古代王者恐竜キング 翼竜使いのDキッズ【休載中】   作:アルティメットルパン三世

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エピローグ 前編

 

 

 ミコトから発せられた言葉に部屋の中に居た者達は重い空気となった……そこでリュウタが慌てながらミコトに文句を言う

 

「ま、待ってくれよ! そんな急に訳の分からない事言われても困るって!」

「残念だがこれは事実だ……皆、ツバサの腹の所に痣があるのは見たか? それは竜の一族だけが持つ痣だ……そして俺が兄という証拠もココにある」

 

 そう言いミコトはネクタイを緩めて自分の首をさらけ出した。確かにそこにはツバサの腹にあるのと同じ痣だった。

 

「確かに同じ痣だ……」

「そういう事だ……この事は君達がもう少し大きくなってからにしようと思っていたがアクト団のアジトでの一件で隠し通すのは辞めにした……」

 

 気難しい顔をしながらミコトはそう言った。

 

「…………正直、自分も貴方と最初に会ったあの時、何処か懐かしい感じがしました。貴方の首の痣や昔の話の通りなら事実という事になる……」

「ツバサ!? ウィングさんの話を信じるの!?」

「俺だって完璧に信じてる訳じゃない! ……だけど見つけてしまったんだよ……俺が実の子じゃないって証拠を」

 

 そう言いながらツバサはある物を取り出した、それは母の竜野アンモの母子手帳だ。

 

「それってママの……」

「ああ、コレは母さんの母子手帳だ。コレにはにマルム姉ちゃんやリアス姉さんの出生記録が書かれてる……けど俺の出生記録は何処にも書かれてないんだ」

 

 出生記録のページを開き、自身の出生記録が無い事を硬い表情でツバサはそう言いリュウタとレックスが目を見開きそしてマルムは雷に当たったかのような表情になった。

 

「コレでもう証明された……俺は竜野家の子じゃな「嘘……」え?」

 

 言いきろうとしたツバサだったが隣にいたマルムからの声に反応した。

 下唇を噛み、ガタガタと震えるマルムにツバサは様子がおかしいと感じた。

 

「ツバサがあたし達の家族じゃない? ……嘘よ……嘘に決まってるじゃない……そうだよね……お姉ちゃん?」

「……残念ながら事実よ、今まで隠していてごめんなさい……」

「ッ!? ……嫌……いや……イヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤァ!! 信じない! あたしは絶対に信じない!! ツバサは昔からずっと一緒に居た弟だったのに……いきなりそんな事言われて信じれる訳がないじゃない!!」

「パウッ!? パウウウッ!」

 

 ハイライトが消えた目からボロボロと涙が流しながら目の前の現実を否定するマルムは立ち上がると逃げる様に部屋から出て行った。

 主人を心配するかのようにパラパラも慌てて後を追った。

 

「待てよマルム! 「待ってくれリュウタ」ツバサ!? あのままほっとくつもりかよ!」

「そんな訳ないだろ! 今の姉ちゃんを無理矢理受け入れされてもダメだ……だから2人きりにさせてくれるか?」

「…………わかった、マルムの事は頼むぜツバサ」

「ああ」

 

 拳をつきだすリュウタにツバサはニカッと笑い同じく拳をつきだして互いの拳を合わせてからミコトの方へと向かう。

 

「ツバサ……済まなかった。俺のせいでお前の姉ちゃんをキズつけてしまったな……」

「ウィングさ……否、兄さん。俺は寧ろ感謝してるんだ。兄さんは俺や皆を被害に遭わせない為に離れたんだろ? 最初のあの時も俺とスカイを合わせたのは兄さんがやったと思うし神社で貴方と会った時もスカイが強くなる様にと思って俺に技カードを渡してくれたんだと思っている。そしてアクト団のアジトでも死にかけていた俺をリュウタ達と一緒に助けてくれたんだ……恨む気は毛頭無い。そして正直に話してくれてありがとう」

「ツバサ……済まない……!」

 

 感謝の言葉を言い手を差し出すツバサにミコトは涙目になりながらその手を握った。

 そして最後にツバサはリアスの方へ向かう。

 

「ツバサ、マルムを頼むわよ……私じゃ力不足かもしれないから……」

「リアス姉さん……大丈夫、マルム姉ちゃんの事は任せといて。必ず連れて戻るから」

「ええ、最後にコレだけは言わせて……ツバサ、貴方は私の自慢の弟よ。例え血が繋がって無くてもね……」

「姉さん……それじゃあ行ってくるよ……スカイも来てくれ!」

「キュアッ!」

 

 リアスはツバサを抱きしめてそう言うとツバサの頭を撫でた。

 そしてスカイも連れてツバサはマルムを追いかける為に部屋から出て行った。

 

「大丈夫かなマルムのやつ……」

「うむ……今の私達にはどうする事も出来ない。ツバサ君に頼るしかないな……」

「信じましょう……リアスちゃんがミコト君を救った時の様にツバサ君がマルムちゃんの心を救える事を」

 

 部屋に残された者達はツバサを信じて待つ事にした……

 

 

 その頃、スタークは前回の敗北に苛立っていた為に外に出て気分転換に三畳市にある喫茶店でコーヒーを飲んでいた。

 

「ふぅ……やはりコーヒーは俺を癒してくれるがどうやったらこの味を出せるんだ? 俺がやったら確実に不味くなるんだよなぁ……まぁいい、帰る時に新しいコーヒー豆を買って帰るか…………ん?」

 

 そう言いながらコーヒーを飲んでいるスタークだったがある人物が走り去るのを目撃した。それは先程ラボから走っていたマルムと後ろから追いかけるパラパラであった。

 

「アイツはあのガキの……いい事思いついた、あの小娘をコイツで痛めつけるとするか……」

 

 そう言いながらスタークは1枚のブラッド恐竜のカードを取り出した。そのカードの絵には三日月状の1本角を持ち凶悪な顔をした恐竜が描かれていた。

 

 

 Dラボから逃げる様に出て行ったマルムは人が居ない公園で1人寂しくブランコに乗って泣いていた。

 

「ひっく……ぅぅ……ツバサぁ……」

 

 未だに収まらない涙をハンカチで拭くがそれでもまだ溢れてくる。

 それだけツバサの真実を受け入れずにいる証拠なのだろう……

 と、そこへ追いかけて来たパラパラがゆっくりとマルムの足元へやって来ると慰める様に自分の頬を彼女の足に頬擦りをする。

 

「パウゥ……」

「パラパラ……心配してくれてるのね。……解ってる、受け入れなきゃいけないのは解ってるんだ。けど……どうしても否定してしまうんだ……赤ちゃんの頃から一緒だったツバサがウィングさんの方に行って二度と会えなくなるんじゃないかって……あたしそんなのやだよぉ……うあああああん!!」

「クウゥン……」

 

 足元のパラパラを持ち上げて語るマルム。そして抱きしめて再び泣き出す彼女をパラパラは小さな鳴き声を上げてジッとしていた。

 

 

「もしかしてと思ったが……やっぱり此処だったか」

 

 聞き覚えのある声にマルムは顔を上げて後ろを振り返る。

 そこに居たのはツバサと彼の頭に乗ってるスカイだった。

 

「ツバサ……どうして」

「その様子だと泣いてたみたいだな? 隣、失礼するぜ……」

 

 そう言いながらツバサは隣の空いてるブランコに乗るとそのまま漕ぎ始めた。

 

「姉ちゃんが泣きたい時があったら何時もこの公園のブランコに居たからよ、それを思い出してここに来たらビンゴだったってワケ。……姉ちゃんさ、もしかして俺がウィ……兄さんと一緒に家から出て行くとか思ってんだろ?」

「ッ!?」

 

 ツバサがそう言うとビクッと体を跳ね上がらせたマルム。

 

「その反応だとやっぱりな……ていっ!」ピシッ! 

 

 漕ぐのを止めたブランコから降りるとツバサはマルムのおでこにデコピンをかました。

 

「ったぁ! いきなり何するのよ!?」

 

 おでこを擦りながら涙目で睨むマルム。

 

「それはこっちのセリフだバーカ。ラボに行く時に姉ちゃんに言ったよな? 『俺が俺なのは変わらない』って……確かに俺は普通の人間でも無ければ姉ちゃん達 竜野家とは血が繋がってない……だけど俺は俺だ。例え血が繋がって無くても俺にとって竜野マルムは俺の大事な姉ちゃんだしリアス姉さんや父さんや母さんも俺にとって大事な家族なのは今も変わらない……だから元気出してくれよ。姉ちゃんがそんなんじゃD-KIDSも纏まらないしな?」

「ツバサ……えいっ!」パチン! 

 

 ツバサの言葉がマルムの心に響く。そして彼女は立ち上がると自分の頬を両手で叩く。

 

「はぁー……そうよね、よく考えたらそうだった。全部あたしの勝手な思い込みだったんだ。ゴメンねツバサ? 私ったらツバサが居なくなるって思ったばかりにこんな事になっちゃった」

「漸く気づいたか。全く……姉ちゃんは俺が居ないとダメだなぁ?」

「こーら。スグ調子に乗るんだから」

 

「「……プッ、フフッアハハハ!!」」

 

 言い合ってる内に笑いがこみ上げた2人は一緒に笑った。

 

「さ、戻ろう。皆が待ってるぞ」

「うん!」

 

 ツバサが手を差し出すとマルムは笑顔でその手を握った。コレで一安心……

 

 

「おーおー、姉弟揃ってお熱いねぇ?」

 

 聞きたくも無い声に2人は警戒しながら振り返るとそこに居たのはスタークであった。

 

「スターク! 何でお前が此処に!?」

「お前の姉ちゃんとその恐竜が走ってる所を見かけてなぁ……コッソリ付いてきてたんだよ。その様子だとアイツが全部話したみたいだな」

「ああ、お前が兄さんの全てを奪った張本人だって事もな……」

 

 スタークを警戒し、マルムを守るように前に立つツバサ。

 

「そこまで話していたか。あの時はアイツの邪魔さえ無ければ殺せていたが…………今度は完全に抹殺してやるよ!」

 

 スタークはD・ブラッドブレードガンを手にしカードホルダーから1枚のカードを取り出した。

 

「ブラッドスラッシュ!!」

《サモン! アーストロトプス! フアーッハハハ!!》

 

 スタークがカードをスラッシュし、トリガーを引いた。

 ドミナスと同様に血の球体が放たれ地に着くと破裂し中から新たなブラッド恐竜が姿を見せた。

 

 ギュアアアアオン!! 

 

 見た目はトリケラトプスタイプの角竜だが頭部の上に三日月状の1本角が付いており怪獣の様な目付き、本来草食の角竜には無い鋭い歯がビッシリと付いていた。

 

「ブラッド恐竜第2号『アーストロトプス』!! そのガキ2人とチビ恐竜を食い殺してしまえ!」

 

 ギュアアアアオン!! 

 

 スタークの命令にアーストロトプスは咆哮を上げてツバサ達の方へと走り出した。

 

「どわっ!!」「きゃあっ!?」

 

 2人はアーストロトプスの突進を避ける、するとブランコを破壊したアーストロトプスだったがブランコの鎖が角に絡まり外そうと必死にもがいていた。

 

「この隙に……いけるよな姉ちゃん!」

「当たり前よ! ツバサこそシッカリしてよ!」

「当然だ! 行くぞスカイ!」

「頼むわよパラパラ!」

 

 2人はバトルディノナイザーとディノホルダーをそれぞれ手にし、相棒をカードに戻す。

 

「ディノスラ──ッシュ!!」

 

《バトルディノナイザー! ダイノロード!》

 

「天空の大翼!! スカイングプテラ!!」

 

 晴天の大空を背景にチビ恐竜のスカイが空高く飛ぶ。

 そして4つのゲートが現れスカイはゲートに向かい突入すると1つ通る度に成長していき最後のゲートを通るとスカイはプテラノドンタイプの新恐竜『天空大翼竜 スカイングプテラ』へと変わった! 

 

「芽生えよ! パラサウロロフス!!」

 

 そしてパラパラも成体のパラサウロロフスにへと姿が戻った! 

 

 

 

 後編へ続く!

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