天与の少女 刃にて荒事を成す   作:皐月の王

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一年近く遅れて申し訳ございません!


風は荒々しく荒ぶ

時折考える。今の私は何処まで通用するのだろうかと。呪力完全に0の天与呪縛、失ったのはそれだけじゃなく、六眼と無下限呪術も天与呪縛によって消えた。それのフィジカルギフデットは私の身体能力を化け物の領域に引き上げている。素でも鬼には負ける気は無いけど、そこに全集中の呼吸・常中の身体能力上昇が加われば何処まで行けるのかと。

 

それにより、鬼が強化とかされてないかとか不安にも思う事がある。いくら、原作ではありない程の強さを持つ隊士がいるからと言って、一人で戦局を変える程の力は持ち合わせてはいないと思う。どこまで行っても、私は一人の人間だから。そんな事を考えながら鬼を狩る。

 

「よし、今日も自分の地区は終わった終わった」

 

1時間もかからず自分の地区の鬼の掃討をして、近場の救援も行って一夜を過ごす。空いた時間で、嵐の呼吸や他の三つの呼吸を鍛え上げる。

 

「柱と言っても、所詮は人の子。私に出来ることなんて限られている」

 

空に浮かぶ月を見上げて始まった原作を憂いて私は言う。

 

「私に救えるのは、結局に所生きようとしている人達だけだし、生き残ろうと足掻く人だけなんだよね。あとは……」

 

深呼吸してエゴイ本音を誰も聞いていない夜空に吐き捨てる。

 

「目の色を変えてまで死んで欲しくない人くらいだよ。高尚な思想なんて無いさ私の近くにいる人は誰一人だって……もう、取りこぼさない」

 

所詮私も人間だ。大切な人が生きていたらそれでいいし、その為にも無惨を狩らないと行けない。

 

「さて、終わったし帰って寝よ」

 

私はやることを終えて与えられた屋敷に帰る。

 

「ただいまー……って、誰も居ないか。無一郎君は任務で遠出してるし、真菰も今日は錆兎の所だったね……」

 

私は欠伸をしながら衣類を取り出し、水浴びをして身体を拭きます。石鹸とか使いたい気もするけど、今回は良いかな。

 

次の日の昼間は不死川さんと約束をしていたため風柱の屋敷に赴いていました。約束の時間より少し早めに到着し庭に踏み入れていた。

 

「不死川さん、お邪魔します!」

 

「来やがったな、待っていたぜェ八雲」

 

木刀を持ち、素振りをしていた不死川さんが出迎えてくれました。獲物を見るような様子でこっちを見てくるのは怖いですね。でも、良い人ではあるんですが

 

「今日は手合わせの約束ですよね。手合わせをする代わりに、現・風柱の不死川さんから風の呼吸の剣技を見せてくれるという」

 

「ああ、そして俺はお前から上弦の鬼を倒し力と"嵐の呼吸"を手合わせから見せてもらうという訳だァ。下手な加減なんかしたら分かってんだろうなァ?」

 

私に木刀を二本渡してきてそう言います。そうは言いますけど、嵐の呼吸は超攻撃特化の呼吸で鍛錬では他の呼吸より相手に怪我をさせる可能性が非常に高いし、加減が難しい呼吸だからあんまり使いたく無いんですけどね。でも、要望だから仕方ないよね。私は二本の木刀を構え

 

「嵐の呼吸は加減が難しいので、木刀が折れたらそこで終わりですよ。あと、広い場所に行きましょう。ここじゃ狭いんで」

 

「ああ、それでも構わねェよ」

 

そう言って私と不死川さんは少し開けた森の広場まで足を運びました。ここなら誰の迷惑にもなりませんし、大丈夫でしょ。

 

「行くぞ八雲!!」

 

言うのと同時に不死川さんが木刀で私を狙って振るう。私は右手の木刀で受け止めて、瞬時に左手の木刀で横凪に薙ぎ払う。実弥さんは上体を反らして横凪を回避して、再び切り込んでくる。

 

「どうした!防ぐだけじゃ意味ねぇだろ!」

 

さすが風柱の猛攻。と言いたい程の太刀筋だと感嘆する。私は零れそうになる笑を堪えて、不死川さんを押し返す。そして、

 

「風の呼吸壱ノ型 塵旋風・削ぎ!連撃!」

 

二本の木刀から風の呼吸を放つ。突進する剣技で距離を詰めて不死川さんに切り掛る。

 

「テメェ!風柱に風の呼吸とは舐めやがって!風の呼吸壱ノ型 塵旋風・削ぎ!」

 

不死川さんは同じ型で対応して来るが、練度や適性が上でも速度と力は並の人間じゃないんだ。それに型を出したのはこっちが先だ。それ故に正面から不死川さんの塵旋風・削ぎを押し返して弾き返す。

 

「ぐっおおお!」

 

凄まじい勢いで森の方まで飛んでいく。技のキレ、練度は間違いなく不死川さんの方が上だと思う。でも、私だって合う呼吸を探す際に風の呼吸は鍛錬した。嵐の呼吸に至った今でも三つの型は鍛え続けているんだ。そして何より違うのはフィジカルが違う、技のキレや練度以外は私が上だからね。

 

けど、直ぐに戻ってきて私と打ち合う。

 

「風の呼吸 弐ノ型 爪々・科戸風!!」

 

荒々しい風の呼吸の技を私に放ってくる。流石現役柱の剣技は見応えがある。まともに貰えば痛いだろうなぁと考える。もちろん無防備にもらうなんて同じ柱として意地が私にもあるから対応させてもらう。

 

「雷の呼吸 弐ノ型 稲魂!」

 

連撃には連撃で対応する。爪々・科戸風の四つの斬撃を返し一撃を胴体に入れ、再び吹っ飛ばす。不死川さんは勢いよく転がりますが直ぐに受身を取って、私に打ち込んできます。

 

荒々しくも鋭い打ち込みを私は二本の木刀で丁寧に防ぎながら対応する。呼吸に連撃、臨機応変な太刀筋も二本の木刀で全て対応し、カウンターを叩き込む。それでも、打たれ強いのか耐えて私と打ち合う。その中で鍔迫り合いの形になる。殺気のこもった表情を向けて来て本当に怖い人だよ!手合わせの筈なのに!

 

「嵐の呼吸を使えよ……!俺と同じ風や雷の呼吸じゃなくてよォ……お前の座する柱の名前の呼吸を使えェ!」

 

気に入らないと言わんばかりに叫ぶ不死川さんに私はした約束を思い出す。

 

「言われなくても使いますよ、ただ本当に怪我はしないでくださいね」

 

約束は約束だ。私が不死川さんに柱の風の呼吸を見せてもらったんだ。返礼はしないといけないよね。力を入れて不死川さんを押し返し距離を開けさせ、一本の木刀を逆手に持ち距離を保ったまま互いに様子を伺う。そして……鳥が鳴くのと同時に互いに技を放つ。

 

「風の呼吸 玖ノ型 韋駄天台風!!」

 

「嵐の呼吸 参ノ型 颶風ノ災禍!!」

 

韋駄天台風は凄まじい速度で跳躍し、空中から地上へ向けて大小様々な斬撃を放つ型。風の呼吸の中で私もこの型が好きだ。だけど……

 

「なっ!?」

 

技の速さは私の方が上だ。不死川さんを上回る速度で突っ込み身体に捻りを加えて回転し、不死川さんに木刀を四回叩き込み、その影響で地面に叩きつける。技の威力に不死川さんの木刀も借りた木刀も折れてしまった。それ以上に

 

「大丈夫ですか!?不死川さん!?」

 

私は不死川さんの様子を見るが、白目を向いてのびていた。私は抱き抱えて蝶屋敷に運んだ。勿論、カナエさんとしのぶちゃんにこってりと怒られました。不死川さん?ぐっすり眠ってますよコノヤロー!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私はこってりと怒られた後は買い出しに行き、お詫びのおはぎを作るための材料を買い集めていました。と言うか向こうから手合わせの申し出があったのにと内心言いそうになったが、自分の風の呼吸に足らない所や完成系を見ることが出来たから良しとしようかな……。それにしてもカナエさんすっごい怒ってたなぁ……。

 

私はそんな事を思いながら自身の屋敷に戻りおはぎを作る。そして出来たのを重箱に入れて蝶屋敷に差し入れに持っていく。

 

そして不死川さんの様子を見に行く。

 

「来たのか八雲」

 

「そりゃ、やり過ぎたしね……これ、お見舞いの品です」

 

「気にするな、俺がお前に嵐の呼吸を使えって言ってこうなっただけだからなァ。それに怪我も大したことねぇ、胡蝶も骨折も大きな怪我も無いと言ってたからなァ」

 

ベットの上で座る不死川さんはため息を吐きながら見舞いの品のおはぎを見ていた。

 

「ありがとうな、おはぎ」

 

「いえいえ、それではー」

 

私が部屋から出ようとした時

 

「おい」

 

不死川さんに声をかけられる。私は振り返り、首を傾げる。

 

「上弦の鬼は強いのか?」

 

不死川さんはそう質問してきた。何を当たり前の事を言っているんだと言おうと思ったけど、現状、上弦の鬼と対峙して倒したの私だけだった。まぁ、私は天与呪縛があるからズル見たいなものだけど。それでも、だからこそ答えられる。

 

「強いよ。少なくても、私から一本を取れないと勝つのは厳しいんじゃ無いですかね」

 

黒死牟、無惨の事を考えればこう言えば良いのかもしれない。上弦の壱と鬼の頭領を想定するなら本当に私から一本程度は取って欲しいと感じた。不死川さんは

 

「いいぜェ、なら俺がお前を超えてやる!錆兎や冨岡よりも早くお前から一本奪ってやるから覚悟しておけェ!!」

 

宣言するように私に言う。これから何度も手合わせをする事になるんだなぁと感じながらも私は笑みを浮かべて。

 

「楽しみにしてますね」

 

そうなれば死人が減る。これから定期的に手合わせすることになるであろ事に少しため息とこれからに期待を持って私は帰路に着いた。




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