先行実装転生ゾロアニキ   作:あまも

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あけましておめでとうございます。
なんでか去年で終わらなかったままエタっておりましてお待ちいただいてしまい申し訳ない
でも待ってていただいてたことはありがとうございます。勢い乗れたならば続きますが正月休みは続かないのでまだ終わらないですね……なんで終わらないんだろうか

誤字脱字報告ありがとうございます。
閲覧ありがとうございます。
ひとまずアマモもゾロアも久しぶりなので確認ついでの一話です。よろしくお願いします。



オカルトは好きで幽霊は苦手

 

 

 

なんか夜も夜中に物音で起きたら、目の前に神妙な顔したジニア先生といつもの無表情のアオキさんが居て超絶ビッくらポンしたんだけど。

 ジニア先生のほうも、おれが起きた事にちょっとだけ驚いたように目を開いて、そんでいつものへんにゃり笑顔に戻った。つまりふたりともいつも通りの感じだが、時間が時間なのでいつも通りではないんだろうさ。アオキさんがこんな時間に動いてるのはなんとなくそうかも~って気はするが、ジニア先生がこんな時間に動いてるのは……いや、案外そうかも~って気がしてきたな。そうかも~。

 で、何があったのかね?

 

「ゾロア。まどろっこしい話はあなたも好きではないでしょうから、そのまま聞きます。

 あなた、以前と今とで変化(へんか)はありませんか?」

 

 アオキさんの言葉に首を傾げて見せる。変化って、何のこっちゃ。そりゃまぁ、例のボール幽閉事件で何かあったんじゃないかと思うかもしれないが、ぎっちょんおれの自覚症状なんぞ何もないので何かないかと聞かれても答えられることが無い。

 もうちょい変化の具体例を挙げていただけると助かる。

 

「具体的には、そうですねえ、たとえば……身体の不調、むしろ快調であるとか、気持ちの変化、何か思い出した事や、やってみたくなったこと、むしろやりたくなくなったことなどは、ありませんかねえ?」

 

 ふむ?

 あの時は凄く腹があつくなった気がしたが、あれ以来特にそういったことは無い。ある意味快調ではあるけれど、以前と比べて、なら以前通り。では気持ち……気持ち?

 思い出したこと、もの……?

 

「きゅぬ」

「何かあるんですか?」

 

 そういや、ジニア先生が仮説として、おれがこのパルデア地方に来ちゃったのはアルセウス(じゃしん)のせいなんとちゃうかって話してたと思うんだが、今思い返してみると、なんだかあれはアルセウスよりもっと怖そうな力だったような気がするのだ。吹いてた風も、心胆寒からしめるような異様な気配だったし。

 なんというか、ゴーストタイプ的なやつ。

 異空間って時間も物理法則も乱れまくりだし、これはそう……ワンチャンあると思うんだ。あの追放されし暴れん坊将軍。

 

 じゃあ例のじゃしん様は関わってないのかと言われると、あの眩い輝きは絶対に創造神のご威光のそれに違いないような気もするんだが、うーん。わからん。

 虐げられてる存在に、親身になってくれそうな気もするよね、やぶれたせかいのあのドラゴンタイプ。ちょっと理不尽に不満があって大暴れしたらぼっちの世界にぶち込まれちゃった可哀想な存在だし。ゴーストタイプだし。

 

 てかアルセウスならなんでも出来ちゃう気はするけど、ギラティナって何出来るんだろうってのには悩みどころだ。ディアパルみたいな○○の力司ってます〜って明確なものも無いし……

 

「……考え込む程度にはピンと来ないようですね」

「そのようですねえ。考え過ぎ、なら良いんですが」

 

 男性二人でふんふん頷きあっているが、そういえばおれの調子の話だったか。

 思い出したもなにも、特に忘れてた事なんて思いつかないんだが……

 

「故郷の事、おやや、きょうだいの事、あなたのできる事……本当に何も変わりはありませんか?」

「きゅぬ……」

 

 故郷はきっと、あの雪山のような雪深い氷と寒風の土地のはずだ。そんであの映像みたいなゾロアークとゾロアみたいな色した、でっかいのと小さいのがおれのおやときょうだいだろう。

 んで、おれのできる事?といわれても、鳴いて跳んで頷いて頭突きするくらいしかできないもちっところころボディなのは変わらんしな。

 

「ふむ……」

 ジニア先生がおもむろに、胸ポケットからスマホロトムを取り出し、スマホロトムに頼むでもなくそのままスイスイと操作を始めた。ややあって、その画面をちらりと隣のアオキさんに見せて何事かコソコソと話しているが。

 

「これ、たぶん使えると思うんですよねえ。あとこの前の話が間違いでなければ、おそらくノーマルタイプとかくとうタイプは……」

「試すのですか?」

「ものは試しと言いますので……それで、アオキさんのとこのポケモンたちなら、一応手加減も出来ますよねえ?」

「……“てかげん”は出来ませんよ。それより、ジニア先生のラランテス、“みねうち”使えますよね?」

「ノーマルは“みねうち”で良いでしょうね。かくとうとして“けたぐり”あたりを……ああ、アオキさんのカラミンゴはきもったまでしたっけ。じゃあネッコアラに……」

「バンバドロやリキキリンも”けたぐり”は覚える筈ですが」

「いやあ、でも自分はそれほどバトル上手くないですから、ポケモン任せになっちゃうので」

 

 なんだかポケモンバトル的な話らしい。おれはポケモンのおぼえるわざはよく知らないからさっぱりわからんのだけど。

 とはいえ興味は湧くので、その画面見せなさいよとジニア先生のサンダルにチョイナチョイナと催促する。見せちくり~ってね。

 

「きゅんぬ」

「ああ……これはまた今度にしましょう。こんな夜更けに起こしてしまって、すいませんねえ」

 

 しかしジニア先生これを華麗にスルー!おれの可愛さが中々通じない人達なのである。参ったねこりゃ。

 

「でも、ゾロアに見て欲しいものや試したいことがいくつか出来ましたあ。是非明日はお手伝いして頂きたいのですが……お願いできますかあ?」

「きゅぬ?」

 

 お手伝いとな?

 さっきの話から推測するに、おれは明日二人のポケモンにみねうちや手加減されたけたぐりやらで虐められそうな予感しかしないんですが、それは。

 

「様々な地方の研究所の皆さんから画像資料を頂きました。そのスライドを観て、何か思い出すことがあれば……よいのかなと」

 

 ほほう。

 そんくらいなら別に構わないので頷いておくと、アオキさんもジニア先生もうんうん頷き、「起こしてしまいすいませんでしたあ」と再度へにゃへにゃぺこりと頭を下げて、おれを寝床に押し込んで、そんでさっさと帰っていってしまった。

 

――――――――

 

 さて。改めて電気の消された校長室である。

 この間初めて知ったが、知らない間におれはもちものとして居場所の通知がいつでも探せるセンサー(首輪)を持たされていたらしいので、現状四六時中の監視の目は無い。でもこうしてアオキさんやジニア先生やら教師陣が何事かあるとすぐに駆け付けてくる様子を見るに、何事かあるかもしれない、と思われているままらしい。

 おれもあのボール事件自体何事?!ってな気分なので、いつでも誰か来てもらえるのは助かるわけだが、それなら監視の目でも良くない?とも思うのだ。

 

 具体的には、ひとりはちょっと心細いってワケなのだ。

 

 これ自体は今までと変わらないし、元々おれは構われたい寂しんボーイなので心の変化がありましたってことではない。というか、おれは変わりないけど周りのみんながなにやら警戒しているような感じがする。先程、ジニア先生はおれに気持ちの変化はありませんかと問うてきた。あのボールは、キラキラのテラスタルの洞くつでおれのきょうだいの結晶を捕まえた?ようなボールだった。

そして、おれはその中でなんだか寒くてあつくて哀しい気持ちになった。

 

 オカルトはそんなに信じてないけど、ゴーストポケモンってのがいるポケモン世界の事なので、オカルト方面で考えるとこれ……おれ、なにかに憑依されちゃってるのを警戒されているのでは……?ってのを考えてみたんだが、どうだろう。

 

 もしホントにそうなら……困っちゃうな……ゆうれいとか怖スンギィ!!

 

 その想定をされてるとすると、この現状……、いつでも駆け付けられる人達と、いつでもまぁまぁな人数が居るこの学校で、敢えて一人、暗い部屋に放っとかれているこの現状。

 

 これ肝試しとかホラー配信とかの心霊スポットに一人放置されてるシチュエーションと同じなのでは……?

 

 なんなら気付かれないように監視カメラとか越しに見られてるのでは……?

 

 ………… それならそれでね、良いんだけども。

話によると、ワンチャンおれは時空を超えてここにいるらしいし。だとしたら、どんなに長寿でも流石におれのパパンやきょうだいはもうお年召してるだろうから、魂だけでおれを探してた、ってのも、まあ、ね。キツネだしね。ポケモンだしね。それならそれで、良いのである。

 

 だとしたら、そのままおれの前に現れてくれた方が、おれとしては嬉しいんだけどなぁ。

 

 

 会いに来てくれた結果が“あれ”で、

 おれを守ろうとした結果“ああ”なって、

 もう最後安心しきれるまで見守る事しかできない程消耗してるんじゃないか。

 

 

 ……ってのも、あの暴れっぷりといい後の哀しそうな顔といい、おれの予測はそんなに外れて無いんじゃないかと思うんだけどね。

 

 

 腹括って、安心して貰えるようにおれは安全だよ!って証明する方法。無いでもない。単純に、強いヒトに保護してもらったからもう何も怖くないぜ!って胸を張って捕まえてもらえば良いのである。

 でもそれは、人間を警戒していた彼らが本当に安心出来るかはわからない。

 

 じゃあどうやって彼らに「安心してね!」って示せば良いんだよ~!

 

 出てきて貰わなきゃ話にもならない、出てこられても話にならない。そもそもおれは話がわからない。

一応おれに取り憑いてると仮定して、変化。変化ねぇ……

 

なんとなくなんかバトルさせられそうな気配があったけど、特に話に出さないで終わったあの二人。んでも、おれがちゃんと戦えて、そのヒトを信頼してもいいって、おれも彼らも思える強くて優しいヒトを見つけられたなら、それでいい……のかぁ?

 

 うぬぁ〜わかんね~~~!

 

 あ、でも少なくとも主人公っぽいネモちゃんとかは残念ながら無いよね。おれどんなに頑張っても強くは無いだろうし、ボックス行きですぞ~ってなっちゃうのは悲しいからね!

 

 ………………………………………………………………ジニア先生には断られてるんだよなぁ…………。

 

――――――

 

 結局安眠とはならなかった夜が明けて、翌日。早めに出勤したクラベル校長に朝のご挨拶とブラッシング、運動場で軽く運動して、一緒に朝食を食堂で食べて、えっさかえっさかなにやら書類と戦い始めたクラベル校長を眺めてしばらく。昨夜ぶりにジニア先生が校長室にやってきた。

 

「どおも、どおも。おはようございます」

「きゅあんぬ」

 

 ジニア先生の持ってきたゴチャゴチャを、機械に繋いでえんやこらしてる間に、いつの間にか来ていたレホール先生がクラベル校長とこのままここに居てもいい権利の取り合いをしていたが、結局次の授業に連行されていくのを横目に、ジニア先生の準備完了したようだ。

 

「今回、シンオウ地方のナナカマド研究所から送ってもらった資料を一緒に見ていこうと思いまあす。ぼくの研究に必要な資料ついでにまとめて送ってもらったものなので、文字も多いですがゾロアは画像の方を見てくださいね。一応少し読んだりしてもみるので、気になったら都度教えてください」

 

 膝の上に置いたクッションの上におれを乗せ、画面を正面に寄せてくれた。北海道のようなシンオウ地方の地図が画面にドドンと映っている。

 

「今回は、シンオウ地方の古い伝承や神話に伝わるポケモンや、今はもう居なくなってしまったポケモンについての資料ですねえ」

 

 曰く。伝承や神話でのみ伝わっていたポケモンを、色々な騒動の末にあちらの研究所の協力者の少女が、ボールに納めて色々あった騒動諸共片付けてしまったらしいのだが。

 いやそれ主人公やないかい。

 

「お、何か気になりましたかあ?」

「きゅ、きゅぬ……」

 

 いや、主人公は居るだろうから……でも、色々あったものを片付けたってんなら、シンオウ地方のひと騒動は終わった後なんだろう。

 つまりは? 表示された画像を見る。ジニア先生も薄々何か気付いてたのか、スライドする手をその画像で止めてくれた。

 

「ディアルガとパルキア。それぞれ時間と空間を司る神とされたポケモンですが、この事件の最中彼らと同等、或いはそれ以上の力を持つポケモンが確認されました。名前を『ギラティナ』。此処ではない空間に住まうというポケモンですねえ。

 はんこつポケモン。ゴースト・ドラゴンタイプ。強き光の影……と伝わる、世界の裏側を自在に動くポケモン。………… 見たことが?」

「きゅぬ!」

 

 あります!と、頷いておく。本当に見たのはギラティナだったかはわからないが、ディアパルではなくアルセウスかギラティナの力によって、おれがここに飛ばされた、と考えるに足る記憶がある以上そうなんじゃないかという気持ちを込めて。ここで曖昧にしてしまうと、伝わるものも伝わらないのでね。

 

「なるほど……実はギラティナに、ゾロアの画像を見せてもらったんです。あ、例の、協力者の子に。見覚えはあるかと訊ねて、『見覚えはあれど今はもう居ない、と、まぁそんな感じっぽい』とのことです」

 

 捕まってるし手懐けられてるはんこつポケモン……。やっぱ主人公って強ぇんだわ。そして長生きだなギラティナ。

 

「ギラティナがゾロアを飛ばしたかに関してはわからない、そもそもそんな事が出来るのかに関してもイマイチ……といったような気配だったと。ポケモンと人の、ニュアンスでのやりとりですから、詳しくはわかりませんがね。でも、今この時にあなたが元気に存在している事は、満足そうにしていたらしいので何かしらの繋がりはあったのでしょう」

 

 テレパシーとか使えないのお?

 カチカチと、図書館やらの伝承や、謎の石版やら変なポエム古い写真やら街やらなんやら。ピンとは来ないが、雪山の中の氷の洞くつにはコレコレこんなとこに居ましたわと跳ねて見せるとジニア先生がそおですかと訳知り顔に頷いて返してくれる。

 

「あれ、これは……」

 ふと、ジニア先生の手が止まったのは画像の付いてない文字だけの資料で、ジニア先生がマジマジと眺めて首を捻った。なんだいなんだい、読んでご覧よ。

 

「ああ、いえ……ミオシティの図書館で、資料作成の手伝いをして下さった方からなんですがあ……頼んだ資料とは違うものだったので。でも、面白い研究テーマですねえ、『人が どう 進化したのか?』だそうです。ははぁ、シンオウ地方は伝承が……なるほど、なるほど……いや、面白いですねえこれ。世界の始まりの神話とポケモンから……あ、これレホール先生が頼んだ資料ですかねえ?シント遺跡の資料と……っとお。

 大変面白いですがあ、今のぼく達には必要無いですね」

 

 ホクホク顔のジニア先生が次の資料へとページを進めてしまったので、そのページはそれで終わりだったのだか、最後の方に画像があった。手書きのスケッチで描かれた、三角形と丸が複雑に組み合わさった変な画像だった。

 

 ……シント遺跡の……図形……?

 

ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤじゃしんが何かしたのか?……もしれないけれど、いや、これ別におれの件とは関係ない……よねぇ?

 

 レホール先生ってば、人の進化の歴史とかまで気になるのぉ?

 

 





あとから何度か修正させていただきます
DLCもだいたい情報出尽くして、結局未だにわからないところは分からないじまいで……
元から独自設定貫いてるんでこのまま貫くしかないか……

でもZAが来るんだよなぁ……
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