転生したけど浦原喜助を暗殺しろとか無理じゃない? 作:ちーむ
「はぁ……かわいい俺の黒」
首輪に繋がれた私。
趣味じゃない真っ黒のドレスを着せられ
頬擦りされ
今まで自分の死が怖かった私が、
もう殺してくれっと言えるほどの不快感。嫌悪感。
触らないで______
なんて、こちら側を選んでもうこうなることは分かってたのに。
実際にされるとそれはまた違う
当主は情緒不安定らしく。
ニコニコと笑いながら頭を撫でてくると思ったら、急に怒りだし暴れる
いきなり笑ったと思えば「黒……黒……」っと泣きだす
正直怖い。死の恐怖と言うより、わかわかんなくて怖い
足にすり寄るこの当主はもうネジが外れてしまったんだななんて考えていた。
「よぉ、黒。可愛がられてよかったな」
牢屋に入れられた私をニヤニヤと見下ろす白色
『……』
「チッ黙りかよ。足を落とされなかっただけありがたいと思えよ」
なんて舌打ちして去っていく白色。
あれほど自分から傷をつけたがら無かった当主が
私を傷つけるようになって
今日は首を絞められ可愛がられ、半分死にかけた
多分変な性癖に目覚めたんだと思う。
お風呂で傷だらけになった体を見る度ため息が出てくる
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「ようやく時がきたぞ」
あァ、計画の日が来たのだなって呑気に思ってた
首輪の鎖が引っ張られ
当主の息がかかる
「よいか黒よ、お前は俺の犬だ。」
なんて何度も何度も言われた言葉。
『わん』
そう返事した
私は戦力には数えられてる訳では無いらしく
私1人牢屋に残された。犬のお留守番……ってか?
『甘いものが食べたい』なんて呟く
私が甘いものを食べるのは
幸せを感じたいなのかもしれない
辛い現実や不快感から逃れるための幸せの一時。
甘いものを食べれば腹も心も膨らむ気がしてとまらない。
自然と笑顔になれる甘いものって最強じゃない?
なんて聞こえるはずのない声が聞こえた
『どうして……?』
牢屋の前に佇む
猫______
するっ___と牢屋の隙間を通った猫は
『浦原……喜助』
私がお遊びで猫魏外につけた赤い首輪がついていて
「貴方と一緒ッスね」
なんて私の首輪を見て言って。目の前でちょこんッと座った
『なんで……生きてるの』
「おや、貴方が生かせてくれたと思ったんスけどね」
『そんなはず……雷の刃で心臓を____』
「そう……確かに貫いていた___けどそれは刃と言うよりも電流を流されただけに過ぎない。心臓は止まりましたよ?
すぐ蘇生しましたけど……いわゆる仮死状態みたいなもんス」
『そんな……はず……』
「甘い……あなたは本当に甘い」
『ぐっ……』
煙が牢を包んだと思ったら、魏外をぬいだ浦原喜助が私の首輪を引っ張る
「本当に甘いんスよ。口では、体では、アタシを殺そうとしても、
貴方の心はアタシを殺したく無かった。無意識に泣いてるの気づいてます?赤色が死んだ時も、夜伽したあとも。お菓子を食べてる時も。ポロポロ拭わずに涙を流してる。誰も何も言いませんでしたけどね。」
『泣いてない』
「へぇ……それでさっきの話ッスけど。
お菓子食べたいならアタシの所で永久就職しません?」
『……はい??』
「ほら、アタシは駄菓子屋の店長ですし、お金もたんまり。」
なんてあの時とおなじ光景。似たセリフ
「自由もある程度保証しますし、美味しいご飯も食べれる。ほら幸せでしょう?」
『……馬鹿な人。私は敵なのに』
「貴方と違ってメリットデメリットで考えないんスよアタシは。
アタシはアタシが貴方を助けたいからそばに居たいからそうするんス
敵だろうが味方だろうがアタシはあなたを手に入れますよ。」
手を伸ばされ
私はその手を取った____
首輪をあの日と同じように取った彼は私を横抱きにする
カランコロンっと下駄の音が響く。
「知ってます?」
『……なに?』
「あの当主変ですけど、貴方の本質を見抜く馬鹿じゃなみたいッスね」
『は??』
リリー。
お前は今日からリリーだ
今の名を捨て俺の為に生きろ
なんて当主に名をつけられたあの日を思い出す
「リリー。外の国では百合って意味らしいんスよ。白い百合の花言葉」
さぁ、当主との縁を斬りにいきますか