!」
『なるほど……』
画面の向こうで、クラベル校長以下教師の面々も、『何故このタイミングでここに……』という表情をしている。
『以前より、発生している時間が長いようです。スマホロトム、ゾロアのタグどちらからも、信号は届いていますが場所は変わらず嵐の中。依然身動きが取れない状況が続いていると思われます』
『範囲は前回のものよりかなり狭いですー。地中の反応が強いので、内部で結晶洞くつが拡がっている可能性がありまあす。通常のレイドバトルとは勝手が違うと思われますねえ……位置情報をスマホロトムに送りますので、彼らのナビについて行ってください』
『……とのことです。今回ばかりは安全第一で、とにかくポケモンたちと、貴方たちの命を優先してください。調査も、勝利も二の次で』
「まぁなあ、今回は要救助者がぎょーさんおるワケやし。
グルーシャさんとハルクジラは前。ライムさんのハカドッグとチリちゃんのドンファンで横な。他のみんなは各々自分の世話したってもろて……アオキさん、シンガリよろしゅう。
ネモちゃんは無理せんと、何もしたらアカンよ。勝手に動いたら遭難してまうさかい。……これ、フリやないで? パーモット、マジで、この子掴んで離さんといてな。
よし、準備ええな? ほな、スマホロトム。案内頼むでぇ」
「ケテ!」
その順番だと、ネモさんを見るのも自分の仕事という事になるんだが。
チリさんの采配で配置に付き、各々の雪山でも動けるポケモン達を出し、猛烈な風の壁を抜ける。
すると、拍子抜けする程の無風と静寂が我々を迎えた。
「なんや、雪も降っとらんやん……ん?」
「……凶暴なポケモンもいないみたいだけど……ハルクジラが」
「パーモット?どうしたの?」
それぞれの手持ちの足が止まる。みんな、先に進むのを躊躇っているような、戸惑っているような様子。
少し進んでは立ち止まり、おずおずと足を出す。ここに居るのは、それなりの実力者ばかりだ。その手持ちならば相応に強力で、こんなにも……怖気付く事など、そうそう無い。
ここまでずっと眉を顰め、怪訝そうに周囲を睨んでいたライムさんが、「止まりな」と硬い、緊張した声で皆を止めた。
「ライムさん?」
「……これは、アタイたちのポケモン……ハカドッグも感じてる。禍々しい気配……強い、怨みの気配さね。野生のポケモン達がみんな、この気配を怖がって、近寄らないんだろうねぇ」
「うらみの気配? 」
「何かを想ったり、怨んだりした……その強い念から強力なゴーストタイプのポケモンが生まれる事がある。
念の力……特に、だれかに良くないことが起こるように、と不幸を願った末に得た力、ってのは、恐ろしいだろう?
それを感じ取って、皆怖がってんのかもしれないね」
ポケモンのもつ力。様々な由来がある……が、今必要なのは、今ここにいるそれがどれくらい危険か、ということ。
ゴーストタイプのエキスパートが言う、強力なゴーストタイプのポケモン。本来の自分の手持ちは十全には戦えない相手、ということだ。ひこうタイプもいるし、やりようがないわけでは無いが。
「やはり、離れて待っていてもらうべきでは?」
「逆に離れるのは良くないね。散らされた、普段から生息しているポケモンたちが近くに逃げてるのは間違いない。それらがどう動くかわからない以上……」
「やっぱみんなで進むっきゃないワケやな。ほんなら……いっそ、ポケモンたちボールに戻して、ちゃっちゃか進むっきゃないんとちゃう?」
「……危険だけど、早く進むためには仕方ないか」
野生も本能もなくした人間などよりずっと、気配に敏感なポケモンが進むのを躊躇い、先へいくのに時間がかかってしまっている。
しかし、それでもたついていては、現場でトレーナーも近くにいないのに頑張っているであろうポケモン達への救援が遅くなるばかり。
例え信頼の要となるトレーナーがいなくとも、このパルデアの上位に位置する実力者たる四天王の手持ち。怯えて動けなくなる、ことはないだろうが、動けない怪我人と、戦えないポケモンを守りながらで、どこまでやれるかと言われれば……
あまり、時間はかけたくないとしか。
「スマホロトムも飛んでくれへんやんなぁ……せめて頑張って道は照らしたってぇな。ま、しゃーない。人の目しか無くなるけど、しっかり警戒したってな!いくでぇ!」
「……ネモさん、大丈夫ですか?」
「え? はい!むしろ体あったまってきました!」
「……無理はしないように」
「はい!」
鼻を赤らめ、息が荒い様子の子供に声をかけたが、本当に言う通りなのか、それとも実は体調が悪いのか。ポケモンでもないその顔色は、自分ではわからない。
――――――
入り口が無い。
何ごともなく辿り着いた黒い結晶。普段見かけるテラスタルエネルギーの結晶より、はるかに大きなそれは、壁に張り付くように斜めに生えていた。映像から、充分に警戒したグルーシャさんが触れてみるが、変化なし。
トップ達に連絡してみるが、また繋がらなくなっていた。
ぐるりと周りを回っても、内部にあると思われる結晶洞くつへと侵入できる隙間がどこにもない。
ナッペ山に詳しいリーグ委員とグルーシャさん曰く、ここは元々洞穴があり、セビエ達が貯蔵庫として利用していたらしい。
「ちょっと……アオキさん、お願い。上を見たいんだ」
「ああ、はい」
グルーシャさんが、元々あった洞穴から生えているなら、上に隙間があるかもしれないと言う。
ウォーグルを出そうと……この程度の高さならば自分が下から支えた方が早いか。
結晶を触っても問題ないなら、手をついても大丈夫だろう。
「え、え。アオキさん?」
「上がるんですよね?持ち上げます」
「……せめて手袋してよ。そのコートも、素手も踏むのは……悪いから」
そんなことを言いながら、リュックから取り出し渡されたのは厚手のグローブ。別に汚れることはこの際諦めているので、コートだろうが手だろうが、足をかけやすい方で選んでもらえばよかったのだが。
グローブをはめた手を組み、乗せられた片足を支える。僅かな取っ掛かりと、腕の力で登った彼。結晶の上に消えて数秒後に、ひょこりと顔を出して見下ろしてきた。
「あったよ、入れそうな穴。……とてつもなくサムいけど」
自分が足を支え、グルーシャさんが引き上げる形で結晶の上に女性陣を先に上げ、最後に自分が上がる。
先に上がった彼の言う通り、穴からは芯から凍りそうな、凍えるような風が吹いていた。ライムさんの顔色も悪い。『うらみ』の念が凄まじいのだと。
背筋からぞわりとくる感覚は、大変に不快なのは間違いない。
結晶の上はメンバー全員が登れるほどの広さは無いし、同時に複数で入れる広さの隙間でも無い。
ネモさんとリーグ委員メンバーには結晶の下で待っていて貰うしかない。彼らには引き続き、トップ達への連絡を取れないか試してもらう。
「一番手はチリちゃんの仕事やな。次アオキさんで」
「いえ。自分が先に行きます」
年長の男性は自分。ゴーストポケモンの念とやらにやや調子を崩しているライムさんと、最も雪山の恐ろしさとその対処を理解して、もしもの時に皆を逃がせるグルーシャさんを先に入れるわけにはいかない。
であれば、手持ちが中にいる事がわかっているチリさんか自分だが、いくら普段チャンピオンテストの先鋒は彼女の仕事とはいえ、奥に何があるかわからない場所に、若い女性を先に行かせるのは……いかがなものかと。
ポケモンに普段どれだけ助けられているか、身に染みて感じてくる。
「なんや、やる気やなぁアオキさん」
「…………ライトを貸して下さい」
ペンライトで隙間を照らして覗き込む。上背のある自分以外はしゃがめば入れそうな入り口だが、入ってすぐは急な段状の、結晶の坂らしい。
足から入る。決して平坦ではないが、案外しっかりした足場。
ペンライトの細い光だけでも、黒い結晶で覆われた壁はあちこちに反射して眩い。
全身が洞くつに入って、途端にぞわりと、総毛立つような寒気と不快感。
壁越しに、何十何百という目で見つめられているような、ここに立っている事すら咎められているような。
……ネモさんたちは下に置いて来て、正解だった。
不快感と凄まじい寒気と怖気に身の震えが止まらないが、見える範囲にポケモンの姿は無い。さらに降った先にいるのだろうが、この感触ではあちらはとっくに我々が侵入している事に気付いているだろう。
チリさん、ライムさん、グルーシャさんと次々潜り込んでくるが、皆一様に入り口の結晶を、潜った途端一瞬身を引いたり、顔色を青ざめさせたりと、感じたものは同じらしい。
通路のような、下り坂。本当に、普通の結晶洞くつよりも広いらしい。
「アオキさん。……奴さんが来ぃひんのは、ポケモン達が足止めしてくれとるんやろうけど……なんか音、聞こえました?」
「…………いえ」
そう。ここには、鈍い人間ですら感じ取れるほどの敵意を持つ強力なポケモンと、力無いものたちを守るように指示したはずのポケモンがいるはずなのに、なんの音も聞こえない。
戦闘が起こっていれば、何かしらは聞こえるだろうに。
「……良くて状態異常……ひんしならまだマシ、……悪ければ」
「グルーシャさん。……後ろをお願いします。先程の逆で、今度は自分が前を行きます」
「……うん」
余計な予想は立てずとも、実際に目にすればわかるはずだ。
――――――
下り坂を一歩進むごとに、足が重くなる。これ以上進むなと、何かが警告している。それは自分の本能さねと、ライムさんが言うが……なるほど、ポケモン達はこれを感じていたのか。確かに進みたくもなくなる。
失敗をしでかした後の、上司に報告に行くより胃が痛い気持ちだ。
さほど長くもないのに、無用に時間をかけて進んだ先。一際輝く開けた広間。
まず目に入ったのは、この入り口の通路側の壁際に一塊になっている、見覚えのあるポケモンたち。特に……倒れた巨体。
倒れたセグレイブ、開いたまま落ちているキラフロル、立ち上がれないバクーダ。
駆け寄ろうにも、少し降りて広間の全貌が見えて足を止めてしまった。
巨体。目だけが爛々と赤く輝き、周囲の輝く結晶に照らされて尚黒々とした体は、どんなポケモンよりも奇妙で、醜く……生物らしくない。手当たり次第思いつく限りの奇妙と恐ろしさを詰め込んだような、正に怪物という言葉が適当な"何か"。
ゾロアと大嵐の件で、様々な地方の伝承にあるような、伝説のポケモン達はざっとであるが目は通した。うろ覚えの、そのどれもを足したような、そのどれとも違う、混ぜ合わせるのを失敗した、訳の分からない風体。翼とも触手とも、角かも腕かも足かも見当もつかないパーツをごちゃごちゃと背負い、ただただ、なんでも噛み砕き飲み込んでしまいそうな巨大な口が大きく開いて、牙を見せてくる。ああ、まずい。小さなポケモン達が見えないのは、まさか、
「……アオキさん!ライムさん!チリさん!……しっかりして!」
不意に聞こえた声は、いつも控えめで、静かなグルーシャさんの、当時を思い出すような必死な……大きな掛け声。背中を叩かれ、ついつい咳き込む。
しかし、お蔭で知らずうちにこわばっていた体が動く。
相対する相手を観察するのは大事だが、目が離せなくなるほどの集中は、不味かろう。
倒れたポケモン達に駆け寄り、コートのポケットに突っ込んでいた、ふっかつそうとげんきのかたまりをセグレイブとキラフロルに使う。チリさんも、バクーダに救援の物資から取り出したかいふくのくすりを使っているようだ。
ライムさんとグルーシャさんが繰り出したミミッキュとハルクジラは、やはり怯えたように身を強ばらせ、すぐには動けそうにない。
「セグレイブ、動けますか」
漢方の強烈な苦味をきつけに、顰め顔で意識を取り戻したセグレイブに声をかける。なんとか頷き、再度立ち上がってくれてはいるが、震えは止まらない様子。
キラフロルも拡げていた花弁を閉じてはいるが、再度飛び上がるのにはもう少しかかりそうだ。
鉱物グループや、ましてやドラゴンタイプまでも恐怖するなど、……あの謎の怪物……わざか、もしくはとくせいだろうか。
………………で、あれば。
「カラミンゴ」
「ギャ」
「おっ」
姿の見えない派手な羽の持ち主を呼ぶ。くぐもった声の後、チリさんの小さな驚いた声。
振り返ると、バクーダの身体の下から、ピンクの頭が大、中、小と並んで突き出ている。あと、青い揺らめく火のような毛。
……何をしとるんですか、キミたちは。
言葉に不自由してるなら、ミブリムテブリムそして笑顔で何とかなるってニキが言ってた気がしてきたので未来は明るい