ダンガンロンパ(仮)-よみがえり-   作:冷凍かに缶

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プロローグ③

 

 

「さて、萩野健、七島竜之介。お前たちはこの玄関ホールに来る前は、どこにいたんだ?」

 

 

 自己紹介を終えて、四月一日が眉間に軽くシワをよせたまま俺たちに尋ねた。

 

「俺たちは食堂にいたぜ。たしか夕方の4時ごろに、七島と一緒に食堂に入ってさ。そしたら、急に眠くなって、起きたらこんなことになって……」

「やはり、お前たちもか」 

 

 四月一日は、ふうと分かりやすいため息を吐く。

 「お前たち“も”」……その意味は尋ねずとも、すぐに察することができた。

 

「じゃあ、みんなも、そうなのか?」

「そうなのだ! あたしは、ランニングしてたら、いきなりそうなったのだ! ねぶそくだったのかな?」

「芙蓉もおひるねは大好きでございますが、今日は卒業前日で、嬉しくも悲しいままで、なんだかドキドキしたままで、お昼でも眠気がさっぱりと無かったのでございますが……」

「はいはい、からっぽ電波ちゃんも寝ちゃったって言いたいんだねえ?」

「俺はいつものことだと思ってた……だが、あの時の眠気は今までとは違う気がした……」

「あら、五郎ちゃんなにか分かった?」

 

 各々が喋り続ける中、俺を含めた一部の生徒たちが黒生寺に顔を向ける。

 筋骨隆々な腕を組んで、彼は静かに目を伏せる。

 

「『古今東西、四六時中眠り続ける君は超高校級の寝太郎といっても過言ではないだろう』……と、担任に言われた俺からしてみれば、あの睡魔は、自分のものではないことは確かだ……自分のものというよりも、むしろ……」

 

 考え込む黒生寺に視線が集まった、みんなが彼の言葉に期待を寄せて待ち望んでいた。

 そして、沈黙が訪れた後、黒生寺は口を開いて発した。

 

 

 

「……ぐう」

 

 

 

 やる気のない寝息を……。

 

「って、黒生寺五郎! 寝るんじゃない! 起きろ!!」

「うっわ、ゴクヤバマイペースすぎない!? ありえないっしょ……」

「でも、ちょっとステキかもでございます!」

「マイペースとか、ステキって言うより、お約束じゃね?」

 

 黒生寺を揺すり起こそうとする四月一日を傍目に、萩野はこっそりと俺にそう言った。

 俺も「なんとなくそうなるのでは」っていう、予想はついていたが……あまりに漫画的な流れすぎるな。

 そんな混沌とした、話し合いにすらなっていない騒然状態の中。

 

 

 

 

 ――それは、唐突に始まった。

 

 

 

 

 キーンコーンカーンコーン……

 

 

 

 突然、聞きなれた始業チャイムが鳴り響く。

 そして壁に掛けられた電源のついてないテレビの映像が砂嵐へと変わった。

 

 

 

『あー、あー。マイクテスト、マイクテスト。校内放送、校内放送。聞こえてますかー? 聞こえてますよねー? ではでは。学園内にいるオマエラ、準備が整いました。至急、体育館にお集まりくださーい』

 

 

 

 底抜けに明るい声。しかし、それは能天気なものではなかった。

 薄気味悪い。得体の知れない声。

 例えて言うなら、葬式で場違いなほど笑う子供のような。無邪気ではあるが、腹ただしい。

 それは、完全に『不快』そのものだった。

 

 

「……これって」

 

 

 不審な声に、全員が呆然とする。

 四月一日は眉を少しだけ動かした後、すぐさま俺たちに背を向ける。

 

 

 

「一旦、話し合いは中断だ。ここで突っ立っていても仕方ない。他の者もすぐさま向かうように」

 

 

 四月一日はさっさと立ち去る。

 しかし、俺たちはさきほどまでの騒然さが嘘のように鎮まり、ストップモーションをかけられてしまった。

 

 

「邪魔なんだけど」

 

 

 背後の大きな影が揺らいだことに、思わず体を震わせる。

 振り向くと、巨体を揺らしながら十和田が笑っていた。

 ……しかし、その瞳には愉悦が一切見えなかった。

 

 

「いやあ、才能溢れる人たちって恐ろしいねえ。いくら凄くても、常識が壊れるとなんにもできなくなるなんてさあ。現実受け止めきれないなら、ボウリングのピンみたいに玉が来て倒れるまで永遠に立ってればあ? 君らには、それがお似合いなんじゃないかなあ?」

 

 

 どんどんと苛立たしげに足を踏みならしながら、彼は足早に去って行く。

 その言葉で、みんなは少しずつ再び動き始める。顔を見合わせて意を決するかのように……。

 

「くそ、あのタヌキ野郎に言われるとムカつく……あいつだけでも、煮て焼いて食ってやる……ついでに、呼び出したヤツも安眠妨害でぶち抜いてやる……!」

「そうですね。ここに立ち止まっていてもどうしようもありません……それに、あの放送の声。なんて不潔極まりない。私がぴっかぴかのきっらきらにしてやります」

 

 黒生寺と白河もその後に続いていく。

 なんだか、どっちも趣旨がずれているみたいだけどな……。

 

 

「お、おい、七島……俺らも行こう」

 

 

 萩野の声とともに、力強く歩む者。おろおろと弱弱しい足取りの者。

 それぞれ足音は異なるが、進むべき方向は一緒だった。

 体育館、そこになにかがあると信じて俺たちは歩き始めた……。

 

 

 

 

 体育館の扉を開き、まずは、ぐるりと辺りを見回す。

 広々とした体育館には、誰かが遊んでいたのか。無造作にボールが転がっている。

 ステージには学園長や生徒会長しか立てないであろう、無人の演説台があった。

 

 

「ええと、集まったのはいいのでございますが……」

「ダレもいないってカンジじゃん?」

 

 それぞれみんなが疑問や不安の声を漏らしながら、キョロキョロと首を動かしたり、俯いていたりした。

 

 

 

 

『あー、みんな集まった? それじゃあ、始めるね!』

 

 

 

 

 そして、それはまたもや、唐突に始まった。

 さきほどのアナウンスの声が、今度は直接、体育館の中に鳴り響く。

 頭の中で不穏なドラムロールが打ち鳴らされる。

 そして、ぴょいんという擬音と共に演説台に表れたのは……。

 

 俺はこの光景を、一生忘れられないだろう。

 いや忘れようと思っても無理だろう。

 

 

 

 演説台には『クマのぬいぐるみ』が座っていたのだから。

 

 

 

 

 

 

 

『やあ、みんな! ボクは“マナクマ”! この学園の学園長なのだ!』

 

 

 

 

 

 

 ……マナ、クマ?

 

 

 

 

『よろしくっす』

 

 みんな、その状況に釘づけになっていた。

 

 呆然? 唖然?

 

 この状況を説明しなければならない時、どのような言葉が似合うのだろうか?

 

 

『…………あれ? あれあれあれ? おっかしいなー。ここで、みんなが喋った! 動いた! デカルチャー! って、わめくことに、優越感を覚えるはずだったんだけどな。あーあ、最近の子は現実とフィクションの区別がつかないのかね……まっ、下手なリアクション芸人みたいな驚き方をされるのも、最近飽きましたからね! これはこれでアリってことで』

「そんなことより質問に答えろ! お前は何者だ!」

『だから何者って、ボクは“マナクマ”! この学園の学園長なのでーす!』

 

 『マナクマ』、だって?

 その姿をよく凝視してみる。右半分は黒い体に“水色の瞳”。口元には白く不気味なほど整然と並んだ歯を剥き出しにしている。そして、左半分は白い体に黒い瞳。良心的なホッキョクグマそのものだ。

 

 ……いったい、なんなんだ、これは?

 

 これを知っている。でも、なにかが違う――緊張感が奇妙に捻じれていく。

 なんなんだ、こいつは?

 ぽっかりと穴が欠けたような歯がゆさ……自分の背中に一筋の汗が流れる。

 

『さてと。くだらない茶番はこのぐらいにして。まずは、みなさま。ご卒業おめでとうございまーす!』

「あっ、ありがとうございますでございます!」

「ははっ、別にあいつの言うこと聞かなくていいんじゃないかな?」

 

 丁寧にお辞儀を返した角に対して、井伏がやんわりとツッコミを入れる。

 

『心からお祝いと御礼を申し上げちゃいます。しかし、この長くて短い学園生活を送ってきたみなさんに、ボクからある疑問を投げかけたいと思います。卒業にあたって、希望はありますか? ああ、気になるあの子にラブアタック! ああ、Hey Hey 学園天国! そんな毎日が卒業までに送れましたか? どうでしょうかね? いかがでしょうかね? 自分は何者かを考え続け、超高校級の哲学家として過ごしませんでしたか? やりたいことをいざやろうとしても、別のことが積み上げられて、ああんもう、いまやろうと思ったのに! なんてことありませんでしたか? あんなこといいな、できたらいいな。なんて思いながらも、結局、机のひきだしから、時をかけてきたタヌキ型ロボットがやって来るのを待ち続けてませんでしたか?』

「おい、そのネタはいいのか……」

 

 黒生寺が寝起きの鋭い目つきのまま吐き捨てた。

 お前が言えたことでもないような気がするが……今はツッコむ気力がなかった。

 

『青春は一度きりなんだから……と偉い人はよく言いますよね。本当かしらね、奥さん。でも、ご安心ください! そんなオマエラに、ボクからサプライズプレゼントです! なんと、“もう一度、学園生活を送る権利”をオマエラに与えちゃいましょう! しかも、目先の生徒を給料と見立てて働いている教師などいない! たった1年早く生まれてきただけの、平社員にえばりちらす係長のような先輩もいない! そんな素晴らしい新たな学園生活をボクはオマエラに提供したいと思います』

 

 もう一度、“学園生活を送る権利”?

 明日は、寂しいけど、学園や友に別れを告げて新たな道へと旅立つ。そんな日だというのに。

 頭がちりちりと焼けるように熱くなる。

 

 いったい、こいつは、なにを言っているんだ?

 

 

 

 

 

『というわけで、今日からはオマエラだけで、この学園での共同生活を“永遠に”送ってもらっちゃいまーす! 期限はありませーん! 一生、学生のまま残ってもらいまーす!』

 

 

 

 

 

 は……。

 

 

 

「はぁ!?」

 

 

 

 咄嗟に、出てきたのは俺の困惑と疑念の声だった。

 

『いやあ、ボクってなんて優しいんだろう! 動物園でうっかり飼育員のお兄さんを殺っちゃった頃とは大違いだね!』

「い、いや、待てよ……おめー、どういうことだって……?!」

『そうそう、オマエラだけとは言ったけど、食料は万全に確保しているから飢え死にの心配はございません! 設備も予算もばっちりだし……』

「だっ、だからっ! 話聞けっつーてんだろうが!!」

 

 萩野が焦燥感を混じらせた怒声で遮った。

 

「なにを言っているのか意味が理解できません……私たちはこれから卒業するのですよ?」

「そーなのだ! あたしは卒業したらプロのランナーになるのだ! こんなところにいたくないのだー!!」

「まじヤバじゃね? うちも、新しいブランドの計画をプロデューサーとしてたんだけど!?」

 

 白河、大豊、真田と、それぞれが不満や焦りを露わにする。

 同じく、周囲のざわめきがどんどんと大きくなる。

 

「そ、そうよ……私だって……これで、『ただの図書委員じゃないか』っていう嘲笑から逃れて、本当に司書になるんだから……!」

「むむむ、吾輩も論文がやまほど溜まっていて、それを仕上げなければならないというのにな……! まあ、それは原稿用紙と鉛筆さえあれば事足りるがな!」

 

 切羽詰まっているのかよくわからない意見も飛び出してきたが……。

 

 永遠の学園生活? 一生、出られない?

 頭の中に半紙が置かれる。真っ白だ。墨だけがどんどん半紙に零れていく。

 完全な混乱が頭をぐるぐると掻き乱す。

 

「まあ、君らはともかくとしてさあ。僕はこれから海外での仕事が詰まっているんだけど? 帰してもらえないと困るなあ」

「黙れクソタヌキ。お前のくだらん手品なんてどうでもいい……」

「あれえ? なにほざいてんの? BB弾しか持ってないおこちゃまのクセにさあ。って言うかさ、ガンマンって進路決まってんの?」

「てめえのぶっといミミズ唇をぶち抜いてやろうか……」

 

 ゆらりと黒生寺がBB弾銃を手にとって、挑発的な十和田にゾンビのように歩み寄る。

 なんか、議論が脱線していないか? これもある意味、混乱なのか?

 どちらにせよ、頭の考えがうまくまとまらない。

 まとめようとしても、どんどんと文字が脳から零れていく。

 

 

『こら! Vシネマじゃないんだから汚い口喧嘩はやめんしゃーい! それにしても、これが非難轟々ってやつですかね? おーこわいねー。でも、想定内だからいいんですけど。まあ、オマエラの中には、青春エンジョイできたっていう、稀な奴らもいるかもしれないからね。それでは、確かに不公平ですね。なので! ボクから、さらに学園に出られる“条件”を設けさせていただきました!』

 

 

 条件――だって?

 

 卒業試験、進路を決めてようやく羽ばたこうとしていた翼が音をたてて割れていく。

 

 

『それが“卒業”というルール! ボクってば、ルールにはいろいろと拘りがあってね。ほら。それが手相にもバッチリ表れてるでしょ?』

「よ、よく見えないのでございます……」

「そんなことはどうでもいいのよ! それで“卒業”はどうしたらできるの?」

 

 紅が苛立たしげに尋ねる。

 彼女も指揮者として、一流にふさわしい道を歩むはずだ。

 そんな彼女も、今は指揮する楽曲が不協和音になっているかのように顔をしかめている。

 

 

『そんなに生き急ぎ過ぎないの。ボクのいう“卒業”というのは本来、学園生活という秩序を乱すものとして、設けられた一つのルールなんだよね』

「その、秩序を乱す、というのは……?」

 

 天馬が尋ねる。

 それは恐る恐るではなく、静かに問いただす姿勢だった。

 

 

 

 

 

『うぷぷぷ、待ってました。それはね、“人が人を殺す”ことだよ』

 

 

 

 

 

 人が 人を 殺す。

 

 

 マナクマの不快な声が脳の中で反響する。

 

 

「こ、殺す……?」

 

 

 俺の動揺は咄嗟に口からも発せられていた。

 

 

『その通り。刺殺、殴殺はありきたりだけど、撲殺斬殺絞殺焼殺毒殺圧殺抹殺呪殺……殺し方は多種多様だよ。誰かを殺せば、殺した者が学園から出られる。ねっ、簡単でしょ? ツキノワグマにでもできちゃうでしょ? これがボクの言う“コロシアイ青春生活”ってやつなのです!』

「は……ははっ……え、えっと……? さっきからなに言ってるのかな? 冗談だよね? これって夢……だよね?」

「う、うそじゃなかったらなんだっていうのよ……! 本じゃあるまいし……!」

「こんなのお芝居に決まってるわ! ね、ねえ、ドッキリかなにかでしょ?」

 

 井伏はひとりごとのように呟き、錦織は蚊の鳴くような涙声で、藤沢は顔面蒼白のまま声をつまらせた。

 周囲を見渡しても。それは同じ表情だった。隣の萩野も。

 そして、もしかしたら……いや、もしかしなくても、俺も……。

 

『あのね、夢でも本でも芝居でもドッキリでもないっすよ。なんならゲームでもテレビ番組でもVRでもないんすよ。これ、現実っすよ。殺さなきゃ出られない。リアルガチっす』

「は、はむぅ!? なんで、あたしたちがそんなことしなきゃなんないの!? っていうか、卒業の資格も持っているのに!」

『それは、オマエラが過ごしてきた学園での話でしょ? ここでは違うよ。テストで100点取れたからってなんすか! 単位足りたからってなんすか! 先生にゴマすって進路決めたからってなんすか! いいですか? 卒業は、いかに殺れるかが重要なのです!』

「いいかげんにしろっつーのアンタ! マジでキレる3秒前なんだけど!」

『あンもう、これだからギャルはうるさいなあ。いいわけは無用! とはいっても、口暴力はわりとよかったりして。でも、ルールはルールなの! 上から読んでも、下から読んでもルールなの!』

「……殺す、だけですか?」

 

 動揺を隠しきれてない大豊や真田を傍目に、静かに口火を切ったのは――白河だった。

 恐る恐るだが、その目の奥には鈍い光が見え隠れしていた。

 

『はにゃ?』

「たしかに。殺すだけで出られたら、ちょっと甘すぎるよねえ」

 

 十和田もそれに便乗してきた。

 どこに目玉があるか分からなくなるほど細い目でマナクマを睨みつけた。

 

 

『うぷぷぷ、そうだよねえ。まあ、当たり前の鋭さですよねえ。もちろん、事件が起きたらお約束! “学級裁判”! これ基本ですよね!』

「学級、裁判……」

 

 天馬がぽつりと呟く。

 学級裁判――それは初めて聞く言葉ではなかった。

 

 

『そうだよ。まず、被害者が殺された後に……』

「生き残りの生徒たちを集め、学級裁判を行う」

『およよ?』

 

 マナクマの言葉を遮ったのは、四月一日だった。

 

 

「学級裁判では、被害者を殺した犯人――いわば“クロ”が誰かを議論することが目的である。我々が議論を重ね、“投票”でクロを指摘する。正しいクロを指摘すれば、クロが処刑されて、学園生活を続行する。しかし、間違ったクロを指摘すれば、クロ以外の全員が処刑をされて、残ったクロだけが、卒業できる……そういうルールを言いたいんだろう?」

 

 

 四月一日は、暗記しているかの如く、淀みなく答えた。

 なにもかもが完璧な“答え”であった。

 

『ちょっとちょっと、やめてよね! 当たってるけど、やめてよね! せっかくのセリフを取らないでよね! ドヤ顔やめてよね! ンもう。萎えるなあ……』

 

 マナクマがわなわなと体を震えさせる。

 威嚇のつもりか、青い瞳をぎらりと光らせて、爪を剥き出しにした。

 

「しかし、これでわかっただろう! 吾輩たちは、この『コロシアイ』について重々理解しているのだぞ」

「そうよ。人が人を殺すなんて私たちはしないのよ。あの『事件』を私たちは何度も学んでいるのだから」

 

 円居と紅がマナクマを見据える。

 そうだ、そうじゃないか……俺たちは屈しない。

 いいや、屈する理由はない。初めてではない、取り乱すことではない。

 四月一日たちの断言が、俺たちに自信を取り戻させる。

 

 

 

『……ジュージューリカイしてる? ナンドもマナんでいる?』

 

 

 

 低い声がマナクマから発せられた。

 それは現実を押し付けるかのような口ぶり。希望を絶望の弾丸で打ち砕くような無機質で機械的な言葉。

 直前にはっきりと言い切った、円居と紅が身じろぎするほどだった。

 

 

 

『……はいはい、ボクも理解してますよ。学んでますよ。そんな口うるさく知ってた知ってたなんて言うのも知ってましたから。でも、オマエラの言う、“知ってた”って本当に知ってるの? ゲームを買って、実際にプレイして知るのと、だれかがプレイしているのを見て、ゲームの内容を知るのは全然違いますよ? オマエラがいくら資料で、“コロシアイ”を知ってるって言ってもさ、知ってたからなに? それで? 資料だけ見て、苦しかったとか、絶望的、こんなことは二度とあってはいけない……だなんてどんなに顔を歪ませて言っても、結局、その感情ってウソだよね。だって、実際のコロシアイなんて、オマエラ体験したことないじゃん! ぬくぬくと平和に生活して、血をドバドバ撒き散らすハードなケンカすらしたことないオマエラに、本当のコロシアイの絶望なんて、本気でわかってるのかな?』

 

 

 マナクマの青い瞳がさらに濃くなっている。

 ほの暗い、光もない深海を思わせる黒々とした藍色だ。

 見ていると、こちらまで引きずり込まれるかのような錯覚に陥る。

 

 絶望の色――それが、俺たちの心を冷たく突き刺した。

 

 

 

 

「もういい、どけっ!」

 

 

 

 

 そんな中、もう一つの低い声が体育館に響き渡る。

 

 

「お、おい、萩野!?」

 

 萩野が俺を押しのけて、ずかずかと体育館の床を踏み鳴らす。

 マナクマの目の前に立ち、頭上からメンチを切った。

 

「さっきからワケわかんねえこと抜かしやがって。おめーは何者だ? 今の俺の状態、分かるか? 堪忍袋の緒が切れたっていうんだよ」

『かんにんぶくろって、どこのふくろのことー? 何個ある? 2つあるの? ……って、こらー! 下ネタはやめなさーい!』

「俺の前でふざけてんじゃねえええええええ!!!」

 

 俺が瞬きをする間に、足を踏み出した萩野が右手でマナクマを掴みあげていた。

 マナクマは手足を大きくじたばたと高速に振っている。

 

『ひゃー!? やーめーてー!』

「リング外だが、今回はベツだ! どこのクマだか知らんが、この手でブッとばしてやっからな?!」

『ぎゃー! 学園長への暴力は校則違反だってばー!』

 

 マナクマの言葉が吐き出されるや否や、隣にいた天馬が息を飲みこむ。

 突然マナクマがばたばたしていた手足を止めて、ぴたっと黙り始めた。

 

 

 まさか……!?

 

 

「お、おい、萩野!! それを降ろせ! 早くっ!」

 

 

 血走った瞳の獰猛な輝きは消え、萩野の瞳孔が理性で開く。

 音が。ぴこ、ぴこ、ぴこ。加速する。ぴこぴこぴこぴこ………カウントが早くなる。

 萩野の持っている手が震え、顔がどんどんと青ざめていくのが明らかだった。

 まずい! このままだと……!!

 

 

「もう頭上でいいっ!! 投げろっ!!!」

 

 

 四月一日が今までにない怒号を張り上げる。

 萩野は頭上に大きくマナクマを持ち上げると右手でマナクマを放り投げる。

 空中に投げたことにより、マナクマが天井の照明を日食の如く覆い隠した。

 

 

「――! 伏せろっ!」

 

 円居が叫んだと同時に、一斉に全員が腰をかがめる。

 

 

 

 

 

 ――――っ!!

 

 

 

 

 

 至近距離の打ち上げ花火を思わせる爆発音が体育館中に広がり、床が小刻みに揺れる。

 火薬の匂いと共に、ばらばらとマナクマの破片の雨が降り注いだ。硝煙が蜘蛛の子を散らすかのように広がっていく。

 ……頬が熱い。粉々に砕かれた破片が頬に触れて、鋭く切りつけたのだ。頬から生温かい血が流れる。

 ずっと「恐ろしい世界だ。体験したくない」と恐れていたことが、今になって、現実となって降りかかってきた。

 

「ちょ、ちょっと、マジで爆破しちゃったワケ……!? あ、あれにまともに当たってたら、うちら、死んでたとか、ないよね……!?」

「全員ハンカチか袖で口と鼻をふさげっ! 煙を吸い込むな!」

『失礼だなあ!』

 

 四月一日の喚起と共に、あの忌々しい声が被さる。

 マナクマがどこからともなく飛び出してくる。やはり量産型なのか!?

 

『有害物質は発してませんよ。リサイクルもできる環境には優しいクマとして超有名なんだけど、ご存知ないのですか? それにしても、おいたが激しいなオマエ。今回は大目に見てあげるけど、次はただじゃおかないからね。もはや絶滅危惧種のお尻ぺんぺんっていう甘い体罰もしないんだからね! もちろん、“オシオキ”に関してもテッテーテキにしぼってやるんだからね!』

 

 そう言って、またギロリと青い瞳が鈍く光る。

 逃げられない。逆らえない。ということか……

 

『あ、そうだ、学園生活を送るにあたってオマエラにプレゼントだよ。じゃじゃーん、“マナクマ電子生徒手帳”~』

 

 マナクマはメロディーをつけながら言って、あるものを取りだした。

 小さな手に握られているのは、カード状の電子生徒手帳だった……それには見覚えがある。

 

「それは芙容たちの“電子生徒手帳”でございますか? よく似ていらしゃいますでございます」

 

 そうだ。まさしくそれだ。

 俺は思わずポケットの中から、自分の電子生徒手帳を取り出していた。

 

『違うよ! そんなオンボロと一緒にされちゃ困るなあ』

「オンボロだって!? かなりの高性能じゃないか! 母国を悪く言うつもりはないけど、日本の技術は素晴らしいって再確認させられた逸品だよ!』

『そうは言っても国産のものって少ないから、ぶっちゃけ……おっと、さすがにお国の諸問題に触れるのはクマらしくないよね。なんにせよ、それ、ぶっこわれてない?』

 

 ……え?

 

 俺はズボンのポケットから取り出した電子生徒手帳を開く。

 ボタンを押してみたが、真っ暗なままだ。

 起動しない……! さっきまで使えていたはずだ!

 何度もボタンを強く押してみたが、うんともすんとも言わない。

 

 マナクマの言葉を聞いた周りも慌てて胸ポケットや、鞄から生徒手帳を取り出す。

 結果は、青ざめる者。口を半開きにする者。顔をしかめる者。それを見ているだけで明らかだった。

 

『脆く儚い生徒手帳ですな。それに比べてマナクマ電子生徒手帳は、ゾウが100匹乗っても大丈夫だよ! まあ、100匹も乗れる大きさではないんですけどね。今後の学園生活をまっとうするには必須だからなくさないように。はいはい、配りますよー。押さないでねー』

 

 四月一日が、不服そうな顔をしていたが、床を踏み鳴らしながら真っ先にマナクマの手から電子生徒手帳を掴み取った。

 俺も、他のみんなも急いでマナクマの手から奪う。

 

『中を開いたら、ちゃんと最初に自分の名前が出るか確認してね!』

 

 マナクマからの電子生徒手帳を開く。

 使い方は、今までのものと一緒のようだ。

 起動すると、『七島竜之介』と自分の名前が表示された。

 

『うん、オッケーみたいっすね! まっ、雑な扱いでは壊れませんので、テキトーに使っちゃってくださーい。そうそう、オマエラの“寄宿舎”だけど、あれって無駄に大きくね? だから、範囲を狭くして、強制お引っ越しさせちゃいました! ドアに張ってある自分の名前プレートを確認して、その部屋でお休みください……あ、非難する前に言わせてね。私物はなにもいじってないよ。破壊、紛失は一切ないと断言いたしますので、ご確認を……部屋のレイアウトや家具、ベッドの下にあったエロ本も忠実にコピペしといたからさ』

「な、なん……だと……!?」

「ねえ、五郎ちゃん……それは、どういう意味で驚いてるの?」

 

 黒生寺の驚愕に、藤沢がひきつった笑みで呟いた。

 

 

 

『いやあ、ボクってやっぱり優しいね! クマ界のキンパチ先生だね! 卒業したら生徒たちに、河原で「マナクマ先生!」って胴上げされそうなぐらい慈悲深いね! と言うわけで、オマエラ、清く正しい青春生活をお送りください! 希望ヶ峰サイコー! と盛りあがちゃってください! もちろん、ハメはほどほどに外さないようにね。そんじゃ、バイなら! うぷぷぷ!』

 

 

 

 不快な笑い声と共に、マナクマはぴょんという擬音と共に瞬く間に、跡形もなく消えてしまった

 

 

 

 

 

 マナクマが消えてから、しばらく、みんな押し黙ったままだった。

 それぞれが歩んできた道はそれぞれ違う。

 だけど、それぞれが『後もう少し』と手を伸ばした時に、みんなして深い落とし穴にはまったかのような……そんな絶望が漂っていた。

 

 いいや、今はそれよりも。

 隣の萩野が歯をギリリと食いしばっていたが……すぐさま頭を勢いよく下げた。

 

「す、すまねえ、悪かった!!」

「愚か者がっ!! 『もしも』の際の対処法は今まで習ってきただろう! どんなに理不尽だとしても、絶対にそのような者に手を出すなと!」

 

 真っ赤な顔の四月一日が怒号を響かせた。

 萩野はちょっと気が短い行動をしてしまったが、頭ごなしに友人が責められているとなんだか見ていて、こちらも居た堪れない。

 

「そ、その、萩野も反省しているんだ……あんまり責めないでくれないか?」

「……今回は最悪の事態は免れたから反省だけで見逃そう。しかし、今度こんなことを起こしたら、私もお前を軽蔑せざるをえないぞ」

「びっくりしたけど、でも……すごかったな。だって、みんなの気持ちを代弁してくれたわけじゃない? 聞いていてスッとしたよ。ははっ……俺なんか、なんにも言えなかったからさ」

 

 サンバイザーを直しながら、井伏が力なく笑いかけた。

 ようやくながら、萩野の表情は緩んだ。

 もう少し、俺もこういう気遣いができるようになりたいものだ……。

 

「ふん、だからって英雄としておだてるのもナシよ……あわや全員死ぬところだったじゃない……!」

「ほんと、褒められたことじゃないのにねえ。チンピラってやっぱり当たってんじゃん」

 

 錦織と十和田が皮肉をかぶせてきて、また萩野が弱った表情になる。

 傷口に塩を塗るというのは、まさにこのようなことを言うのだろう。

 

 

「やめろ。そのような糾弾より、今はやるべきことがある。改めて状況を確認しなければならないんだ。もう、みんな、分かっているのだろう。この状況が、“なにに酷似しているか”ということを」

 

 

 四月一日がゆっくりとそう言った。

 さきほどまで、騒がしかった奴らですら押し黙ってしまった。

 無理もないだろう、俺も言うのは怖くなってしまう。

 ましてや、それを思うことすら拒みたくなる。

 その現実を認めたくないからだ。

 

 

 

『超高校級の絶望によるコロシアイ学園生活』

 

 

 

 ぽつりと言ったのは、天馬だった。

 誰かの舌打ちが聞こえた……萩野だったのだろうか。しかし、今は気にも留められない。

 

「『超高校級の絶望』が学園、いいや……人類を追い詰めた。そして世界に残った僅かな希望を打ち砕くために、希望ヶ峰学園の生徒たちを隔離して、殺し合いをさせた巨悪の事件。まさにその通りだ」

 

 呼吸が荒くなる。必死に抑えようとしても、なかなか止まらない。

 ああ……どうしてなんだ。

 恐怖と動揺が、一気に脳みそに注ぎ込まれる。

 

 俺たちは特別授業の一環として様々なことを習ってきた。

 才能、哲学、存在意義、デモの歴史と対処法、殺人心理……。

 そして、もっとも多く時間をあてられた授業は『希望ヶ峰学園の絶望の歴史』

 

 かつて、希望ヶ峰学園が閉校に追い込まれたのには、他でもない。

 世界にもまつわる、おぞましい歴史があったのだ。

 それは、“超高校級の絶望”と呼ばれる才能の入学が、最大の原因だった。

 意味も主義も主張もない理不尽な絶望――“超高校級の絶望”は、学園内に絶望をまき散らした。学園内でデモが勃発するだけでなく、“絶望”を崇拝するかのように洗脳されていく者たちも増える。

 学園内の絶望は、日本、さらに世界へ飛躍して、混沌なる絶望の世界へと至ってしまったという地球上の最悪の歴史。多くの人が絶望し、多くの人が死んでいったという事実。

 

 そして、残った希望を、完全に潰すべく行われたのが“コロシアイ学園生活”だった。

 あるときは、学園生活を中継して、世界に絶望を与え、またあるときは、かつて絶望していた者たちを、再び絶望させるために。

 その“コロシアイ学園生活”で、生き延びた生徒たちによって、世界の絶望は少しずつ減り続けて今の平和に繋がっていた。そして、学園長は“絶望の歴史”の風化を止めるため、授業として、何度もその脅威を警告として、あるいは、悼みや弔いとして、全校生徒に教えてくれた。その恐ろしさは、俺の中でも資料で脳裏に残り続けていた。

 

 

 だけど、俺たちは……。

 

 それを「知っていただけ」なんだ。「理解していただけ」なんだ。

 「その光景」を目の当たりなんかしてないのだから……

 

 

「まさか! そんなことってありえないわ! だって……ずっと昔のことで終息したって……!」

 

 藤沢が口に手を当てている。

 顔は演技とは思えないほど、真っ青で血の気がないように思えた。

 

 

「ぼ、ぼくは認めたくないよ……なんで、今になってそんなことが始まるんだよ!? その絶望も潰して世界も平和になったんだろ!? おかしいって、ありえないって!」

 

 

 ヒステリックな声をあげながら、ランティーユが金色の髪を振るい乱す。

 だれも「落ちつけ」とは咎められなかった。

 そうしたい気持ちは、俺らも同じだったからだ……。

 

 

「しかし、それは、吾輩たちがそう思っていただけなのかもしれないな! この世界はカルメ焼きのように甘くない。完全に絶望が消えた世界などないのだ。絶望があれば希望が現れ、希望があれば絶望が現れる。その連鎖は終わることはない……学園長も、そう言っていただろう?」

 

 

 白衣の肩についた埃を払いながら円居が語る。

 至って冷静ではあるけど……少し声が上ずっているようにも聞こえる。

 

 

「でも、おかしいんだ」

 

 

 四月一日は一気に声のトーンを落とした。

 

「あ、当たり前よ……!! こ、こんなの、なにがなんでもおかしすぎるじゃない……!」

「ああ、なにもかもがおかしい。しかし、置かれた状況を、もう少し考えてくれ。この状況は似ているけど、違うところもあるんだ。思い出してほしい。かつてのコロシアイ学園生活では、全員同じクラスメイトと資料の中で語られていた。だけど、何故、ここにはほとんど別のクラスの人達が集まった? そして、私たち以外の生徒たちはどうなった?」

 

 考えたくないものが次々と詰め込まれていく。

 希望ヶ峰学園は生徒数にムラがある。

 それは、農業のように、多く収穫できれば、なかなか実らない年もある。俺たちの95期生は豊作だったといえよう。1クラスあたり、15人程度が、約20セット。かなりの大人数になったと言える。旧校舎の改築や、寄宿舎の増築、新校舎の設置も行われ、学園の活性化の年と言われたぐらいだ。

 

「言われてみれば、マカフシギでございます……芙蓉のお友だちはどちらにいらっしゃるのでございますでしょうか?」

「むむぅ、そうなのだ……なんで、あたしたちだけなの? あたしのクラスの超高校級のヒールレスラーとか、いたら絶対頼りがいあるのに!」

「ウ―ララ!? そんなのもいるの? 改めてこの学園ってムチャクチャじゃないかい!?」

 

 ランティーユが変なところで反応をした。もう完全に彼は困惑しきっているようだ。

 だけど、それをツッコむことができる余力は俺どころか、みんなも無かったようだ。

 

 

「……マナクマだってそうね。私たちが資料で見てきたのは、白黒だけど“赤い瞳”の『モノクマ』よ。関連性はあるのかしら?」

 

 

 紅の言葉を聞いて、モヤモヤしていた正体がわかった。

 そうだ、さきほどの違和感はそこにあったのだ。

 

 モノクマとマナクマ。

 

 不快なところは似ているが、どこか違う。

 もしかして、これらは絶望の組織とは無関係なのか?

 たんなる愉快犯なのか? でも、愉快犯でここまでできるのか? それに何故、俺らを閉じ込める?

 頭の中では、モノクマとマナクマが、二体とも、薄気味悪く笑っていた。

 

 

 

「その問題は追々考えよう。それよりも、もっと大切なことがある。みんな肝に銘じてくれ。今の私たちが最も警戒しなければならないものがあるんだ」

 

 

 

 四月一日は一息ついて、体育館、そして彼女の周りに自然と円のように集まっていた生徒たちを見渡す。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それは、私たち自身だ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 しん、と静寂が体育館の空気を張り詰めさせる。

 

 

 

 

 

 

 

 

「『卒業』を望む者。マナクマの話を信じる者。我々、16人の中で、コロシアイが起きるか否か。それが一番の問題点であって、我々が戦わなければならない最大の敵なんだ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 舌が乾いていく。

 脳にちゃんと酸素が行き届かない

 コロシアイ。血で彩られた学園。絶望の歴史。

 映像や写真での世界が、現実へと変わっていく。

 

 

 卒業式の前日。

 それは終わりへと向かう日ではなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 それは始まり。新たな学園生活。

 

 

 

 

 

 

 絶望の始まりだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

プロローグ 開会 絶望卒業式 完

 

 

 

 

 

 

イキノコリ:16

 

 

 

 

『絶望コサージュ』を手に入れた!

 マナクマお手製のマリーゴールドのコサージュ。

 卒業が絶たれた生徒たちのために贈られた。

 鮮やかな黄金の大輪は仮初の太陽のよう。

 

 

 

 

 

To be continued……

 

 

 

 

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